ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Case Closed』のルール解説。
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Case Closed Trading Card Game
名探偵コナン
Last Update 2020/9/19 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは探偵となり、さまざまな証拠を元に難事件を解決する。
● 原作
TVアニメ『名探偵コナン』。
コミック『名探偵コナン』(小学館刊)。
● 世界設定
日本人は、常に死の危険にさらされている。
確かに戦争も貧困も無いが、親しい人々による殺人がまるで呼吸をするかのように日常的に行われるのだ。
今日も朝起きたとき、顔を洗うとき、朝食をとるときも、凶悪な刃があなたを狙っているのである。
● 本ゲームについて
ご存知『名探偵コナン』のTCGです。
TCGには“探偵もの”と呼ぶべき事件解決型のシステムが存在しますが、探偵漫画が原作である本作も、そのスタイルを踏襲した作品となっています。
※未来蜂の同タイトルTCGとは別物です。
基本構成
勝利条件
- 3つの事件を解決する。
- 双方のデッキが尽きた時に、より多くの事件を解決している。
事前準備
● 捜査デッキ (Draw Deck または Main Deck: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40 ~ 60枚。
- 構築条件:
探偵カード・道具カード・イベントカードで構成されていること。
同一カードはデッキに 4枚まで。
● 事件デッキ (Case Deck: 1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 5 ~ 20枚。
- 構築条件:
事件カードのみで構成されていること。
同一カードはデッキに 1枚のみ。
● 障害デッキ (Problem Deck: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 20枚ちょうど。
- 構築条件:
犯人カード・手がかりカードで構成されていること。
同一カードはデッキに 4枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント (解決した事件): 0件。以後蓄積する。
- 捜査ポイント: 0点。以後蓄積する。
- 犯罪ポイント: 0点。以後蓄積する。
- 開始手札:
- 捜査手札: 5枚。上限は無し。
- 障害列 (Problem row): 0枚。上限は 4枚。
- マリガン: 任意で 1回(交換前のカードはすべて捨て札となる)。
- ファーストドロー制限: 無し(それぞれが 1ターン目からカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 未使用状態。
- カード横: 使用済み状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(そのまま続行し、全員が尽きた時点でゲーム終了)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(多人数用ルールが別途存在する)。
- 召喚酔い: 有り(配置時に未使用状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 有り(捜査ポイント・犯罪ポイントとして蓄積)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: キャラクター。人名単位で自軍ユニーク、1体を選択して残す。
- キャラクターの挑戦(戦闘)は効果の一種としていずれかの事件上にて 1 対 1で行われ、挑戦対象は仕掛けた側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- プレイの順番(最初の親となるプレイヤー)を決定する。
- それぞれ自分の 3種類のデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分の捜査デッキより手札(捜査手札)としてカードを 5枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
全体の基本進行
ターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了。
※同一手番内で全員が、親から順に行動を行う(親は順番に入れ替わる)。
ターン(1回の手番)の進行
○ 準備(Ready)ステップ
- それぞれ場の使用済み状態のカードを、すべて未使用状態にする。
- それぞれ障害列が 4枚になるように、自分の障害デッキからカードを引いて場に補充する。
※障害列は自分の場に裏向きに配置され、第 2の手札として機能する。
- それぞれ自分の担当分の事件が 3枚になるように、自分の事件デッキからカードを引いて表向きで場に事件として配置する。
- それぞれ自分の捜査デッキからカードを 2枚引き、手札に加える。
○ メイン(Main)ステップ
- ステップの開始時に、それぞれが捜査ポイント 3点と犯罪ポイント 3点を獲得する。
- 親から順番に、それぞれ任意で以下の処理を行う。
- 手札の探偵カードを、場の本部に探偵として配置する。
- 手札の道具カードを、場のキャラクターに付ける形で道具として配置する。
- 障害列の手がかりカードを、場の探偵に付ける形で手がかりとして配置する。
- 障害列のカードを、場のいずれかの事件に付ける形で障害として配置する。
※対象事件に付随する位置の自分の障害置き場に、(この時点では)コスト不要で裏向きに配置する。
※ 1つの事件に付けられる障害カードには上限があり、合計 4枚までで、かつ 1プレイヤーにつき 2枚まで。
○ 移動(Movement)ステップ
親から順番に、それぞれ任意で以下の処理を行う。
- 場の事件に付いている自分の裏向きの障害カードを、他の事件に移動させる。
※移動先の事件についても、配置上限は守ること。
○ 捜査(Sleuth)ステップ
全員がこの時点での親から順番に、それぞれ以下の捜査処理を行う。
各捜査の処理
▽ 探偵の派遣
- 処理を行うプレイヤーが、この時点から新たな親となる
※そして順番で最後に親となった者が、そのまま次のターンの捜査ステップまで親を引き継ぐ。
- 親が本部にいる探偵を、いずれかの事件(に付随する自分のフィールド)にそれぞれ任意で移動させる。
※ 1つの事件につき、複数の探偵を移動させることができる。
▽ 対決
- 親以外のプレイヤーが、それぞれ任意で場の自分の障害を犯人キャラクターに変更させる。
- それぞれ任意で、手札のイベントカードや場のカードなどの記載効果を使用する。
効果の一種として、同じ事件にいるキャラクター同士による挑戦が行われる場合がある(後述)。
★ 各挑戦の処理
- 今回使用する能力値が確定する(通常はカードの記載により最初から指定されている)。
- 挑戦を行うプレイヤーが、いずれかの事件にいる未使用状態のキャラクター 1体を、挑戦者として指定する。
- 挑戦を行うプレイヤーが、挑戦者と同じ事件にいる自分以外のいずれかのキャラクター 1体を、挑戦の相手として指定する。
- それぞれ任意で、このタイミングで使用できる手札のイベントカードや場のカードの効果を使用する。
- それぞれ各種修正を加え、今回の挑戦における挑戦者と挑戦相手の該当能力値を算出する。
- それぞれの該当能力値を比較し、値が大きい側が勝利する(同値は両方勝利)。
- 挑戦で敗北したキャラクターは、捨て札に送られる。
▽ 事件解決
- 親の探偵がいる各事件ごとに、それぞれ任意で以下の事件解決を試みる。
- 事件にいる未使用状態の探偵の中から、任意数の探偵を選ぶ。
選んだ探偵を使用済みにすることで、その探偵たちによる解決が行われる。
- 事件の 1つ目の解決条件の判定を以下の手順で行う。
- 親以外のプレイヤーが、その事件にいる自分の未使用の犯人を、それぞれ任意で使用済み状態にする。
それによって事件の 3つの能力達成値それぞれに、犯人の対応する能力値が加えられる。
- 事件の 3つの能力達成値それぞれにおいて、解決を試みる探偵それぞれの対応能力値の値を引く。
- 計算によって事件の 3つの能力達成値がいずれも 0以下の値となった場合に、一つ目の条件が達成される。
- 事件の 2つ目の解決条件の判定を以下の手順で行う。
- 2種類の判定方法が存在するので、以下からどちらかを選んで判定を行う。
- 事件の手がかり値以上の枚数の手がかりが、事件に存在する場合に、二つ目の条件が達成される。
※ニュアンスとしては、探偵たちが片っ端から手がかりを集めた結果として事件が解決される。
※同一の手がかりカードは、その中の 1枚だけが判定に使用できる。
- 事件カードに記載されいる手がかりが、事件にすべて存在する場合に、二つ目の条件が達成される。
※探偵たちが事件現場で核心を突いた手がかりを揃えたことで、事件が解決される。
- 解決条件が 2つも達成できた場合、その事件は解決され以下の処理が行われる。
- 解決された事件は、解決したプレイヤーが勝利条件として獲得する(本部に送られる)
- 事件の解決条件として使用された手がかりが、すべて破棄される。
- 解決された事件に付いている障害・犯人が、すべて破棄される。
- 解決された事件にいる探偵が、(付いているカードともども)すべてそれぞれの本部に戻される。
- 解決に失敗した場合、その事件にいる親の探偵がすべて本部に戻される。
○ 終了(End)ステップ
- それぞれ自分の(何もカードが付けられていない)事件置き場の事件カードを、任意で 1枚だけ破棄できる。
※自分の事件デッキが尽きている場合は、捨て札ではなく事件デッキに戻される。
- それぞれ自分の障害列を、任意枚数だけ破棄できる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- コストは捜査ポイントまたは犯罪ポイントを使用することで支払うことができる。
どちらのポイントを使用するかは、カードの種類により異なる。
- 捜査・犯罪ポイントは、いずれも蓄積概念である。未使用分はターンを跨いで蓄積される。
- 捜査・犯罪ポイントのいずれかを 1ポイント使用するごとに、対応するコストが 1だけ支払われる。
● 能力値について
- キャラクターカードには能力値が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 能力値は 体力・速力・知力 の 3種類が存在する。
- 事件カードには能力値のそれぞれに対応する 3種類の能力達成値が存在し、事件解決の条件の一つとして使用される。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 事件(Case)カード (コスト不要)
- さまざまな刑事事件。そのほとんどは殺人事件。
- 事件デッキに入れて使用される。
- 場に事件として 6枚が配置される。
※配置はそれぞれが分担して担当するが、配置中は持ち主に関係なく一つの事件として扱われる。
- 原作各話のタイトルが、そのままカードタイトルとして使用されている。
- 探偵が事件(に付随する位置のフィールド)に移動したうえで、二つの条件をどちらも満たすことで事件を解決することができる。
- 3つの能力達成値の値を持ち、事件解決の第一条件として使用される。
事件を解決するには、解決を行う探偵の 3つの能力値によって事件の能力達成値を 0以下に減らす必要がある。
- 手がかり値を持ち、事件解決の第二条件の一つとして使用される。
- 手がかりの項目を持ち、事件解決の第二条件の一つとして使用される。
記載内容はそれぞれ異なるが、いずれの場合も手がかりカードのカード名が複数記載されている。
- 事件解決の第二条件は以下の 2つの解決方法が存在し、どちらか一方の条件を満たすことで条件達成となる。
- 手がかり値以上の枚数の手がかりが、事件現場に存在する。
- 事件カードに記載されいる手がかりが、事件現場にすべて存在する。
- 事件解決後は、解決したプレイヤーが獲得する。
○ キャラクター(Character)カード (コスト必要)
- さまざまな登場人物たち。場にキャラクターとして配置される。
- 事件を解決する探偵(Detective)カードと、相手の事件解決を妨害する犯人(Criminal)カードに大別される。
※どちらも同じキャラクターではあるが、それぞれの使い方は完全に異なる。
- 各プレイヤーごとに、キャラクターの個人名単位で場にユニークとなる。
- いずれも 体力・速力・知力 の 3つの能力値を持ち、事件解決の条件の一つとして使用される。
- イベントなどで発生する挑戦という形の戦いで使用され、敗れた場合に破壊される。
- 探偵カードの特徴は以下の通り。
- 捜査デッキに入れて使用される。
- 捜査ポイントの値を持ち、事件の解決に使用される。
- メインステップにコストとして捜査ポイントを支払うことで、自分の本部に探偵のキャラクターとして配置される。
- 捜査ステップにおいて、いずれかの事件(に付随する位置の自分フィールド)に移動し、対象事件の解決に取り組む。
- 1つの事件につき、複数の探偵キャラクターを移動させることができる。
- 事件解決後は、その事件から本部に戻ることになる。
- 犯人カードの特徴は以下の通り。
- 障害デッキに入り、障害カードの一種として使用される。
- メインステップにおいて障害列から、いずれかの事件に対する位置の障害置き場に裏向きに障害として配置される。
- 捜索ステップにおいて、障害から犯人キャラクターへと変化することができる。
変化するには未使用状態である必要があり、コストとして犯罪ポイントを支払い表向きにすることで犯人となる。
- 1つの事件につき、各プレイヤーごとに犯人のキャラクターを 1体ずつ存在させられる。
- 使用済み状態にすることで、付いている事件の能力達成値の値を一時的に上昇させることができる。
- 付いていた事件が解決された場合、裏向きの障害ともども捨て札となる。
○ 手がかり(Clue)カード (コスト必要)
- 事件にまつわるさまざまな証拠など。場に手がかりとして配置される。
- 障害デッキに入り、障害カードの一種として使用される。
- コストとして犯罪ポイントが使用される。
- 場の探偵のキャラクターに付ける(探偵が保有する)形で配置される。
- 1体の探偵キャラクターにつき、探偵の知性の能力値分のカードを付けることができる。
- 基本的には探偵が持つ手がかりカードの枚数が、事件解決の判定値として使用される。
またカードの存在そのものが、特定の事件における解決条件として使用される場合もある。
- 探偵が手がかりを携えて事件(に対応するフィールド)に移動することで、その事件の解決に使用される。
- 事件の解決に使用された手がかりは、解決時にすべて捨て札となる。
※その事件に持ち込んでも解決に使用しなかった手がかりは、キャラクターに付いたまま場に残る。
○ 道具(Gadget)カード (コスト必要)
- 事件を解決するためのさまざまな道具。場に道具として配置される。
- 捜査デッキに入れて使用される。
- コストとして捜査ポイントが使用される。
- 場のキャラクターに付ける形で配置される。
- 1体のキャラクターにつき、道具を 1つだけ付けることができる。
- 通常は能力値のいずれかに対する修正値を持ち、キャラクターを強化する。
● 瞬間的に使用するカード
○ イベント(Event)カード (コスト不要)
- 捜査中におきるさまざまな出来事。
- 捜査デッキに入れて使用される。
- 使用タイミングは各カードごとに異なる。
場の構成
HQ | 相手本部 |
| | | | | |
| | | | |
1 | | 2 | | 3 | |
4 | | 5 | | 6 | 相手側フィールド |
1 | | 2 | | 3 | |
4 | | 5 | | 6 | 相手側障害 |
1 | | 2 | | 3 | |
4 | | 5 | | 6 | 事件 |
1 | | 2 | | 3 | |
4 | | 5 | | 6 | 自分側障害 |
1 | | 2 | | 3 | |
4 | | 5 | | 6 | 自分側フィールド |
| | | | | |
| | | | |
自分本部 |
HQ |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場は本部、フィールド、障害置き場、事件置き場といった空間に大別される。
- それぞれの事件置き場には各プレイヤーごとに 3枚(合計で 6枚)の事件カードが配置される。
各事件はそれぞれ配置するプレイヤーは異なるが、場にある間は持ち主に関係なくすべて平等に扱われる。
- 各事件に付随してそれぞれの障害置き場とフィールドが存在し、それらをまとめて一組の事件現場として扱われる。
- 探偵はそれぞれの本部に配置され、各事件に付随するフィールドに移動することで事件解決に挑むことができる。
- 各事件に付随する障害置き場には犯人などが配置され、相手の探偵の事件解決の妨害に使用される。
- カードの使用後は、各デッキに対応した 3種類の捨て札という空間に集められる。
- 解決した事件は、それぞれの本部(の脇の部分)に集められる。
商品情報
● メーカー: Score Entertainment
○ 発売開始: 2005年8月
- ○ ラインナップ
-
- 基本セット
- Crime and Punishment
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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