ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ロックマンエグゼアクセス』のルール解説。
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ロックマンエグゼ アクセス カードゲーム
Last Update 2004/4/22 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーはネットバトルのオペレーターとなり、自分のナビに指示を与えて相手ナビを撃退する。
● 原作
コンシューマーゲーム(GBA用)『ロックマンエグゼ』シリーズ。
TVアニメ『ロックマンエグゼ アクセス』。
● 世界設定
ユビキダス社会を実現した電脳社会は、新たな社会インフラ“インターネットシティ”の登場で新たな進歩を獲得した。電脳空間内部の仮想都市が整備されたことで、
これまで以上に情報を共有することが可能となった。さらにネット接続の規格が従来の有線プラグから赤外線による無線接続に変わったことで、
人々はより身近に情報社会の恩恵を受けることができるようになったのである。つまり、個人情報管理ソフトにして人間の友人である電脳人格“NAVI”を、
携帯情報端末“PET”ではなく、直接ネットサーバー上で実行させぱなっしでもストレス無く運用できるようになったのだ。
しかし、進歩の裏で社会資本を悪用する存在もまた強大化していった。電脳空間のプログラムを物理的存在として現実世界に登場させる“ディメンショナルエリア”を悪用し、
コンピューターウイルスをテロ活動や強盗の道具として使用する犯罪者が登場するように至る。
凶悪化する犯罪を食い止めるべく、対ネット犯罪の対策組織であるネットエージェントは、選りすぐりのネットオペレーターたちを集めて新たな防犯組織“ネットセイバー”を確立したのであった。
● 本ゲームについて
ロックマンエグゼのTCGが帰ってきました。前作が純粋にネットバトル内部の様子を再現していたのに対し、本作はより外側の部分、つまりプレイヤー自身としてネットナビに指示を送る部分をテーマとしています。
劇中の通信端末“アドバンスドPET”を模したギミック満載の小道具“ルーペット”を使用することで、雰囲気満点のプレイをすることができます。
※バンダイ・Decipher社の同タイトルTCG(旧作アニメ版)とはそれぞれ別物です。
基本構成
勝利条件
- 相手プラグイン・ナビを全滅させる。相手のプラグイン・ナビを倒す条件は以下の通り。
- プラグイン・ナビのライフポイントを0にする(デリートする)。
- 相手のプラグイン・ナビ選択時に“ナビ【ソウルユニゾン】カード”しか残っていない(“ソウルユニゾン”時以外は、通常タイプのナビしか選択できない)。
- 相手が“ソウルユニゾン”を行う(厳密には倒していないが、処理的に従来のプラグイン・ナビは倒されたのと同じ扱いとなる)。
- 相手ターン時に相手がアタックを行えない。
事前準備
●デッキ(1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 30枚ちょうど。
- 構築条件:
同名カードはデッキに3枚まで。
● ナビの山(1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 3枚ちょうど。
- 構築条件:
ナビカード及びナビ【ソウルユニゾン】カードで構成されていること。
開始条件の都合上、最低1枚は通常タイプのナビカードが入っていること。
スリーブに入れず、素のままで使用すること。
同一カードについての条件や、デッキ側のと重複条件は存在しない(任意に投入可能)。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ ルーペット(専用ライフカウンター&ルーレット): 各1つずつ。
※ ルーペットについて:
ルーペットのルーレット部分は、そのまま使用するとクラッチが効きすぎてうまく回りません。
一度分解して回転軸を延長するか、ワッシャーをかませることをお勧めします(とりあえず事務用のビニールパッチを貼るだけでも、けっこうな回転が得られます)。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 各プラグイン・ナビのLP(ライフポイント)。上限は10。
- 開始手札: 5枚。上限も5枚(各ターン開始時に調整)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(先攻は1ターン目からカードを引く)。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 無し。
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 記述が存在しないが、無し(捨て札を再使用)だと思われる。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 無し(コストの概念が無い)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し(プラグイン・ナビのライフ概念のみ)。
- ユニーク処理: 無し。
- バトルは常にプラグイン・ナビ同士の1 対 1で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のナビから任意のナビカード(通常タイプ)を1枚選択する。
- それぞれ自分のルーペットのカード排出スイッチをセットする。
- それぞれ自分のルーペットに、“プラグイン・ナビ”として選択したナビカードをセットする。
- それぞれ自分のルーペットのLPゲージを、セットしたプラグイン・ナビのライフポイントの値にセットする。
- それぞれ自分のルーペットのルーレットを回し、出た目の値で先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時1体分のゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 手札の補充 (ターンスタート)
- それぞれデッキからカードを引くか捨てるかして、手札が5枚になるようにする。
○ 相手ナビへのアタック
- ターンプレイヤーが攻撃側となり、相手プラグイン・ナビに対してアタックを行う(後述)。
- アタックは相手プラグイン・ナビを倒すまで、何度でも任意に実行できる。
- 相手プラグイン・ナビがデリート(破壊)された場合、その時点でアタックは終わり“ターン終了”へ進む。
- 1ターンに付き必ず1回はアタックを行うこと。もし1回も行わなければその時点でゲームに敗北する。
個別のアタック処理
▽ アタック開始
- 攻撃側が手札から同一色で任意枚数のカードを、バトル用カードとして裏向きに場に出す。
※バトル用カードが出せない場合、アタックそのものが実行できないので注意すること。
▽ ブロックの選択
- 防御側(相手プレイヤー)が、今回の攻撃を防御(ブロック)するかしないかを選択する。
- 選択結果に従い、以下の処理へ進む。
- ブロックする:
防御側が手札から同一色で任意枚数のカードを、バトル用カードとして裏向きに場に出す。
※バトル用カードが出せない場合、ブロックそのものが実行できないので注意すること。
以下の“バトル”の処理を行う。
▽ バトル
- それぞれのバトル用カードを全て表向きにする。
- それぞれのバトル用カードのバトルポイントを合計する
- それぞれ使用するバトル用カードにチップカードが含まれている場合、ルーレットを回転させ、出た目の値をバトルポイントに追加する。
※合計値がマイナスになった場合、0に切り上げること。
※この時ルーレットの目が“ロックマンの紋章マーク”である場合、任意で“ソウルユニゾン”を行うことができる。
- バトルポイントの合計値を比較する。比較した結果によりそれぞれ以下の処理を行う。
- 相手より数値が高い: バトルに勝利する。バトル用カードを自分の勝ち札置き場へ送る。
- 相手より数値が低い: バトルに敗北する。自分の使用したバトルカードのエナジーポイント(そのうち緑色の数がポイント)を合計する。
その合計値が今回の自分に対してのダメージとなる。バトル用カードを自分の捨て札置き場へ送る。
- 数値が同じ: 引き分け。バトル用カードを自分の捨て札置き場へ送る(ダメージは発生しない)。
- ブロックしない:
攻撃側のバトル用カードを全て表向きにする。
攻撃側のバトル用カードのアタックポイントを合計する。その合計値が今回の防御側へのダメージとなる。
攻撃側のバトル用カードを勝ち札置き場へ送る。
▽ ダメージ処理
- それぞれ算出されたダメージの値分だけ、ライフポイントを減らす。
- ライフポイントが0になったプラグイン・ナビはデリート(破壊)され、倒された扱いとなる。なおデリートされた際に、ナビカードはルーペットから強制排出されるので、失くさないよう注意すること。
○ ターン終了
- 自分のプラグイン・ナビが倒されたプレイヤーは、まだ使用していないナビの山から任意のナビカード(通常タイプ)1枚を、新たなプラグイン・ナビとして選択する。
そしてルーペットのカード排出スイッチをセットした上でプラグイン・ナビをセットし、LPゲージをプラグイン・ナビのライフポイントの値にセットする。
※現在どちらがターンプレイヤーであるかに関わらず、倒された側が次のターンプレイヤーとなる。
- それぞれ自分の勝ち札置き場にあるカードを、全て手札に加える。
- 自動的に終了を迎える。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● バトル用カードについて
- デッキに組み込んだカードは、カードタイプに関わらず全てバトル用カードとして使用される。
- カードには、バトルパワー(BP)、アタックパワー(AP)、エネルギーポイント(EP)の数値と独自のカード色が記載されている。
- 記載項目のうち、バトルパワーはバトルの勝敗に、アタックパワーは勝利時に与えるダメージ、エネルギーポイントは敗北時に追加で受けるダメージを表している。
- カード色は 白・黒・緑・青・黄色・赤 などが存在する。これは同時に使用できるカードの組み合わせを表している。
- バトル用カードは1度に複数のカードを同時に使用できるが、その場合カードの色が1色で統一されていなければならない。
- 間違えて複数色のバトルカードを同時使用してしまった場合、どの色を有効とするか相手側が選択する
(選択されなかった色のカードは手札に戻す)。
● ソウルユニゾンについて
- 一部のナビカードは、より強力な“ソウルユニゾン”状態に進化することができる。
- ただし本ゲームシステム的には、『現在のプラグイン・ナビを生贄にして、より強力なナビ【ソウルユニゾン】をプラグイン・ナビとして使用する』という扱いになる。
- バトル中に、ルーレットで“ロックマンの紋章マーク”の目を出したプレイヤーは、ナビの山に未使用のナビ【ソウルユニゾン】カードが存在する場合に限り、任意でソウルユニゾンを行うことができる。
- ソウルユニゾンの処理は、以下の手順で行われる。
- 現在のプラグイン・ナビを倒された扱いにし、ルーペットから取り除く。
- ナビの山から未使用のナビ【ソウルユニゾン】カード1枚を、新たなプラグイン・ナビとして選択する・
- 新たなプラグイン・ナビをルーペットにセットする。
- ルーペットのLPゲージを、プラグイン・ナビのライフポイントの値にセットする。
- ソウルユニゾンの生贄となるプラグイン・ナビは倒された扱いとなるが、
デリート(ライフポイント0による破壊)とは異なるため、アタックを続行することができる。
カード構成
● 永続/瞬間的に使用するカード
○ ナビカード【通常タイプ】 (コスト不要)
- プレイヤーの所有する多目的電脳人格プログラム、通称“ネットナビ”。いわゆる電子秘書だが自意識を持っている。
- 本ゲームにおいては、プレイヤーの代理として電脳世界での戦いを実行する。
- ライフポイント以上のダメージを受けた場合破壊される。このダメージはゲーム終了時まで原則として回復しない。
- 中央部にプラグイン・ナビの時に使用するルーレット用の数値がある。ルーレットを回しす時はここに記載された数値を出た目として使用する。
- デッキに入れたナビカードは、単純にバトル用カードとしてのみ使用される。この場合ルーレット数値やライフポイントは一切考慮されない。
○ ナビ【ソウルユニゾン】カード (コスト不要)
- 通常タイプのナビが他のナビの特技データを一時的に取り込んだ状態。
- 基本的には通常タイプのナビカードと同等に扱うが、プラグイン・ナビとして使用するためには、ソウルユニゾンを行う必要がある。
- デッキに入れたナビカードは、通常タイプのナビと同様にバトル用カードとして使用される。
- プラグイン・ナビとして使用するのは、はっきりいって非常に厳しい。使用する場合は相当の覚悟とルーレット運が必要となる。
● 瞬間的に使用するカード
○ チップカード (コスト不要)
- ネットナビに使用させる使い捨ての武器プログラム。未使用時は“チップ”と呼ばれる外部記憶に保存されている。
- バトル用カードとしてのみ使用する。
- バトル時に“ルーレットを回し、出た目を攻撃力に加える”という効果を持つ。
※チップカードを同時に複数枚使用した場合、ルーレットを何回使用するのかについての記載がルールに存在しない(おそらくは1回のみと思われる)。念のため、事前に何回使用できるかを協議して決めておくこと。
○ プログラムアドバンスカード (コスト不要)
- 複数のチップの組み合わせにより、本来の攻撃力以上の性能を発揮するコンビネーション攻撃。
- バトル用カードとしてのみ使用する。
- カードごとに指定されたチップカードと同時に使用し、同時使用したチップカードの枚数分だけルーレットの使用回数を増やすという能力を持つ。
○ ウイルスカード (コスト不要)
- 戦闘用の自立プログラム。ネットナビほどではないが単純な自意識を持っている。
- バトル用カードとしてのみ使用する。
- 一部を除き、特殊能力を持っていない。
○ オペレーターカード (コスト不要)
- いわゆる人間。ネットナビを操作する人々のこと。
- 本ゲームではプレイヤーの意志や、応援してくれる仲間たちを表している。
- バトル用カードとしてのみ使用する。
- さまざまな特殊能力を持っている
○ クロスフュージョンカード (コスト不要)
- オペレーターが“ディメンショナルエリア(プログラムを現実世界に実体化させる特殊空間)”において、ネットナビのデータを“鎧”として身にまとった状態。
- バトル用カードとしてのみ使用する。
- 他のカードとは全く異る色(5色全部が並存)を持っている。
- クロスフュージョンの存在は、本ゲームがネットバトルなのかディメンショナルエリアでのリアルバトルなのか悩む要因なのだが、とっちにせよ単なる1バトル用カードでしかないので、まあ気にしないこと。
- バトルポイントはトップクラスなのだが、単独専用かつバトル用に特化しているので、信頼度はイマイチ。
場の構成
- カードは場という空間に存在する。
- 現在使用していないプラグイン・ナビはナビ置き場という空間に集められる。このとき使用済みのナビと未詳のナビの区別が明確に付くようにしておくこと。
- バトルで敗北した場合のバトル用カードは、捨て札置き場という空間に集められる。
- バトルで勝利した(および相手がブロックしない)場合のバトル用カードは、勝ち札置き場という空間に一時的に集められて、ターン終了時に手札に戻る。
- 勝ち札置き場と捨て札置き場は似ているが、両者は明確に区別される。
商品情報
● メーカー: タカラ(現タカラトミー)
○ 発売開始: 2004年1月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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基本セット
| 2004/1
| 84
| スターター(33/1000)、ブースター(5/150)
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第2弾
| 2004/4
| 84
| スターター(33/1050)、ブースター(5/158)
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