ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『エターナルヴォイス』のルール解説。
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汎用TCG アシュラシステム
エターナルヴォイス トレーディングカードゲーム
Last Update 2004/12/27 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦(それ以上も可)によるライブラリ破壊戦。プレイヤーはヴィジョン使いとなり、
部下であるヴィジョンと、ヴィジョンの下僕たる召喚獣とともに相手を粉砕する。
● 原作
同名のメールトークゲーム。
● 世界設定
地球の中に、突如として異世界ティエラが現れた。そこは万物全てがカードの姿をとる魔法世界。
今このティエラの地で、驚くべき冒険が始まろうとしていた。
● 本ゲームについて
かつて汎用ロールプレイングゲームシステムとして『Asura System』という物が存在しました。
本ゲームはこの思想を受け継ぎ、汎用TCGシステム『Asura System TCG』として誕生したものです。
このシステムは汎用性の高さを歌い文句にしており、さまざまな作品をこのシステムで再現できるほか、
同一システムの共用により、複数の作品のクロスオーバーも可能となっています。
※アシュラシステムのルールは共通化されていますが、
原作の再現のために個別の用語を使用している箇所もあるため、あえて別々のページで解説させていただきます。
基本構成
勝利条件
- 相手のデッキが尽きる(引くべき時に引けない)。
- 相手が投了する。
事前準備
● デッキ(スタミナ: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: それぞれが使用するキャラクターカードに記載された枚数。
- 構築条件:
同一カードはデッキに4枚まで。
エヴォリューションカードを投入する場合、自分が使用するキャラクターカードと同一の聖獣、性別でなければならない。
● その他準備
○ キャラクターカード: 任意の1枚(ルールブック裏の“万能の武闘家ササリィ”でも可)。
○ ゲーム間交換カード(サイドボード): 15枚、トーナメント時に使用。常に15枚であること。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: デッキそのものがライフに相当する(勝利条件に影響)。
- 開始手札: キャラクターカードに記載された初期手札枚数。上限は原則6枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 先攻は1ターン目のみ、ドローフェイズかメインフェイズのどちらかしか実行できない。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 特に無し(行動状態などは、各自で覚えておくこと)。
- ディスカード: 有り。
- 3人以上でのプレイ: 可能(専用レギュレーション有り)。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 召喚酔い: 無し(配置ターンから使用可能)。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し(召喚獣のダメージは、ターン終了時に全回復)。
- ユニーク処理: “装備品”自軍、品目単位でユニーク、後出し生存。
- 攻撃は1回の格闘(攻撃)カードや、1体の召喚獣の攻撃単位に解決する。
- 攻撃は相手キャラクター・召喚獣を対象とする。召喚獣による攻撃のブロックは、
キャラクターへの攻撃時に限り防御側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
それぞれ自分が使用するキャラクターカードを提示する。
互いにデッキ枚数がキャラクターカードの条件と一致していることを確認する。
それぞれデッキをシャッフルする。
先攻・後攻を決定する。
先攻プレイヤーは、第1ターンにドローフェイズとメインフェイズのどちらを実行するのかを、事前に宣言する。
それぞれ自分のデッキより手札を、指定された初期手札枚数分だけ引く。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
※各キャラクターごとに、基本ルールに優先する特殊能力を持つので、必要に応じその指示に従うこと。
ターン(自分の手番)の進行
○ ターンの開始
場のタワー(属性ごとの魔力使用の基準値)などが初期化される。
○ セットアップフェイズ
場に永続するには維持コストを要求するカードのために、必要に応じて維持コストを支払う。
○ ドローフェイズ
通常ドローとして、ダメージ置き場(ダメージ置き場にカードが無い場合はデッキ)からカードを1枚引く。
また通常ドローとは別に、任意でエクストラドローとして、デッキからカードを1枚引くことができる。
○ メインフェイズ
まず、このターンに“格闘”と“魔法”のどちらを行うのか宣言する(両方無しでも可)。
選択の内容に従って、以下の行動を任意に実行できる。
- 格闘選択時: 格闘カードを使用する(攻撃用カードの場合、後述するバトルセグメントを実行)。
- 魔法選択時: 魔法カードを使用する
- アイテムカードを使用する(格闘/魔法の選択とは無関係であり、任意に使用可能)。
- 召喚獣による攻撃(選択とは無関係であり、召喚獣1体につき1ターン1回実行可能。バトルセグメントを実行)。
また、バトルセグメント以外のタイミングであれば、任意にエヴォリューションカードを使用できる。
バトルセグメントの処理
▽ アタッカー宣言と対象指定
- 攻撃側が、攻撃に使用するキャラクター(の使用する格闘攻撃カード)/召喚獣を指定する。
- 攻撃側が、攻撃対象となる相手キャラクターか召喚獣を指定する。この際攻撃側の速度が相手以上であること。
▽ 防御宣言
- 攻撃対象がキャラクターである時、防御側は任意で自分の召喚獣をブロッカーとして指定することができる。
この際ブロッカーの速度は攻撃側の速度以上である必要がある
(ブロッカー指定は、召喚獣1体につき1ターン1回指定可能
また、既にこのターン中に攻撃を受けた召喚獣は、ブロッカーの対象外となる)。
- ブロッカーを指定した場合、以後攻撃対象はブロッカーに変更される。
▽ 格闘(防御)カードの使用
- 防御側が、任意で格闘(防御)カードを使用する。
この際も防御カードの速度が攻撃側の速度以上である必要がある。
▽ ダメージや効果の解決と適応
- 攻撃側は攻撃に使用した格闘カードの攻撃ダメージ/召喚獣の攻撃力に、
全ての修正を加えた値を、ダメージとして攻撃対象に与える。
- 防御側は“反撃”の能力を持っている場合のみ、
攻撃対象の攻撃力などの値に全ての修正を加えた値を、ダメージとして攻撃してきた相手に与える
(“反撃”されない限り、攻撃側は安全に攻撃を行うことができる)。
- ダメージを受けたキャラクターは、受けたダメージの値分の枚数だけ、
デッキからダメージ置き場に裏むきにカードを送る。
- ダメージを受けた召喚獣は、その累計値が自らの防御力以上の場合、
破壊されたとみなされ捨て札置き場に送られる。
○ ディスカードフェイズ
手札が上限値(ゲーム中に変化するが、開始時は6枚)を超えている時、上限値になるようにカードを捨てる。
○ ターンの終了
召喚獣のダメージが、すべて回復する。
キャラクターの格闘回数や魔法回数が、すべて回復する。
自動的に終了を迎える。
1ゲーム終了時の処理
通常の大会では3ゲームマッチである為、1ゲームごとにデッキとサイドボードとのカード交換を行う。
ルール細則
基本ルール細則
● 属性とタワー
キャラクターと魔法カードには、それぞれ6種類(地水火風銀命)の属性の属性が存在する。
この属性は魔法使用時に関係し、キャラクターが自身と異なる属性の永続する魔法カードを使用した際、
デッキの1番上のカードを“反感”カードとしてキャラクターに付ける必要がある。
また魔法の使用時には、各属性ごとに“タワー”と呼ばれる状況が確立されていなければ、その魔法は使用できない。
タワーとは、各属性ごとに現在使用できる魔法のレベルの値を示す概念である。
現存する永続魔法カードのレベルか、そのターンに自分が使用した魔法のレベルの最大値に1を足した値が、
使用可能な魔法のレベルの最大値を示すことになる。
アシュラシステム内で異なるゲームと混ぜて使う場合、属性のマークが同じもの(命=陽、銀=月など)は同じ属性とみなす。
● 反感
禁忌とされる魔法などを強要することで、キャラクターがプレイヤーに対して不審をいだく状態。
分身たるキャラクターとの絆がゆらぐため、その制御がうまくいかなくなる。
具体的には、“反感”と記載されたカードが使用された際に、
本来の捨て札置き場ではなく、キャラクターの横に送られる。
ゲーム終了時まで反感のカード1枚につき、最大枚数とキャラクターの基本速度が、各1ずつ減少する。
● 速度
格闘攻撃の際には、キャラクター・召喚獣を問わず速度の概念が重要になる。
攻撃を行う場合、攻撃側の格闘カードや召喚獣の速度が、攻撃対象とする相手の速度以上でなくてはならない。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ キャラクターカード(コスト不要)
- プレイヤーの分身となる魔法戦士。
- エターナルヴォイスの世界では、聖獣の化身であり、“ヴィジョン”と総称されている。
- 世界設定的にはプレイヤーはこのキャラクターたちを支配していることになるが、
ゲーム中においてはプレイヤーと一体化していると考えて差し支えない。
- キャラクターの体力をあらわす“スタミナ”は、デッキ枚数という形で表示される。
- 自らの攻撃手段を示す格闘と魔法使用の回数の値の他、使用可能な属性や独自の特殊能力、
そしてゲーム開始時のデッキと手札の基準値が記載されている。
- キャラクター自ら相手キャラクター及び召喚獣に対して格闘や魔法攻撃を行えるが、
同じターンの間には、格闘か魔法のどちらか一方しか実行できない。
- キャラクターが攻撃対象となった場合、部下である召喚獣でかばうことが可能。
○ エヴォリューションカード(コスト不要だが、使用条件が別途存在)
- 戦闘を重ねることで、キャラクターが進化した状態。
- キャラクターの上に重ねて配置することで、
以後エヴォリューションカードの能力を持つキャラクターとして扱う。これをエヴォリューション化と呼ぶ。
- エヴォリューション化するためには、場のキャラクターの化身元である聖獣と性別が一致していなければならず、
なおかつ進化するキャラクターに反感カードが1枚もついていない状態でなくてはならない。
- 上記条件に加え、自分の捨て札置き場に、使用するエヴォリューションカードと同一名称のカードが、
カードの“エヴォ*”の欄の数値以上の枚数存在している時のみエヴォリューション化を実行できる。
- つまり、“エヴォ3”のカードは、デッキに4枚投入されていないと、エヴォリューション化できない訳だ(笑)。
- また、通常のエヴォリューション化の使用法以外に、魔法回数か格闘回数を1回消費した上で、
エヴォリューションカードを1枚手札から捨てることにより、デッキからカードを1枚引くことができる。
○ 魔法(召喚獣)カード(魔法回数の消費とタワー形成が必要)
- キャラクターが召喚する、部下となる生物や魔物など。
- 速度/攻撃力/防御力を持ち、プレイヤーの武器/楯となる。
- 防御力以上のダメージを受けた場合破壊される。このダメージはターン終了時に初期化される。
- 召喚獣の召喚自体は魔法であるが、それ以後は魔法使用と無関係であるので、
キャラクターの格闘・魔法使用と無関係に、召喚獣は独自行動が可能。
- 召喚獣の攻撃には、格闘カードは必要ない。
- 召喚獣が攻撃対象となった場合、(一部の例外を除き)他の召喚獣等でかばうことはできない。
○ 魔法(形成)カード(魔法回数の消費とタワー形成が必要)
○ アイテムカード(コスト不要)
- キャラクターのが用いる武器など。
- 基本的に永続カードであるが、場に出した瞬間に使用することによって、瞬間使用カードと同等の扱いも可能。
○ ゴーレムカード(指定分のアイテム/ゴーレム能力を持つ召喚獣の破棄が必要)
- 魔力で生み出された機械兵器。バリエーションとして“ドラグーン”が存在する。
- 本ゲームのみの場合はゴーレム能力を持っていてもルール的に使用しないが、アシュラシステム内のクロスルールの際、ゴーレム能力が適用される。
- アイテムカードの1種であるが、場に出たあとは召喚獣として扱う。また、使用方法などは独自の条件が存在する。
- 副属性にゴーレムとあるものは、すべてゴーレムカードとみなし、ゴーレムの能力を持つものとする。
- ゴーレムカードに記載されたレベルの枚数ぶんだけ、
場のアイテムカードかゴーレム能力を持つ召喚獣を破棄することによってのみ、場に配置することができる。
- 属性アイコンが存在しない場合、無属性のレベルアイコンが存在するものとして処理する。
- 魔法カード同様に属性とレベルを持っているが、配置時にタワーを必要とせず、またタワーの成立には関与しない。
ただし、反感に関しては通常の魔法カードと同じように扱う。
- すべてのゴーレムは、自らが被るダメージを1点軽減することができる。
- ゴーレムにも通常の召喚獣同様騎乗ルールが存在するが、騎乗できるキャラクターには独自の制限がある。
まず、エヴォリューションカードはゴーレムに騎乗できず、
通常のゴーレムの場合は竜騎士、鎧騎士、鎧侍、騎士、戦士で、ドラグーンの場合は竜騎士と鎧騎士のみである。
- ゴーレムからゴーレムへの乗り換えに限り、通常騎乗ルールと異なり、1回ぶんの騎乗動作で乗り換えられる。
- 騎乗しているゴーレムが破壊された場合、騎乗しているキャラクターへの独自のダメージ軽減措置が存在する。
● 瞬間的に使用するカード
○ 格闘(攻撃)カード(攻撃回数を消費)
- キャラクター自身が行う攻撃行動。
- キャラクターの攻撃の際に必要なだけであり、召喚獣が攻撃を行う場合には特に必要ない。
- 原則自分のターンに使用するが、双方のターンに攻防両用で使えるカードも存在する。
○ 格闘(防御)カード(攻撃回数を消費)
- 相手のターンに、キャラクターが攻撃を受けた際に行う防御行動。
- 自分の召喚獣など、キャラクター以外も防御できるカードも存在する。
○ 格闘(動作)カード(攻撃回数を消費)
- 格闘行動の際、特殊な効果を追加するための動作など。
- これのみでは役に立たず、他の格闘カードと組み合わせることで効果を発揮する。
ただし、攻撃回数は各カードごとにカウントされるので注意すること。
- 原則自分のターンに使用するが、防御用カードと共に相手ターンに使用するカードも存在する。
○ 魔法(瞬間)カード(魔法回数の消費とタワー形成が必要)
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は、捨て札置き場という空間に集められる。
- キャラクターがダメージを受けた場合は、そのダメージ値分のカードが、
デッキからダメージ置き場という空間へ送られる。
- 捨て札置き場とダメージ置き場は、よく似ているが両者は明確に区別される。
商品情報
● メーカー: テラネッツ
○ 発売開始: 2000年12月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
エターナルヴォイス
| 2000/12
| 288
| スターター(45/1480)、ブースター(11/330)
|
エヴォリューション
| 2001/5
| 190
| ブースター(13/400)
|
ドラマティックデッキ
| 2001/7
| 1種
| 構築済みスターター(90/2500)
|
テンプルム
| 2003/3
| 198
| ブースター(12/400)
|
アポカリプス
| 2004/12
| 144
| ブースター(9/330)
|
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