ジャガーノーツのTCGカタログ
猫耳トレーディングカードゲーム『ぽわぽわ』のルール解説。
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ぽわぽわ
Last Update 2018/9/15 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
複数(4人程度)による目標達成競争。プレイヤーは「ねこ耳」のブリーダーとなり、それぞれのねこ耳を育成してコンテストでの優勝を目指す。
● 原作
オリジナル。
● 世界設定
あなたは世界一のねこ耳ブリーダー。もちろんあなたのねこ耳も世界一。
ちょっとわがままで病弱で他のねこ耳とけんかもするけど、あなたのねこ耳こそが世界一かわいいねこ耳なのです。
● 本ゲームについて
国産TCGというジャンルを開拓した存在です。それまでのカードゲームにトレーディング要素を組み込んだ作品です。
なお本ゲームはシリーズごとにルールが大きく変化していますが、ここでは旧シリーズ最終である Ver. 1.39 ルールを紹介します。
基本構成
勝利条件
- コンテストで自分のねこ耳を優勝させる。
- 自分以外のブリーダーがすべて脱落する(デッキが尽きる)。
事前準備
● デッキ(山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 80枚以上。
- 構築条件:
旧シリーズ( ~ Ver. 1.39)のカードで構成されていること。
ねこ耳カード以外で構成されていること。
同一絵柄カードはデッキに 4枚まで。
● ねこ耳(1人分の補助カードセット)
- 頭数: 4匹(4組)以下。
- 構築条件:
旧シリーズ( ~ Ver. 1.39)のカードで構成されていること。
1匹分が規定の同一ねこ耳(第 1 ~ 4段階およびダメージカードによる 5枚一組)で構成されていること。
同じねこ耳を原則として複数使用しない(すべて違うねこ耳である)こと。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 無し。
- 開始手札: 6枚。上限も同じ(自ターン内に調整有り)。
※開始手札にオープンカードが含まれている場合は、オープンカードがすべて捨て札となり残りの手札のみでゲームを開始する。
- マリガン: 無し。ただし大会によってはオープンカードが 5枚以上のとき任意で 1回。
- ファーストドロー制限: 無し(最初のブリーダーは 1ターン目からカードを引く)。
その他
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 無し(近い物としてダメージカードが存在)。
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(引けなければ脱落する。勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(多人数用)。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(蓄積コストの概念が存在しない)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 考慮不要。
- けんかはねこ耳同士による 1 対 1で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- 準備したねこ耳の中から任意の 1匹を、第1成長段階の状態で場に出す。
残りのねこ耳は、第1成長段階の状態でゆりかごの中で待機させる。
- それぞれ自分のデッキより手札を 6枚引く。
※ここで登場したオープンカードは、効果を発揮しないまますべて破棄される。
全体の基本進行
それぞれ時計回りにターンと呼ばれる手順を繰り返す。この時に以下の条件を満たすとゲーム終了となる。
- 1人を除きゲームから脱落した(デッキが尽きた)時。
- コンテストが開催される(コンテスト開催の宣言よりターンが1巡し宣言したブリーダーのターン終了時に、エントリーしたねこ耳が 1匹でも場にいる)時。
ターン(自分の手番)の進行
○ 第1アクションの実行
- デッキからカードを 1枚引く。
引いたカードがオープンカードの場合は全員に公開(した上で効果を使用後破棄)し、それ以外のカードは手札に加える。
※カードを引けない場合はゲームから脱落する。
○ 第2アクションの実行
- 以下の 6種類のアクションの中からいずれか 1つを実行する。
- デッキからカードを 1枚引く(詳細は第1アクションと同じ)。
- 手札からねこ耳にアイテムカードを付ける。
- 手札から「赤時計マーク」のイベントカードを使用する。
- 行動可能な自分のねこ耳がテリトリーを 1つ獲得する(手札からテリトリーカードを付ける)。
- 行動可能な自分のねこ耳がけんかを行う(ねこ耳ごとに 1ターンに付き 1回、後述)。
- 何もしない。
○ 第3アクションの実行
- 第2アクションの実行と同様の行為(上記 6種類のアクションの中からいずれか 1つ)を実行する。
○ 状態回復
- 現ターン開始時以前に自分のねこ耳が受けた “ダメージ”や“一回休み” などの状態が回復する。
- 自分のねこ耳がターンごとに受ける自動処理(家出中のテリトリー消失など)を行う。
○ 第4アクションの実行
- 第2アクションの実行と同様の行為(上記6種類のアクションの中からいずれか 1つ)を実行する。
※コンテスト開催宣言中(コンテストの開催宣言が行われてから、開催宣言者にターンが回るまでの間)の限定アクションで、通常時には行わない。
※コンテストの開催宣言をしているブリーダー自身は、第4アクションは行えない。
けんかについて
けんかは相手のねこ耳の成長要素の排除、および一時的に行動不能にする手段として、1 対 1で以下のように行われる。
※通常状態のねこ耳 1匹に付き、1ターンに 1回だけ行う(けんかを仕掛ける)ことができる。
▽ けんかの宣言
- けんかを仕掛けるねこ耳 1匹を攻撃側として指定する。
- 攻撃側がけんかの相手となるねこ耳 1匹を指定する。
※第1段階のねこ耳および “ダメージ”・“一回休み”・“行動不能” のいずれかの状態であるねこ耳は、けんかの相手に指定できない。
- 攻撃側が任意で手札からけんかカードを裏向きで出す。
- けんかを仕掛けられた相手のねこ耳が防御側となり、けんかを受けるかどうかを選択する。
防御側がけんかを受けない場合は、以降の処理を飛ばし、“けんかの事後処理”に進む。
- 防御側が今回けんかを行うテリトリーを決定する。
- 防御側が任意で手札からけんかカードを裏向きで出す。
▽ けんかのダメージ判定
- それぞれが出したけんかカードを表向きにし、記載効果を発揮する。
- 今回けんかを行うそれぞれのねこ耳が決定される。
※どちらもねこ耳自身の代わりに、けんか代理カードによるけんかを行うことができる。
- それぞれ各種修正を加え、攻撃・防御側それぞれの今回の最終的な攻撃力・防御力が決定される。
- 攻撃・防御側それぞれのねこ耳が、相手に対してのダメージ判定を行う。
自身の攻撃力が相手の防御力より大きい場合に、相手のねこ耳(代理を含む)はダメージを受ける。
これにより(代理ではなく自身が)ダメージを受けたねこ耳は“ダメージ状態”となる。
▽ けんかの事後処理
- 以下の条件でけんかの勝敗を判定する。
- 防御側がけんかを受けなかった場合: 攻撃側の勝利となる。
- いずれか一方のみが(代理を含め)ダメージを受けた場合: ダメージを受けなかった側の勝利となる。
- 互いにダメージを受けた場合や互いにダメージを受けなかった場合: 引き分けとなる。
- けんかに勝利した側は、相手のねこ耳に付いているアイテムかテリトリーの中からいずれか 1枚を選択して捨て札とする。
▽ けんかの終了
- それぞれのけんかカードをすべて捨て札とする。
※相手がけんかを受けなかった場合は、1枚だけ破棄して残りを自分の手札に戻す。
- 今回のけんかが終了する。
○ コンテスト開催宣言/エントリー宣言
- コンテストへの参加条件を満たす自分のねこ耳がいる場合、任意でコンテスト開催宣言を行う。
なお参加条件は、以下の条件をすべて備えたねこ耳に与えられる。
- 第4段階まで成長している。
- テリトリーを 4枚以上持っている(付いている)。
- “ダメージ”・“一回休み”・“行動不能” のいずれの状態でもない。
- 場外ではなく自分の場にいる。
- コンテスト開催宣言中である場合、任意で参加条件を満たす自身のねこ耳でのエントリー(コンテストへの参加)宣言を行う。
○ ターンの終了宣言
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
- 終了の宣言をする。
※ただし現ターンが通常ターンでなく、コンテスト開催の宣言より手順が 1巡しての宣言したブリーダーのターンである場合は以下の処理を行う。
- エントリーしたねこ耳が 1匹でも参加条件を満たしているならば、コンテスト開催の処理に進む。
- エントリーしたねこ耳が 1匹も参加条件を満たしていないならば、今回のコンテスト(およびエントリー)はすべて無効となり、以降も通常のターンが繰り返される。
コンテスト開催
自分のねこ耳が最優秀であることを証明するためにコンテストを行う。コンテストでの優勝こそがゲームの最終目標となり、以下の手順で行われる。
※選択ルールとして、オフィシャルガイドブック記載のポイント制によるコンテストも存在する。
- コンテストにエントリーして、この時点で上記の参加条件を満たしているねこ耳が存在するブリーダーのみでコンテストは行われる。
※参加条件を満たしていないねこ耳は、脱落(コンテスト不参加)扱いとなる。
- コンテストを開催した(あるいはその次の)ブリーダーから順に、自身のエントリーしたねこ耳の匹数分だけ自身のデッキからカードを引く(引けない場合はそのまま)。
これを順番に行い、一番最初にオープンカードを引いたブリーダーのねこ耳がコンテストで優勝する。
- コンテストを行ったうえで、全員オープンカードを引かずにデッキが尽きてしまった場合は、コンテストに参加した中で一番最初にエントリーしたねこ耳がコンテストで優勝する。
1ゲーム終了時の処理
- 特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール部分
● テリトリーについて
- 属性概念としてテリトリーが存在し、ねこ耳の成長条件などに影響を及ぼす。
- テリトリーには 家・街・野原・河原 の 4種類が存在する。
※成長条件の足跡マークは無属性に相当し、テリトリーでさえあれば属性を問わないということを意味する。
● カードのマーク一覧
ねこ耳以外のカードには能力表示用のマークが存在する。それぞれの詳細は以下のとおり。
- 赤時計: 自アクションフェイズにアクションとして使用するカード
- 青時計: 相手ターンを含むいつでも使用可能なアクション以外のカード
- リボン: ねこ耳など他のカードに付けるカード
- 猫顔: ねこ耳が対象となるカード
- カード: 記載された特定カードが対象のカード
- テリトリーマーク: 記載マークの場のテリトリーが対象のカード
- 足跡: ブリーダーなどさまざまなものが対象のカード
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ ねこ耳カード (配置に《ぽわぽわ》が必要)
- ブリーダーの飼育しているねこ耳。猫とも人間とも微妙に異なる。
- 各成長段階ごとの 4枚と行動不能中を表示するダメージカードの計 5枚で、1匹分のねこ耳が構成される。
- ゲーム開始時点ではそれぞれ 1匹だけ飼育し、それぞれ最大 4匹まで飼育できる。
- 第1段階から順に成長していき、最終的に第4段階となる。
成長は条件を満たしている(記載分のテリトリーが付いている)時に、オープンカードの記載効果によって行われる。
- 攻撃力/防御力の項目が登場し、けんかにおいて使用される。
- 第4段階になるとコンテストへのエントリーや(ブリーダーによる)コンテストの開催が可能となる。
- その他にテリトリー(次の成長に必要な数や保有上限)などの項目が存在する。
- 場外に送られることはあるが除去されることは無い。ただしけんかのダメージなどを受けた場合には、状態回復するまで行動できない。
- ブリーダー自身が名付け親になるという趣旨のため、カード名が存在しない。カードの判別はすべてイラストで行われる。
※デフォルト名はオフィシャルガイドブックで公表されている。
○ テリトリーカード (アクションとして配置)
- ねこ耳が成長するのに必要な遊び場。
- 自分のねこ耳に付ける形で場に配置する(形としてはねこ耳が獲得してきた扱いとなる)。
- 1匹のねこ耳に対して、上限の範囲内で望むだけのテリトリーを付けることができる。
- 1枚のテリトリーは 1匹のねこ耳のためだけに場に存在し、共有はできない。
○ アイテムカード (アクションとして配置)
- ねこ耳の成長を促すための道具。ブリーダーが使用する物と、直接ねこ耳が身につける物、ねこ耳のテリトリーを強化する物などがある。
- ねこ耳に付ける形で場に配置する。なお対戦相手のねこ耳に付けることもできる。
※アイテムは基本的には外せないので、外す場合は専用のカード効果が必要となる。
- 各ねこ耳に何枚でも付けられる。
● 瞬間・永続的に使用するカード
○ イベントカード (使用条件はカードごとに異なる)
● 瞬間的に使用するカード
○ けんかカード (けんかの最中のみ使用可能)
- ねこ耳がけんかの時に繰り出すさまざまな手段。
- ねこ耳自体を強化するものや、ねこ耳の代わりにけんかしてくれる代理カードなどが存在する。
○ オープンカード (引いた瞬間に必ず使用)
- ゲーム内での時間経過を表すランダム要素。主にねこ耳の成長に関係する。
- カードの効果はさまざまで、(成長条件を満たした)ねこ耳を成長させたり新たなねこ耳を登場(誕生)させたりする。
- いついかなる時であっても、デッキから引いたと同時に(記載能力を使用するかどうかにかかわらず)全員に提示しなければならない。
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- ねこ耳は、まずゆりかごという空間に存在し、《ぽわぽわ》の使用によってのみ場に登場(誕生)する。
※ゆりかごの中のねこ耳には、《ぽわぽわ》以外干渉できない。
- 通常の場とは異なる空間として、場外という空間が存在する。
場外へ送られたねこ耳は、特定の手段を経ることで場に復帰できる。
- ねこ耳以外の永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は捨て札という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: S.A.R.A.双樹
○ 発売開始: 1995年12月
- ○ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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Ver. 1.00
| 1995/12
| 186
| イベント頒布
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Ver. 1.39
| 1996/8
| 191
| イベント頒布(後に一般販売)
|
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