ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Netrunner』のルール解説。
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Netrunner
Last Update 2023/11/18 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは企業または在野ランナーのネットワーク担当者となり、企業案件の維持/奪取に努める。
● 原作
TRPG『Cyberpunk』シリーズ(基本的には『サイバーパンク 2.0.2.0.』)。
● 世界設定
サイボーグ化が浸透し、電子データが社会基盤の根本を担うようになった世界。
そんな社会を裏側から支える仕事人として“ランナー”と呼ばれる人々が登場した。
彼らは巨大企業や裏社会などさまざまな者たちからの依頼を、高額な報酬で何でも請け負うプロフェッショナルたちである。
そしてその中で電子ネットワークに特化した一団こそが“ネットランナー”なのである。
● 本ゲームについて
TCG黎明期の一作で、サイバーパンク世界を舞台としています。
最大の特徴として、立場の違いを反映してプレイヤーごとに使うカードやゲーム運用がそれぞれ完全に異なっています。
(帝国と共和国のような)陣営の違いで処理に差がある TCGは他にもありますが、本作ほど突き抜けたものは現在に至るまで確認できません。
この独特な仕様が高いゲームバランスに支えられ、当時は非常に多くのファンを魅了していました。
ただし強烈な個性は同時に弱点でもあり、拡張セット追加の難しさから人気がありつつも続けることはできませんでした。
基本構成
勝利条件
- 2ゲーム行い、勝利数あるいは獲得したアジェンダポイントの合計が相手より多い。
各ゲームにおける陣営ごとの勝利条件は以下の通り。
企業側:
- 7点以上のアジェンダポイントを獲得する(盤上でアジェンダを完成させる)。
- ランナー側の手札が尽きる(枚数以上のダメージを受けるか、ターン終了時に 0枚以下)。
ランナー側:
- 7点以上のアジェンダポイントを獲得する(アジェンダカードを盗……いや開放する)。
- 企業側のデッキが尽きる(引くべき時に引けない)。
- 企業側の悪評ポイント(Bad Publicity point)が 7以上になる。
事前準備
● 企業デッキ (R&D: 企業側 1人分のゲームカード)
※本ゲームは企業(Corporation)・ランナー(Runner)の 2つの陣営に分かれて戦うゲームであり、事前にどちらの陣営を担当するかを決めてからデッキを構築する必要がある
(大会などでは、どちらにも対応できるよう両陣営のデッキを用意することが必要となる)。
- デッキ枚数: 45 ~ 「(【投入アジェンダポイントの合計 - 18】 / 2{端数切捨て}) * 5 + 45」枚。
- 構築条件:
裏面が紫色のカード(企業用のカード)で構成されていること。
投入するアジェンダカードの記載アジェンダポイントが、合計で 18以上であること。
※アジェンダポイントの合計値によって、デッキ枚数の上限が変化する(例えば 18なら 45枚、25なら 60枚となる)。
● ランナーデッキ (Stack: ランナー側 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 45枚以上。
- 構築条件:
裏面が緑色のカード(ランナー用のカード)で構成されていること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し(ただし今回使用しなかった方の陣営デッキが、事実上の交換カードとなる)。
○ サイコロ: 通常の 6面ダイスを適当数。
○ ゲーム内資金(Bit): おはじき状の物を一定数。
○ 各種表示用マーカー: メモリユニット表示など各種。それぞれ他とは区別がつくおはじき状の物を適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント(Agenda point): 0ポイント。以降蓄積する。
- 初期資金 (Bit): 5ビット。以降増減する。
- メモリユニット(Memory Unit): ランナー側のみ 4つ。以降増減する(企業側は無関係)。
- 開始手札: 5枚。上限も 5枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(企業側は 1ターン目からカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦・裏向き: 企業側の配置直後状態。
- カード縦・表向き: 企業側のレズ実行後状態。ランナー側の配置状態。
- カード横・裏向き: アイスの配置直後状態。
- カード横・表向き: アイスのレズ実行後状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(専用ルールが別途存在)。
- 召喚酔い: 企業側のみ有り(企業側: 配置時に消耗状態、ランナー側: 配置時に待機状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 有り。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: “Unique”を持つカード。自軍ユニーク、先出し生存。
- 攻撃はランナー側によって行われ、企業側のデータ群からいずれか 1つを対象とする。
企業側は攻撃を見越して、各データ群ごとに障壁となるアイスで対抗する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれが担当する陣営を決め、それに対応するデッキを用意する。
※ 2人対戦の場合、一方が企業側・もう一方がランナー側となる。
※企業側が先攻・ランナー側が後攻となる。
- それぞれ初期資金として 5ビットを獲得する。
- ランナー側のみ、4つ分のメモリユニットを確保する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキから、手札としてカードを 5枚引く。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了。
ただしターンの内容は陣営によって異なり、それぞれ以下のどちらかの処理を行っていく。
企業側のターン進行
○ カードドロー
○ アクション
- 以下のいずれかのアクションを、合計 3回分まで任意で行う。
- (追加ドローとして)企業デッキからカードを 1枚引き、手札に加える。
- 1ビットを獲得する(ビットトークン 1つを、銀行から自分のブールに移動させる)。
- 手札からアジェンダカード 1枚を、場にアジェンダとしてインストールする(企業側は裏向き配置)。
- 手札からアイスカード 1枚を、場にアイスとしてインストールする。
- 手札からノードカード 1枚を、場にノードとしてインストールする。
- 手札からアップグレードカード 1枚を、場にアップグレードとしてインストールする。
- 手札からオペレーションカード 1枚を使用する。
- 場のカード 1枚に対してアドバンスを行う(1ビット支払うことで、対象カードにアドバンスカウンターを 1つ乗せる)。
- ランナーの場のリソースカード 1枚を破壊する(相手にタグが付いている場合、2ビット支払うことで相手の任意のカードを破棄する)。
- 3アクション消費することで、付けられたウイルスカウンターすべてを取り除く。
- 場のカードの記載効果を使用する。
○ ディスカード
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
ランナー側のターン進行
○ アクション
- 以下のいずれかのアクションを、合計 4回分まで任意で行う。
- ランナーデッキからカードを 1枚引き、手札に加える。
- 1ビットを獲得する。
- 手札からハードウェアカード 1枚を、場にハードウェアとしてインストールする(ランナー側は表向き配置)。
- 手札からリソースカード 1枚を、場にリソースとしてインストールする。
- 手札からプログラムカード 1枚を、場にプログラムとしてインストールする。
- 手札からプレップカード 1枚を使用する。
- 企業側のデータフォートに対してランを行う(後述、いわゆるハッキングを行う)。
- 2ビット支払うことで、付けられたタグ 1つを取り除く。
- 場のカードの記載効果を使用する。
各ランの処理
▽ ランの実行
- ランナー側が“ジャックイン”したとして、ランの実行を宣言する。
- ランナー側が、ランの対象となる企業側のデータフォート 1つを指定する。
※データフォートは、企業デッキ・手札・捨て札・(いずれか 1つの)拡張データフォートの中から選ばれる。
- 対象のデータフォートを守るアイスが無い場合、以降の処理を飛ばし“データアクセス”の処理にに進む。
▽ アイス突破
- 対象データフォートを守るアイスごとに、それぞれ以下の処理を行う。
※アイスが複数の場合は、よりランナーに近い側(外側)のアイスから順に処理する。
- 対象アイスが裏向きの場合、企業側が任意で表向きにする(コストを支払いレズを行う)。
表向きにしない(できない)場合は、今回のアイスは突破され次のアイスの処理(他にアイスが無ければデータアクセス処理)に進む。
- ランナー側が“今回のアイスの種類に対応したアイスブレイカー”のプログラムを場に持っている場合、任意で以下のサブルーチン停止処理を行う。
- 対象アイスのサブルーチンそれぞれに対し、任意で以下の処理を行う(処理順は任意)。
- ランナー側が対応アイスブレイカーの記載ストレングスに各種修正を加え、今回のストレングス値を算出する。
- 企業側がアイスの記載アイスストレングスに各種修正を加え、今回のストレングス値を算出する。
- 双方のストレングス値を比較し、ランナー側の値が企業側以上であれば停止させることが可能となる。
- 対応アイスブレイカーの停止効果を用いて、対象サブルーチンを停止させる。
- この時点で停止していない対象アイス内のサブルーチンが、記載順でそれぞれの効果を発動する。
※ランやターンを終了させる効果の場合、該当処理がそこで終了となる(それぞれの終了処理に進む)。
※ランナー側が手札枚数以上のダメージを受けた場合、その時点でゲーム終了となる。
- 今回のアイスが突破される(次のアイスやデータアクセス処理に進む)。
- ランナー側はこの時点で、任意にランを中止する(“ジャックアウト”したとしてランの終了処理に進む)ことができる。
▽ データアクセス
- 今回のデータフォートの内容によって、それぞれ以下のカードが今回のアクセス対象となる。
※“アクセス”とは、企業側の対象データをランナー側が開放して処理を下す行為となる。
- 企業デッキ: デッキの一番上のカード 1枚。
- 手札: 手札からランダムに選択した 1枚。
- 捨て札: まず裏向きの捨て札から任意の 1枚を表向きにし、そのうえで表向きの捨て札から任意の 1枚。
- いずれかの補助データフォート: 対象の一群に属するアイス以外のカードすべて。
- 今回のアクセス対象となるカードそれぞれについて、以下の処理を行う。
- アジェンダ: ランナー側が獲得する(自身の獲得アジェンダ置き場に移動させ、アジェンダポイントを獲得する)。
- ノード: 任意で破棄コストを支払って破棄する。支払わない場合は元の場所に戻す。
- アップデート: 任意で破棄コストを支払って破棄する。支払わない場合は元の場所に戻す。
- アイス&オペレーション (デッキや手札の場合): 元の場所に戻す。
▽ ランの終了
○ ディスカード
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
- 本作は基本的に 2ゲームマッチであり、お互いの陣営を入れ替えて次のゲームに挑む。
ルール細則
基本ルール細則
● 企業とランナーについて
- 本作は企業とランナーの対決であり、プレイヤーはそれぞれどちらかの陣営を担当する。
- ランナーとは、この世界における仕事人の総称である。
本作では、ランナーの中でも電子データを扱う裏社会のネットランナー(現在で言うところのクラッカー)を担当する。
※本作の外側においては、表社会で活躍するまっとうなランナーや暗殺者のような物理担当のランナーも存在する。
- 企業側のプレイヤーは社内の電子セキュリティ担当者となり、社外秘の案件が業績を上げるまで守りぬくのが任務となる。
そのため大事なアジェンタを守るため、防御用のアイスを設置しデータを分散させブラフで保管場所を悟られないように尽力する。
※あくまでも一社員としての仕事であり、企業そのものの善悪については基本的に問われない。
- ランナー側のプレイヤーはあやしげな依頼を受けた電脳技術者となり、企業の極秘データを盗み出すのが目的となる。
● ビットについて
- 本作ではゲーム内通貨として、ビット(Bit)が使用される。
- ビットはおはじき状のトークンの形で表示され、共通のビット銀行(Bit Bank)に無尽蔵に存在する扱いとなる。
- 各プレイヤーはそれぞれ財布にあたるビットプール(Bit Pool)を持ち、獲得したビットをそこで保管する。
- それぞれゲーム開始時に銀行から 5ビットが供給され、以降は必要に応じてアクションの一つとしてビット確保を行う。
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- コストは蓄積されたビットを消費することで支払うことができる。
- ビットプールから指定分のビットを銀行に戻すことで、コストが支払われる。
- カード配置の際は、陣営ごとに支払うコストが異なる。
ランナー側は記載の配置コストをそのまま支払うだけで済むが、企業側は配置と表向き(レズ)の 2つのコスト支払いが必要となる。
- 企業がアジェンダやノードを配置する際は、アクションの 1つとして 1コストを支払い裏向きで配置する。
その後ターン開始時や相手カードと関わる時など任意のタイミングで、レズコストを支払い表向きにすることができる。
※表向きにする行為はアクションには含まれない。
- アイスの配置は基本的にはアジェンダ等に準ずるが、配置コストが他とは異なる。
各アイスの置き場ごとに、新たに配置するカードの前にその場所に存在するアイスの数分のコストが必要となる。
※つまり最初の 1つ目はコスト 0、3つ目ならコスト 2となる。
- カード効果によっては、企業のカードがレズコストを支払わずに表向きになる場合がある。
この場合は専用マーカーなどでレズコストを払っていないことを明示する必要がある(後から支払えば、マーカーは外すことができる)。
● アドバンスについて
- 企業側の補助データフォート上に存在するアジェンダと一部のノードは、コストを支払うことでアドバンスを行うことができる。
- アドバンスは要するに資金注入による機能向上で、特にアジェンダは勝利得点とするためには必須行為となる。
- アドバンスは企業側はアクションの一つであり、1ビット支払うことで対象カードにアドバンスカウンター 1つが乗せられる。
※カードの裏表は問わない。なおその性質上ビットカウンターとアドバンスカウンターは兼任が可能。
- アジェンダの場合は記載難易度値分のアドバンスカウンターが乗ることで完成となり、表向きにすることができる。
表向きにすることで記載効果が発動するとともに、企業側プレイヤーに獲得される。
- ノードの場合は、基本的にはアドバンスが許可されているカードに対して行うことができる。
表向きになった際に、乗っているアドバンスカウンターの数によって何らかの効果が発動する。
● ダメージについて
- ランナー側の手札はプレイヤーライフを兼ねており、ダメージを受けた場合に手札が減少する。
- ランナー側はランでのしくじり(アイスのサブルーチン起動)などで、ダメージを受ける場合がある。
1ダメージを受けるごとに、手札がランダムに 1枚減少する。
- ランナー側の手札が 0枚になってもその時点では敗北しない。
0枚の状態でダメージを受けた(更なる手札破棄を強要された)時点でゲームに敗北する。
そしてターン終了時に手札が 0枚以下の場合にも敗北となる。
- ダメージにはいくつかの種類が存在する。
基本的にはどのダメージでも処理は同じだが、脳へのダメージ(Brain damage)の場合は手札上限が減少するので注意すること。
- 企業側の手札は本部データ扱いではあるが、0枚になっても特に何も起こらない。
企業側の場合は、デッキがプレイヤーライフに相当する(引くべき時に引けない場合、ゲームに敗北する)。
● タグについて
- 企業側のプレイヤーはカード効果などにより、ランナー側のプレイヤーに“タグ”をつけることができる。
- タグは劇中における(電脳)発信機のような物であり、ランナーにとって非常に邪魔な存在となる。
- タグはプレイヤーに対するマーカー配置で表現され、複数のタグをつける(配置する)こともできる。
- タグが付くことでさまざまなカード効果に影響を与えるだけでなく、企業側が 2コストでリソース破壊を行うことができるようになる。
- ランナー側のプレイヤーは、カード効果によって自身のタグを取り外すことができる。
- 通常はタグをつけるために“トレース”という判定処理が行われる。
- 類似要素として、ランナー側が企業側用に対して使用するウイルスが存在する。
ウイルスは複数存在しそれぞれ効果が異なるが、3アクション費やすことで全部まとめて取り外すことができる。
カード構成
● 企業側のカード
○ アイス(Ice)カード (配置・レズコスト必要)
- 外からの電子的進入を阻む防護システム。場にアイスとして永続配置される。
- 企業デッキに投入される。
- 電子氷壁という意味でアイスと名付けられているが、現代社会でいうところの“ファイアウォール”にあたる存在である。
- 複数の種類が存在する。この種類は主にランナー側のプログラム(アイスブレイカーによる攻撃行為)で参照される。
- 場のデータフォートに併設されたアイス置き場に、裏向きで配置される。
なお置き場は防衛対象となるデータフォートごとにそれぞれ独立しており、いずれか 1つを選んで配置する。
- 一つのアイス置き場に対して、望む数のカードを配置できる。
配置時は手前から相手側に伸びる形で詰めて配置され、最も相手に近いカードが最前線(相手にとっての最初の壁)となる。
- 配置する際のコストとして、対象の置き場に先に存在するアイスの数分のコストが必要となる。
- 配置コストとは別に、配置後に表向きにするためにレズコスト(Rez cost)の支払いが必要となる。
ただしアイスを表向きにできるのは、ランナーと対峙した瞬間(対象データフォートにランが行われ、突破が行われる時)に限られる。
※コストを払わず裏向きで放置してもよいのだが、相手に素通しで突破されてしまう。
- アイスストレングス(Ice strength)の値を持ち、ランナーによるサブルーチン停止の際の防御力として使用される。
- それぞれ 1つ以上のサブルーチンを持つ。各サブルーチンは以下の役割を持つ。
- 障壁内の防衛機能の本体部分であり、ランナーが安全に通過するためには個別に機能を停止させる必要がある。
- それぞれ固有の効果を持ち、ランナー側はそれぞれにたいして任意の順番で停止を試みることができる。
- 停止できなかったサブルーチンは、突破時にカードの記載順で記載効果が適用される。
- 効果はさまざまで、ランやターンの終了・ランナーに対するダメージなどが存在する。
※ダメージを与える効果の場合、ダメージとしてランナー側の手札が指定分だけ破棄される。
○ アジェンダ(Agenda)カード (配置コスト必要)
- 企業の最重要機密案件。場の補助データフォートにアジェンダとして永続配置される。
- 企業デッキに投入される。
- 本カードを一定数獲得することが、それぞれのプレイヤーにとっての主目的になる。
ただしランナー側のデッキには入っていないので、ランナー側は企業側から盗み出す必要がある。
- 補助データフォートに配置する際は、1コスト支払って裏向きに配置される。
基本的にはカード 1枚配置するごとに、新規のテータフォート一組が作られることになる。
※各データフォートごとに、アジェンダかノードのどちらか 1枚のみが存在できる。
※あえてデータフォートを新設せずに、従来データフォードのアジェンダ・ノードを破棄して置き換え配置をすることもできる。
- 難易度(Difficulty)の値を持ち、企業側の獲得条件として使用される。
- アジェンダポイント(Agenda point)の値を持ち、勝利条件と基準となる。
- 大抵は報酬としての効果を持ち、企業側が獲得した際にポイント獲得と共に発動する。
- プレイヤーごとに以下の条件で獲得され、それぞれの獲得アジェンダ置き場に纏められる。
獲得されたカードの記載アジェンダポイントの合計値が、勝利条件の一つとして使用される。
- 企業側: 補助データフォート上において、難易度分のアドバンスを行う(必要分のカウンターが乗った状態で表向きにする)。
- ランナー側: ランによってアクセスする(相手から奪う)。
○ ノード(Node)カード (配置・レズコスト必要)
- 企業としての一般データ。場の補助データフォートにノードとして永続配置される。
- 企業デッキに投入される。
- 補助データフォートに配置する際は、1コスト支払って裏向きに配置される。
基本的にはカード 1枚配置するごとに、新規のテータフォート一組が作られることになる。
- 配置後に表向きにするには、別途レズコストを支払う必要がある。
- 表向きに存在することで、プレイヤーの能力などを強化する。
- 廃棄コスト(Trash cost)の値を持つ。ランナー側が捨て札以外でこのカードにアクセスした際に支払うことで、任意破棄ができる。
○ アップグレード(Upgrade)カード (配置・レズコスト必要)
- 企業の電子環境を向上させる設備など。場にアップグレードとして永続配置される。
- 企業デッキに投入される。
- 場のいずれかのデータフォートに以下の内容で配置する。なお補助だけでなく中央データフォートのそれぞれにも配置できる。
- デッキ: デッキ本体と区別がつくように、手前側に配置する。
- 手札: 他の中央データと区別がつくように、便宜上ビットプールの奥に配置する。
- 捨て札: 捨て札全体と区別がつくように、手前側に配置する。
- 補助データ: アジェンダやノードと並べて配置する。
※既存のデータフォートに追加することも、(アジェンダやノード無しで)新規データフォートを作成することもできる。
※1つの補助データフォートにアジェンダ&ノードは複数配置できないので、カードが 2枚あればどちらかは確実にアップブレードとなる。
- 配置の際は 1コスト支払って裏向きに配置され、表向きにするには別途レズコストの支払いが必要となる。
- 1か所に複数配置でき、表向きに存在することでデータフォートなどを強化する。
- 廃棄コストの値を持つ。ランナー側が捨て札以外でこのカードにアクセスした際に支払うことで、任意破棄ができる。
○ オペレーション(Operation)カード (使用コスト必要)
- さまざまな電子的な対応処理。使い捨てで使用される。
- 企業デッキに投入される。
- 効果発動後は、捨て札となる(アーカイブに送られる)。
● ランナー側のカード
○ プログラム(Program)カード (配置コスト必要)
- 電脳空間での攻撃ツール。場にプログラムとして永続配置される。
- ランナーデッキに投入される。
- 場のプログラム置き場に表向きで配置され、保有するメモリユニットの範囲内で場に配置できる。
通常はカード 1枚に付きメモリユニットが 1必要となるが、中にはより多くの数を必要とするカードも存在する。
※通常はおはじき状のマーカーが使用され、プログラムカード上に必要分のマーカーを乗せることで有効表示とする。
- アイスのサブルーチン停止を目的とするアイスブレイカーと、それ以外のプログラム(電脳ウイルスなど)に大別される。
※ アイスブレイカー(Icebreaker)
- プログラムの一種で、アイス(のサブルーチン)を停止するための専用プログラム。
- それぞれ対処できるアイスの種類が決まっており、一致するアイスが持つサブルーチンを停止させる能力を持つ。
対応するアイスの種類は、アイコンの形でカードの右下部分に記載されている。
- ストレングス(Strength)の値を持ち、対象アイスのサブルーチンを停止させるために使用される。
多く場合は強化能力も併せて保有しており、コストを支払うことで値を上昇させられる。
○ ハードウェア(Hardware)カード (配置コスト必要)
- 企業システム進入を容易にするための物理機材。場にハードウェアとして永続配置される。
- ランナーデッキに投入される。
- 場のハードウェア置き場に表向きで配置され、コストがある限り好きなだけ配置できる。
- 配置することでプレイヤーの基本能力を強化する。
○ リソース(Resource)カード (配置コスト必要)
- システム進入の事前準備など。場にリソースとして永続配置される。
- ランナーデッキに投入される。
- 場のリソース置き場に表向きで配置され、コストがある限り好きなだけ配置できる。
- 配置することでプレイヤーを強化したり、アクションを追加したりする。
○ プレップ(Prep)カード (使用コスト必要)
- さまざまな電子的な対応処理。使い捨てで使用される。
- ランナーデッキに投入される。
- 効果発動後は捨て札となる(トラッシュに送られる)。
場の構成
補助データフォート | 中央データフォート | 企業 |
手札 | 山札 | 捨札 |
Ice | Ice | Ice | Ice |
|
プログラム置き場 | ランナー |
ハードウェア置き場 |
リソース置き場 |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場は陣営ごとの場で構成され、それぞれで構成内容が異なる(上図はランナー側から見た場の構成図)。
- 企業側の場は、以下の内容で構成される。
- 中央データフォート(Central data forts)と、補助データフォート(Subsidiary data forts)に分かれている。
- 中央データフォートは、企業デッキ(Research and Development)・手札(Headquarters)・捨て札置き場(Archives)で構成される。
※本作では企業側に限り、デッキ・手札・捨て札 も場の構成要素に組み込まれている。
- 補助データフォートはノードやアジェンダの配置空間であり、複数のデータフォートがカード単位でそれぞれ独立して存在する。
※最初は何もないのだが、望むだけ増やしていくことができる。
- データフォートの各要素には、それぞれに個別のアイス置き場が存在する。
それぞれのアイス置き場には、手前から奥(相手側)へ縦方法に任意数のアイスを設置(重ね掛け)することができる。
※補助データフォートに関しては、配置カード(による各データフォート)ごとにアイス置き場が個別に存在する。
- 永続カードが破壊された時や使い捨てカードの使用後は、捨て札置き場に集められる。
捨て札置き場には表向きで送られるカードと裏向きで送られるカードの 2種があり、それぞれ裏表単位でまとめられる。
※送られる際は、捨てた時の状態がそのまま維持される(デッキや手札から破棄された時は裏向き扱い)。
- 他にも財布にあたるビットプールや、獲得したアジェンダの置き場などが存在する。
- ランナー側の場は、以下の内容で構成される。
- プログラム・ハードウェア・リソースのそれぞれのカード置き場で構成される。
- 他にも ランナーデッキ(Stack)・手札(Hand)・捨て札置き場(Trash)・ビットプール・獲得アジェンダ置き場 が存在する。
中でも手札は、ランナー側のプレイヤーライフを兼ねている。
商品情報
● メーカー: Wizards of the Coast
○ 発売開始: 1996年
- ○ ラインナップ
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