ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『名探偵コナン』のルール解説。
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名探偵コナン カードゲーム
Last Update 2025/2/22 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による条件達成戦。プレイヤーは探偵やそれに近い立場の市民となり、パートナーやキャラの力を借りて難事件を解決する。
● 原作
コミック『名探偵コナン』(小学館刊)。
● 世界設定
東京の一角にある米花町、ここは驚異的な犯罪発生率でその名を知られている町である。
ただ常日頃発生する事件の膨大さに対して、目を見張るような検挙率をも誇っていた。
この町に住んでいるのは殺人犯ばかりではない。事件解決の専門家も、また大量にいたのである。
● 本ゲームについて
原作コミック 30周年の記念TCGです。
アニメ版が主体であったこれまでの作品とは異なり、原作者描き下ろしイラストなどが大量投入されています。
システムとしては二段階の様相を持つ事件を、証拠を集めることで解決していきます。
基本構成
勝利条件
- パートナーの“事件解決”能力を、記載条件をすべて満たして発動させる。
※基本的には“自分の事件を解決編にし、事件レベル値以上の証拠が自分の場に存在する”ことで条件が満たされる。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
パートナー・事件以外のカードで構成されていること。
同一 IDカードはデッキに 3枚まで。
● その他準備
○ パートナーカード: 任意の 1枚。
○ 事件カード: 任意の 1枚。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 事件編/解決編マーカー: どちらの状態かを表示できる物を、それぞれ 1つずつ(通常はスターター付属の物を使用する)。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利の補助ポイント (証拠): 0枚。以降増減する。
- 事件の進行状況: 事件編。
- 開始手札: 5枚。上限は無し。
- マリガン: 先攻から順に任意で 1回。任意数をデッキに戻してシャッフル後に同数引き直し。
- ファーストドロー制限: 類似概念が存在(先攻は 1ターン目からカードを引くが、FILE配置が 1枚のみとなる)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: アクティブ状態。
- カード横: スリープ状態。
- カード逆位置: スタン状態。
- カード裏・横向き: 証拠や FILEのカードとしての配置状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(リムーブを再使用)。ただしペナルティとして相手証拠 +1。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 有り(名乗りとして、配置ターンは推理およびアクションを行えない)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- キャラのアクションは、相手の証拠かスリープ状態のキャラいずれか 1つを対象とし、キャラによるガードは対象側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ自分のパートナーカードを、パートナーとして場に裏向きに配置する。
- それぞれ自分の事件カードを、事件として場に裏向きに配置する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれ自分のデッキから、手札としてカードを 5枚引く。
- 先攻から順に、必要に応じてマリガン処理を行う。
- 「ゲームスタート!」の掛け声とともに、それぞれ自分のパートナーと事件を表向きにする。
- それぞれ事件編/解決編マーカーを、自分の事件カードの非参照側(先攻プレイヤーなら後攻側)の事件レベルの上に“事件編”側で乗せておく。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ オートフェイズ
- 自分のパートナーがパートナーエリア以外にあったりスリープ状態だったりした場合、パートナーエリアにアクティブ状態で配置しなおす。
- 自分の現場にあるスリープ状態のカードを、すべてアクティブ状態にする。
- 自分の現場にあるスタン状態のカードを、すべてスリープ状態にする。
- デッキからカードを 1枚引き、手札に加える。
- デッキからカードを裏向きのまま 2枚引き、場の FILEエリアに 1枚ずつ裏・横向きで配置する。
○ メインフェイズ
- 以下の行動を、任意で行う。
- 手札のカードを、使用・配置する(1ターン 1枚まで)。
- 以下の“ネクストヒント”を行う。
- 自分の FILEエリアから、(パートナー以外の)一番上にあるカード 1枚を手札に加える。
そして任意で、手札のカード 1枚を使用・配置する(ターン 1枚制限の分とは別扱い)。
- 場のパートナーをアクティブ状態からスリープ状態にすることで、以下のいずれかの記載能力を使用する。
- アシスト: パートナーを一時的に FILEのカードにする。さらに記載条件を満たせば事件がが事件編から解決編となる。
- 事件解決:記載条件(通常は、解決編かつ事件記載の事件レベル以上の証拠が存在する)をすべて満たした上で発動することで、ゲームに勝利する。
- 場のキャラが持つ“宣言”能力を使用する。
- 場のパートナーやキャラをアクティブ状態からスリープ状態にすることで、“推理”を行う(証拠を配置する)。
- 場のアクティブ状態のキャラにより、アクションを行う(後述)。
各アクションの処理
▽ アクションの宣言
- ターンプレイヤーがアクションの実施側、相手が対象側となる。
- 実施側が自分のアクティブ状態のキャラの中から任意の 1体を、今回のアクションを行うキャラとして指定する。
そのキャラをスリープ状態にすることで、アクションを宣言する。
- 実施側が今回のアクション対象として、相手のスリープ状態のキャラまたは証拠の中から、いずれか 1つを宣言する。
- 対象側が任意で、自分のキャラをアクティブ状態からスリープ状態にすることでガードを行わせる。
これによりアクション対象が、ガードを行うキャラに変更される。
- 今回のアクション対象が確定する。
アクション対象がキャラの場合は、以下の“コンタクト”処理に進む。
アクション対象が証拠の場合は、以下の“証拠の奪取”処理に進む。
▽ コンタクト
- アクションを行うキャラとアクション対象のキャラの間で、コンタクトが行われる。
- それぞれ任意で、このタイミングで使用できるカードを使用する。
- それぞれが、自分のコンタクトを行うキャラの記載アクションポイントに各種修正を加え、今回のアクションポイントを算出する。
- それぞれのアクションポイントを比較し、値が大きい側がコンタクトに勝利する(同値は実施側勝利)。
- 対象側のキャラがコンタクトに負けた(うえで生き残らなかった)場合、以下の処理を行う。
- 以降の処理を飛ばし、“アクションの終了”処理に進む
▽ 証拠の奪取
- 対象側が、以下の証拠のリムーブ処理を行う。
- 自分の証拠の一番上にあるカード 1枚をめくる。
- めくったカードが“ヒラメキ”の能力を持つ時は、記載効果が発動する。
- (ヒラメキの効果で永続しない限り)めくったカードがリムーブエリアに送られる。
- 実施側が、証拠を 1枚獲得する(デッキからカードを 1枚を引き、裏向きで証拠として配置する)。
▽ アクションの終了
○ エンドフェイズ
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 色について
- ほとんどのカードには属性概念として色が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 色は 青・緑・白・赤・黄・黒 の 6種類が存在する。
- 自分が使用する事件に記載されている色が、プレイヤーが持つ色となる。
- 色はカードを本来の目的で手札から使用・配置する際の、条件として用いられる。
プレイヤーの事件が持つ色のいずれか 1つと一致している時に、手札のカードが使用・配置可能となる。
● FILE と レベルについて
- デッキに入るカードは、本来の役割とは別に FILEのカードとして使用される。
- FILEのカードとは自分の FILEエリアに配置されたカードの枚数であり、プレイヤーレベル的な概念として用いられる。
- デッキから指定分だけ引かれたカードを、FILEエリアに配置していくことで供給される。
※配置するカードは内容を確認せずに裏・横向きで、 FILEエリアに左側から順に少しずらして積み上げる形で配置していく。
- カードにはレベルの概念が存在し、カードを本来の目的で手札から使用・配置する際の条件として用いられる。
- レベルとして、“FILEエリアにあるカードの枚数”が参照される。
枚数値が記載レベルの値以上である時に、手札のカードが使用・配置可能となる。
- レベルは使用条件であって消費概念ではない。手札からの使用・配置自体で FILEのカードが減ることは無い。
- パートナーは基本的に“アシスト”の能力を持っており、自身を一時的に FILEのカード 1枚分として使用することができる。
● 証拠について
- デッキに入るカードは、本来の役割とは別に証拠として使用される。
- 証拠は自分の証拠エリアに配置されたカードのことであり、事件を解決する際に参照される。
証拠を一定数蓄積することで事件が事件編から解決編になり、さらには解決編においての勝利条件として参照される。
- 基本的にはパートナーやキャラによる“推理”によって、証拠を獲得していく。
推理はアクティブ状態のパートナーやキャラをスリープ状態にすることで行われ、記載 LP値分の証拠が供給される。
- 証拠はデッキから供給され、指定分だけ引かれたカードを事件エリアに配置していく。
※配置するカードは内容を確認せずに裏・横向きで、 事件リアに下側から順に少しずらして積み上げる形で配置していく。
- 自分のキャラにより相手の証拠にアクションを仕掛けることで、相手の証拠を減らしつつこちらの証拠を増やすことができる。
● 事件編/解決編について
- 各プレイヤーが担当する事件は、進行状況によって“事件編”と“解決編”の 2つのモードが存在する。
- 事件編は原作における事件発生時の状況であり、解決の糸口が見えた(謎が解けた)時点で解決編となる。
- ゲーム開始時はすべて事件編であり、パートナーの“アシスト”能力により解決編に移ることができる。
そして解決編になったところでパートナーが“事件解決”能力を発動させることにより、ゲームに勝利する。
- 一度解決編になった後は、証拠の枚数などに関わらず事件編に戻ることは無い。
- 事件編と解決編の表示は、基本的にはスターター付属の事件編/解決編マーカーによって行われる。
※各面に“事件編”・“解決編”と書かれた両面仕様になっており、対応する側の面を表側にして現在状況を表示する。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 事件カード (配置条件なし)
- プレイヤーが解決すべき事件。場に事件として配置される。
- 単なる日常! である殺人事件はごくわずかで、登場人物にとっての個人的な事件が中心となる。
- 横向きのカードで、デッキとは別にそれぞれ 1枚を使用する。
- ゲーム開始時に場に配置され、以降はゲーム終了まで場に存在する。
- 基本的に自分が出した事件の解決のみを目指し、相手が出した事件には関わらない。
- 事件レベルの値を持ち、事件を解決するために必要な証拠の枚数となる。
なお先攻と後攻で参照する値が異なるため、カードには両方の値が併記されている。
※自分が参照しない側の値は、事件編/解決編マーカーによってゲーム中は隠されることになる。
- いずれかの色を持っており、手札にあるカードの使用・配置条件として参照される。
○ パートナーカード (配置条件なし)
- プレイヤーの相棒(実質的には分身)。場にパートナーとして配置される。
- デッキとは別にそれぞれ 1枚を使用する。
- ゲーム開始時に場に配置され、以降はゲーム終了まで場に存在する。
- いずれかの色を持っており、一部のカードが持つ効果で参照される。
- ロジックポイント(LP)の値を持ち、推理を行うことで記載分の証拠を獲得する。
- それぞれ“アシスト”能力を持っている。
アシストはスリープ状態にすることで発動し、FILEエリアに移動して一時的に FILEのカード 1枚分として機能する。
さらに追加の記載条件を満たしている場合、自分の事件の進行状況を 事件編から 解決編に移行することができる。
- それぞれ“事件解決”の能力を持ち、記載条件をすべて満たした上でスリープ状態にすることでゲームに勝利する。
※原則として“解決編”になっており、事件カード記載の事件レベル以上の証拠が存在する時に条件が満たされる。
○ キャラカード (配置条件が存在)
- プレイヤーの部下や協力者たち。場の現場にキャラとして配置される。
- デッキに入れて使用される。
- それぞれ現場に 5体まで配置できる。
- 配置条件としてレベルの値を持ち、自分の FILEエリアにあるカードの枚数以下の場合に配置できる。
- ロジックポイント(LP)の値を持ち、推理を行うことで記載分の証拠を獲得する。
- アクションポイント(AP)の値を持ち、プレイヤーの武器/盾となる。
- アクションで発生したコンタクトの際に、アクション対象側でのアクションポイント比較において相手の値の方が大きい場合に破壊される。
● 永続・一時的に使用するカード
○ イベントカード (使用条件が存在)
- ゲーム中におきるさまざまな出来事。効果はさまざま。
- デッキに入れて使用される。
- 使用条件としてレベルの値を持ち、自分の FILEエリアにあるカードの枚数以下の場合に使用できる。
- 使い捨てで使用するカードと、キャラに付ける形で配置(セット)するカードの 2種類が存在する。
- 使い捨てのカードは、効果発揮後にリムーブエリアに送られる。
- キャラにセットするカードは、そのキャラが場にいる限りは永続配置される。
なお 1体のキャラに対して、複数のイベントを付けることができる。
場の構成
- 永続カードは、それぞれの場という空間に存在する。
- 場はキャラを配置する現場を中心に、パートナーのエリアや事件エリア・証拠エリアなどの空間に大別される。
- 場に加えて FILEエリアという空間が存在し、カードの使用条件として使用される。
- 永続カードが破壊された時や使い捨てカードの使用後は、リムーブエリアという空間に集められる。
商品情報
● メーカー: タカラトミー
○ 発売開始: 2024年5月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
スターターデッキ
| 2024/5
| 5種
| 構築済みデッキ(42/1230込)
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探偵たちの切札
| 2024/5
| 102
| ブースター(6/308込)
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テーマデッキ(服部平次 VS 怪盗キッド)
| 2024/6
|
| 構築済みデッキ(45/1650込)
|
西と東の大決戦
| 2024/7
| 88
| ブースター(6/308込)
|
スタートデッキ(黒ずくめの組織)
| 2024/6
|
| 構築済みデッキ(42/1650込)
|
黒影の襲来
| 2024/11
| 138
| ブースター(6/308込)
|
信義の絆
| 2025/2
| 96
| ブースター(6/308込)
|
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