ジャガーノーツのTCGカタログ
スポーツトレーディングカードゲーム『プロ野球カードフィールドオブナイン』のルール解説。
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Professional Baseball Card Game Field of Nine
プロ野球カードゲーム フィールドオブナイン
Last Update 2019/8/17 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦(スポーツ競技の再現)。プレイヤーはプロ野球の球団オーナー兼監督となり、
自球団と契約した野球選手と共に相手球団から勝利をもぎ取る。
● 原作
実在のプロ野球。
● 世界設定
そもそも野球の概念が固まる前は、攻守の概念が逆で、バッターはサッカーの“ゴールキーパー”的な存在だったとか、
ベースボールの黎明期には 9イニング制でなくて 21点先取で勝利だったとかいろいろあったそうですが、
ここでは何も関係ありません。毎度おなじみ日本のプロ野球です。
● 本ゲームについて
プロ野球のTCGです。同時期に出た『Power League』と比較した場合、直球や変化球などを駆使した投打の駆け引きを重視しているパワーリーグに対し、
本ゲームは攻撃・防御力といった簡略した概念を採用しており、一投ごとよりも、試合全体の流れを重視したシステムになっているようです。
これはどっちが優れているかという話ではなく、目指すものが違うということで、どちらをプレイすべきかは、もう個人の好みにかかわってくるといえましょう。
なおハドソンとコナミが資本提携を結んだことにより、後に両者はプライムナインとして 1つに融合することとなります。
基本構成
勝利条件
- 9イニング以降の各後攻イニングが終わった時点で、相手より獲得得点が多い(12イニング目で同点の場合は引き分け)。
- 5イニングの後攻側が終わった時点で、相手より獲得得点が 10点以上多い(コールドゲーム)。
※ただし通常の大会では、5イニング延長無しのルールが採用される。
事前準備
● デッキ(1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50枚以上。
- 構築条件:
同名の作戦カードはデッキに 3枚まで。
同一絵柄の選手カードはデッキ・ベンチ合わせて 3枚まで。
Sランクの選手カードはデッキ・ベンチ合わせて合計 10枚まで。
● ベンチ(1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 16枚ちょうど。
- 構築条件:
選手カードのみで構成されていること。
同一選手はベンチに 1枚のみ。
同一絵柄の選手カードはデッキ・ベンチ合わせて 3枚まで。
Sランクの選手カードはデッキ・ベンチ合わせて合計 10枚まで。
ベンチはスタメン(スターティングメンバー)と控えの 2種類の組み合わせで構成されている。
スタメンは投手 1枚、それ以外が 8枚(DH制を採用する場合は 9枚)、控えは 7枚(DH制を採用する場合は6枚)の組み合わせとなる。
※チーム構成の基本枠(実在のチームを再現するか、ドリームチームを作るかなど)については、事前に協議して決定しておくこと。
※ DH制を採用するかどうかは、事前に協議して決定しておくこと(採用しない場合は、投手の打席代用カードを 1枚用意しておくとよい)。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ アウト表示マーカー: 適当数。
○ 出塁表示マーカー: 適当数。
○ 得点表示マーカー: 適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント(獲得得点): 0点。以後蓄積する。
- 開始手札: 0枚。上限は無いが基本は 6枚まで(各打席ごとに補充)。
- マリガン: 無し。ただし打席ごとの引き直しは有り。
- ファーストドロー制限: 無し。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 基本的には無し(一部の作戦カードが一時的に横向きになる程度)。
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(トラッシュを再使用)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(実質不可)。
- 召喚酔い: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 考慮不要。
- ユニーク処理: 無し。
ゲームの流れ
開始準備
○ スタメン発表フェイズ
- あらかじめ野球としてのルール(DH制やイニング数・延長など)の扱いを決めておく。
※大会においては、5イニング・セリーグ式(DH無し)のルールが採用される。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分の投手以外のスターティングメンバーを、バッターベンチに裏向きで配置する。
- それぞれ自分の先発投手を、ピッチャーベンチに裏向きで配置する。
- それぞれ自分の控えの投手を、リリーフベンチに裏向きで配置する。
- それぞれ自分の控えの(投手以外の)選手を、ピンチヒッターベンチに裏向きで配置する。
- 先攻・後攻を決定する(先攻が最初のターンの攻撃側・後攻が守備側となる。)。
- それぞれ自分のスターティングメンバーを公開し、打順を決定する(打席順に積み上げる形にに並べて、バッターベンチに表向きに配置する)。
※DH制を採用しない場合、投手の打順の部分に何らかの代用カードを用意しておくとプレイしやすくなる。
- それぞれ自分の先発投手を公開し、ピッチャーベンチに表向きに配置する。
全体の基本進行
お互いにイニングと呼ばれる手順を繰り返し、コールドゲームとなるか 後攻側が 9回(あるいは規定回)終了した時点で得点差があった時にゲーム終了。
同点の場合は続けてイニングを繰り返し、後攻終了時に得点差が付いた時点でゲーム終了(同点のまま延長限度に達した場合は引き分け)。
イニング(自分の手番)の進行
- それぞれ 0アウト・走者なし の状態となる(場のバッティング表を初期化する)。
- 攻撃側がアウトを 3回とられるまで(3アウトになるまで)、以下の処理(いわゆる打席)を繰り返す。
※本ゲームでの各打席は、いわゆる一球勝負(2ストライク 3ボール)の状態で行われる。
各打席の処理
○ 選手セットフェイズ
- 守備側がピッチャーベンチの投手を、マウンドに配置する。
- 攻撃側が今回の打者となる選手を、バッターボックスに配置する(前回の選手はバッターベンチの一番下に戻す)。
○ ドローフェイズ
- それぞれ手札が 6枚になるように、デッキからカードを補充する。
- それぞれ任意で、手札の交換(いわゆるマリガン)を以下のように行う。
- 交換を行えるのは、攻撃側の手札に投手カードが 4枚以上ある時と、守備側の手札に野手カードが 4枚以上ある時に、それぞれ本人のみ。
- 手札をデッキに戻してシャッフル後、6枚引きなおすことで交換が行われる。
- 交換はそれぞれの打席ごとに 1回だけ行うことができる。
○ 作戦タイムフェイズ
- それぞれ任意で、手札の作戦カードを場のタクティクスに裏向きで配置する。
- それぞれ任意で選手交代(代打・投手交代・守備変更)を行う。
○ メインフェイズ
- 守備側が手札の任意のカード1枚を、プレイゾーンに裏向きで配置する。
- 攻撃側が手札の任意のカード1枚を、プレイゾーンに裏向きで配置する。
○ 作戦実行フェイズ
- 守備側から交互に、任意で配置してある作戦カードを表向きにして効果を発動する。
○ 判定フェイズ
- それぞれのプレイゾーンのカードを表向きにする。
- 攻撃側の選手(打者)の攻撃力に自分のプレイゾーンのカードの攻撃力と各種修正を加え、今回の攻撃力合計とする。
※表向きにしたカードが自分が現在使用している選手と同じ場合、スペシャルコンボが発動する(攻撃力合計に +1)。
- 守備側の選手(投手)の守備力に自分のプレイゾーンのカードの守備力と各種修正を加え、今回の守備力合計とする。
※表向きにしたカードが自分が現在使用している選手と同じ場合、スペシャルコンボが発動する(守備力合計に +1)。
- 攻撃力合計から守備力合計を引いた値で、攻撃側の選手(打者)に記載されたバッティング表の内容を参照する。
参照した記載内容が、今回の打席における結果となる。
※それぞれが使用した作戦カードの効果によっては、バッティング表の内容と異なる結果になる場合がある。
※攻撃側が表向きにしたカードが作戦カードの場合、バッティング表の内容に関わらず見逃し三振になる(記載効果によっては、変化する場合もある)。
※守備側が表向きにしたカードが作戦カードの場合、バッティング表の内容に関わらずフォアボールになる(攻撃側も作戦カードの時は、フォアボールが優先される)。
- 今回の打席の結果に基づいて、進塁や得点獲得の処理が行われる。
※進塁状況は場のバッティング表にマーカーを配置することで表示する。進塁の詳細については野球本来のルールに従うこと。
- それぞれのプレイゾーンのカードをトラッシュに送る。
○ 攻守交替フェイズ
- それぞれのマウンドとバッターボックスの選手を、ベンチの該当位置に戻す。
- 先攻と後攻で、攻撃と守備の役割を入れ替える。
- それぞれ場に配置した作戦カードを任意でトラッシュに送る。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 球団について
- ほとんどのカードには属性概念として球団が存在する。
- それぞれに当時実在したプロ野球の球団名が記載されている。
● DH制について
- 野球のルールには指名打者(DH)の制度が存在し、投手の代わりに打席専門の選手を打者として使用することができる。
- 実際の野球においては、特定リーグでの試合において DH制が採用されている。
- 本ゲームにおいては、DH制を使うかどうかはプレイヤーの任意である。使用するかどうかは事前に決めておくこと。
※なお大会においては、原則として DH制は使用しない(セ・リーグ方式となる)。
カード構成
● 永続・一時的に使用されるカード
○ 選手カード(コスト不要)
- 野球を行う選手たち。大きく 投手と野手に分類される。
- デッキとベンチの両方で使用される。このうちベンチ部分が出場選手の基準値、デッキが試合中での活躍部分となる。
- 攻撃力と守備力の値と個別のバッティング表の項目を持ち、各打席で使用される。
- デッキに投入したカードは、手札からプレイゾーンに一時的に使用され各打席における 攻撃・守備力の追加修正値となる。
※この際にフィールドの選手と同じ選手を出した場合、スペシャルコンボとなり攻防の値にさらに +1が追加される。
○ 作戦カード(コスト不要)
- 試合中のさまざまな作戦。
- デッキに入れて使用される。
- 原則として作戦タイムフェイズに裏向きで場に配置し、作戦実行フェイズに任意に表向きにして使用する。
- 自分のタクティクスに 3枚まで配置できる。
- さまざまな種類があり、それぞれ以下のように使用法が異なる。
- ターン: 打撃関連のカード。作戦タイムフェイズに配置後、作戦実行フェイズに横・表向きにするとともにプレイゾーンのカードを表向きにして効果を発動する。
- オープン: 作戦カードの基本形。作戦タイムフェイズに配置後、作戦実行フェイズに表向きにして効果を発動する。
- トリガー: 独自の発動タイミングを持つカード。作戦タイムフェイズに配置後、記載タイミングに表向きにして効果を発動する。
- クイック: 配置不要な瞬間使用カード。記載タイミングに手札から捨てることで効果を発動する。
- 同一カードは同時に複数使えない(同時配置は可能)。ただし類似効果のカードを複数用いることでコンボが発生する場合がある。
- 基本的に効果発動後はトラッシュに送られる。ただし一定期間だけ永続するカードも存在する。
- 配置後に(使用・未使用に関わらず)不要となったカードは、攻守交代フェイズに任意で破棄できる(そのまま残してもよい)。
- 作戦カードとしての本来の役割の他に、手札からプレイゾーンに使用され各打席における勝負の判定に用いられる。
だたしこの使用法はいわゆるハズレ行為であり、結果が見逃し三振やフォアボールとなる。
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場はそれぞれの マウンド&バッターボックス という空間が基準となる。
マウンド&バッターボックスは 1つの空間で、守備時にはマウンドとして投手が、攻撃時にはバッターボックスとしてに打者が 1枚配置される。
※走者や投手以外の守備選手は概念だけの存在であり、場には配置されない。
- 場には他にも、それぞれのプレイゾーンと 3か所のタクティクスが存在する。
プレイゾーンには各打席における自分の攻撃・守備力の追加修正を行うカードが、手札から一時的に配置される。
タクティクスには作戦カードがそれぞれ 1枚ずつ事前配置でき、必要に応じて使用される。
- それぞれに ピッチャー・バッター・リリーフ・ピンチヒッター の各ベンチが存在し、ゲーム開始時に対応するカードが配置される。
このうちバッターベンチについては、常に打席順になるよう積み上げる形で場に配置される(次の打者が一番上になる)。
- アウトカウントや進塁状況などは、バッティング表という空間に表示される。
バッティング表にはいわゆるダイヤモンドが存在し、ここにマーカーを配置することで出塁中の選手を表示する。
※名称こそ同じだが、このバッティング表は選手カード記載のバッティング表とは別概念なので注意すること。
- プレイゾーンへの配置カードや作戦カードの使用後は、トラッシュという空間に集められる。
- 選手交代を行った後の選手カードは、ロッカールームという空間に集められる。
ロッカールームは野手用と投手用の 2か所に分けられている。
商品情報
● メーカー: コナミ
○ 発売開始: 2000年10月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
2000 Vol. 1
| 2000/10
| 272
| スターター(65/1500)、ブースター(5/200)
|
2000 Vol. 2
| 2001/1
| 156
| ブースター(5/200)
|
2000 Vol. 3
| 2001/3
| 405
| ブースター(5/200)
|
2001 Vol. 1
| 2001/7
| 168
| スターター(66/1500)、ブースター(5/200)
|
2001 プレミアムパック(オールスター版)
| 2001/8
| 50
| ブースター(5/300)
|
2001 フレッシュ オールスターパック
| 2001/9
| 84
| ブースター(5/200)
|
2001 Vol. 2
| 2001/10
| 385
| ブースター(5/200)
|
2001 Vol. 3
| 2001/12
| 422
| ブースター(5/200)
|
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