ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Megaman: NT Warrior(ロックマンエグゼ)』のルール解説。
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Megaman: NT Warrior Trading Card Game
ロックマンエグゼ
Last Update 2021/12/4 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるデッキ破壊戦。プレイヤーはネットバトルのオペレーターとなり、ナビに指示を与えて相手を撃退する。
● 原作
コンシューマーゲーム『ロックマンエグゼ』シリーズ。
TVアニメ『ロックマンエグゼ』。
● 世界設定
日本のみの国内大会に過ぎなかったネットバトル選手権“N1グランプリ”、ただしスポンサーがすごかった。
世界的なゲームケーカーガブゴン社やモバイル環境を一手に担うIPC社などそうそうたる顔ぶれが協賛しているのだ。
そのため優勝・準優勝者は大国アメロッパやキングスランドなど世界中で知られる存在となり、彼らと戦おうとするネットバトラーも多数参戦する。
そんな中、ネット世界の片隅で、人知れず活動を続けるとあるデータが存在していた……
● 本ゲームについて
日本での続編(アクセス)とシンクロするようなタイミングで、海外でもロックマンエグゼのTCGが登場しました。
ギミック面で趣向を凝らした日本版に対し、Decipher社おなじみの運命数を用いるプレイアビリティを重視したシステムとなっています。
※バンダイ・タカラ(アクセス版)の同タイトルTCGとはそれぞれ別物です。
基本構成
勝利条件
事前準備
● デッキ (Energy: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 59枚ちょうど。
- 構築条件:
ネットナビカード以外で構成されていること。
同一カードはデッキに 4枚まで。
● その他準備
○ ネットナビカード: 任意の 1枚。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 残りデッキ枚数がライフに相当する。
- 開始手札: 4枚。上限は 5枚(自ターン開始時に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(先攻は 1ターン目からカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード表: 通常使用時。
- カード裏: パワーゲージとして配置時。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(コスト概念無し)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: ウイルス以外の全カード、自軍ユニーク、先出し生存。
- 戦闘は、常に互いのネットナビ同士による 1 対 1で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ自分のネットナビカードを場に配置する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキからカードを 1枚引き、その運命数の大きさで先攻・後攻を決定する。
- それぞれ自分のデッキより手札としてカードを 4枚引く。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ ドロー(Draw)フェイズ
- パワーゲージとして、以下の手順でデッキのカード 1枚を場に配置する(パワーアップを行う)。
- この時点でパワーゲージが 5枚ある場合、一番左(1番目)のカードを破棄する。
そして残り 4枚の配置位置を、左詰めに 1つずつずらす。
- デッキからカードを 1枚引き、パワーゲージとして場のパワーゲージ置き場に裏向きで配置する。
配置は 5つある置き場の中で、一番左側の空いている(カードがない)位置に行われる。
- 自分のデッキからカードを 1枚引き、手札に加える。
- 手札が上限(通常は 5枚)を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
○ リソース(Resource)フェイズ
- 任意でリソースとして、手札からリソースカード 1枚を以下の条件で場に配置する。
- 場に 4つあるリソース置き場の中で、空いている位置に表向きで配置する(パワーゲージとは異なり、配置順は問われない)。
- 自軍ユニークであり、同じカードを自分の場に複数配置できない。
- 既に 4枚配置されている場合は、(使用して)空きができるまでは追加配置できない。
○ メイン(Main)フェイズ
ターンプレイヤーから順に双方が続けてパスするまで、以下の行動を交互に行う。
- ブラストを行う(ターンプレイヤーの限定行動で、1ターンに付き 1回のみ)。
- 手札からバトルチップカード 1枚を使用する(それぞれ 1ターンに付き 1回のみ)。
- 手札からイベントカード 1枚を使用する。
- 自分の場のリソース 1つの使い捨て効果を使用する。
- パスする。
○ バトル(Battle)フェイズ
- 自分のネットナビの記載戦闘力に各種修正を加え、今回の戦闘力を算出する。
- 相手のネットナビの記載防御力に各種修正を加え、今回の防御力を算出する。
- 自分の戦闘力から相手の防御力を引き、その値によって以下の処理を行う。
- 値が 0以下: 何も起こらない。
- 値が 1以上: 算出された値分のダメージを、相手に与える。
与えたダメージの枚数分だけ、相手のデッキからカードが捨て札置き場に送られる。
- 今回の戦闘力や防御力の修正効果などが終了する。
1ゲーム終了時の処理
特になし。
ルール細則
基本ルール細則
● エンブレムとカラーについて
- カードには属性概念としてエンブレムとカラーの 2種が存在し、さまざまな場面で使用される。
- エンブレムは原作における各ネットナビの識別マークで、アニメ一期に登場した 20体分が存在する。
- エンブレムはネットナビカードと一部のカードが持ち、それぞれいずれか 1つがアイコンの形で付いている。
※ネットナビは右肩・通常カードは右下部分。なおカード中央部の小さい物はエンブレムではなく、カードの使用条件である。
- カラーはイベントカードとリソースカードが持つカード色のことで、 赤・青・黄・緑 の 4種が存在する。
● パワーゲージについて
- ネットナビ以外のカードは、本来の役割とは別にパワーゲージとしての役割を持つ。
- 場のパワーゲージ部分に、デッキから裏向きに配置されることでパワーゲージとなる。
- パワーゲージは自ターンに 1枚、必ず補充(パワーアップ)される。
ただし配置上限が決まっており、5枚を超えて追加される場合は古いカードから破棄されていく。
- パワーゲージは相手への攻撃を強化する“ブラスト”などで、新しいカードから使用される。
● カードの使用・配置条件について
- デッキに入るカードを本来の目的で使用・配置する際には、それぞれに記載された使用・配置条件を満たす必要がある。
- 条件はデッキ中央部に存在し、条件が自分の場のカードによって達成されていることで使用・配置可能となる。
- それぞれの条件はすべてアイコンの形で記載され、自分の場に対象が指定数以上存在することで条件がみたされる。
- 条件はコストではないので、何も消費せず条件を満たすものが存在することによって達成される。
- 条件には以下の項目が存在する。
- カラー: 指定されたカラーを持つカードが対象となる。
- エンブレム: 指定されたエンブレムを持つカードが対象となる。
- パワーゲージ: 場のパワーゲージが対象となる。
● ブラストについて
それぞれのネットナビは、自ターンにブラストを行うことで自分の戦闘力を強化できる。
※いわゆる必殺技だが、本作では攻撃力の強化という形で再現している。
ブラストは、自ターンごとに 1回だけ行うことができる行動で、続くバトルフェイズにおける戦闘力を強化することができる。
ブラストは、自分のパワーゲージにあるカード枚数が自分のネットナビの記載ブラスト値以上の時に行うことができる。
ブラストは以下の手順で行われる。
- 自分のネットナビのブラスト値の枚数分だけ、パワーゲージを右端(新しい側)から順に表向きにする。
- 表向きにしたカードの中から、任意のカードを 1枚選択する。
- 選択したカードの記載運命数が、今回のブラストディスティニー値となる。
- バトルにおける戦闘力算出の際に、今回のブラストディスティニーの値が戦闘力に加算される。
- 今回表向きにしたパワーゲージのカードは、すべて捨て札置き場に送られる。
● 運命数について
- いうまでもありませんが、Decipher社恒例の運命数です。
- ネットナビカード以外のすべてのゲーム用カードの右肩部分に、運命数(Destiny Number)と呼ばれる数値が記載されている。
この数値を用いて、さまざまな判定や追加ボーナスの設定を行う。
- 本作の運命数は、主に以下の 2つの目的で使用される。
- ランダム判定としてそれぞれのデッキからカードを 1枚引き、運命数を判定値として使用する。
- ブラストとして裏向きのパワーゲージから一定数のカードを表向きにし、その中から任意の運命数を戦闘修正として使用する。
- 運命数判定やブラストに使用した後のカードは、捨て札置き場に送られる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ ネットナビ(Net Navi)カード (配置条件不要)
- プレイヤーの相棒となる人工知能。場にネットナビとして配置される。
※本来は携帯端末に常駐する個人用秘書ソフトであり、ネットに有線接続(!)することでコンピュータウイルス駆除やオンライン格闘ゲームを行うことができる。
- デッキとは別に 1体がゲーム開始時に場に配置され、ゲーム終了まで戦闘部分を担当する。
- 戦闘力(Strength)の値を持ち、プレイヤーの武器となる。
- 防御力(Defense)の値を持ち、プレイヤーの盾となる。
- ブラスト(Blast)の値を持ち、ブラストの発動条件となる。
● 永続・一時的に使用するカード
○ リソース(Resource)カード (配置条件が存在)
- ネットナビに対するオペレーターからのさまざまな支援。場にリソースとして配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 手札から直接は使用できず、リソース置き場に配置する必要がある。
- 自分の場のリソース置き場に、4枚まで配置できる。
- 配置中に永続効果を発揮するカードと、使い捨てで効果を発動するカードの 2種類に大別される。
- 使い捨ての効果を使用した場合は、リソース置き場から捨て札置き場に送られる。
※ ウイルス(Virus)
- リソースの一種で、いわゆるネットウイルス。集団で行動する。
- ユニーク対象の例外であり、同一カードを自分の場に複数配置できる。
- 1枚配置するごとに、任意でデッキから同一カード 1枚をを探し出して配置できる。
※可能であれば 4枚とも出すことができる。なおデッキは配置後にシャッフルすること。
○ イベント(Event)カード (使用条件が存在)
- ゲーム中におきるさまざまな出来事。効果はさまざま。
- デッキに入れて使用される。
- 使い捨てであり、使用後は捨て札置き場に送られる。
○ バトルチップ(Battle Chip)カード (使用条件が存在)
- ネットナビ用の使い切り戦闘プログラム。原作では SDカード状の外部チップを挿入することで実行される。
- デッキに入れて使用される。
- それぞれのプレイヤーごとに、各ターンに付き任意で 1枚だけ使用できる。
- 基本的にはターン終了時までの能力値強化であるが、それ以外の効果のカードも存在する。
- 使い捨てであり、使用後は捨て札置き場に送られる。
場の構成
5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 相手 パワーゲージ |
R | R | N | R | R | 相手 ナビ&リソース |
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R | R | N | R | R | 自分 ナビ&リソース |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 自分 パワーゲージ |
- 永続カードは、それぞれの場という空間に存在する。
- それぞれの場は、ナビ置き場・リソース置き場・パワーゲージという空間に大別される。
- ナビ置き場には開始時に 1体のネットナビが配置され、このネットナビによって戦いが行われる。
- リソース置き場にはリソースが配置され、最大 4枚のカードが表向きに配置される。
- パワーゲージは、最大 5枚のカードがパワーゲージとして裏向きで配置される。
配置は常時左詰め(上図の番号順)で配置され、過剰配置時は左側(古いもの)から順に破棄されていく。
ブラストなどで消費する際には、右側(新しいもの)から順に使用していく。
- 永続カードが破壊された時や使い捨てカードの使用後は、捨て札置き場という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: Decipher
○ 発売開始: 2004年
- ○ ラインナップ
-
- Power up!(基本セット)
- Grand prix
- Grave
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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