ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『トランスフォーマー』のルール解説。
|
ヒートスクランブル カードゲームシステム
トランスフォーマー
Last Update 2011/7/16 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは派遣軍の現地指揮官となり、部下たちを率いて資源確保を目指す。
● 原作
映画『トランスフォーマー』シリーズ。
● 世界設定
エネルギーが枯渇寸前の惑星サイバトロン。
そこではトランスフォーマーと呼ばれる機械生命体が、オートボットとディセプティコンという2大勢力に分かれて争っていた。
いつ終わるかもわからない戦いの火種は、ふとしたことで地球にも降りかかってきたのであった。
● 本ゲームについて
トランスフォーマーのTCGです。
トランスフォーマーでTCGという企画は過去に何度も企画されては消えていきましたが、低年齢層向けを除けば本作でようやく実現したことになります。
最大の特徴でもある変形の再現は、1つのキャラクターを複数のカードに割り振って、変形のたびにカードを入れ替える方式を採用しています。
ちなみにタイトルを見る限りトランスフォーマー専用のシステムというわけでも無さそうので、
今後トランスフォーマー以外の別作品がラインナップに加わる可能性もあります。
基本構成
勝利条件
- 自分のベースにエネルゴンを 5個以上確保する(自ターン開始時)。
- 相手のデッキが尽きる(その瞬間)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40 ~ 60枚。
- 構築条件:
同名カードはデッキに 3枚まで(ユニットカードは、カード名とモード名をまとめた名称で判別)。
エピソードカードが必ず 7枚以上投入されていること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ エネルゴン (エネルゴンキューブ): 適当数。10個くらい必要。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント(ベースに存在するエネルゴン): 0個。以後増減する。
- 開始手札: 7枚。上限も 7枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 手札にエピソードカードが無い時、本人のみ任意で1回。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻1ターン目はスタンド・ドローフェイズを飛ばす)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: スタンド状態。
- カード横: ロール状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し(配置時にスタンド状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: ユニット(キャラクター名単位)、自軍ユニーク、先出し生存。
- ユニットの攻撃は、相手ベースへの攻撃と相手ユニットへの攻撃の 2種類が存在し、攻撃側が対象を選択する。
- 攻撃に対するブロックとブロックユニットの指定は防御側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれエネルゴンをエネルゴンプールに配置する。
- それぞれ自分のデッキより手札としてカードを 7枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ スタンドフェイズ
○ ドローフェイズ
○ エピソードフェイズ
- 任意で手札のエピソードカードを場のストーリーラインに配置する(1ターンにつき 1枚のみ)。
○ メインフェイズ
ゲームのほとんどの基本行動がとれる。実行できるのは以下のとおり。
- 手札のユニットカードをバトルゾーンに配置する。
- 手札のアクションカードを使用する。
- 場のユニット上のエネルゴンをベースに格納させる。
- 場のユニットを変形(トランスフォーム)させる。
- 場のユニットで相手ベースを攻撃(アタック)する(後述)。
- 場のユニットで相手ユニットを攻撃(アタック)する(後述)。
- 場のユニットの能力を使用する。
相手ベースへのアタックの処理
▽ アタック宣言
- プレイヤーは攻撃側となり、相手ベースへのアタック宣言を行う。
宣言はアタックを行うユニットが存在する場合のみ可能となる。
アタックを行えるのは攻撃側の場のスタンド状態のユニットに限られ、
宣言と同時にアタックを行うユニット 1体をロール状態にする。
▽ ブロック宣言
- 相手プレイヤーは防御側となり、任意でブロック宣言を行う。
宣言はブロックを行うユニットが存在する場合のみ可能となる。
ブロックを行えるのは防御側の場のスタンド状態のユニットに限られ、宣言と同時にブロックを行うユニット 1体をロール状態にする。
- 防御側がブロックを宣言した場合、アタックユニットからブロックユニットに対する打撃(ストライク)が発生し、“ストライク”の処理へ進む。
ブロックを宣言しない場合、アタックユニットによる相手ベースへの襲撃が発生し、“ストライク”の処理を飛ばして“奪取成功”の処理へ進む。
▽ ストライク
- 攻撃・防御側ユニットそれぞれの、各種修正を加えた今回のパワーを算出する。
- それぞれのユニットのパワーを比較し、以下の処理を行う。
- 攻撃側のパワーが相手以上: 防御側のユニットが破壊される。
破壊されるユニットに重なっているカードも破棄される。
破壊されるユニットがエネルゴンを載せている場合、そのエネルゴンは防御側のベースに送られる。
- 攻撃側のパワーが相手未満: 双方とも残る(アタックユニットは破壊されない)。
- 今回のアタックがここで終了する(“奪取成功”の処理は飛ばす)。
▽ 奪取成功
- 防御側のベースに存在するエネルゴンが、アタックユニットの輸送力の値分だけ奪われる(アタックユニットの上に載せられる)。
※アタックユニットがアタック前からエネルゴンを載せている場合、合計が輸送力を超えない範囲で奪うことができる。
※ベースのエネルゴンがアタックユニットの輸送力未満の場合、あるだけ全部奪われる。
- 今回のアタックが終了する。
相手ユニットへのアタックの処理
▽ アタック宣言
- プレイヤーは攻撃側となり、相手ユニットへのアタック宣言を行う。
宣言はアタックを行うユニットと対象となる相手ユニットが存在する場合のみ可能となる。
アタックを行えるのは攻撃側の場のスタンド状態のユニットに限られ、宣言の際に対象の相手ユニットを指定すると同時にアタックを行うユニット 1体をロール状態にする。
▽ ブロック宣言
- 相手プレイヤーは防御側となり、任意でブロック宣言を行う。
宣言はブロックを行うユニットが存在する場合のみ可能となる。
ブロックを行えるのは防御側のユニットの中でアタック対象以外の場のスタンド状態のユニットに限られ、宣言と同時にブロックを行うユニット 1体をロール状態にする。
- 防御側がブロックを宣言した場合、アタックユニットからブロックユニットに対する打撃(ストライク)が発生する。
ブロックを宣言しない場合、アタックユニットからアタック対象ユニットに対するストライクが発生する。
▽ ストライク
- 攻撃・防御側ユニットそれぞれの、各種修正を加えた今回のパワーを算出する。
- それぞれのユニットのパワーを比較し、以下の処理を行う。
- 攻撃側のパワーが相手以上: 防御側のユニットが破壊される。
破壊されるユニットに重なっているカードも破棄される。
破壊されるユニットがエネルゴンを載せている場合、そのエネルゴンは防御側のベースに送られる。
- 攻撃側のパワーが相手未満: 双方とも残る(アタックユニットは破壊されない)。
- 今回のアタックが終了する。
○ エネルゴン獲得フェイズ
- 現在進行中(最新)のエピソードが自分のカードである場合、エネルゴンを 1個獲得する(エネルゴンプールから自分のベースにエネルゴンを移動する)。
○ ディスカードチェック および ターン終了
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードやエネルゴンが混じっていないかどうかよく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● エネルゴンについて
- トランスフォーマーは、自然界のさまざまな燃料などを“エネルゴン”という圧縮エネルギーに変換して自身の活動エネルギーとする。
本ゲームでは、そのエネルゴンの確保をゲームの主題としている。
- 自分のベースにエネルゴンを 5個確保した状態で自分のターンの開始時を迎えた場合、そのプレイヤーはゲームに勝利する。
- ゲーム開始時点では、エネルゴンはエネルゴンプールというゲーム外空間に存在する。
デザイン上エネルゴンプールはプレイヤー単位で分かれているが、ゲーム処理的には共用空間でありエネルゴンが無尽蔵に存在していると考えられる。
- エネルゴンは現在進行中のエピソードの持ち主のターンのエネルゴン獲得フェイズに 1個ずつゲーム内に供給される。つまりゲーム内のエネルゴンは、進行ターン数と同程度の個数しか存在しないことになる。
- エネルゴンプールから供給されたエネルゴンは、そのプレイヤーのベースに配置される。
- 相手のベースを攻撃することで、相手ベースに存在するエネルゴンを奪うことが出来る。
奪ったエネルゴンは、攻撃したユニットが一時的に保有する。
- ユニットが保有するエネルゴンは、そのユニットが格納を行うことでプレイヤーのベースに配置することができる。
格納はスタンド状態をロール状態にすることで行われ、その輸送力分までのエネルゴンを自分のベースに送る。
- エネルゴンを保有するユニットが破壊された場合も、エネルゴンはユニットの持ち主のベースに送られる。
● エピソードマークについて
- エピソードカードには属性に相当する概念としてエピソードマークが存在し、ユニットカードの配置などに影響を与える。
- 今のところ 赤(オートボット関連)と紫(ディセプティコン関連)の2種類のエピソードマークが存在する。
- ユニットカードを配置する際には、場のエピソードの記載エピソードマークの合計がユニットカードの記載値を満たしている必要がある。
なお場合のエピソードとは、現在進行中のエピソードだけではなく(相手プレイヤーのカードを含む)場に存在するエピソードのすべてを意味する。
- エピソードマークは消費概念ではない。ユニットを複数配置する際にはその都度マークの合計数を使用することができる。
● トランスフォーム(変形)について
- 多くのユニットカードはトランスフォーマーの名のごとく変形能力を持ち、状況に応じてその姿を変える。
- トランスフォームは、場のユニットを同名かつ別モード名のカードを重ねる(交換する)ことで行われる。
※キャラクター名ではなくカード名で同一判定を行うことに注意。
- トランスフォームにより場のユニットは同名別モード名のカードが複数重なった状態となる。この中で一番上にあるカードのみがユニットとして扱われる。
- 変形方法は、変形後のカードの初期位置により“ハンドトランスフォーム”と“ベーストランスフォーム”の 2種類に大別される。
- ハンドトランスフォームは、手札のカードを場の同名別モード名のユニットに重ねることで行われる。
ハンドトランスフォームは手札や状況が許す限り、何度でも任意で行うことができる。
- ベーストランスフォームは、場のユニットをその下に重ねられている同名別モード名のカードと入れ替えることで行われる。
ベーストランスフォームは各キャラクターごとに、自分のターンに任意でそれぞれ1回ずつのみできる。
- 必ず別モードに変形すること。同じモードへ変形(たとえば武装変更を)したい場合、一度別モードへの変形を経る必要がある。
- 別カード名や別キャラクター名への変形は基本的にはできない(将来的にスパイ要員が登場するかどうかは不明)。
- トランスフォームは配置ではないので、エピソードマークなどは参照不要である。
- トランスフォームした際には、現在の状態に関わらず一律でスタンド状態となる。
- ちなみに合体はトランスフォームとは別処理として扱われる。
なお合体の方法は各ユニットごとで異なり、統一されたシステムは存在しない。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ エピソードカード (コスト不要)
- ゲーム内世界で現在発生している出来事。場のエピソードラインにエピソードとして配置される。
- 自分のターンに任意で1枚だけ配置することができる。
- エピソードカードを配置する時は、先攻から見て左詰めになるように配置すること。この左詰めには相手のエピソードカードも含まれる。なお配置するエピソードラインは以下の特徴を持つ。
- ゲーム処理的にはストーリーラインは一本の直線であり、その直線上に時系列でエピソードを配置していく扱いとなる。
- 製品版のゲームマップはプレイヤー間のカードが混じらないようにデザインされており、
自分と相手とでストーリーラインが 2列になったうえでジグザグにマス目を振ることで、理論上の直線を再現している。
- 製品版のゲームマップは各自 5マスずつしか記載されていないが、これはデザインの都合であり実際には配置上限は存在しない。
- 配置された中で両プレイヤーあわせて最新(先攻から見て右端)のエピソードが、現在進行中のエピソードとして扱われる。
この現在進行中の概念は、エネルゴン獲得などに影響を与える。
- 大抵はいずれかのエピソードマークが記載されており、ユニットカードの配置条件として用いられる。
○ ユニットカード (配置条件存在)
- トランスフォーマーをはじめとする戦士たち。場のバトルゾーンにユニットとして配置される。
- 配置する際には、場のエピソードの記載エピソードマークの合計がカードの記載値を満たしている必要がある。
- スタンド状態で場に配置される。
- 1体のキャラクターに対して複数のカードが存在する。
ただし自分の場に存在できるのは1キャラクターにつき1体のみである。
これは1体のキャラクターを複数カードで運用するためであり、ゲーム中に状況に応じてキャラクターのカード変更を行うことでトランスフォーム(変形)を再現することになる。
- キャラクター名、モード名、所属陣営などが記載されており、さまざまな場面で参照される。
特にキャラクター名はカード名から称号を省いただけのほぼ同じ物であるが、カード名とは明確に使い分けされる。
- パワーの値を持ち、プレイヤーの武器/盾となる。
- アビリティの値を持ち、記載値以下の値のアクションカードを使用することができる。
- 輸送力の値を持ち、記載値分のエネルゴンを相手から奪って載せることができる。
- 変形(トランスフォーム)を行うことで、自身の形態(モード)を変更することができる。
変形した際に、自身の下に同名別モード名のカードが重ねられていく。このうちユニットとして扱われるのは、現在一番上にあるカードのみである。
- 相手にこちらのパワー以上のパワーでアタックされた場合に破壊される。なおアタック単位での判定ゆえダメージ蓄積は発生しない。
- ユニットが場を離れる場合、下に重ねてあるカードも同時に場を離れる。
● 瞬間的に使用するカード
○ アクションカード (使用条件が存在)
- 戦士たちが行うさまざなま行動。
- 場のユニットが使用するカードで、ユニットの記載アビリティがアビリティカードの記載値以上であれば使用できる。
- 使用するユニットの状態は問われない(ロール状態でも使用できる)。
- 基本的には双方のメインフェイズに使用される。
- 一部のカードは“リアクション”の能力を持っており、相手の行動に対応していつでも使用できる。
場の構成
ベース | 敵陣 |
バトルゾーン |
ストーリーライン | |
バトルゾーン | 自陣 |
ベース |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場は、共用のストーリーラインと個別のバトルゾーンなどで構成される(上図は場の構成図)。
- ストーリーラインには、エピソードカードが先攻からみて左詰めに配置され、右端が現在進行中のエピソードとなる。
ちなみにマップデザインではプレイヤーごとにストーリーラインを持っていたりマス目が引いてあったりするが、
これは相手とカードが混じらないようにするための配慮でしかなく、ゲーム概念としては共用の1本線として扱われる。
- それぞれのバトルゾーンにはユニットが配置される。
- エネルゴンは当初エネルゴンプールというゲーム外空間に無尽蔵に存在する。
そして一定条件でゲーム内部に供給され、確保したエネルゴンはそれぞれのベースという空間に蓄積される。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後はスクラップヤードという空間に集められる。
商品情報
● メーカー: タカラトミー
○ 発売開始: 2011年5月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
第0弾
| 2011/5
| 79
| 構築済みスターター(45/1575)、ブースター(8/315)
|
第1弾
| 2011/7
| 54
| ブースター(8/315)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
◆ Back ◆