ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Warhammer(ウォーハンマー)』のルール解説。
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Warhammer Age of sigmar: Champions
The Trading Card Game
Last Update 2023/2/4 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーは軍司令官となり、部下であるチャンピオンを率いて相手を撃破する。
● 原作
フィギュアゲーム『ウォーハンマー』シリーズ。
● 世界設定
混沌との戦いにより、かつてのウォーハンマーの世界は粉々に砕け散った。
しかし神王シグマーと仲間の神々の力によって、残ったコアから新たなる世界が誕生したのである。
● 本ゲームについて
アクチュアルウォーゲームの一作であるウォーハンマーのTCGです。
本作はデジタルカードゲーム版との同時展開であり、デジタルならではのカードギミックがそのまま取り入れられています。
すなわち場のカードが 90度ずつ機械的に回転し、それによって性能が変化していきます。
基本構成
勝利条件
- 相手プレイヤーの体力を 0にする。
- 相手のデッキが尽きる(自ターン終了時に、対処が必要な状況で対処できない場合)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 38枚ちょうど。
- 構築条件:
- カードの投入枚数が、それぞれ チャンピオン 4枚、ブレッシング 4枚、アクション 30枚ちょうどであること。
- 同一のチャンピオンカードは、それぞれデッキに 2枚まで(ただしユニークアイコンを持つ場合はそれぞれ 1枚まで)。
- 同一のブレッシングカードは、それぞれデッキに 1枚まで。
- 同一のアクションカードは、それぞれデッキに 3枚まで。
- チャンピオンカード 4枚のコストの合計値が、20以下であること。
- すべて同一所属のカードであること(ただし無所属のカードは投入可)。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 各種表示用カウンター: 体力を表示できるもの(付属のプレイシートとマーカーなど)。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 使用チャンピオン 4体の体力修正値の合計 + 30。ただし上限は 35(初期値も回復時も 35まで)。
- 開始手札: 先攻は 4枚・後攻は 5枚。上限は無し。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 類似概念が存在(先攻は 1ターン目からカードを引くが、初期枚数が異なる)。
その他構成
● カードの行動表現
- 本作のカードの中で回転カードは、正位置で配置された後にそれぞれ条件で反時計回りに回転する。
- 回転によりカードはそれぞれ異なる性能を発揮し、その時点で左上隅にあるアイコンの効果が有効となる。
- 回転により一回転する(チャンピオン以外)か左上隅にアイコンが無くなった場合、そのカードは“消耗状態”となる。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 条件付きで有り(対処処理を行えない場合)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(本作のコストは、デッキの構築条件としてのみ存在する)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- 攻撃はアクションカードの記載効果として行われ、相手プレイヤーへの直接ダメージとなる。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ自分のデッキからブレッシングカード 4枚すべてを取り出し、裏向きでシャッフルする。
シャッフルしたカードを、内容を確認せずに自分の場のチャンピオン置き場 4か所に 1枚ずつ裏向きでランダム配置する。
※ブレッシングの上にチャンピオンが配置される。なおこの時点では開放ブレッシング置き場は空欄となる。
- それぞれ自分のデッキからチャンピオンカード 4枚すべてを取り出しておき、一時的な手札とする。
- それぞれ残ったアクションカードを、デッキとしてシャッフルする。
- 先攻・後攻を決定する。
○ プレイスメント(Placement)フェイズ
- それぞれ以下の順番で、手札のチャンピオンカードをチャンピオンとして場に表向きで配置する。
※各チャンピオン置き場にはそれぞれ 1体ずつ配置できる。新たな配置分は、空いている置き場に配置される。
- 先攻が手札から 1体分のチャンピオンを、自分の任意のチャンピオン置き場に配置する。
- 後攻が手札から 2体分のチャンピオンを、自分の空いている任意のチャンピオン置き場に配置する。
- 先攻が手札から 2体分のチャンピオンを、自分の空いている任意のチャンピオン置き場に配置する。
- 後攻が手札から 2体分のチャンピオンを、自分の空いているチャンピオン置き場に配置する。
- 先攻が手札から 1体分のチャンピオンを、自分の空いているチャンピオン置き場に配置する。
- それぞれ以下の条件で、それぞれの自分の初期体力値を算出する。
- 自分の場のチャンピオンの体力修正値をすべて合計し、その値に 30を加える。
- 合計合計値が 35以下の場合は、合計値がそのまま初期体力値となる。
35を超えた場合は、合計値に関わらず初期体力値は 35となる。
- 先攻は自分のデッキから、(本来の意味での)手札としてカードを 4枚引く。
後攻は自分のデッキから、手札としてカードを 5枚引く。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件(あるいは敗北条件)を満たした時にゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ Phase 1. ターン開始(Start of Turn)
- このタイミングで発生する、さまざまな処理を解決する。
○ Phase 2. バトルフィールド(Battlefield)フェイズ
- 自分の戦場にあるすべてのスムース回転カードを、それぞれ 1ステップ分回転させる。
- 回転したことで、場のカードが持つパッシブ効果を更新する。
- 回転したことで“消耗状態”となった場のカードを、すべて破棄する。
- 回転したことで、場のカードが持つインスタント効果が発動する。
○ Phase 3. アクション(Action)フェイズ
- 場のチャンピオンによって、以下のいずれかの行動を指定分の回数だけ行う。
なお通常は全体で 2回分の行動を行うことができ、各チャンピオンはそれぞれ 1回まで行動できる。
※総行動回数および各チャンピオンの行動数は、場のカードによって変化する。
- 手札のアクションカード 1枚を、使用したチャンピオンのアクション置き場に配置する(左上隅部分の記載効果が発動する)。
- 場のカードが持つ“ヒーローアクション”を使用する(1ターンに 1回まで)。
- 1回分の行動権利を、次のドローフェイズに与える(このフェイズで 1回分のパスを行う)。
○ Phase 4. ドロー(Draw)フェイズ
- アクションフェイズで与えられた行動権利の回数分だけ、以下のいずれかの処理を行う。
○ Phase 5. ターン終了(End of Turn)
- このタイミングで発生する、さまざまな処理を解決する。
- 自分のデッキが尽きている場合、以下の“空デッキチェック”を行う。
チェックの結果として対処が必要となった場合、対処処理を行えなければゲームに敗北する。
- このターンに相手の手札から 1枚以上のカードを、戦場か捨て札のいずれかに移動させている: 対処不要(今回は敗北しない)。
- 相手の手札を移動させていない。: 対処が必要。以下の中からいずれか 1つの処理を対処として行う。
- 自分の場のいずれかのアクションカード 1枚を、捨て札置き場に送る。
- 自分の手札 1枚を、捨て札置き場に送る。
- 自分の場のいずれかの開放されている表向きのブレッシングカード 1枚を、裏向きにする。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 所属について
- ほとんどのカードには属性概念として所属が存在し、デッキ構築などで使用される。
- 所属は Order・Chaos・Destruction・Death の 4種類が存在し、さらに無所属である Unalignedも存在する。
- デッキを構築する際には、いずれか 1つの所属(および無所属)のカードで構成する必要がある。
- 類似概念としてタグが存在し、種族名としてクエストなどで参照される。
● カードの回転について
- 本作の最大の特徴として、場においてカードが回転する。
そして回転によるカードの向きにより、カードの性能が変化する。なお配置時は持ち主から見て正位置で配置される。
- 回転するカード(回転カード)はカード四隅のいずれかにアイコンを持ち、さらにアイコンに回転を示すマークが付いている。
このマークの形により、スムース回転(Smooth Rotate, 円形)とクランキー回転(Clunky Rotate, かまぼこ型)の 2種類のカードに分けられる。
- カードの種類により、回転カードと回転しないカードは以下のように分けられる。
- 回転カード: チャンピオン、一部のブレッシング、アクション(ユニット・スペル)
- 回転しないカード: 一部のブレッシング、アクション(アビリティ)
- 回転カードは四隅の中の 1 ~ 4箇所にアイコンを持つ。このアイコンは回転種類に加えアイコンごとに固有の意味を持つ。
- カードの回転はステップという単位で行われ、1ステップごとにカードが反時計回りに 90度回転する。
これによりカードの四隅の位置が切り替わり、持ち主から見てその時点で左上隅部分にある記載アイコンの効果のみが有効となる。
- チャンピオンカードは他とは目的が異なり、クエストを達成するために回転が行われる。
- チャンピオン以外の回転カードは回転により効果が都度変化する。回転した際に左上隅部分の記載効果が発動する。
- スムース回転は各自ターンごとに行われる自動回転であり、各バトルフィールドフェイズごとに 1ステップ分ずつ一括で回転する。
- クランキー回転は自動では動かず、記載条件を満たしたときにのみ回転する。
回転する条件(および一度に回転するステップ数)は、カードごとに異なっている。
- チャンピオン以外のカードは、カード四隅すべてにアイコンがあるとは限らない。
回転により左上隅部分にアイコンが無くなった場合、そのカードは“消耗状態”になったとして破棄される。
また四隅すべてにアイコンがある場合も、チャンピオン以外はカードが一周した(正位置に戻った)時点で消耗状態となる。
● クエストについて
- チャンピオンカードはクエストとしてそれぞれ課題を与えられており、達成することで神? から祝福(ブレッシングカード)を授かる。
- チャンピオンカードは、クエストの個別目標(Objective)として四隅それぞれの部分に 1つずつのアイコンを持つ。
そしていずれもクランキー回転であり、個別目標を達成することで 1ステップごと回転する。
- 目標は以下の種類が存在し、そのチャンピオン(が使用しているカード)が内容に沿った行動を行うことで条件達成となる。
※アイコンに種族タグなどが重なっている場合は、すべての条件(特定種族のユニットなど)を満たす必要がある。
- UNIT(盾マーク): 手札からアクション(ユニット)を配置する。
- SPELL(渦巻き): 手札からアクション(スペル)を配置する。
- ABILITY(剣): 手札からアクション(アビリティ)を使用する。
- DAMAGE(爆発): 指定プレイヤーにダメージを与える(体力を減らす)。
- HEAL(薬瓶): 指定プレイヤーの体力を回復する。
- REMOVE(四角にX): 指定されたカード(ユニットやスペルなど)を取り除く。
- 4つすべての目標を達成する(カードが一周する)ことでクエスト達成となり、チャンピオンの下に存在するブレッシングカードが開放される。
※クエストを達成しても消耗状態になることは無いが、以降は回転しないらしい。
● 効果アイコンについて
- チャンピオン以外の回転カードは、四隅の数か所に各 1つずつの効果アイコンを持つ。そして回転によりさまざまな効果を発揮する。
- 効果は各カードとも 1つだけ発動し、カードを配置・回転した際の左上隅にあるアイコンの効果のみが有効となる。
- アクションカードの場合、以下のような種類のアイコンが存在する。
- Xマーク: 特別な効果無し(回転するまで待機中)。
- 数値: 数値分のダメージまたは回復(対象やダメージ/回復のどちらであるかは効果により異なる)。
- 無地: 記載効果発動(ダメージなどとは別種の効果)。
- アイコン自体が無い: その時点でカードが消耗状態となり、捨て札置き場に送られる。
- アビリティマーク: 効果ではなくアビリティの表示アイコン。効果発動後は即座に捨て札となる。
● 効果の対象範囲について
- カードが持つ効果は、それぞれ場の一定の範囲に影響を及ぼすことになる。
そしてそれぞれのカードには、自身が持つ効果の対象範囲が図示されている。
- 各対象範囲は以下の特徴を持つ。
- マス目の集合で記載され、戦場における列と行を表している。
- 対象範囲の列の数はさまざまだが、行はいずれも2行構成となっている。
各行は相手と自分の戦場を示し、上側が相手・下側が自分の戦場となる。
- 効果を与える部分のマスに、相手側は赤・自分側は緑の色が付けられている。
- マス目に付いている“●”は、このカード自身の位置を指している。
- 4列で構成されている場合は、自分の位置に関わらず相手か自分のどちらか全体に効果を及ぼすことになる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ チャンピオン(Champion)カード
- プレイヤーの部下にして兵団を率いたり魔法を駆使する将兵。場にチャンピオンとして配置される。
- ゲーム開始時にすべてデッキから分離され、場に 4体ずつ正位置で配置される。そしてゲーム終了まで場に永続する。
- 基本的には場で行動するのはチャンピオンで、アクションカードもチャンピオンが使用する扱いとなる。
プレイヤーは、立場的には前線にいるチャンピオンに指示を与える司令官となる。
- 戦士(Warrior)と魔法使い(Wizard)の 2種類のクラスが存在する(両方である場合もある)。
- 体力修正(Health Modifier)の値を持ち、プレイヤーの初期体力値の一部として用いられる。
- コスト(Cost)の値を持ち、デッキ構築時に参照される。
- いずれも回転カード(クランキー回転)であり、四隅ぞれぞれに目標としてのアイコンを持つ。
- 左上隅の目標を達成するごとに、1ステップずつ回転する。
目標達成によりカードの回転が一巡することでクエスト達成となり、下に配置されているブレッシングカードが開放される。
○ ブレッシング(Blessing)カード
- チャンピオンが受ける祝福。場にブレッシングとして配置される。
- 回転カードと回転しないカードの両方が存在する。
- ゲーム開始時にすべてデッキから分離され、チャンピオンの下側に裏向きでランダム配置される。
そして上にいるチャンピオンが自身のクエストを達成した際に開放される。
- 開放されることで同じ列の開放ブレッシング置き場に表向き正位置状態で再配置される。
- それぞれ何らかの記載効果を持ち、開放により効果が発動する。
※ただし効果発動や消耗などで裏向きになった場合は、記載効果が停止する(場にいない扱いとなる)。
- 記載効果はその内容により、インスタント(Instant)とパッシブ(Passive)の 2種類の効果が存在する。
- インスタント効果を持つカードはいずれも回転せず、開放により効果を発動したのちに裏向き配置となる。
- パッシブ効果の中で回転しないカードの場合は、解放後は場において効果を発動し続ける。
回転カードは回転ごとに記載効果を発動し、消耗状態となった時点で裏向き配置となる。
● 永続・一時的に使用するカード
○ アクション(Action)カード
- チャンピオンが行うさまざまな行動。効果はさまざまで、永続したり使い捨てだったりする。
- デッキの本体部分であり、ゲーム開始時のデッキはすべてアクションカードで構成される。
- その効果により、ユニット(Unit)・スペル(Spell)・アビリティ(Abilitey)の 3種類が存在する。
このうちユニットとスペルは永続する回転カード、アビリティは使い捨ての回転しないカードとなる。
- 永続する場合は使用したチャンピオンのアクション置き場に正位置で配置され、左上隅部分の効果を発動する。
- 各アクション置き場につき、基本的にはカードを 1枚だけ配置できる。
- ユニットカードは以下の特徴を持つ。
- プレイヤーの部下にしてチャンピオン指揮下で戦う兵士たち。回転カードとして一時配置される。
- 戦士クラスのチャンピオンのみが使用できる。
- 基本的にはスムース回転カードで、回転ごとに左上隅部分の記載効果を発動する。
さらに回転を続け消耗状態になることで破棄される。
- スペルカードは以下の特徴を持つ。
- チャンピオンがが唱える呪文。回転カードとして一時配置される。
- 魔法使いクラスのチャンピオンのみが使用できる。
- 基本的にはスムース回転カードで、回転ごとに左上隅部分の記載効果を発動する。
さらに回転を続け消耗状態になることで破棄される。
- アビリティカードは以下の特徴を持つ。
- チャンピオンが使用する特殊技能。回転カードでは無く使い切りのカード。
- 自分のチャンピオンが、クラスに関わらず使用できる。
- 効果アイコンの位置にアビリティアイコンが記載され、効果発動後は即座に捨て札となる。
- 基本的にはリンボ(一時的な処理空間)で効果が発動するため、アクションカード置き場の状況に関わらず使用できる。
場の構成
4 | | 3 | | 2 |
| 1 | 相手開放ブレッシング |
4 | 3 | 2 | 1 | 相手チャンピオン |
4 | 3 | 2 | 1 | 相手アクション |
|
1 | | 2 | | 3 |
| 4 | 自分アクション |
1 | 2 | 3 | 4 | 自分チャンピオン |
1 | 2 | 3 | 4 | 自分開放ブレッシング |
- 永続カードは場という空間に存在し、場はそれぞれの戦場で構成される。
- それぞれの戦場は 4箇所の列に大別され、各列ごとにチャンピオンが配置される(上図は場の構成図)。
- 各列は 3つの行で構成され、中央にチャンピオン置き場の他にアクションと開放ブレッシングの各置き場が存在する。
自分の場でチャンピオンの配置位置が移動する場合は、付随するカードたちもいっしょに移動する。
- 消耗状態となった永続カードや使い捨てカードの使用後は、捨て札置き場(Discard pile)という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: PlayFusion Limited/ Games Workshop
○ 発売開始: 2018年
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