ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Legend of the Burning Sands』のルール解説。
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Legend of the Burning Sands
Last Update 2022/2/26 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
複数(2人以上)対戦による生き残り戦。プレイヤーは砂漠都市の主となり、貴重な水を確保しつつ歴史に名を残す。
● 原作
オリジナル(ただし世界観は『Legend of the Five Rings』に基づく)。
● 世界設定
緑岩からはるかに離れたところに、忌まわしいほどの暑さにさらされた焼け付く砂漠があった。
わずかに存在する水源は煌びやかな街として栄え、支配者たちは水と富を求めて激しく争っているのである。
● 本ゲームについて
『Legend of the Five Rings』の姉妹編となるTCGです。『Legend of the Five Rings』が勘違いジャパンなら、こちらは“勘違いアラブ”といったところ。
まあアラブへの理解度は日本人も似たようなもんだし、そもそもイメージの源流になる『アラビアンナイト』だって向こうから見た“勘違いインド&中国”なのですから、お互い様と言えばお互い様。
※今回はルール整備などが行われたファンリマスター版に基づいて説明します。
基本構成
勝利条件
- 自分以外の全員が、以下の条件でゲームから脱落する(軍事的勝利)。
- 領地カードがすべて破壊される。
- 水が枯渇する(ターン終了時に保有する水トークンが 0個)。
- 物語カードに記載された物語ポイントを、5点以上獲得する(伝説的勝利)。
- 特定カードに記載された勝利条件を満たす(別手段の勝利)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 55枚以上。
- 構築条件:
都市カード(居城および領地カード)以外のカードで構成されていること。
同一カードはデッキに 3枚まで。
“Loyal”を持つカードは、居城カードと同一派閥のみ投入できる。
● 領地カード (1人分の補助カード)
- デッキ枚数: 任意数(最低 1枚は必要となる)。
- 構築条件:
領地カードで構成されていること。
記載領地ポイントの合計値が、自分の居城カードの保有領地ポイントの値以下であること。
● その他準備
○ 居城カード: 任意の 1枚。スターターの裏面で代用可能(居城が記載されている)。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 水トークン: おはじき状の物を適当数(構築内容にもよるが、それぞれ 20個程度)。
○ 各種表示用マーカー: 適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ 直接は存在しないが、領地カードと保有水トークンそれぞれがライフに相当する役割を果たす。
- 勝利ポイント (物語ポイント): 0ポイント。以降蓄積する。
- 保有水トークン: 領地カードの水保有量の合計値。以降増減する。
- 開始手札: 4 + 使用する領地の枚数。上限は 4 + その時点での領地の枚数(各ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(それぞれが 1ターン目からカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 起立(Straighten)状態。
- カード横: お辞儀(Bowing)状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 無し(保管庫を再使用)。
- 3人以上でのプレイ: 可能。
- 召喚酔い: 一部に有り(資産カードは、配置時にお辞儀状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 水のみ有り(それ以外は都度消滅)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理:
“Unique”を持つカード: カード単位で両軍ユニーク、先出し生存。
物語カード: カード単位で自軍ユニーク、先出し生存。
神技カード: 神技単位で自軍ユニーク、後出し生存。
前兆カード: 前兆単位で両軍ユニーク、後出し生存。
- ユニットの攻撃・襲撃は基本的に相手領地を対象とし、防御・守備ユニットの指定は相手が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分の居城カードを、居城として場に配置する。
- それぞれ自分の領地カードを、領地として場に横一列で配置する。
- それぞれ自分の領地に、記載水保有量分の水トークンをそれぞれ配置する。
- それぞれ自分のデッキから、手札としてカードを 4枚引く。
加えて自分の領地の枚数分だけ、自分のデッキからカードを引き手札に加える。
- それぞれ自分のデッキから、運命数としてカードを 1枚引く。
運命数の一番高いプレイヤーが“カリフの祝福”を得る(最初の先攻プレイヤーとなる)。
※値が同一の場合は、決まるまで繰り返す。
- それぞれの運命数として引いたカードをデッキに戻し、シャッフルする。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了。
ターン(一回の手番)の進行
○ 夜明け(Dawn)フェイズ
- 先攻から順に、それぞれ自分のお辞儀状態のカードをすべて起立状態にする。
○ 日中(Day)フェイズ
先攻から順に全員が連続でパスするまで、それぞれが以下の行動を行う。
- 手札の英雄カード 1枚を、ユニットとして自分の場に配置する。
- 手札の資産カード 1枚を、資産として自分の場に配置する。
- 手札の神技カード 1枚を、神技として自分の場に配置する。
- 手札の従者カード 1枚を、自分の場の起立状態のユニットに追加配置する。
- 手札のアイテムカード 1枚を、自分の場の起立状態のユニットに追加配置する。
- 手札からこのタイミングで使用できる命令カード 1枚を使用する。
※命令の一種として、決闘を挑むことができる。
- 自分の場などのカード 1枚の、ここで使用できる記載効果を使用する。
- 自分の場のユニット間で、カード 1枚の移動を行う。
- 攻撃フェイズを行う(それぞれ 1ターンに 1回のみ)。
- パスする。
○ 決闘を挑む(Challenge to a duel)
※決闘の挑戦は、命令やカード効果の一つとして行われる(闘う相手がいる時に行うこと)。
- 決闘を挑むプレイヤーが挑戦側となり、いずれかの相手に決闘を挑むことを宣言する。
- 挑戦側が自分の場にいる起立状態の英雄 1体と、いずれかの相手の英雄 1体を決闘を行う当事者として指定する。
- 今回の決闘が拒否条件を持つ場合、挑まれた相手は記載内容を実施することで任意に決闘を拒否できる。
拒否された場合は、以降の処理を飛ばし今回の決闘が終了する。
- 決闘を行うそれぞれの英雄の精神力に各種修正を加え、今回の決闘における精神力を算出する。
- 決闘としてどちらかの精神力が 0になるか双方が連続でパスするまで、挑まれた相手側から交互にそれぞれ以下の行動を行う。
- 今回行動する側が突進側・その相手が受け側となり、以下の突進処理を行う。
- 突進側が手札から任意のカード 1枚を、突進カードとして場に裏向きに伏せて出す。
- 受け側が手札の任意のカードかデッキの一番上のカードのどちらか 1枚を、受けカードとして場に表向きで出す。
※デッキから出した受けカードは使用後に埋葬庫に送られるので、他のカードとは区別しておくこと。
- 突進カードを表向きにする。そして突進カードと受けカードの運命値を比較する。
- 比較した値の差分値だけ、受け側の英雄の精神力を減少させる。
※差が多くても少なくても値は減少し、決闘終了まで精神力は回復しない。
- パスする(突きカードが出せない)。
- それぞれの英雄の精神力を比較し、値が高い側が決闘に勝利する(同値は双方敗北)。
- 今回の決闘における、敗北者側の処理を実行する(通常は敗北した側の英雄が埋葬される)。
- それぞれ今回使用した突進カードと手札から使用した受けカードを、すべて破棄する。
それぞれ今回デッキから使用した受けカードを、すべて埋葬する。
- 今回の決闘で生き残った英雄の精神力が、それぞれ回復する。
○ 攻撃(Attack)フェイズ
※攻撃フェイズは、日中フェイズの中の一行動として行われる(部隊派遣が可能な時にのみ行うこと)。
▽ 攻撃の宣言(Declaration Segment)
- 攻撃を行う側が攻撃側として、いずれかの相手(たち)に対して攻撃を宣言する。
攻撃対象となるプレイヤーが、今回の防御側となる。
▽ 地上部隊の派遣(Ground Maneuvers Segment)
- 攻撃側が自分の 1部隊以上の任意数の起立状態のユニットを、攻撃ユニットとして指定する。
- 攻撃側が攻撃対象として防御側の任意数の領地を指定し、攻撃ユニットを対象それぞれに割り振って移動させる。
※ただし一部のカード効果などで、領地以外を攻撃対象として指定できる場合もある。
- 防御側が攻撃対象となった自分の領地それぞれについて、任意で防御を行うかどうかを決定する。
防御を行う場合は自分の任意数の起立状態のユニットを、防御ユニットとして攻撃対象に移動させる。
※この時点で攻撃対象となっていない領地に対しても、(飛行部隊対策として)防御ユニットを送ることができる。
▽ 飛行部隊の派遣(Flying Maneuvers Segment)
- 攻撃側が自分の 1部隊以上の任意数の起立状態の飛行ユニットを、攻撃ユニットとして指定する。
- 攻撃側が飛行攻撃ユニットを攻撃対象それぞれに割り振って移動させる。
- 防御側が攻撃対象それぞれについて、任意で空中からの防御を行うかどうかを決定する。
防御を行う場合は自分の任意数の起立状態の飛行ユニットを、防御ユニットとして攻撃対象に移動させる。
- 攻撃対象ごとにそれぞれのユニットが一時的に統合され、攻撃部隊と防御部隊が結成される。
▽ 戦闘の解決(Battle Resolution Segment)
攻撃対象(となる領地)ごとに、それぞれ以下の戦闘処理を行う。
▼ 個別戦闘の実行
- 防御側から交互に、攻撃対象が破壊されるか双方が連続でパスするまで、それぞれ以下の行動を行う。
- 手札からここで使用できる命令カード 1枚を使用する。
- 自分の場などのカード 1枚の、ここで使用できる記載効果を使用する。
- 対象にいる自分の部隊(または一部)による交戦(Engage)として、以下の処理を行う。
- 対象部隊にいる起立状態の英雄・従者の中の任意数をお辞儀状態にすることで、そのメンバーによる交戦を宣言する。
- 交戦要員の戦力の合計に各種修正を加え、今回の交戦における戦力を算出する。
- 算出した戦力の値分のダメージを、相手に与える。
- 相手側は受けたダメージが 0になるように、以下のダメージ処理を繰り返す。
※交戦要員が持つ特性によっては、ダメージの処理手段が制限される場合がある。
- 対象領地にいる英雄・従者 1体を破壊する: 戦力分までのダメージ減少。
※ただし戦力がダメージ初期値より大きい時は免除状態(Immune)となり、割り当てられるだけで破壊されずにすむ。
- 手札 1枚を破棄する: 英雄 1体破壊ごとに 1枚のみ、記載運命値分だけダメージ減少。
- 領地の水トークンを破棄する: 防御側のみ、1個に付き 1ダメージ減少。
- 領地を埋葬する: 防御側で領地に水が無くなった時のみ行え、ダメージがすべて無くなる。
- 今回の対象における戦闘に参加している自分の部隊すべてをお辞儀状態にし、自分の場に戻す(戦いを放棄する)。
- パスする。
▼ 個別戦闘の終了
- 対象にいる残ったすべての攻撃部隊をユニットに戻し、すべてお辞儀状態にしてそれぞれの場に移動させる。
- 対象にいる残ったすべての防御部隊をユニットに戻し、そのままの状態でそれぞれの場に移動させる。
▽ 攻撃の終了
○ 夜間(Night)フェイズ
先攻から順に全員が連続でパスするまで、それぞれが以下の行動を行う。
○ 襲撃(Raid)フェイズ
※襲撃フェイズは、夜間フェイズの中の一行動として行われる(部隊派遣が可能な時にのみ行うこと)。
▽ 襲撃の宣言(Declare a Raid Phase)
- 襲撃を行う側が襲撃側として、いずれかの相手(たち)に対して襲撃を宣言する。
襲撃対象となるプレイヤーが、今回の守備側となる。
▽ 襲撃部隊の派遣(Assigning Raiding Units)
- 襲撃側が自分の 1部隊以上の任意数の起立状態のユニットを、襲撃ユニットとして指定する。
- 襲撃側が襲撃対象として守備側の任意数の領地を指定し、襲撃ユニットを対象それぞれに割り振って移動させる。
※ただし(多人数戦などで)今ターンに既に襲撃対象となった領地を指定することはできない。
- 襲撃側が今回の自分の襲撃ユニットそれぞれに対して、手札から任意のカード 1枚を裏向きに配置する。
配置されたカードの記載運命値が、襲撃ユニットそれぞれの今回の襲撃値となる。
▽ 守備部隊の派遣(Assign Guarding Units)
- 守備側が襲撃対象となった自分の領地それぞれについて、任意で守備を行うかどうかを決定する。
守備を行う場合は自分の任意数の起立状態のユニットを、守備ユニットとして守備対象となる領地に移動させる。
- 守備側が今回の自分の守備ユニットそれぞれに対して、手札から任意のカード 1枚を裏向きに配置する。
配置されたカードの記載運命値が、守備ユニットそれぞれの今回の襲撃値となる。
- 襲撃対象ごとにそれぞれのユニットが一時的に統合され、今回の襲撃部隊と守備部隊が結成される。
▽ 襲撃の解決(Resolve Raids)
襲撃対象となった領地ごとに、それぞれ以下の処理を行う。
- 対象の領地の基礎戦力に各種修正を加え、今回の戦力と基礎戦力の値を算出する。
- 対象の領地に送られた各襲撃ユニットに配置されたカードを表向きにして合計し、今回の襲撃値を算出する。
- 守備部隊の有無や襲撃値の大小により、それぞれ今回の襲撃の成功判定を行う。
- 守備部隊がいる場合:
- 各守備ユニットに配置されたカードを表向きにして合計し、守備側の今回の襲撃値を算出する。
- 襲撃側と守備側の襲撃値の値を比較し、値の大小により襲撃の成否が決定する。
- 襲撃側 > 守備側: 襲撃成功。
- 襲撃側 ≦ 守備側: 襲撃失敗。
- 守備部隊がいない場合:
- 対象の領地の基礎戦力に各種修正を加え、今回の基礎戦力の値を算出する(“戦力”とは異なることに注意)。
- 襲撃側の襲撃値と領地の基礎戦力の値を比較し、値の大小により襲撃の成否が決定する。
- 襲撃側 > 領地: 襲撃成功。
- 襲撃側 ≦ 領地: 襲撃失敗。
- 今回の襲撃の成功・失敗により、それぞれ以下の処理を行う。
- 襲撃に成功した場合: 対象襲撃ユニットそれぞれに、対象領地にある水トークン 1個を移動させる(水を奪う)。
※特に指定が無い限りは、襲撃部隊の英雄 1体につき水トークン 1個を奪うことができる。
- 襲撃に失敗した場合: 何もしない。
▽ 襲撃の終了
- すべての襲撃部隊をユニットに戻し、すべてお辞儀状態にして(奪った水トークンともども)それぞれの場に戻す。
- すべての守備部隊をユニットに戻し、そのままの状態でそれぞれの場に移動させる。
- それぞれ襲撃値として使用したカードを、すべて破棄する。
- 今回の襲撃が終了する。
○ エンド(End)フェイズ
▽ 脱落(Elimination)
- この時点で水トークンが 0個のプレイヤーは、ゲームから脱落する。
- それぞれデッキからカードを 4枚引き、手札に加える。
- それぞれ手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
▽ 再分配(Redistribution)
- それぞれ自分のヒーローの上に乗っている水トークンを、自分の任意の領地に保有量の範囲で移動させる。
領地に配置できない分の水トークンは、すべて破棄される。
▽ 祝福(Blessing)
- “カリフの祝福”が左隣のプレイヤーに移る(先攻の立場が次に移る)。
- 今回のターンが終了する。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 派閥について
- 居城カードと英雄カードには属性概念として派閥(Faction)が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 居城カードが存在するメジャー派閥と、英雄カードのみに存在するマイナー派閥の 2種類に分けられる。
- メジャー派閥は Ashalan・Assassins・Celestial Alliance・Dahab・Ebonites・Ivory Kingdoms・Jackal・Moto・Qabal・Ra'Shari・Senpet・Yodatai の 12種類が存在する。
- 自分が使用する居城カードの記載派閥が、プレイヤー自身の派閥となる。
- プレイヤーの派閥以外の派閥に属する英雄カードを配置する際は、追加コストとして余分に銅 2つ分が必要がある。
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- コストは 銅(Copper)・水(Water)・影響力(Influence)の 3種類で構成され、それぞれ指定されたコストを支払う必要がある。
ただし影響力は一部のカードでのみ用いられる概念であり、通常は銅と水の 2種類のみが使用される。
- 銅コストは居城や資産で支払うことができ、起立状態のカード 1枚をお辞儀状態にするごとに記載生産量分の銅コストが発生する。
ただし発生した銅コストは蓄積できず、余剰分は即座に消滅する。
- 水コストは水トークンで支払うことができ、水トークン 1個を破棄することで 1コストが支払われる。
- 水トークンはゲーム開始時に、それぞれの領地に一定分が配置される。
その後の補充手段は限られており、最も手軽な方法こそが対戦相手から直接奪う“襲撃”となる。
- 影響力コストは居城や英雄で支払うことができ、起立状態のカード 1枚をお辞儀状態にするごとに記載分の影響力コストが発生する。
なお影響力コストも蓄積できず、余剰分は即座に消滅する。
● 運命値について
- デッキに入るカード(運命カード)は、カードの下側部分に運命値(Fate value)と呼ばれる数値が記載されている。
この数値を用いて、さまざまな判定や追加ボーナスの設定などを行う。
- デッキからカードを 1枚引くことで、そのカードの記載値が今回の運命値となる。
- 運命値として使用したカードは、基本的には捨て札として保管庫に送られる。
● ユニットについて
- 本作ではプレイヤーが率いる部隊として、カードの集合体であるユニットが使用される。
- 1つのユニットは、基本的に 1体の英雄と複数の従者によって構成される。
※英雄のみでもユニットが成立するし、従者以外にもユニットに加えられるカードが存在する。
- 場に英雄を配置することで、新規のユニットとして登場する。
- 英雄が直立状態の時に、ユニットに従者などのカードを組み込むことができる。
- 日中フェイズにおいて、自分のユニット間で英雄以外の構成要素の移動を行うこともできる。
- 一部の英雄と従者は飛行特性(Flying)を持ち、攻撃フェイズに空を飛ぶことができる。
構成する英雄と従者すべてが飛行を持つユニットは攻撃時に“飛行ユニット”、それ以外は“地上ユニット”として扱われる。
※本作の飛行は後出しで部隊を派遣できる能力であり、戦闘そのものは(着地して)地上ユニットと一緒に行う。
- 攻撃や襲撃(およびそれに対する防御など)の際は、ユニット単位で対象となる領地への派遣が行われる。
複数ユニットを派遣した時は対象領地において一時的な合同部隊が結成され、部隊単位で戦闘処理などが行われる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 居城(Stronghold)カード (コスト不要)
- プレイヤーの住居。場に居城として配置される。
- 都市カードの一種として、デッキとは別に用意される。
- 基本はカードであるが、スターターデッキの箱の裏面でも代用できる。
※スターター裏面部分には、いずれかの居城カードの内容がそのまま描かれている。
- ゲーム開始時に配置され、破壊されることなく場に永続する。
- いずれかのメジャー派閥を持ち、プレイヤーはその派閥に属すことになる。
- 保有する領地のポイント(District Point)の値を持ち、領地カードの構築条件となる。
- 銅の生産量(Produce Copper)の値を持ち、他のカードのコスト支払いなどに使用される。
- 影響力の値を持ち、一部カードのコスト支払いなどに使用される。
- デッキには入らないものの運命値(Fate)を持っており、一部のカードの効果などで参照される。
○ 領地(District)カード (配置条件が存在)
- 自分の支配する城下町など。場に領地として配置される。
- 当初は都市部(City Section)カードと呼ばれていた。
- 都市カードの一種として、デッキとは別に用意される。
- ゲーム開始時にそれぞれの置き場に配置され、二重の意味でプレイヤーライフとしての役割を果たす。
- 領地ポイントの値を持ち、構築条件として使用される。
- 基礎戦力(Base Strength)の値を持ち、襲撃された時に使用される。
- 水の保有量(Water Capacity)の値を持ち、それぞれ記載分の水トークンを持った状態でゲームを開始する。
またターン終了時に水トークンを保有できる最大値としても使用される。
- それぞれ一定数の水トークンを保有しており、コスト支払いおよびプレイヤーライフの目的で使用される。
- 攻撃を受けた際のダメージ解決手段の一つとして埋葬され、埋葬庫に送られる。
※領地破壊はダメージすべてを処理できる最後の手段であり、他の解決手段があるならば避けるべきである。
※領地の破壊により付けられたカードやトークンもまとめて埋葬され、その領地での戦闘も終了する。
- 領地がすべて破壊された場合、ゲームから脱落する。
○ 資産(Holding)カード (コスト必要)
- プレイヤーの資金源。場に資産として配置される。
- 運命カードの一種として、デッキに入れて使用される。
- その多くは上納金を納めてくれる施設や納税者(!)であるが、事務方の部下なども含まれる。
- 大抵はお辞儀状態にすることで、記載分の銅コストを発生することができる。
- 配置の際には、お辞儀状態で場に配置される。
※ 要塞(Fortification)カード
- 資産の一種で、領地を護る防壁など。
- 通常の資産とは異なり、領地に付ける形で起立状態のまま配置される。
ただし付ける際には、領地が起立状態になっている必要がある。
- 生産能力を持たない代わりに、それぞれ固有の防御効果を持っている。
○ 英雄(Hero)カード (コスト必要)
- プレイヤーの部下にして戦闘指揮官。場にユニット(の中枢)として配置される。
- 運命カードの一種として、デッキに入れて使用される。
- 戦力(Strength)の値を持ち、プレイヤーの武器/盾となる。
- 精神力(Ka)の値を持ち、決闘において使用される。減少した精神力は、決闘終了時に回復する。
- 影響力の値を持ち、一部カードのコスト支払いなどに使用される。
- それぞれいずれかの派閥に属している。
プレイヤーと異なる派閥のカードも使用できるが、配置時に追加銅コストが必要となる。
- 特別に記載されていない限り、一律で 0の襲撃値(Raid)と 1の運搬値(Carry)を持ち、襲撃の際に使用される。
- 戦闘でのダメージ解決手段の一つとして破壊され、保管庫に送られる。破壊により戦力分のダメージが処理される。
※ ベテラン(Experienced)
- 英雄カードの一種で、いわゆる進化カード。
- 単体の英雄としても使用できるが、同名の英雄の上に重ねて配置することもできる。
- 日中フェイズにおいて、同名の“Experienced”を持たない英雄の上に重ねて配置できる(逆は不可)。
この方法で配置する時は、本来のコストの代わりに銅 2コストのみ(水不要)で配置が可能となる。
- 重ねて配置した場合はまとめて 1体の英雄となり、一番上のカード情報のみが参照される。
破壊された場合は、全部まとめて破壊される。
○ 従者(Follower)カード (コスト必要)
- 英雄の指揮下で戦う一般兵。場のユニットの構成要素として配置される。
- 運命カードの一種として、デッキに入れて使用される。
- 戦力の値を持ち、ユニットの戦力を強化する。
- 英雄とは異なり、派閥や精神力・影響力の値などを持たない。
- 英雄が起立状態になっているユニットに付ける形で、配置することができる。
- ユニット 1部隊に対し、複数の従者を配置できる。
- 戦闘でのダメージ解決手段の一つとして破壊される。破壊により戦力分のダメージが処理される。
○ アイテム(Item)カード (コスト必要)
- 英雄の能力を強化する武器や道具など。場のユニットの構成要素として配置される。
- 運命カードの一種として、デッキに入れて使用される。
- 英雄が起立状態になっているユニット(の英雄)に付ける形で、配置することができる。
- 一部は武器や防具といった種類を持つ。武器と防具は、各ユニットごとにそれぞれ 1つずつ配置できる。
- 大抵はユニットに対する何らかの修正値を持ち、ユニットの能力を強化する。
- 付けている英雄が破壊される際に、一緒に破棄される。
○ 物語(Story)カード (使用条件が存在)
- この世界を紡ぐ物語、使用することで物語となる。
- 運命カードの一種として、デッキに入れて使用される。
- コストは存在しないが、それぞれ固有の使用条件とタイミングが存在する。
- 場に存在することで、何らかの効果を発揮する。ただし同一カードの複数配置はできない。
- それぞれ物語ポイント(Story Point)を持ち、合計 5点分が場に存在(獲得)することでゲームに勝利する。
○ 神技(Pantheon)カード (コスト必要)
- 古の神々による奇跡。場に神技として配置される。
- 運命カードの一種として、デッキに入れて使用される。
- 自軍ユニークであり、それぞれ場に 1枚のみ配置できる。
新たなカードが配置された場合、従来のカードは埋葬庫に送られる。
- 場に存在することで、何らかの効果を発揮する。
● 一時的に使用するカード
○ 命令(Order)カード (コスト必要)
- プレイヤーが部下たちに発する命令など。効果はさまざま。
- 当初はアクション(Action)カードと呼ばれていた。
- 運命カードの一種として、デッキに入れて使用される。
- そのほとんどは使い捨てであるが、一部のカードは場に永続する。
- 使用後は基本的には保管庫に送られる。
ただし“Buried”と記載されたカードは、使用後に埋葬庫に送られる。
- それぞれの使用タイミングによって、以下の種類が存在する。
- 日中(Day): 日中フェイズに使用可能。
- 夜間(Night): 夜間フェイズに使用可能。
- 戦闘(Battle): 戦闘解決セグメントに使用可能。
- 汎用(Open): 日中・夜間・戦闘のどのタイミングでも使用できる汎用カード。
- 対応(Reaction/ Reflex): いわゆるリアクションカード。使用タイミングがそれぞれ指定されている。
※ 前兆(Omen)カード
- 命令カードの一種で、場に永続する。
- 全体ユニークであり、場に 1枚のみ配置できる。
新たなカードが配置された場合、従来のカードは破棄される。
- 場に存在することで、何らかの効果を発揮する。
○ 呪文(Spell)カード (コスト必要)
- 英雄が繰り出す不可思議な魔術。効果はさまざま。
- 運命カードの一種として、デッキに入れて使用される。
- プレイヤー自身ではなく、“Sahir”を持つ起立状態の英雄(いわゆる魔術師)によって使用される。
- 使用タイミングはカードごとに異なるが、通常は日中フェイズに使用される。
それぞれコストを支払い、使用者となる自分の英雄をお辞儀状態にすることで効果を発揮する。
- そのほとんどは使い捨てであるが、一部のカードは場に永続する。
- 使用後は基本的には保管庫に送られる。
ただし“Buried”と記載されたカードは、使用後に埋葬庫に送られる。
※ ジンの召喚(Summon Jinn)
- 呪文カードの一種で、精霊である“ジン”を召喚する。
召喚されたジンは、英雄(によって構成されるユニット)として場に永続する。
- ジンはそれぞれ戦力・精神力の値を持つが、影響力は持っていない。
場の構成
- 永続カードは、それぞれの場(Home)という空間に存在する。
- 場のほかに、それぞれの領地置き場などの空間が存在する。
- 永続カードが破壊された時や使い捨てカードの使用後は、捨て札に集められる。
ただし本作の捨て札置き場は、保管庫(Saved Pile)と埋葬庫(Buried Pile)の 2種類が存在する。
商品情報
● メーカー: WotC / Five Rings Publishing Group Inc.
○ 発売開始: 1998年
- ○ ラインナップ
-
- Episode 1: Shadow of the Tyrant
- Episode 2: Secrets and Lies
- Episode 3: Black Hand, Black Heart
- The Awakening
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