ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ドットハック(.hack//G.U.)』のルール解説。
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.hack//G.U. ザ カードバトル
Last Update 2020/5/9 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーはオンラインRPGのパーティーリーダーとなり、キャラクターを率いて相手を撃破する。
● 原作
コンシューマーゲーム『.hack//』シリーズ(基本的に『.hack// G.U.』)。
TVアニメーション『.hack//』シリーズ。
● 世界設定
オンラインRPG『The World』では、プレイヤー同士での戦闘が可能となっている。
アイテム奪取のため行われる PK行為やイベントとしてのギルド間戦闘など、さまざまな場面で戦いが繰り広げられているのだ。。
● 本ゲームについて
.hack// シリーズの一つである、G.U. の世界を再現したTCGです。世界探索ではなくプレイヤー同士でのチーム戦を扱っています。
本作は 2通りの遊び方が存在しますが、ここでは通常ルール(THE CARD BATTLE)について説明します。
基本構成
勝利条件
- 相手のプレイヤーライフ(HP)を 0にする(自分のターンエンド宣言時)。
- 相手のデッキが尽きる(自分のターンエンド宣言時)。
事前準備
● デッキ (データ: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
特に無し。
※必須ではないが、(相手と場を共有するため)それぞれが絵柄の異なるスリーブを使用することが望ましい。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 各種表示用マーカー: HPやダメージの表示用、それぞれ適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ (HP): 12。上限も同じ。
- 開始手札: 6枚。上限は 7枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻が 1ターン目に引けるカードは 1枚のみ)。
その他構成
● カードの行動表現
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 類似概念が有り(配置箇所により配置時の状態が異なる)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(その都度パケットから必要分を発生させる)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 有り。
- ユニーク処理: キャラクター、名称単位で自軍ユニーク、先出し生存。
- キャラクターの攻撃は複数をまとめて一度に行い、常に相手プレイヤーを対象とする。防御キャラクターの指定は防御側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれ自分のデッキより手札としてカードを 6枚引く。
- それぞれ挨拶を行う。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ スタートフェイズ
- 自分のキャラクターおよびパケットを、すべて ON状態にする(ON宣言)。
- デッキからカードを 1 ~ 2枚の中から任意数だけ引き、手札に加える(ドロー宣言)。
○ メインフェイズ(1回目)
ゲームのほとんどの基本行動が任意で行える。実行できるのは以下のとおり。
- パケット宣言: 手札のカードをパケットとして ON状態で配置する(1ターンに 1枚のみ)。
- ログイン宣言: 手札のキャラクターカードを場に配置する(最大で場に 4体まで)。
配置する際は、配置場所によりカードの状態が異なる(ただし前衛には配置できない)。
- (自分から見て)中央に配置: OFF状態。
- (自分から見て)後衛に配置: ON状態。
- 移動宣言: 場の ON状態のキャラクターを移動させる(1体につき 3コストが必要)。
- エフェクト宣言 (エフェクトカード): 手札のエフェクトカードを使用する。
- エフェクト宣言 (エフェクト効果): 場のキャラクターの“エフェクト効果”を使用する。
○ バトルフェイズ
任意で以下のバトルを行う(ターンプレイヤーが攻撃側、相手が防御側となる)。
バトルの処理
▽ 攻撃宣言
- 攻撃側が、任意で攻撃を行うキャラクターを指定して攻撃を宣言する。
攻撃するキャラクターは(自分から見て)前衛・中央にいる ON状態の 1体以上から選び、宣言と共に選んだ分すべてを OFF状態にする。
▽ 防御宣言
- 相手側が任意で防御をキャラクターを指定して防御を宣言する。
防御キャラクターは以下の条件で決められる。
※防御は任意であるし、そもそも防御できない場合もある。
- 防御は ON状態のキャラクターでのみ行うことができ、宣言と共に選んだすべてを OFF状態にする。
- 攻撃側のキャラクター 1体からの攻撃につき、防御側のキャラクター 1体で防御できる。
- (攻撃側から見て)前衛にいるキャラクターの攻撃は、(防御側から見て)後衛にいる防御側のキャラクターでのみ防御することができる。
- 中央にいるキャラクターの攻撃は、中央と後衛にいる防御側のキャラクターでのみ防御することができる。
▽ ダメージ宣言
- 各種修正を加え、今回のバトルにおけるそれぞれのキャラクターの APと DPの値を算出する。
- 攻撃を行うキャラクターごとに、それぞれのダメージを適用する。
ダメージ処理は、その攻撃が防御されたかどうかによって以下のように行われる。
※キャラクターの処理順は、防御側が決定する。
- 防御されている場合: 攻撃を行うキャラクターとそれを防御するキャラクターとの間で、以下の処理を行う。。
- それぞれ自分の AP値分のダメージを、相手のキャラクターに与える。
- 累計ダメージがDP値以上となったキャラクターは、破壊されそれぞれのごみ箱に送られる。
- 防御されていない場合: 攻撃を行うキャラクターの AP値分のダメージを、相手プレイヤーに与える(HPを減らす)。
○ メインフェイズ(2回目)
任意で基本行動を行える。内容はメインフェイズ(1回目)と同じ。
○ エンドフェイズ
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる(クリンナップ宣言)。
○ ターンエンド
- 勝利条件を満たしているかどうかの確認を行い、終了を宣言する(ターンエンド宣言)。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 属性について
- ほとんどのカードには属性の概念が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 属性は 白・青・赤・黒 の 4種類が存在する。
- 属性は主に、コスト支払いやエフェクトの使用条件として参照される。
● パケットについて
- カードには本来の役割とは別に、コスト支払いのためのパケットとして使用される。
- 手札からパケットエリアにカードを ON状態で配置することでパケットとなり、自ターンごとに 1枚だけ任意で配置することができる。
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- コストはパケットを使用することで支払うことができる。
- パケット 1枚を OFF状態にするごとに、パケットに対応する属性のコストが 1だけ発生する。
- コストには属性指定分と未指定の分の 2種が存在する。
属性指定分は指定分の属性コストが必要となり、未指定の場合は(属性を問わず)数値分を支払うだけでよい。
● ハッキング(hacking)について
- エフェクトカードは通常は自ターンのメインフェイズにのみ使用できる。
しかし一定条件を満たした場合は、ハッキングとして本来とは別の特定タイミングに使用することができる。
- ハッキングとして以下のタイミングで処理に割り込んで、エフェクト宣言を行うことができる。
※当然ながら相手もその宣言に対するハッキングを行う(連鎖が繰り返される)可能性がある。
- 相手の攻撃宣言時(OFF状態にした時)。
- 相手のエフェクト宣言時。
- 相手のキャラクターの効果宣言時。
- 相手の移動宣言時。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ キャラクターカード (コスト必要)
- ネットワークゲームにおけるプレイヤーキャラクターたち。場にキャラクターとして配置される。
- AP(アタックポイント)/ DP(ディフェンスポイント)の値を持ち、プレイヤーの武器/盾となる。
- 場の共有部(の中央か後衛)に配置され、共有部 3地区を前後に移動できる。
1体につき(属性不問の) 3コストを払うことで、現在位置に隣接するエリアのいずれかに移動することができる。
- それぞれ場の共有部に 4体まで配置できる。
- それぞれ名称単位で自軍ユニークとなる(相手と同名キャラクターの配置は問題なし)。
- 所属ギルド・職業・特徴などの項目が存在し、一部の効果などで参照される。
- DPを超えるダメージを受けると破壊される。このダメージは蓄積する。
● 瞬間/永続的に使用するカード
○ エフェクトカード (コストと使用条件が存在)
- ゲーム中におきるさまざまな出来事。
- 基本的には使い捨てであるが、一部のカード(リンクカード)は場に永続する。
- 使用する際にはコスト支払いとともに、使用条件として場に一定数数の自分のキャラクターが存在する必要がある。
条件はキャラクター数で記載され、特定属性 1種とそれ以外の(残りすべての)属性の 2項目の数値がどちらも満たされている時に使用できる。
- エフェクトカードの中でリンクカードは、他のカードとは扱いが異なり以下の特徴を持つ。
- 効果欄に【LINK】と記載されている。
- 使用することで場のリンクエリアに配置され、永続して効果を発揮する。
- それぞれのリンクエリアに 2枚までのリンクカードを配置できる。
場の構成
自軍前衛 | 自軍前衛/ 敵軍後衛 |
自軍中央 | 中央部分 |
自軍後衛 | 自軍後衛/ 敵軍前衛 |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場は共用空間である 前衛・中央・後衛の 3区画をを中心に構成される(上図は場の共有部の構成図)。
前衛・中央・後衛 のそれぞれは相対的な概念であり、自分にとっての前衛のエリアが相手には後衛となる。
※配置する際にはそれぞれが混じらないよう向かって右側に揃えて出すか、スリーブで区別できるようにしておくこと。
- キャラクターは 前衛・中央・後衛 のいずれかに存在ことになるが、その位置によって以下の(自分にとっての)違いが発生する。
- 前衛: 配置できない。攻撃可能&攻撃修正 AP +1。防御できない。
- 中央: OFF状態配置。攻撃可能。相手の中央からの攻撃を防御可能。
- 後衛: ON状態配置。攻撃できない。相手の中央&前衛からの攻撃を防御可能。
- 場にはそれぞれの固有部分も存在し、パケットエリアや リンクエリアで構成される。
- パケットエリアには、エネルギー源として使用されるパケットが配置される。
- リンクエリアには、エフェクトカードの一種であるリンクカードが配置される。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後はごみ箱という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 2006年6月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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基本セット
| 2006/6
| 84
| ブースター(10/330)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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