ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Middle Earth(指輪物語)』のルール解説。
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Middle Earth Collectible Card Game
指輪物語
Last Update 2022/9/10 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは魔法使いとなり、中つ国(ミドルアース)に降り懸かる脅威に立ち向かう。
● 原作
ファンタジー小説『指輪物語』。
※一部の設定は『指輪物語ロールプレイング』の内容に基づいている。
● 世界設定
すべてを支配できるという強大な力を秘めた“一つの指輪”。
この指輪を偶然受け継いだフロドとその仲間たちは、悪用されないよう指輪を処分する旅に出た。
しかし冥王サウロンが差し向けた追手が執拗に迫ってくる。
そしてこの旅が、中つ国を揺るがす壮絶な戦いへと繋がっていくのであった。
● 本ゲームについて
言うまでもなく、かの名作 指輪物語を題材にとったTCGです。
現在においてファンタジーと聞いて思い浮かぶ要素の大半が、指輪物語から来ているといっても過言ではありません。
それゆえTCGが登場したごく初期に、指輪物語を題材とする本ゲームが登場したのも当然と言えましょう。
本作はその壮大な世界を再現するために、非常に緻密なルールで構成されています。
※本ページでは初期(日本語版が存在した Dark Minionsまで)における標準ルールについて説明します。
基本構成
勝利条件
- “自由の民の会議”が開催された際に、獲得している統率ポイントが最も多い。
- 相手のウィザードを除去する。
- 特定カードに記載された勝利条件を満たす(《一つの指輪/ The One Ring》を滅びの山で処分する)。
事前準備
● プレイデッキ (本体部分、1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50枚以上(キャラクターを含めて最大 110枚)。
- 構築条件:
リソース、災厄カードで構成されていること(これに後からキャラクターカードが追加される)。
リソースカードと災厄カードの投入枚数が、それぞれ同数となること。
リソースカード、災厄カードはそれぞれ 25 ~ 50枚の間であること。
災厄カードの中に、クリーチャーが 10枚以上入っていること(クリーチャー兼イベントであるカードは 1/2枚分として数える)。
同一カードはデッキに 3枚まで(ユニークを除く。この制限には開始時用カードやサイドボードの分のカードも含まれる)。
“ユニーク”と記載されたカードは、それぞれデッキに 1枚まで。
● プレイデッキ (キャラクター部分)
- 構築条件:
キャラクターカードで構成されていること。
最大で 10枚まで(この数はスタートキャラクターから溢れて、後からプレイデッキにまわされる分も含まれる)。
ウィザード以外のキャラクターは、スタートキャラクターの分を含めてすべて異なるカードであること。
ウィザードは合計 2枚まで(この場合に限り、ユニークであっても同一カード 2枚の投入が可能)。
● 開始時用カード (1人分の補助カード)
- 構築条件:
ウィザード以外のキャラクターカードを 1 ~ 10枚まで(相手との重複で取り除かれる可能性がある)。
リソースカードの(ユニークではない)マイナーアイテムを任意で 2枚まで。
● ロケーションデッキ (1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 任意数。
- 構築条件:
サイト、地域カードで構成されていること。
聖域以外のサイトカードは、それぞれデッキに 1枚まで(聖域は無制限に投入可能)。
ゲーム開始時用に、《裂け谷/ Rivendell》が 1枚以上入っていること。
地域カードの投入条件は特に指定されていないが、プレイヤー間の投入枚数がほぼ同等になるようにすること。
※ロケーションデッキは第二の手札扱いであり、その都度必要なカードを任意に取り出すことができる。
● その他準備
○ ゲーム内交換カード (サイドボード): レギュレーション選択による(標準ルール 2デッキゲームの場合で 20枚)。
○ サイコロ: 通常の 6面ダイスを複数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント (統率ポイント): 0ポイント。以降増減する。
- 総合影響力: 20ポイント。
- 開始手札: 8枚。上限も 8枚(各ターンの終了および各移動時ごとに調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(双方が 1ターン目からカード調整を行う、ただし影響力行使は不可)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: アンタップ状態。
- カード横: タップ状態。
- カード逆位置: キャラクターの負傷状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 規定回までは無効(範囲内ではディスカード再使用、かつサイドボード交換可)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(専用ルールが別途存在)。
- 召喚酔い: 無し(特に指定が無い限り、配置時はアンタップ状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 負傷の有無のみ。
- ユニーク処理: “ユニーク”および“重複禁止”、両軍でユニーク、排除分を含めて先出し生存。
- 戦闘は移動の一環として発生し、移動中のカンパニーに対し個別キャラクター単位で攻撃が行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- 今回のレギュレーション(何デッキゲームか)などを確認する。
- それぞれの開始時用カードによって“キャラクタードラフト”を行い、スタートキャラクターを選抜して場に配置する。
配置したスタートキャラクターにより、それぞれ 1組のスタートカンパニーが編成される。
※スタートキャラクターは合計 5体以下で、記載意志の合計値が 20以下となるように(重複を省いて)選抜される。
- それぞれ自分の開始時用カードにマイナーアイテムがある場合、スタートカンパニーに付ける形で場に配置する。
- それぞれ自分のロケーションデッキから《裂け谷》 1枚を取り出し、現在のサイトとしてスタートカンパニーに付ける形で場に配置する。
- それぞれ自分のプレイデッキの本体部分に、開始時用カードの余りを含めた 10枚までのキャラクター部分を追加する。
- それぞれのプレイデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のプレイデッキから、手札としてカードを 8枚引く。
- サイコロなどによって、先攻・後攻を決定する(値が高い側が先攻・低い側が後攻となる)。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了。
※“自由の民の会議”が召集された場合は、多くの場合は相手側ターンを 1回行った後に会議を開催しゲーム終了となる。
ターン(自分の手番)の進行
○ アンタップ(Untap)フェイズ
- 自分の場のタップ状態のカードを、すべてアンタップ状態にする。
- 自分の聖域サイトにいる負傷状態のキャラクターを、任意でタップ状態にする(治療する)。
○ 編成(Organization)フェイズ
- 以下の行動を任意で行う。
- 手札のキャラクターカード 1枚を、キャラクターとして場のサイトに配置する。
- 各サイトにいるキャラクターたちにより、カンパニーの編成(再編成)を行う。
- 同一サイトにいるキャラクター同士で、アイテムの受け渡しを行う。
- キャラクターが保有しているカードを、現在いるサイトに収納する。
- 各カンパニーごとに、移動の宣言とそれに伴うサイトの配置処理を以下の中から行う。
- 現在のサイトに留まる: 何もしない(留まる場合でも、移動/災厄フェイズは行われる)。
- 他のサイトへの直接移動 (スターター移動):
- 移動元(に当たる物)として現在サイトが記載されているサイトカード 1枚を、ロケーションデッキから選択する。
- 選んだサイトカードを、新サイトとして対象カンパニーに付ける形で裏向き配置する。
- 地域移動:
- 現在サイトから手持ちの地域カード経由で移動できるサイトカード 1枚を、ロケーションデッキから選択する。
- 新サイトとして選んだサイトカードを、新サイトとして対象カンパニーに付ける形で裏向き配置する。
- 両サイトの経路上にあるすべての地域カードを、ロケーションデッキから裏向き配置する。
※詳細は後述するが基本 4枚まで。中つ国の地理については、スターター付属の地図などを参照すること。
- 奥底サイトの移動:
- 現在サイトに名称が記載されているサイトカード 1枚を、ロケーションデッキから選択する。
※新規で地底に潜る場合は、現在サイト名が記載されている奥底サイトカード 1枚を選択する。
- 選んだサイトカードを、新サイトとして対象カンパニーに付ける形で裏向き配置する。
○ 長期イベント(Long event)フェイズ
- 自分が使用している リソース長期イベントを、すべて取り除く。
- リソース長期イベントを、任意で使用する。
- 相手が使用した 災厄長期イベントを、すべて取り除く。
○ 移動/災厄(Movement/ Hazard)フェイズ
- 各カンパニーごとに、先ほど宣言したサイト移動の処理を行う。
各移動の処理
▽ 新サイトカードの公開
- 今回のカンパニーに裏向きのサイトカードが付いている場合、移動先となる新サイトとして表向きにする。
※領域移動の場合は、地域カードもすべて表向きにする。
- 移動先が正しくない場合はキャンセル(破棄)され、以降の処理を飛ばし“移動終了”処理に進む。
- 今回の移動が奥底サイトからの移動である場合、現在サイトに記載された移動先の値を判定値とするダイスロール(移動判定)を行う。
ダイスロールに失敗した場合は、以降の処理を飛ばし“移動終了”処理に進む。
- 今回のカンパニーの現在サイトが、出発(移動元)サイトとなる。
▽ 新サイトカードで指定されたドロー
- 新サイトを表向きにした(つまり別サイトに移動する)場合、新サイトの内容によりそれぞれ以下の処理を行う。
- 新サイトが聖域の場合:
ターンプレイヤーが、1 ~ 出発サイトのドロー枚数(下側)の中から任意数のカードを自分のプレイデッキから引き、手札に加える。
相手プレイヤーが、1 ~ 出発サイトのドロー枚数(上側)の中から任意数のカードを自分のプレイデッキから引き、手札に加える。
- 新サイトが聖域以外の場合:
ターンプレイヤーが、1 ~ 新サイトのドロー枚数(下側)の中から任意数のカードを自分のプレイデッキから引き、手札に加える。
相手プレイヤーが、1 ~ 新サイトのドロー枚数(上側)の中から任意数のカードを自分のプレイデッキから引き、手札に加える。
▽ 対戦相手による災厄カードのプレイ
- 今回のカンパニーにいるキャラクターの人数(2人以下の場合は一律で 2)に各種修正を加え、今回の災厄リミットを算出する。
- 相手プレイヤーが災厄リミットの範囲内で、任意で手札から災厄カードを使用する。
カードの種類によっては、後述の戦闘が発生する場合がある。
- 災厄カードの効果などで移動がキャンセルされた場合は、以降の処理を飛ばし“移動終了”処理に進む。
▽ 出発サイトの除去
- 出発サイトがアンタップ状態であれば、出発サイトをロケーションデッキに送る
タップ状態の場合は、出発サイトをディスカードパイルに送る。
- 地域移動を行った場合、移動に使用した地域カードすべてをロケーションデッキに戻す。
- 現在の新サイトが、そのカンパニーの現在サイトとなる。
▽ 移動終了
- それぞれの手札が上限値ちょうどになるように、自分のプレイデッキからカードを引くなどして手札調整を行う。
- 今回の移動を終了する。
○ サイト(Site)フェイズ
- アンタップ状態のサイトにいる各カンパニーごとに、それぞれ以下の処理を行う。
- サイトへの進入を行う: 単なる経由地としてではなく、以下の方法で詳細な探索を行う。
- サイトに自動アタックの項目が記載されている場合、記載内容での戦闘が行われる。
- 任意でそのサイトでプレイ可能なリソースカード 1枚を使用・配置する。
使用後にそのサイトをタップ状態にする。
- サイトで影響力を行使する: 以下の方法で、同じサイトにいる相手カードの除去を試みる(1ターン 1回まで)。
- カンパニーから影響力を行使するアンタップ状態のキャラクター 1を指定し、タップ状態にする。
- 使用対象として、相手の“同じサイトにいる”カード 1枚を指定する。
- 使用対象の判定値を算出する(意志の値など、カード種類によって内容は異なる)。
- ターンプレイヤーが影響力行使用、相手が抵抗用のダイスロールをそれぞれ行う。
- 行使用の値から抵抗用の引き、さらに各種修正を加えて、最終的な影響力の出目を算出する。
※行使するキャラクターの影響力や相手の未使用総合影響力など、さまざまな種類の修正項目が存在する。
- 影響力の出目が判定値よりも大きい場合に判定が成功し、使用対象がディスカードパイルに送られる。
- 何もしない。
○ ターン終了(End of turn)フェイズ
- それぞれ任意で、手札 1枚を破棄する。
- それぞれの手札が上限値ちょうどになるように、自分のプレイデッキからカードを引くなどして手札調整を行う。
- 相手ターンに“自由の民の会議”が召集されていた場合、“自由の民の会議”が開催される。
まだ召集されておらず召集条件を満たしている場合、任意で“自由の民の会議”を招集する。
※双方のプレイデッキがそれぞれ規定回以上枯渇した場合は、そのターン終了時に“自由の民の会議”が直接開催される。
自由の民の会議の処理
- ターンプレイヤーの堕落チェックが行われる。
- それぞれ以下のカードに記載された統率ポイントの値を合計する。
- 自分の“堕落していない”キャラクター。
- 自分の場に現存しているリソース(収納分を含む)。
- 自分の統率ポイントパイルにある、相手の災厄カードなど。
- それぞれ合計した統率ポイントに各種修正を加え、最終的な統率ポイントを算出する。
- それぞれの統率ポイントの値を比較し、値が大きい側が今回のゲームに勝利する。
※大会で同値の場合は、決着をつけずにそのまま引き分けとなる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● レギュレーションについて
- 本ゲームには複数のレギュレーションが存在し、それによってゲームの内容が変化する。
- レギュレーションは、“どのセットまでを採用するか”と“何デッキゲームにするか”で大きく区別される。
- 本ゲームはプレイヤーが演じる立場などによって、初期・中期・後期に分けられる。
日本語版が存在したのは初期部分までであり、本ページではその部分までを使用するレギュレーションについて説明する。
- “何デッキ”というのは、“自由の民の会議”を開催するための条件のことである(後述)。
● 自由の民の会議について
- 本作の基本的な勝利条件として、“ゲーム終了時の獲得統率ポイントの数”が存在する。
これを判定するタイミングとして、“自由の民の会議”が開催される。
- 自由の民の会議を開催するには、いったん召集を行う必要がある。
基本的には条件を満たしたときに召集を宣言し、次の相手ターンの終了時に会議が開催される。
- 自由の民の会議の召集(開催)条件は以下の通り。
- 自ターンのターン終了フェイズに、自分の統率ポイントの合計値が 20以上となった時に任意で召集を行う。
そして次の相手ターンの終了時に、自由の民の会議が開催される。
- 自ターンのターン終了フェイズに、自分のプレイデッキが尽きた回数が事前に決めた規定回数以上となった時に任意で召集を行う。
そして次の相手ターンの終了時に、自由の民の会議が開催される。
- 双方のプレイデッキが共に規定回数分以上尽きた場合、そのターンの終了時に召集を飛ばして自動で開催される。
- 召集条件となるプレイデッキが尽きた回数は、ゲーム開始前にあらかじめ決定される。
レギュレーションにおける“何デッキゲーム”の値部分が、召集条件となるプレイデッキが尽きた回数となる。
- 開催されたことにより、それぞれの場の統率ポイントの合計値が集計される。
ポイントはプレイデッキに入るカードの左上に記載されている(値自体が無かったり、ルール的に省かれる場合もある)。
キャラクターやリソースは、基本的に自分の場にあるカードのポイントが参照される。
災厄カードは、自分が破壊した排除した相手カードのポイントが参照される。
- 集計した統率ポイントの合計値が高いプレイヤーが、ゲームに勝利する。
なお値が同じ場合は引き分けとなる(大会以外であれば、追加項目を用いて勝敗を決める場合もある)。
● カンパニーについて
- それぞれの場のキャラクターは、カンパニーと呼ばれる集団単位で行動する。
- 本作においては、カンパニーのリーダーなどを必要としない。
キャラクターが入ってさえいればカンパニーとして成立する。
- 通常は 1つのカンパニーに、キャラクターを 7体まで投入できる(ホビットは 1/2人扱い)。
ただし聖域では(再編成を行う都合から)無制限に投入できる。
- ゲーム開始時は、それぞれ 1組のスタートカンパニーが配置される。
- 自分の編成フェイズにおいて、カンパニーの編成や再編成を行うことができる。
編成・再編成は各サイト単位で行われ、それが聖域であれば統合・分割を行うこともできる。
- サイト間の移動などはカンパニー単位で行われ、攻撃も移動中のカンパニー(あるいは一員)に対して行われる。
● 移動について
- それぞれのカンパニーは、盤上ではそれぞれの場に存在している。
しかしゲーム的には、それぞれ中つ国のいずれかの場所(サイト)に存在している扱いとなる。
そして使命を達成するために、サイトからサイトへの移動が行われる。
- 本ゲームでは、存在の主体はサイトでは無くカンパニー側である。
例えば特定のサイトにいるキャラクターに出会うためには、カンパニーがそのサイトに出向く必要がある。
- カンパニーは自分のターンに移動するが、移動する方法はいくつかの種類が存在する。
本作では サイト同士の直接移動(スターター移動)・地域移動・奥底の移動 の 3種類が存在する。
- 移動は必須ではない。現在サイトに留まり続けることもできる。
- 移動を行う際に、相手からの妨害(災厄)が行われる場合がある。
そして移動先する(さらに進入して探索する)ことで、その場所ならではの利益(リソース)を得る場合がある。
- 基本的に移動は現在サイトから移動できるサイトカードを、カンパニーに裏向き配置することで行われる。
移動先となるカードはロケーションデッキから選んで取り出され、最終的に現在サイトと置き換わる。
- 移動後の従来サイトは、通常はロケーションデッキに戻される。
ただしタップ状態になっている場合は、いったんディスカードパイルに送られる。
- サイト同士の移動は基本となる移動方法で、以下の特徴を持つ。
- サイト間の整備された街道を、まっすぐ進んでいく移動手段となる。
- 聖域以外のサイトからは、最寄りの聖域にのみ移動できる。
- 聖域から聖域以外のサイトへの移動は、最寄りの聖域が該当聖域の場合に移動できる。
- 聖域から別の聖域へは、サイトパスの項目が記載されている聖域にのみ移動できる。
※初期ブロックの場合、それぞれ 2か所へは直接移動できるがもう 1か所へは別の聖域を経由する必要がある。
- 聖域以外同士では直接移動できない。一旦聖域を経由する必要があるため余分なターンを消費してしまうことになる。
- 地域移動は要するに普通の徒歩移動で、以下の特徴を持つ。
- 道なき道を旅しており、途中経路として専用の地域カードを必要とする。
- 地域カードがそれなりに揃っている場合にのみ取れる手段である。
初心者同士での対戦ならば、意図的に使用を禁じてもよい(逆に大会では必須手段となる)。
- 移動にあたって、中つ国の具体的な地理の把握が必要となる。
詳細については、ルールブック付属の地図や原作の解説書などを参照すること。
- 移動にあたって、移動先となるサイトカード 1枚が必要となる。
それに加えて、現在サイトが所属している地域の地域カードと移動先の所属地域の地域カードが必要となる。
そのうえで、両方の地域をつなぐ途中経路をくまなく埋める地域カードをすべて揃える必要がある。
※途中経路を描けない場合は、そもそも地域移動が行えない。
- 1回の地域移動で使える地域カードは(サイト所属分を含めて)4枚までとなる。
ただしカード効果などで 1回の使用枚数を増やす場合は、最大 6枚までにすることができる。
※つまりそれ以上は物理的に遠すぎて、1回の移動では到達できない。
- 移動する際は、移動先のサイトと共に途中経路すべての地域カードがカンパニーに配置される。
- 地域移動を終えた(あるいはキャンセルされた)際は、地域カードがすべてロケーションデッキに戻される。
- 奥底の移動は一旦地下に潜っての移動方法で、以下の特徴を持つ。
- 奥底サイトを使用する特殊な移動方法で、ごく一部のセットにのみカードが存在する。
- 状況によっては先に進めない(道に迷う?)こともあり、確実に移動できるわけではない。
どちらかというとアイテム獲得のための地下探索が目的となる。
- 奥底サイトへは、それぞれ指定された通常サイトからから侵入できる。
奥底に対しての出入り口なる通常サイトは、その奥底にとっての地表サイトとなる。
- 各奥底サイトごとに、繋がっているサイトが記載されている。
※原則として 1つの地表サイトと複数の奥底サイトが記載されている。
- 移動自体は、ロケーションデッキの“現在サイトに名称が記載されている”サイトカード 1枚を移動先とすることで行われる。
ただし新規で地底に潜る場合は、現在サイト名が記載されている奥底サイトカード 1枚が移動先となる。
- 各サイトごとに判定値が記載されており、ダイスロールで判定値以上の値を出したときにのみ移動できる。
※判定失敗時は、そのターンは移動せずに現在地に留まる扱いとなる。
※判定は奥底から地表に移動(脱出)する際も必要となる。ただし地表から奥底へ(進入時)は判定無しで移動できる。
● サイト・地域シンボルとサイトパスについて
- サイトカードと地域カードには、その場所の内容を表すシンボルがアイコンの形で記載されている。
- サイトを表すシンボルは、聖域・自由の砦・辺境の砦・廃墟/棲処・影の砦・闇の砦 の 6種が存在する。
それぞれのサイトカードには、(サイトパスとは別に)このシンボルのいずれかが記載されている。
- 地域を表すシンボルは、沿岸・自由領・辺境・原野・影なす国・闇の領域 の 6種が存在する。
それぞれの地域カードには、このシンボルのいずれかが記載されている。
- サイトカードには、自身のシンボルとは別にサイトパスという項目を持っている。
これは最寄りの(あるいは自身とは別の)聖域に移動する際の内容を、凝縮表示したものである。
- サイトパスは地域を表すシンボルとサイトを表すシンボルで構成される。
- それぞれのサイトカードには、サイト・地域シンボルを用いたサイトパスの項目が記載されている。
※場所の途中内容を示しているため、同一アイコンが複数登場する(同じような場所が続く)場合もある。
※聖域間を移動する際は、移動先により異なるサイトパスが使用される。
- サイトを直接移動する際は、災厄クリーチャーの参照地域としてサイトパスが使用される。
地域移動の場合は、実際に移動する地域のシンボル合計が参照地域となる(奥底の移動は地域無関係)。
● 戦闘について
- カンパニーが移動する際に、戦闘が発生する場合がある。
- 戦闘は以下の状況下において、戦闘が発生する。
- 移動/災厄フェイズに、相手が移動中のカンパニーに対して災厄クリーチャーなどを使用する。
- サイトフェイズに、カンパニーが自動アタックを持つサイトに進入する。
- 一部カードの効果などにより、カンパニーに対する戦闘を発生させる。
- 戦闘は基本的に移動中(あるいは侵入中)のカンパニーに対して行われる。
- 戦闘は 1回以上のアタックで構成され、1つのアタックは複数のストライクという処理単位で構成される。
※基本的には 1戦闘につき 1アタックで、1度の移動中に戦闘が何度も行われる可能性がある。
※ストライクの数は、1度のアタックでの打撃回数(あるいは襲撃人数)を意味する。
- 各ストライクは、対象カンパニー内のキャラクターいずれか 1体が対象となる。
- 戦闘におけるアタックの詳細は以下の通り。
各アタックの処理
▽ 攻撃側の指定
- 今回アタックを行う存在(クリーチャーなど)を指定する。
アタックを行う側が攻撃側、攻撃対象となるカンパニーの持ち主(ターンプレイヤー)が防御側となる。
※自動アタックはシステム(サイトカード)が攻撃側なのだが、必要に応じて相手プレイヤーが処理を代行する。
- アタック(ストライク)を行うカードの記載武勇に各種修正を加え、今回の武勇の値を算出する。
▽ ストライクの割り振り
- アタックを行うカードに記載されたストライクの値が、今回行われるストライクの回数となる。
- 今回のストライクたちを、攻撃対象カンパニーにいるいずれかのキャラクターに任意に割り振る。
キャラクターよりストライクの数が多い場合は、余剰分だけ攻撃対象いずれかの武勇の値を -1する。
※各キャラクターに割り振られるストライクは、それぞれ 1回までとなる。
※基本的には防御側がアンタップ状態の自分のキャラクターに対して割り振り、残りがある時は攻撃側が割り振る。
▽ 各ストライクの解決
各ストライクごとに、以下の解決処理を行う(処理順は防御側が、1つずつ{処理してからその次を}決定する)。
- 今回のストライク対象となるキャラクターの記載武勇に各種修正を加え、武勇の基準値を算出する。
※自身や対象になっていないカンパニーの仲間をタップ状態にするかどうかなどで、修正の値が変化する。
- 防御側が、ストライク撃退のダイスロールを行う。
出目をストライク対象の武勇に加え、今回の防御側の武勇の値を算出する。
- それぞれの武勇の値を比較し、以下の判定を行う。
- 攻撃側 > 防御側: ストライク成功。
- 攻撃側 = 防御側: 効果なし(ストライクも撃退も失敗)。
- 攻撃側 < 防御側: ストライク失敗で、撃退の可能性あり。
- ストライクが成功した場合は、以下の処理を行う。
- ストライク対象の記載身体に各種修正を加え、今回の身体の値を算出する。
- 攻撃側がストライク対象の身体チェックとして、ダイスロールを行う。
なお対象が負傷状態の場合は、出目に +1の修正を加える。
- 出目がストライク対象の身体より大きい場合、対象キャラクターは除去される。
- 撃退の可能性がある場合は、以下の処理を行う。
- ストライク側が身体の値を持たない場合 (“-”の場合): ストライク側は撃退される。
- 身体の値を持つ場合: 以下の処理を行う。
- ストライク側の記載身体に各種修正を加え、今回の身体の値を算出する。
- 防御側がストライク側の身体チェックとして、ダイスロールを行う。
- 出目が身体の値より大きい場合、ストライク側の存在は撃退される。
- ストライク対象をタップさせることを決めた上で除去されていなければ、対象キャラクターをタップ状態にする。
▽ アタックの終了
- アタックを行ったのが災厄クリーチャーの場合、ストライクで 1回でも撃退を免れた時はディスカードパイルに送られる。
しかし全部のストライクで撃退された場合は、クリーチャー殺害として防御側の統率ポイントパイルに送られる。
※災厄エージェントの場合は、完全撃退でなければタップまたは負傷状態で場に残る。
- 今回のアタックを終了する。
● 堕落について
- それぞれのキャラクターは、一つの指輪をはじめとするさまざまな闇の誘惑によって堕落する場合がある。
本作においては、堕落したかどうかを判断するために堕落チェックが行われる。
- アイテムなど一部のカードには堕落ポイントが存在し、キャラクターが保有したり付けられたりする。
この堕落ポイントの合計値が、キャラクターの堕落チェックの判定値となる。
- キャラクターがアイテムを受け渡したり聖域に収納する際などに、堕落チェックとしてダイスロールが行われる。
- 堕落チェックを行う際に、同じサイトにいるアンタップ状態のキャラクター 1体をタップ状態にすることで、出目に +1の修正を加えられる。
- 堕落チェックを行った場合、判定結果により以下の処理が行われる。
- 出目 > 判定値: 何も起きない(チェック成功)。
- 出目 = 判定値: キャラクターが破壊され、ディスカードパイルに送られる(従者以外の付いているカードはすべて破棄)。
- 出目 < 判定値で、差が 1: キャラクターが破壊され、ディスカードパイルに送られる。
- 出目 < 判定値で、差が 2以上: キャラクターが除外され、除去カードパイルに送られる(従者以外はすべて破棄)
- 堕落チェックにより自分のウィザードが破壊されたり除外された場合は、ゲームに敗北する。
● ダイスロールと乱数ドローについて
- 本ゲームではさまざまな判定処理の解決方法として、ダイスロールが行われる。
- ダイスロールは通常はサイコロによって行われ、2つ振った出目の合計値(いわゆる 2D6)により判定が行われる。
基本的には事前に判定値が指定され、ダイスロールの値が判定値以上となれば判定に成功する。
- プレイデッキに入るカードには乱数ドロー用の値が存在し、ダイスロールの代用を行うことができる。
本作ではサイコロがない時の非常手段として存在するが、可能な限りサイコロを使用することが推奨されている。
- サイト・地域以外のカードには、乱数ドロー用に 1 ~ 6 のいずれかの値が記載されている。
乱数ドローとしてデッキの上からカードを 2枚引くことで、合計値をダイスロールの代わりに使用することができる。
- 乱数ドローに使用したカードは、そのままディスカードパイルに送られる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ キャラクター(Character)カード
- 中つ国に生きるさまざまな種族。場にキャラクターとして配置される。
- プレイデッキおよび、開始時用カードに入れて使用される。
- 初期ブロックでは、ウィザードと一般キャラクターの 2種類に大別される。
- 基本的には両軍ユニークである。
ユニークは排除後も有効であるため、相手が先に配置した場合は基本的に使用できなくなる。
- ホームサイトの項目を持ち、配置条件として使用される。
基本的にはそれぞれのホームサイトか、いずれかの聖域に対して配置できる。
※例外もいくつか存在し、例えばホビットはホームサイトにのみ配置できる。
- 意志の値を持ち、配置条件として使用される。
それぞれのプレイヤーは従者を除いたキャラクターを、意志の合計値が総合影響力を越えない範囲で配置できる。
- 直接影響力の値を持ち、編成フェイズに従者を従える目的で使用される。
この値以下の意志の値を持つ自分のキャラクター 1体を、総合影響力の範囲外である従者にできる。
- 武勇/身体の値を持ち、戦闘において使用される。
- 効果などにより負傷状態となる場合がある。治療は聖域で行うことができる。
- 戦闘や堕落などにより、破壊または除外される。破壊時はディスカードパイル、除外時は除去カードパイルに送られる。
※ ウィザード(Wizard)
- キャラクターカードの一種。冥王に対抗する魔法使いたちのことである。
- 本編開始時に所在が判明している 5人分のカードが存在する。
※全員光側の存在であり、後のセットで登場する堕落版も一応は光側となる。
- 設定的にプレイヤーはウィザードを演じるが、ウィザードカード自体は自身とは微妙に異なる。
※プレイヤーは全体への指示、カードは現地で直接行動を再現することになる。
※後のセットで登場する“堕落したウィザード”とは異なり、ゲーム開始時には 5人のうちの誰を演じるかは指定不要。
※デッキに 1枚も入れなくてもかまわないし、2人の異なるウィザードを入れることもできる。
- デッキに合計 2枚まで入れられる。
なおウィザードはユニークカードであるが、デッキ構築の場合は例外的に同一カードを 2枚入れられる。
※ただし相手に先に出されたらそこまでなので、特定キャラクターがいなくても戦える構築を心がけること。
- 自分の場にいずれか 1体のみ配置できる。配置はホームサイトか《裂け谷》のどちらかとなる。
なお他のキャラクターとは異なり、総合影響力の対象外となる(配置することによりプレイヤーの分身となるため)。
- タップ状態にすることで、編成フェイズにサイドボードから以下のいずれかのカードを持ち込むことができる。
- 5枚までのキャラクター・リソースカードを、ディスカードパイルに入れられる。
- プレイデッキが 5枚以上の場合に、リソースカード 1枚をプレイデッキに入れられる(デッキはシャッフル)。
- 場に出した自分のウィザードが 1体でも倒された場合、そのプレイヤーはゲームに敗北する。
● 永続・一時的に使用するカード
○ サイト(Site)カード
- 中つ国のさまざまな場所。場にサイトとして配置される。
- ロケーションデッキに入れて使用される。なお聖域以外のカードは、それぞれデッキに 1枚まで。
- 聖域とそれ以外の 2種類に大別される。
ニュアンスとしては聖域が中核都市、それ以外が聖域と交流のある田舎町に相当する。
- 場のキャラクターは、カンパニー単位でそれぞれいずれかのサイト上にいる扱いとなる。
そのため各カンパニーに付ける形で、現在サイトとなるサイトカードが 1枚ずつ配置される。
※カンパニーの再編成などで、一時的に 1枚のサイトを複数カンパニーで共有する場合もある。
- サイトシンボルを持ち、サイトとしての内容が示されている。
- 聖域以外のカードには“最寄りの聖域”が記載され、サイト間の移動での移動先とすることができる。
- 所属する地域が記載されており、地域移動の際に参照される。
- サイトパスがシンボルの集合体として存在し、相手が災厄カードを使用する際の条件として参照される。
※聖域以外は左側に存在し、聖域は他の聖域に移動する際の内容として記載されいる。
- 移動時のドロー枚数が記載されている。
この値はそれぞれ上下 2つずつ存在し、正位置の下側が自分の引く枚数で逆向きの上側が相手が(同時に)引く枚数の値となる。
※聖域以外に移動する際は新サイトの値を、聖域に移動する場合は現在サイトの値を使用する。
- 聖域以外の一部のカードには自動アタックの有無と内容が記載され、内部に侵入した時に戦闘が行われる。
- 聖域以外の一部のカードにはプレイできるリソースの項目が記載され、内部に侵入した時に対象カードを使用できる。
- カンパニーの移動後は、従来分が基本的にロケーションデッキに戻される。
ただしタップ状態である場合は、ディスカードパイルに送られる(一時的に使用できなくなる)。
※ 聖域(Heaven)
- サイトカードの一種で行動の中心となる大都市。サイトシンボルが七芒星となっている。
- 初期ブロックでは、《裂け谷》・《エゼルロンド》・《灰色港》・《ロリアン》の 4か所が登場する。
- 初期ブロックではゲーム開始時に、スタートカンパニーの現在サイトとして《裂け谷》がそれぞれの場に配置される。
- 他のサイトとは異なり、ロケーションデッキに同じカードを複数投入できる。
- 移動(特にスターター移動)の際の基準として使われる。
- カンパニーのキャラクター上限が存在せず、収納や負傷したキャラクターの治療を行うことができる。
※ 奥底サイト(Under-deeps)
- サイトカードの一種で、いわゆる地下世界。
- それぞれ自身と繋がっているサイト名が記載されている。
※原則として 1つの地表サイトと複数の奥底サイトが記載されている。
- それぞれ記載された通常サイトからから侵入できる。
入り口となる通常サイトは、奥底に対しての地表(Surface)サイトとなる。
- 各サイトごとに判定値が記載されており、ダイスロールで判定値以上の値を出したときにのみ移動できる。
※地表から奥底への進入時は、判定不要。
- 一部のカードは、自動アタックの回数によって戦う相手が変化する。
※大抵は魔物が棲みついており、最初にそれと戦うことになる。
○ 地域(Region)カード
- サイト間の経路部分。場に地域として配置される。
- サイトはいずれかの地域にある都市や村であり、地域はサイトの周りの環境を表している。
※ニュアンスとしては、日本の都道府県やアメリカの州などに相当する。
- デザイン的に縦向きと横向きのカードが混在しているが、その使用法から向きは問題とならない。
- ロケーションデッキに入れて使用される。
- 地域移動を行う際に、サイトカードと共に使用される。
移動後は、即座にロケーションデッキに戻される。
- 地域シンボルを持ち、一体の地域環境が示されている。
○ リソース(Resource)カード
- キャラクターの冒険をたすけるさまざまな要素。
- プレイデッキに入れて使用される(一部は開始時用カードにも投入できる)。
- イベント・アイテム・同盟者・集団 などの種類が存在する。
- 自ターンにのみ使用できる。
- 使用条件などはそれぞれ異なり、キャラクターや現在サイトのタップが必要な場合がある。
一部のカードは指定サイトなど、個別の条件を満たした時のみ配置・使用ができる。
- イベントはゲーム中に起きるさまざまな出来事で、以下の特徴を持つ。
- 使用されることでさまざまな効果を発揮する。
- 短期・長期・永続などの種類が存在する。
- 使用タイミングや条件などは、カードにより異なる。
- 短期イベントは使い捨てで、使用後は破棄される。
- 長期イベントは一時的に永続し、長期イベントフェイズに使用した後に次ターンで破棄される。
- 永続イベントは場に永続配置され、除去されない限りは永続する。
- 同盟者は味方住民であり、以下の特徴を持つ。
- カンパニーではなく、キャラクター個人に対しての味方となる。
- アンタップ状態の指定サイトに進入した、アンタップ状態のキャラクター 1体をタップ状態にすることで配置が行われる。
そのうえでタップしたキャラクターに付ける形で、場に配置される。
- キャラクターではないので、アイテムの保有などはできない。
- 集団は協力を取り付けた部族などで、以下の特徴を持つ。
- 同盟者などとは異なり、カンパニーとは独立した存在として配置される。
- アンタップ状態の指定サイトに進入した、アンタップ状態のキャラクター 1体をタップ状態にすることで配置が行われる。
そのうえで専用の影響力チェックに成功した場合に、独立して場に配置される。
- アイテムはさまざまな道具であり、以下の特徴を持つ。
- 量産品から物語の根幹にかかわる“指輪”まで、種類はさまざま。
- 入手条件はカードにより異なり、特定のサイトで条件が揃ったときのみ入手可能な物も存在する。
- アンタップ状態の指定サイトに進入した、アンタップ状態のキャラクター 1体をタップ状態にすることで配置が行われる。
そのうえでキャラクターに付ける形で、場に配置される。
- マイナー・グレーター・スペシャル などさまざまな種類が存在する。
- マイナーアイテムは、サイトのタップを必要とするリソース配置後に続けて追加配置できる。
※マイナーアイテム配置が未記載のサイトでも可能。なおアイテム用のキャラクタータップ自体は必要。
- 同じサイトにいるキャラクター間で移し替えることができる。ただし移し替える際には、堕落チェックを行う必要がある。
- 収納という形で、キャラクターではなく聖域に配置できる。ただし収納する際には、堕落チェックを行う必要がある。
※収納したカードは基本的に統率ポイントパイルに集められ、統率ポイントの得点源となる。
- 一部のカードは“鎧”などの部位種類を持ち、キャラクター 1体にそれぞれ 1つずつ付けることができる。
- 一部のカードはキャラクターに対する各種修正値を持ち、付けたキャラクターを強化する。
- 一部のカードは堕落ポイントの値を持ち、堕落チェックの際に参照される。
○ 災厄(Hazard)カード
- 相手のキャラクターに対するさまざまな妨害。
- プレイデッキに入れて使用される。
- イベント・クリーチャー・エージェント などの種類が存在する。
- 相手の移動/災厄フェイズにのみ使用できる。
- 各ターンごとに災厄リミットの値が算出され、その範囲内でカードを使用できる。
災厄リミットは基本的に移動するカンパニーのキャラクター数で、通常は値 1つにつきカードを 1枚使用できる。
- イベントはゲーム中に起きるさまざまな出来事で、以下の特徴を持つ。
- 使用されることでさまざまな効果を発揮する。
- 短期・長期・永続などの種類が存在する。
- 短期イベントは使い捨てで、使用後は破棄される。
- 長期イベントは一時的に永続し、相手の長期イベントフェイズに破棄される。
- 永続イベントは中立ゾーンに配置され、除去されない限りは永続する。
- クリーチャーは在野の獣や敵対勢力が差し向けた兵士たちで、以下の特徴を持つ。
- 基本的には相手カンパニーを攻撃する目的で使用され、中立ゾーンに一時配置される。
- 使用条件となるサイト・地域シンボルを持ち、対応する場所を移動中の相手が対象となる。
- 以下の相手カンパニーに対して使用できる。
- 相手が直接指定されたサイトにいる。
- 相手移動時の出発または新サイトが、直接指定された地域に含まれている。
- 相手の移動先(非移動時は現在)サイトが、記載サイトシンボルのいずれかと一致している。
- 相手が移動した際の地域(サイトパスなど)が、記載地域シンボルをすべて含んでいる。
- ストライク回数の値を持ち、戦闘の際に使用される。
- 武勇の値を持ち、戦闘におけるストライクの際に使用される。また一部は身体の値も備えている。
- 基本的には使い捨てであり、使用後はディスカードパイルに送られる。
ただし行ったすべてのストライクで相手に撃退された場合は、相手の統率ポイントパイルに送られる。
- エージェントは闇側に与した住民で、以下の特徴を持つ。
- キャラクターとクリーチャーの両方の性質を備えた存在で、場に永続する。
- 後のセットで登場する、闇側勢力のプロトタイプのような存在である。
専用ルール(詳細は割愛)が膨大に必要なわりに、活かせる機会は限られる。
- カンパニーは構成せず、1体で自分のカンパニーであるかのように行動する。
- 相手のカンパニーに対して、自身が攻撃したり仲間のクリーチャーを呼んだりする。
○ ミニオン(Minions)カード
- 冥王に与した闇の軍勢(ミニオン)たち。
- プレイデッキに入れて使用される。
- 後のブロックにおけるキャラクターカードである(プレイヤーがミニオン側を演じる際に使用される)。
ただし初期ブロックでの登場分は、災厄エージェントの一種として扱われる。
場の構成
Play zone | 相手プレイエリア |
Neutral zone | 中立エリア |
Play zone | 自分プレイエリア |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場はそれぞれのプレイエリアと、中立エリアという空間に大別される(上図は場の構成図)。
- キャラクターやカンパニー、永続するリソースなどは、それぞれのプレイエリアに配置される。
- それぞれの災厄カードは、基本的には中立エリアに配置される。
- プレイデッキに入るカードの使用後は、ディスカードパイルという空間に集められる。
※サイト・地域カードの使用後は、通常はロケーションデッキに戻される。
- ゲームから取り除かれたカードは、除去カードパイルという空間に送られる。
- 排除した相手クリーチャーや収納した自分の情報は、統率ポイントパイルという空間に集められる。
- ディスカード・除去カード・統率ポイントの各パイルは似ているが、それぞれ明確に区別される。
参考: 中期以降の展開について
- 原作である『指輪物語』は、魔力を持つ指輪をめぐっての光と闇の戦いである。
本作においても、この光と闇の戦いを再現している。
- 本ゲームはプレイヤーが演じる立場などによって、初期・中期・後期に分けられる。
- 初期部分におけるプレイヤーは、光側の指導者となるウィザード(のいずれか)を演じることになる。
そのためプレイヤー間の争いも、味方同士の主導権争い? を再現することになる。
※感覚的には交互ターン式ソロプレイの早解き合戦であり、互いにプレイヤー兼相手の妨害役を兼任している。
- 中期分では光と闇の立場がそっくり入れ替わり、プレイヤーはナズグール(指輪の幽鬼)として闇側を演じることになる。
初期分と併用すれば光同士・闇同士の競争だけでなく、光と闇の対決要素が追加される。
- 後期分は立場の増強で、プレイヤーが演じる存在に堕落したウィザード(光)やバルログ(闇)が追加される。
- 結果的に初期分のみとの最大の差は、闇側の立場の追加と言える。それによる主な変更箇所は以下の通り。
- キャラクターカードやリソースカードに、ヒーロー側(従来分)とミニオン側(闇側)の区別がついた。
これにより、演じる立場によってデッキ構築やスタートキャラクターのカード種類が変化する。
※災厄カードは基本的に共通。ただし立場によって使用制限などが存在する。
- カード種類が増加したため、プレイデッキやサイドボードの枚数が変更された。
- 立場ごとに聖域(に相当する場所)や開始時サイトが異なるうえ、投入できるサイトも変化する。
※地域カードは、いずれの立場でも同じものが使用される。
- 立場の増加により、勝利条件の“ウィザードの排除”が“相手の演じる存在の排除”となる。
- 立場によっては勝利条件として、指輪の消滅ではなく回収(完全支配)を目指す。
- 立場によっては“自由の民の会議”が、サウロンとの謁見・運命の日・決意の日 などに変化する。
※これは名称の変更であり、内容はほぼ同じ。ただし立場によって統率ポイントの計算方法がそれぞれ異なる。
- 場でのユニークが原作人物単位となる(1人の人物が、キャラクターや同盟者などの“相”として扱われる)。
- 立場によっては堕落の意味そのものが変化する。
- カンパニー同士での戦闘が可能となる。
商品情報
● メーカー: Iron Crown Enetrprises/ やのまん
○ 発売開始: 1995年(日本語版は1997年)
- ○ ラインナップ
-
- The Wizards
- The Dragons
- Dark Minions
- The Lidless Eye(以降 日本語版無し)
- Against the Shadows
- The White Hand
- The Balrog
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