ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Cyberpunk』のルール解説。
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Cyberpunk Collectible Card Game
Last Update 2022/1/15 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
複数対戦(2人 ~ )によるポイント獲得戦。プレイヤーは組織の代理人として、雇ったランナー(一種の傭兵)に仕事をさせて所属組織の繁栄を目指す。
● 原作
TRPG『Cyberpunk』シリーズ(基本的には『サイバーパンク 2.0.2.0.』)。
● 世界設定
文字通りのサイバーパンク世界。
すべての情報はネットワークで管理され、貧富の差が増大し多くの民衆は貧困にあえいでいる。
さらに環境の悪化や社会情勢により、人々は生身の体を維持できずサイボーグ化を余儀なくされる。
そんな神から見放された暗黒世界…それでも人間は生き続けていくのである。
● 本ゲームについて
古きよき時代のサイバーパンク世界を扱ったTCGです。
もともとサイバーパンクというジャンル自体が、アメリカの社会が停滞していたときの世相を映しています。
そのため今から見るとちょっとずれた部分もありますが、それこそがサイバーパンクらしいと言えるかもしれません。
ちなみに黎明期に登場したTCGに『Netrunner』がありますが、本作はそのNetrunnerと同一世界を舞台としています。
基本構成
勝利条件
- 作戦的勝利(Ops Victory): 自ターン終了時に、戦果を 100点以上獲得する。
- スタイル的勝利(Style Victory): 自ターン終了時に、スタイルポイントを 100点以上獲得する(除去された分のポイントは含まない)。
- スポンサー的勝利(Sponsor Victory): 自分のスポンサーカードに記載された勝利条件を満たす。それぞれの条件は以下の通り。
- アラサカ社(Arasaka): (自分のロケーションや隠れ家が破壊されていない)自分以外のターン終了時に、自分のランナーの防御力の合計が 120以上になる。
- バイオテクニカ社(Biotechnica): 自ターン終了時に、自分のサイバーパーツの感情値修正の合計が -50以下になる。
- ミリテック社(Militech): (いずれかの相手の隠れ家を破壊した)自ターン終了時に、自分のランナーの短距離攻撃力の合計が 120以上になる。
- 群衆(The Mob): 自ターン終了時にロケーションの生産力合計が 50以上で、
なおかつ 酒場・娯楽施設・食料店・工場・医院・ネット施設・一般店 の各タイプのロケーションをそれぞれ 1枚以上配置している。
- ノマド(The Nomads): 自ターン終了時に、1枚以上のビークルタイプの装備品とロケーション《Open Road / 開けた道》を配置している。
- 地元ギャング(Your Friendly Local Gang): 合体装備品“Punknaught / パンクノート”を装備した状態で、
イベントカード《Trashin' the Corp Zone / オフィス街襲撃》を使用する。
- ナイトシティ署(N.C.P.D.): 逮捕ポイント(自分の警官が逮捕したランナーの数)を、累計で 50点以上獲得する。
事前準備
● 実行デッキ (Runs Deck: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 42枚以上。
- 構築条件:
裏面の文字が赤いカード(ロケーション・オペレーション・ランナーカード)で構成されていること。ただしスポンサーカードは含めない。
同一カードはデッキに4枚まで( Legendary Card は 各1枚ずつまで)。
● 機械デッキ (Gear Deck: 1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 42枚以上。
- 構築条件:
裏面の文字が青いカード(サイバーパーツ・装備品・イベント)で構成されていること。
同一カードはデッキに4枚まで( Legendary Card は 各1枚ずつまで)。
● その他準備
○ スポンサーカード: 任意の 1枚。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 各種表示用カウンター: 適当数
(本ゲームは複数の蓄積ポイントが存在し、それぞれが 3桁を超える。よっておはじきではなくダイヤル式の物か記録用紙が必要となる)。
○ 各種表示用マーカー: 適当数(サイバーサイコ化のマーカーなど)。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 戦果(Ops Point): 0点。以後蓄積する。
- スタイルポイント(Style Point): 0点。以後蓄積する。
- 開始手札: 4枚。上限は 8枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(先攻は 1ターン目からカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 未使用(Unused)状態。
- カード横: 使用済み(Used)状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 無し(そのまま続行。ただしペナルティ有り)。
- 3人以上でのプレイ: 可能。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(過剰支払いをした瞬間に消滅)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: “Legendary Card”。両軍でユニーク、先出し生存。
- ランナーの攻撃は、相手の ロケーション・オペレーション・隠れ家 のいずれかを対象とし、相手ランナーによる防衛は防御側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ実行デッキと機械デッキをシャッフルする。
- それぞれスポンサーカードを場に配置する。
- それぞれ自分のデッキより手札としてカードを 4枚引く(デッキは 2つなので、どちらからどれだけの比率で引くかは任意)。
- 先攻・後攻(多人数の場合はプレイの順番)を決定する。
※ぞれぞれ機械デッキからカードを 1枚引き、スタイルポイントが高い順とする(イベントカードは 1/2ポイント扱い)。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ ドロー(Draw)フェイズ
- 自分のデッキよりカードを 3枚引いて手札に加える(どちらのデッキからどれだけ引くかは任意)。
- もしデッキが両方とも尽きてしまった場合、対戦相手はそれぞれ戦果かスタイルポイントのどちらか(相手が任意選択)を 1枚につき 5点ずつ獲得する。
※デッキの再利用は無いので、対戦相手たちは以降カードを引くタイミングごとにポイントを獲得することになる。
○ 整理(Straighten)フェイズ
- 自分の使用済み状態のカードを、すべて未使用状態に戻す。
○ ショッピング(Shopping)フェイズ
任意で以下の処理を行う。
- 購入(Purchase)サブフェイズ: 手札のカードを場に配置する。
- 装備(Equip)サブフェイズ: ランナー同士や隠れ家との間で、サイバーパーツや装備品カードの付け替えを行う。
○ 調査(Legwork)フェイズ
- 場のランナーのチーム編成を、以下の方法で行う。
- 各チーム 1 ~ 4体のランナーで構成される。
- 一度編成した後は、それぞれ 1回ずつ再編成できる。
- チーム加入は強制ではなく、未所属のランナーがいてもかまわない。
- 今回のアクションフェイズで相手オペレーションに攻撃する場合は、事前にここで派遣コストを支払う。
それぞれに支払う派遣コストは、対象オペレーションの記載コストの 2倍の値となる。
※オペレーションへの攻撃は事前調査などが必要となるため、この時点から必要となる。
○ アクション(Action)フェイズ
任意で未使用状態のチーム(または未所属のランナー集団)単位で、以下の処理を行う。
▽ 攻撃の宣言
- ターンプレイヤーは攻撃側として、今回攻撃を行う攻撃部隊を選択する。選択できるのは以下のいずれか。
- 今ターンまだ攻撃をしていない、未使用状態のいずれか 1チーム。
- 今ターンまだ攻撃をしていない、未使用状態の最大 3体までのチーム未所属のランナー(擬似的なチームとなる)。
- 今回の攻撃対象として、相手の以下の対象の中からいずれか 1つを選択する。
また対象によっては、ここで攻撃部隊の派遣コストを支払う必要がある。
- ロケーション: 相手の場のロケーション 1つ。派遣コストは不要。
- オペレーション: 未完成のオペレーションカード 1枚。派遣コストは事前に支払い済み。
- 隠れ家: 相手の隠れ家。派遣コストとして、隠れ家に配置されているカード枚数分の支払いが必要。
▽ 防御の宣言
- 相手プレイヤーは防御側となり、任意に攻撃対象に防御部隊を派遣するかどうかを選択する。
派遣する防御部隊は、自分の未使用状態のチームのいずれか 1つから選択される(派遣コストや移動力は不要)。
- それぞれの部隊が対象に派遣される。そして防御部隊の有無により、以下の処理に進む。
- 防御部隊がいる場合: 攻撃側と防御側のチームによる戦闘(Skirmish)が行われ、次の“戦闘の開始”処理に進む。
- 防御部隊がいない場合: 以降の処理を飛ばし、“攻撃判定”処理に進む。
▽ 戦闘の開始
- 防御側から順に、それぞれが望むだけイベントカードや能力などを使用する。
▽ 戦闘
- 攻撃側と防御側それぞれが、以下の方法で今回の攻撃力と防御力を算出する。
- 戦闘に参加したチームに存在する未使用状態のランナー(および付いている未使用状態カード)の短距離攻撃力をすべて合計する。
- 任意で自分の場で戦闘に参加していない未使用状態のランナーに長距離攻撃を行わせ、その長距離攻撃力値を合計する。
※長距離攻撃は、(付帯カードを含む)ランナーの長距離攻撃力と同値分のコストを支払うことで行われる。
- 短距離と長距離の攻撃力合計に各種修正を加え、今回の攻撃力とする。
- 戦闘に参加したチームに存在する未使用状態のランナー(および付いている未使用状態ード)の防御力合計に修正を加え、今回の防御力とする。
- 攻撃側と防御側それぞれが、自分の攻撃力分のダメージを相手チームに与える。
- それぞれ相手から受けたダメージを自分の防御力分だけ減らす。
減らしても 1以上のダメージを受けたチームは、ダメージ処理として戦闘に参加したチームのランナーに対してそれぞれ以下の処理を行う。
- ランナー: 捨て札置き場に送られる。
- 装備品を付けているランナー: 装備品のみ捨て札置き場に送られ、ランナー(およびサイバーパーツ)はそのまま場に残る。
- サイバーパーツのみ付けているランナー: サイバーパーツともども捨て札置き場に送られる。
- 今回の戦闘で引き分けた(攻撃側と防御側の両方に、戦闘に参加して生き残ったランナーがいる)場合、そのランナーをすべて使用済み状態にする。
▽ 攻撃判定
- この時点で生き残っている未使用状態の攻撃側チームがいる場合、以下の攻撃処理を行う。
- 今回戦闘が行われた場合、攻撃側が以下の方法で現在の攻撃力と防御力を再計算する。
- 戦闘における攻撃側の攻撃力から防御側の防御力を引いた値が、現時点での攻撃力となる。
- 戦闘における攻撃側の防御力から防御側の攻撃力を引いた値が、現時点での防御力となる。
- 今回戦闘が行われなかった場合、攻撃側が以下の方法で攻撃力と防御力を算出する。
- 攻撃部隊に存在する未使用状態のランナーの短距離攻撃力をすべて合計する。
- 任意で攻撃部隊以外の未使用状態のランナーに長距離攻撃を行わせ、その長距離攻撃力値を合計する。
- 短距離と長距離の攻撃力合計に各種修正を加え、今回の攻撃力とする。
- 攻撃部隊に存在する未使用状態のランナーの防御力合計に修正を加え、今回の防御力とする。
- 今回の攻撃対象の“物理セキュリティ値 + (電子セキュリティ値 * 2)”の値に各種修正を加え、今回のセキュリティ値を算出する。
※隠れ家の物理・電子セキュリティ値は、それぞれ“隠れ家に存在するカード枚数 * 5”となる(つまり枚数の 15倍が基準値となる)。
- 攻撃側の攻撃力と対象のセキュリティ値を比較し、攻撃力の方が高ければ攻撃成功となる。
- 攻撃に成功した場合、以下の処理が行われる。
- 今回の攻撃対象が、持ち主の捨て札置き場に送られる(隠れ家内のカードも捨て札置き場に送られる)。
- 攻撃側が、今回の攻撃対象に記載された値分の戦果を獲得する。
※隠れ家の戦果は、“隠れ家に存在するカード枚数 * 3”となる。
- 攻撃に失敗した場合、攻撃部隊が以下のダメージ処理を行う。
- 攻撃部隊が、セキュリティ値分のダメージを受ける。
- 攻撃部隊が受けたダメージを、自分の防御力分だけ減らす。
減らしても 1以上のダメージを受けた場合は、ダメージ処理として攻撃部隊のランナーに対してそれぞれ以下の処理を行う。
- ランナー: 捨て札置き場に送られる。
- 装備品を付けているランナー: 装備品のみ捨て札置き場に送られ、ランナー(およびサイバーパーツ)はそのまま場に残る。
- サイバーパーツのみ付けているランナー: サイバーパーツともども捨て札置き場に送られる。
- 攻撃に失敗したうえで生き残ったランナーがいる場合、そのランナーをすべて使用済み状態にする。
▽ 攻撃の終了
- この時点で生き残っているランナーを、派遣先から帰還させる。
攻撃部隊のランナーはすべて使用済み状態となるが、ビークル移動を行うことで未使用状態を維持させることもできる。
※防御部隊についての記載が見当たらないが、おそらくはビークル無しでも状態維持だと思われる。
- 今回の攻撃が終了する。
▽ 解決の宣言
- 今回解決を行う実行部隊を選択する。選択できるのは以下のいずれか。
- 未使用状態のいずれか 1チーム。
- 未使用状態の最大 3体までのチーム未所属のランナー。
- 今回の解決対象として、自分の未解決のオペレーションの中からいずれか 1つを選択する。
- 実行部隊が対象に派遣される(派遣コストは不要)。
▽ 解決判定
- 実行側が、以下の方法で現在の攻撃力と防御力を算出する。
- 実行部隊に存在する未使用状態のランナーの短距離攻撃力をすべて合計する。
- 任意で実行部隊以外の未使用状態のランナーに長距離攻撃を行わせ、その長距離攻撃力値を合計する。
- 短距離と長距離の攻撃力合計に各種修正を加え、今回の攻撃力とする。
- 実行部隊に存在する未使用状態のランナーの防御力合計に修正を加え、今回の防御力とする。
- 今回の解決対象の“物理セキュリティ値 + (電子セキュリティ値 * 2)”の値に各種修正を加え、今回のセキュリティ値を算出する。
- 実行側の攻撃力と対象のセキュリティ値を比較し、攻撃力の方が高ければ解決成功となる。
- 解決に成功した場合、以下の処理が行われる。
- 今回の実行対象が、自分の捨て札置き場に送られる。
- 解決対象に記載された値分の戦果を獲得する。
- 解決に失敗した場合、実行部隊が以下のダメージ処理を行う。
- 実行部隊が、セキュリティ値分のダメージを受ける。
- 実行部隊が受けたダメージを、自分の防御力分だけ減らす。
減らしても 1以上のダメージを受けた場合は、ダメージ処理として実行部隊のランナーに対してそれぞれ以下の処理を行う。
- ランナー: 捨て札置き場に送られる。
- 装備品を付けているランナー: 装備品のみ捨て札置き場に送られ、ランナーたちはそのまま場に残る。
- サイバーパーツのみ付けているランナー: サイバーパーツともども捨て札置き場に送られる。
- 解決に失敗したうえで生き残ったランナーがいる場合、そのランナーをすべて使用済み状態にする。
▽ 解決の終了
- この時点で生き残っているランナーを、派遣先から帰還させる。
ランナーはすべて使用済み状態となるが、ビークル移動を行うことで未使用状態を維持させることもできる。
- 今回の解決が終了する。
○ ダメージコントロール(Damage Control)フェイズ
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特になし。
ルール細則
基本ルール細則
● 派閥について
- カードには属性概念として派閥(Faction)が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 派閥は以下の 3種類が存在する。
- 企業(金): アラサカ社・バイオテクニカ社・ミリテック社 といった企業組織。
- 民衆(銀): 群衆・ノマド・地元ギャング などの一般市民たち。
- 政府(青): 警察をはじめとする公的機関。
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- この世界のコストは、ユーロバックス(EuroBucks)という通貨で表される。
場の特定カードが生産するユーロバックスを消費することで、コストを支払うことができる。
- 生産能力を持つカード 1枚を使用済み状態にするごとに、対応する派閥のコストが記載生産値だけ発生する。
- 派閥が自分のスポンサーと同じカードは、配置・使用する際の必要コストが -2される。
- 1枚のカードの支払いに、複数の生産力を持つカードを使用することができる。
- 支払いコストの超過分は即座に消滅し、別のカードの支払いに使用することはできない。
● 隠れ家について
- スポンサーカードの脇に、擬似空間としてそれぞれ 1つの“隠れ家(Stash)”が設定されている。
- 隠れ家はロケーションに準ずる存在であり、破壊することもできる。
- 隠れ家には複数のサイバーパーツ・装備品カードを、直接配置する(収納する)ことができる。
※スポンサーカードの下側に、少しずらして見える形で配置する。
- 隠れ家に配置されたカードは、“場”には存在しないものとして扱う(収納されているだけなので)。
- 自分の装備サブフェイズにおいて、隠れ家の中のカードを場のランナーとの間でやり取りすることができる。
- 隠れ家の能力は、以下の通りとなる。
- 生産力: 無し。
- 攻撃される際の派遣コスト: 隠れ家にあるカード枚数。
- 物理セキュリティ値: 隠れ家にあるカード枚数 * 5。
- 電子セキュリティ値: 隠れ家にあるカード枚数 * 5。
- 戦果: 隠れ家にあるカード枚数 * 3。
- 隠れ家が破壊された時は、中に配置されているカードがすべて除去される。
- 常時 1つが存在し、破壊された後は即座に新たな隠れ家が設置される。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ スポンサー(Sponsor)カード (配置コスト不要)
- 自分が所属する組織の本部。プレイヤーはこの組織のネゴシエーターとして、ランナーたちに仕事を依頼する。
- デッキとは別にそれぞれ 1枚ずつ用意され、ゲーム開始時に自分の場に配置される。
- 生産力(EuroBucks)の値を持ち、支払いコストの発生に使用される。
- それぞれ固有の特殊能力と勝利条件を持つ。
- 各派閥の代表となる存在である。自分のスポンサーと同じ派閥のカードの使用・配置時は、支払コストが -2される。
○ ロケーション(Location)カード (配置コスト必要)
- プレイヤーの組織の資金源となる店舗や施設。場にロケーションとして配置される。
- 実行デッキに投入される。
- 生産力の値を持ち、支払いコストの発生に使用される。
- 物理(M-Sec)と電子(E-Sec)の 2つのセキュリティ値を持ち、防御に用いられる。
- 戦果の値(Operations Point)を持ち、攻撃によって破壊されると相手に戦果を獲得されてしまう。
○ オペレーション(Operation)カード (配置コスト必要)
- 本部から解決を依頼された任務など。場にオペレーションとして配置される。
- 実行デッキに投入される。
- 基本的にはロケーションカードと同等に扱う。ただし生産力を持たないのでコスト支払いには使用できない。
- 物理と電子の 2つのセキュリティ値を持ち、防御に用いられる。
- 戦果の値を持ち、解決することで勝利条件となる戦果を獲得できる。
ただし解決前に攻撃されて破壊されると、相手に戦果を獲得されてしまう。
- 解決後は実行デッキ用の捨て札置き場に送られる。
○ ランナー(Runner)カード (配置コスト必要)
- 依頼をこなす実行部隊で、金で雇われた傭兵集団。場にランナーとして配置される。
- 『Netrunner』の影響からハッカーのイメージが強いが、それは一部の人員である。実際にはさまざまなメンバーが存在する。
- 実行デッキに投入される。
- 短距離攻撃力(Short Range Offense)と長距離攻撃力(Long Range Offense)の 2種の攻撃力を持ち、攻撃やオペレーション解決の際に使用される。
※短距離は派遣時に使用され、長距離は非派遣時にコストを払って使用される(後方支援となる)。
- 防御力(Defense)の値を持ち、ダメージを受ける際の軽減値として使用される 。
- パワー(Power)の値を持ち、さまざまな効果において使用される。
- 感情(Empathy)の値を持ち、一部の効果において参照される。この値はサイバーパーツを装着することで減少する。
- スタイル(Style)の値を持ち、スタイル的勝利のための条件となる。
場に出ている間は自分のスタイルポイントにスタイル値分だけのポイントが加えられる。ただし場を離れたらこの値は消滅する。
- 以下のいずれかのキャラクタータイプを持ち、それぞれ固有の能力を発揮できる(詳細は割愛)。
- 警官(Cop): “逮捕”を行うことができる。
- 企業家(Corp): さまざまな場面で固有コストを発生できる。
- フィクサー(Fixer): 支払いコストの軽減ができる。
- マスコミ(Media): 物理セキュリティの強化ができる。
- ロッカー(Rocker): 物理セキュリティの軽減ができる。
- ネットランナー(Netrunner): おなじみのアレ。電子セキュリティの強化・軽減ができる。
- 医療技師(Med-Tech): 死亡回避や回復を行うことができる。
- 技術者(Techie): サイバーパーツ・装備品の破壊を阻止できる。
- 一匹狼(Solo): パワー値を攻撃・防御に割り当てることができる。
- ノマド(Nomad): チーム人数を +1する。
- 武闘家(Martial Artist): いわゆる補助タイプ。2つの短距離用近接武器を装備できる。
- 戦闘などで軽減できないダメージを受けた場合に破壊される。ただし装備品を付けている場合は、代わりに装備品が犠牲となる。
○ サイバーパーツ(Cyber)カード (配置コスト必要)
- 戦闘や電子技能用に開発された肉体改造パーツ。場にサイバーパーツとして配置される。
- 機械デッキに投入される。
- 一時的に隠れ家に配置することもできるが、基本的にはランナーに付けて使用する。
- 体の各部位に対応しており、1枚のランナーカードに対して各部位ごとに 1枚ずつ装着できる。
ただし同じ部位のサイバーパーツとの置き換えは、任意に行うことができる。
- パーツの置き換えはできるが、基本的にはランナーから取り外せない。
- 短距離・長距離攻撃力や防御力の修正値を持ち、付けたランナーを強化する。
- スタイルの値を持ち、自分のスタイルポイントとして使用される。
- 感情の修正値を持ち、付けた分だけランナーの感情値が減少する。
感情値が 1以下になったランナーは“サイバーサイコ”状態になり、通常とは異なる存在(一種の電子ゾンビ)として扱われる。
- 大抵は何らかの能力を持ち、使用済み状態にすることで記載効果が発動する。
※ただし使用済み状態になってる間は、攻撃・防御修正が無効となる。
- 付けているランナー(または置いてある隠れ家)が倒された場合は、捨て札置き場に送られる。
○ 装備品(Equipment)カード (配置コスト必要)
- 武器や乗り物を含む装備品の数々。場に装備品として配置される。
- サイバーパーツと対になる存在で、肉体の外部に身に着ける(または乗り込む)存在である。
そのためランナー同士でやり取りしたり、ロケーション上に放置したりすることができる。
- 機械デッキに投入される。
- 隠れ家やロケーションに配置することもできるが、基本的にはランナーに付けて使用する。
- 武器・ビークル・それ以外のタイプ に大別される。
- 短距離・長距離攻撃力や防御力の修正値を持ち、付けたランナーを強化する。
- スタイルの値を持ち、自分のスタイルポイントとして使用される。
- 武器タイプ以外の装備品は、ランナー 1体につき 1枚だけ付けることができる。
武器タイプは複数付けることができるが、機能するのは原則として 1枚だけに限られる。
- 大抵は何らかの能力を持ち、使用済み状態にすることで記載効果が発動する。
- 付けているランナーがダメージを受けた場合、ランナーが倒される代わりに装備品が捨て札となる(ランナーは守られる)。
- 置いてあるロケーションや隠れ家が破壊される場合は、捨て札置き場に送られる。
※ ビークル(Vehicle)
- 装備品の一種で、ランナーが使用するさまざまな乗り物。
使用することで ランナー 1体に攻撃と解決の両方(あるいは複数のオペレーション解決)に派遣できる。
- 移動力(Movement)の値を持ち、派遣からの帰還時に使用される。
移動力が 1以上ある時に使用状態にすることで、ビークル移動としてランナーを未使用状態のままで帰還させることができる。
※利用するのは帰還時のみで、行きの交通手段は派遣コストなどに含まれているらしい。
- 輸送力(carry)の値を持ち、移動の際に値分のランナーをまとめて運ぶことができる。
※輸送力が 2ならば装備者に加えて 1体分、“Entire Team”ならチーム全員をまとめて移動できる。
- ビークル移動はチームの派遣先からの帰還時に、以下の条件で行なわれる。
- 該当チームのランナーが装備しているビークルによって行なわれる。
- 1以上の移動力を持つ、未使用状態のビークルを使用状態にすることで行なわれる。
- 該当チームの人数がビークルの輸送力の範囲内である時に行うことができる。
※複数のビークルがあるならば同時運用もあり得るが、1人でも余るようなら見捨てずに全員での徒歩帰還となる。
- 使用することで、未使用状態のランナーを未使用状態のまま帰還させることができる。
※すでに使用済み状態ならばビークル移動は不要である(疲労の度合いではなく、連戦の可否のみが問われる)。
※ パンクノート(Punknaught)
- ビークルの一種で、さまざまな装備品カードを合体させた究極無敵空前絶後の超合体戦車。
綴りから察するに、ジャガーノートではなくドレットノートの陸上版といった存在らしい。
- 作成するためには、素材となる以下の装備品カードが必要となる。
- シャーシ: 専用カード《Punknaught Chassis》 1枚。
- 車輪: 8輪分(車またはバイク、バイクなら 4台分)。
- 装甲: 2台分(トラックまたはランドビークル)。
- 揚力: 2台分(ホバー・ヘリコプター・エアビークル のいずれか)。
- 武装: いずれかの重火器 1つ。
- 作成は、以下の手順で行われる。
- 《Punknaught Chassis》を、ランナーとは別にいずれかのロケーション上に配置する。
同時に建設トークン 3個を、シャーシの上に配置する。
- 各ターン開始時に、建設トークン 1つを取り除く。
※建設トークンが載っている間は、他の条件がそろっていても未完成扱いとなる。
- 自ターン終了時(ダメージコントロールフェイズ)に、任意で技術者タイプの未使用状態のランナー 1体を使用済み状態にする。
それにより自分の場のシャーシ以外の任意数の素材を、シャーシの下に移動させる(配置しなおす)ことができる。
- すべての素材が揃ったうえでトークンが無くなった時点で、全体で 1台のパンクノートが完成する。
- パンクノートの能力は、以下の通りとなる。
- 短距離攻撃力修正: 構成するカードの値の合計 - 構成するカード枚数。
- 長距離攻撃力修正: 構成するカードの値の合計 - 構成するカード枚数。
- 防御力修正: 構成するカードの値の合計 - 構成するカード枚数。
- スタイル: 構成するカードの該当値の合計。
- 移動力: 1。
- 輸送力: チーム全員。
- 完成したパンクノートは、ビークルタイプの装備品として場のランナーに装備させることができる。
- パンクノートは、地元ギャングの勝利条件としても使用される。
● 瞬間的に使用するカード
○ イベント(Event)カード (使用コスト必要)
- この世界で起こる、さまざまな出来事。
- 機械デッキに投入される。
- 特別な指定が無い限り、ドローフェイズと整理フェイズ以外ならばいつでも使用できる。
- 使用後は機械デッキ用の捨て札置き場に送られる。
場の構成
- 永続カードは、それぞれの場という空間に存在する。
- 場には通常の空間のほかに、“隠れ家”という擬似ロケーションというべき空間が存在する。
これは空間単体で 1つのロケーションカードのように扱い、内部に蓄積されたカードは場には存在しないものとみなす。
- 永続カードが破壊された時や瞬間使用カードの使用後は、捨て札置き場(Trashed Pile)という空間に集められる。
なお実行デッキ用と機械デッキ用のカードが混ざらないように、それぞれのデッキごとに捨て札置き場を用意すること。
商品情報
● メーカー: Social Games
○ 発売開始: 2004年2月(先行発売版は2003年12月)
- ○ ラインナップ
-
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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