ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ポケモンカードゲーム』のルール解説。
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ポケモン カードゲーム
Last Update 2010/7/27 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による勝ち抜き戦。プレイヤーはポケモントレーナーとなって、自らが鍛えたポケモンを率いて相手チームのポケモンを打ち倒す。
● 原作
コンシューマーゲーム『ポケットモンスター』シリーズ。
● 世界設定
その世界では一般的に生息し比較的おとなしい生物“ポケットモンスター”、通称ポケモン。
住人たちは通過儀礼として、10歳になると一度はポケモン捕獲の旅にでる決まりがあった。
この旅は成人になるための社会教育であるとともに、旅の支援こそが各地の産業と直結しているのである。
● 本ゲームについて
今や全世界で流行しているポケモンのTCGです。本ゲーム自体はポケモンの捕獲ではなく、スタジアムなどでの正式バトルを再現しています。
※本ページでは LEGEND当時のルールについて説明します。
基本構成
勝利条件
- 自分のすべてのサイドカードを取る(相手のポケモンをサイドカード枚数分だけ倒す)。
- 相手のデッキが尽きる(引くべきときに引けない)。
- 相手の場にポケモンが存在しない(バトルポケモンが出せない)。
- 特定カードに記載された勝利条件を満たす。
事前準備
● デッキ (山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 60枚ちょうど。
- 構築条件:
同一名称のカードは 4枚まで。ただし基本エネルギーは何枚でも投入可能。
初期配置用にたねポケモンのカードが 1枚以上投入されていること。
※ポケモンカードの場合、カード名称は種族名に各種修飾を加えた物であり、修飾が異なれば別カード扱いとなる。ただし以下の項目については名称には含まない。
- ポケモンカードのレベル部分
- ポケモンカードのスター(☆)部分(つまり最大☆1枚と通常カード3枚まで)
- ポケモンカードのデルタ種(δ)部分
※カード内容が異なっていても、カード名称が同じであれば同一名称カードとなる。
※1匹のポケモンが複数の部分カードで構成される物があるが、この場合も部分カード 1つで 1枚と数える。
※名称に“☆(スター)”マークが入っているポケモンカードは、デッキに各1枚ずつのみ。
※カードの固有能力により、デッキに何枚でも投入可能なカードも存在する。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 判定用のコイン: 1枚。
○ ダメージカウンター: 適当数。
○ 各種表示用マーカー: どく表示用などにそれぞれ適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント: サイドカード(ゲーム開始時に裏向きに配置する 6枚のカード)の減少が勝利ポイントに相当する。
- 開始手札: 7枚。上限無し。
- マリガン: ポケモンカードのたねポケモンが 0枚の時、自分のみ。
また相手がマリガンした場合、サイドセット後に任意でマリガン 1回ごとに 1枚ずつのカードを余分に引くことが可能。
- ファーストドロー制限: 類似条件が有り。先攻は 1手番目にトレーナーのカードを使えない(カードを引くことはできる)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード正位置: 通常状態
- カード横 (上面が左): ねむり状態
- カード横 (上面が右): マヒ状態
- カード逆位置: こんらん状態
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(別途専用レギュレーションが存在)。
- 召喚酔い: 有り。同一ターンに進化できない。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 無し(配置コストは存在せず、保有エネルギーは常にカードの形で存在)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 有り。
- ユニーク処理: トレーナーカード(スタジアム)、両軍でユニーク、後出し生存。
- 攻撃は常にバトル場のポケモン 1匹から相手ポケモンに対して行う。
ゲームの流れ
開始準備
- 挨拶と握手を行う。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれデッキからカードを 7枚引き手札とする。
- 必要に応じマリガン処理をする。
- それぞれ手札より任意のたねポケモンを、1匹だけバトル場に裏向きに配置する(バトルポケモンを配置する)。
- それぞれ手札よりたねポケモンを、任意で 5匹までベンチに裏向きに配置する(ベンチポケモンを配置する)。
- それぞれデッキからカードを 6枚引き、サイドカードとして裏向きに配置する。
- 相手のマリガン処理による追加分のカードを、デッキから任意に 1枚引く。
- 先攻・後攻を決定する(ジャンケンで決定する)。
- それぞれバトル場、ベンチのポケモンを表にする。
全体の基本進行
互いに以下の手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
自分の手番の進行
○ デッキからカードを 1枚引く
○ メイン
任意にゲームの基本行動をここで行う。具体的には以下のとおり。
- 手札のたねポケモン・伝説ポケモンをベンチポケモンとして場に出す(最大 5匹まで)。
- 場のポケモンを進化させる(対応する進化カードを上に重ねる)。
- 手札のエネルギーのカードを場の任意のポケモンに付ける(1ターン 1枚)。
- 手札のトレーナーのカードを使う。
- バトルポケモンをベンチに逃がす(ポケモンを入れ替える、1ターン 1回)。
- 特殊能力(ポケパワーなど)を使う。
○ 任意でバトルポケモンのワザをひとつ使う
ワザを使用することで、相手ポケモンにダメージを与える(後述)。
- ワザを使った(あるいは使わないと宣言した)時点で自分の行動が終了する。
- 1匹で複数のワザを持つ場合、1回の手番にいずれか 1つのワザのみ使用できる。
- バトルポケモンが“ねむり”・“マヒ”の場合、ワザは使用できない。“こんらん”の場合はコイン判定によりその可否を確認する。
- 相手ポケモンにダメージを与える以外の効果のワザも存在する。
- 特に指示のない限りワザの対象は使用する側が選ぶ。ベンチポケモンを狙うことも可能。
- 一度に複数のポケモンにダメージを与えるワザも存在する。
ワザの使用によるダメージの処理
▽ 基本ダメージを算出する
▽ ワザの使用側にかかっているダメージ変更効果分の修正を行う
- 付いているカードや特殊エネルギーなどによる修正も、ここで計算する。
- この時点でダメージがマイナスの場合、ワザの失敗とみなしダメージ計算を終了する。
▽ 弱点の修正を行う
- 対象のポケモンの弱点が、ワザを使用するポケモンと同じ属性の場合、ダメージ量に指定修正値(通常2倍)を加える。
- 対象のポケモンがベンチポケモンの場合、弱点の修正は行わない。
▽ 抵抗の修正を行う
- 対象のポケモンの抵抗力が、ワザを使用するポケモンと同じ属性の場合、ダメージ量を指定修正値(通常20)だけ減らす。
- 対象のポケモンがベンチポケモンの場合、抵抗の修正は行わない。
▽ ワザの相手側にかかっているダメージ変更効果分の修正を行う
- 付いているカードや特殊エネルギーによる修正も、ここで計算する。
- この時点でダメージがマイナスの場合、ワザの失敗とみなしダメージ計算を終了する。
▽ 最終的なダメージを、対象のポケモンに与える。
○(気絶の判定)
- それぞれのポケモンが気絶したら、トラッシュへ送られる。
- バトルポケモンが気絶した場合、ベンチポケモンから任意の 1匹をバトル場へ送る。ここでバトルポケモンを出せなければ敗北となる。
- 気絶させた側のプレイヤーは、自分のサイドカードから任意の 1枚のカードを引いて手札に加える。
○ ポケモンチェック
敵味方双方にポケモンに対する各種チェックを行う。
※ポケモンチェックは、正確には自分の番には含まれないが、ここでは便宜上自分の処理の一つの手順として記載する。
- “どく”状態の場合、10ダメージを受ける。
- “やけど”状態の場合、コイン判定で失敗すれば 20ダメージを受ける。
- “ねむり”状態の場合、コイン判定で覚醒チェックを行う。
- “マヒ”状態の場合、そのポケモンが自分の番を 1回休んだかを判定する。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 属性とエネルギー
- ポケモンのカードには属性が存在し、ワザの使用やダメージ計算などに影響する。
- 原作においては 17種類ほど存在するが、本ゲームでは「草・炎・水・雷・超・闘・鋼・悪&無色」の 9種類に統合されている。
- 属性は各ポケモン固有の物であり、同種のポケモンであっても属性は同じとは限らない。
- 例外的に複数の属性を備えているポケモンも存在する。
- ポケモンがワザを使用するためには、そのポケモンが指定値分のエネルギーを備えている必要がある。
- 場のポケモンにエネルギー 1枚が付くごとに、該当エネルギー 1つ分を保有した扱いとなる。
- 属性とエネルギーは同じマークと種類を持ち互いに関連があるが、両者は厳密には別概念である。
- 各ワザの指定エネルギーは発動に必要なだけで消費するものではない。ただし特定のワザは個別記述によりエネルギーのカードを破棄する場合がある。
- ポケモンが逃げる場合、指定値分のエネルギーを破棄する必要がある。
● 特殊状態
○ どく (他状態とは独立)
- 一回食らうごとにどくマーカーを 1つ乗せる。
- ポケモンチェックの際に 10ダメージを受ける。
- ベンチに戻るか進化することで回復する。
○ やけど (他状態とは独立)
- ポケモンチェックの際にコイン判定を行い、失敗した場合 20ダメージ。
- ベンチに戻るか進化することで回復する。
○ ねむり (マヒ/こんらんとで上書き)
- カードを横向き(上面が左)にしておく。
- 自動発動以外の行動(ワザ、逃げるなど)は何もできない。
- ポケモンチェックでコイン判定(覚醒チェック)に成功することで回復する。
- 覚醒しなくても、カード効果で強制的にベンチに戻すか進化することで回復する。
○ マヒ (ねむり/こんらんとで上書き)
- カードを横向き(上面が右)にしておく(ねむりと間違えないように注意)。
- 自動発動以外の行動(ワザ、逃げるなど)は何もできない。
- 1回休んだあと、ポケモンチェックのタイミングで復活する。
- 休まなくても、カード効果で強制的にベンチに戻すか進化することで回復する。
○ こんらん (ねむり/マヒとで上書き)
- カードを上下逆位置にしておく。
- ワザを使う時には、こんらんチェックを行う。
- 成功: ふつうにワザを使用可能
- 失敗: ワザを使用したポケモン自身に 30ダメージ。
- ベンチに戻るか進化することで回復する。
● 進化
- 手札に進化ポケモンが、場に進化ポケモンに記載された進化元のポケモンが存在するとき、メインのタイミングでポケモンを進化させることができる。
- 進化は進化元のポケモンの上に進化ポケモンを重ねることで行われ、以降はまとめて 1体の進化ポケモンとして扱われる。
- HPや能力などは、一番上のカードの内容だけが使用される。
- 1匹のポケモンは 1段階ずつ進化していく。(一部カードの効果を除き)一気に2段階進化することはできない。
- バトル場・ベンチのいずれにいても進化させることができる。
- 可能ならば 1回の手番に何匹でも進化させることができる。
- たねポケモンが出た手番には、そのポケモンは進化できない。
- 進化したポケモンは、以前のポケモンとは別個体のポケモンであると見なす。
- カード名に所属組織名が付くポケモンは、付かないポケモンとは別種とみなす。
組織名が付くものは組織名が付くポケモンのみに進化でき、付かないものは付かないポケモンのみに進化する。
- 進化したことにより、ポケモンの状態は以下のように変化する。
- 一切の特殊状態から回復する。
- 付いていたカード(エネルギー&トレーナーのカード(ポケモンのどうぐ))はそのまま残る。
- 付いていたダメージはそのまま残る。
- 通常は退化できないが、一部カードの効果により退化する(進化ポケモンのカードを外される)こともある。
退化時の状態変化は進化の場合と同じとする(退化したことでダメージがHPを超えたら、そのまま気絶)。
● 逃げる
- バトルポケモンは、バトル場からベンチへ逃げることができる。
- 宣言して指定分のエネルギーを捨てることで、逃げることができる。その後バトルポケモンと、任意のベンチポケモン 1匹とを入れ替える。
- 指定分のエネルギー(のカード)が付いていなければ逃げられない。ただしエネルギーの種類自体は何でもよい。
- “ねむり”・“マヒ”状態の時は逃げられない。“こんらん”は普通に逃げられる。
- 付いているカード、ダメージはそのまま逃げたポケモンに残る。
- 1回の手番につき 1回しか逃げることができない。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ ポケモンのカード
- プレイヤーが飼育? しているポケモン。スタジアムなどで戦う選手である。
- 配置コストは不要である。
- 各種(付加ダメージ値を備えた)ワザを持ち、プレイヤーの武器となる。
- 耐久力である HP・弱点・抵抗力・にげる(際に必要な破棄エネルギー数)などの各項目を持つ。
- 基本状態である“たねポケモン”とたねポケモンが進化した“進化ポケモン”、さらに“伝説ポケモン”が存在する。
- ダメージはポケモンが気絶・場から離れるまで累積していき、HP以上のダメージを負った場合に気絶する(トラッシュへ送られる)。
- ポケモンによっては、“ワザ以外の特性”を備えている場合もある。
※ たねポケモン
- 初期状態のポケモン。当然ながら、進化せずこのまま戦うことも可能。
※ 進化ポケモン
- ポケモンが進化した状態。指定されたポケモンの上に重ねて使う。
- たねポケモンから進化する“進化 1”と、進化 1から進化する“進化 2”の 2種類が存在する。
- 進化元を進化ポケモンの下に重ねた状態で、1匹の進化ポケモンとみなす。
- 進化ポケモンの HP・能力は、一番上にあるポケモンの値のみを使用し、進化前の能力などは使用できない。
- 原則としては退化しない。
※ 伝説ポケモン
- 通常ほとんど見ることの無い、文字通り伝説のポケモン。
- 複数のカードで構成されており、指定の組み合わせ一組が揃ってはじめて 1匹のポケモンとなる。
- 場に存在する限りは 1匹のポケモンとして扱われるが、それ以外の場所では各カード単位で扱われる。
- 伝説ポケモンはたねポケモンでも進化ポケモンでもなく、伝説ポケモンという独立区分である。よって進化とは無縁である。
- カード名称の末尾に“LEGEND”と付けられており。同種のたねポケモンなどとは別カード扱いとなる。
- 構成部分となるカードはすべて同名であり、各部分のカードを合計してデッキに(同名カードが) 4枚まで入れられる。
ちなみに各部分ごとのカードの投入比率は任意であり、最悪伝説ポケモンが完成しない状況でも、ルール上は問題ない。
- 手札に指定の組み合わせが揃った場合に限り、メインのタイミングに1匹の状態で出すことができる。
- 1組のセットに複数体のポケモンが記載されている場合もあるが、ゲーム上では 1組で 1匹として扱われる
(ただし追加記載効果などにより、複数個体を表現する部分も存在する)。
○ エネルギーのカード
- ポケモンの活動を活性化させるエネルギー。
- 配置コストは不要である。
- 自分の番に 1枚ずつ、場にいるいずれかのポケモンに任意で付けることができる。
- デッキに何枚でも投入可能な基本エネルギーの他に、特殊なエネルギーも存在する。
○ トレーナーのカード (スタジアム)
- ポケモンが戦っている会場のこと。
- 配置コストは不要である。
- 両軍通じて場に 1枚のみ。別のスタジアムが出た場合、前のカードは破棄される(同名は使用不可)。
- 1回の手番に 1枚しか出すことができない。
● 瞬間的に使用するカード
○ トレーナーのカード (グッズ)
- プレイヤー自身が使用する道具。効果はさまざま。
- コスト不要で、自分の番のみに使用する。
○ トレーナーのカード (サポーター)
- 仲間による手助け。効果はさまざま。
- コスト不要で、自分の番のみに使用する。
- トレーナーカード(グッズ)とほぼ同一の存在だが、自分の手番において 1回のみ使用することができる
(手番終了まで、使ったことがわかるようにしておくこと)。
場の構成
- ポケモンたちは場というバトルフィールドとおぼしき空間に存在する。
- それぞれの場はバトル場とベンチという空間に大別される。
- バトル場には現在戦っているポケモン(バトルポケモン: 1匹)が、ベンチには待機しているポケモン(ベンチポケモン: 最大 5匹)が存在している。
- 倒されたポケモン、各種カードの使用後はトラッシュという空間に送られる。
- トラッシュとは別にゲームの外という概念としてロストゾーンが存在し、必要に応じて集められる(除外される)。
商品情報
● メーカー: ポケモン(当初はメディアファクトリー)
○ 発売開始: 1996年10月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
LEGEND
| 2009/10
| スターター(61/1400)、ブースター2種(11/315)
|
バトルスタートデッキ
| 2009/11
| 構築済みデッキ 4種(30/500)
|
エキスパートデッキ リーフィア VS メタグロス
| 2009/11
| 構築済みデッキ(120/3150)
|
よみがえる伝説
| 2010/2
| 構築済みデッキ(60/1500)、ブースター(11/315)
|
ロストリンク
| 2010/4
| ブースター(7/200)
|
頂上大激突
| 2010/7
| ブースター(11/315)
|
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