ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『アイシールド21』のルール解説。
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アイシールド21 トレーディングカードゲーム
Last Update 2020/5/23 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライブラリ破壊戦。プレイヤーは高校アメフト部の顧問となり、所属する選手を率いて相手チームとの試合に勝利する。
● 原作
TVアニメ『アイシールド21』。
コミック『アイシールド21』(集英社刊)。
● 本ゲームについて
アメフト漫画のTCGです。日本ではあまり知られていないアメリカンフットボールですが、本場アメリカでは人気も高く、アメフトTCGもいくつか作られています。
一般的にはアメフトの醍醐味というとフォーメーションを組んでの激突なようで、これまでのアメフトTCGもフォーメーション中心のシステムだったのですが、
逆に言うと仕組みの独特さが初心者には理解しづらく、日本でのアメフト人気が今ひとつである要因でもあるようです。
しかし本作では難しい部分はすっぱり切り捨てて、激突を抜けた後のパスやラン(逃げ切り)の部分だけを再現した潔いつくりになっています(まあ、原作からしてそういう漫画なのですが)。
まさに日本人向けのアメフトTCGといえるでしょう。
基本構成
勝利条件
事前準備
● デッキ(山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
ボールカード以外で構成されていること。
同名カードはデッキに 3枚まで。
● その他準備
○ ボールカード: それぞれ一組(ボールマークが有る無しの 2枚ずつ)。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: デッキそのものがライフに相当する。
- 開始時コスト (ガッツ): 先攻 4枚、後攻 5枚。上限は無し。
- 開始手札: 先攻 4枚、後攻 5枚。上限は 5枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻の 1ターン目はドローフェイズとガッツセットフェイズを飛ばす)。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 無し。
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(常にカードの形で存在)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: キャラクターカード、自軍ユニーク、先出し生存。
- アタックは相手デッキを対象に パスかラン のどちらかで行い、防御側のブロックは攻撃側選択を予測して行う。
ゲームの流れ
開始準備
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれ自分のデッキより任意のキャラクターカードを 3枚、場に裏向きに配置する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札としてカードを指定枚数だけ引く。
- それぞれ自分のデッキよりカードを指定枚数だけ引き、場のガッツ置場に引いた順番で裏向きに配置する。
- それぞれ自分の場のキャラクターカードをすべて表向きにする。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ ドローフェイズ
- ベンチに存在するキャラクターカードを、すべてキャラクターカード置場に移動する。
- デッキからカードを 1枚引き手札に加える。
○ ガッツセットフェイズ
- デッキからカードを 1枚引き、ガッツとして裏向きのまま場のガッツ置場に配置する。
○ メインフェイズ
以下の行動を任意に行う。
- 手札のキャラクターカードをキャラクターカード置場に配置する。
- 場のキャラクターカードを捨て場に送る。
- 手札のリアクションカードを、リアクションカード置場に配置する。
- 場のキャラクターカードの能力を使用する。
- ガッツを消費して、デッキからカードを引き手札に加える。
○ アタックフェイズ
ターンプレイヤーが攻撃側・相手が防御側となり、以下のアタックの処理が行われる。
アタックの処理
▽ カードの割り振り
- 攻撃側が今回のアタックに使うカードとして、以下のカードを用意する。
- 自分のキャラクターカード置場にあるカードすべて。
- 手札の任意のタクティクスカード。
- ボールカード 2枚ずべて。
- 攻撃側が今回のアタックに使うカードを、以下の条件で場に割り振って配置する。
- すべてプレイエリア(パスエリアとランエリア)の自分の場の部分に配置する。
- 相手に内容がわからないよう、すべて裏向きに配置する。
- ボールカードは、パスエリアとランエリアそれぞれに 1枚ずつ配置する。
※この時ボール(ボールマーク)の有無に注意すること(ボール無しの側は、相手を混乱させるためのブラフとなる)。
- ボールカード以外のカードは、どちらのエリアに割り振ってもよい(全部を片方に寄せてもよい)。
- 防御側が今回のアタックからのブロックに使うカードとして、以下のカードを用意する。
- 自分のキャラクターカード置場にあるカードすべて。
- 手札の任意のタクティクスカード。
- 防御側が今回のブロックに使うカードを、以下の条件で場に割り振って配置する。
- すべてプレイエリアの自分の場の部分に配置する。
- すべて裏向きに配置する。
- どちらのエリアに割り振ってもよい。
▽ ボールカード公開
- 守備側が、「ボール有り」のボールカードをプレイエリアのいずれか一方のエリアに配置する。
※攻撃側がアタックしてくるエリアを予測する。
- 攻撃側が、自分が配置したボールカードをすべて表向きにする。
プレイエリアで攻撃側の「ボール有り」のボールカードがある側のエリアが、今回のアタックを行うエリアとなる。
- 今回のアタックを行うエリアにある、それぞれのカードをすべて表向きにする。
▽ ガッツ補充
- お互いの「ボール有り」のボールカードが同じエリアにある(防御側の読みが当たった)場合、防御側はガッツを補充する。
補充されるガッツの数は、0枚から“今回のアタックエリアにある攻撃側のキャラクターカードの枚数”の範囲での任意数となる。
▽ キャラクターカード能力使用
- 攻撃側は今回のアタックエリアにおいて、任意で以下の行動を行う。
- 今回のエリアとプレイタイプが一致する、対象エリアにいるキャラクターカード(プレイに参加するキャラクター)の記載能力を発動する。
- 対象エリアにいるキャラクターカードと入れ替える形で、手札のコンビネーションカードを対象エリアに配置する。
※入れ替える(複数の)指定されたキャラクターカードは捨て札となる。
- 防御側は今回のアタックエリアにおいて、任意で以下の行動を行う。
- 対象エリアにいる“防御”のプレイタイプを持つキャラクターカードの記載能力を発動する。
- 対象エリアにいるキャラクターカードと入れ替える形で、手札のコンビネーションカードを対象エリアに配置する。
▽ タクティクスカード使用
- 攻撃側が今回のアタックエリアにあるタクティクスカードを任意に使用する。
※使用は任意であり、使用しないタクティクスカードは手札に戻る。
- 防御側が今回のアタックエリアにあるタクティクスカードを任意に使用する。
▽ パワー計算
- 攻撃側の今回のアタックエリアにいる“今回のエリアとプレイタイプが一致する”キャラクターおよびコンビネーションカードのパワー値を合計する。
その値に各種修正を加え、今回のアタックにおける攻撃側のパワー値を算出する。
- 防御の今回のアタックエリアにいるプレイタイプが“防御”のキャラクターおよびコンビネーションカードのパワー値を合計する。
その値に各種修正を加え、今回のアタックにおける防御側のパワー値を算出する。
▽ ダメージの計算
- 攻撃側のパワー値から防御側のパワー値を引いて差分値を算出する。
- 差分値がプラス値の場合、防御側へのダメージとして差分値分だけ防御側のデッキを破棄する。
▽ 「ボール無し」のエリアの公開
- それぞれが、プレイエリアで攻撃側が「ボール無し」のボールカードを配置したエリアのカードをすべて表向きにする。
このエリアに配置されたそれぞれのタクティクスカードを、すべて手札に戻す。
▽ 攻撃側のキャラクターカード交代
- 攻撃側は任意でキャラクターカードの交代として、場のキャラクターカードの任意破棄と手札からの任意配置を行う。
※自分の場のキャラクターカードとコンビネーションカード合計が、必ず 5枚以下に収まっていること。
※防御側は何もしない。
▽ アタックフェイズ終了時の能力使用
- それぞれアタックフェイズ終了時に発動する能力を適用する。
▽ ターンの終了
- それぞれターン終了時に発動する能力を適用する。
- それぞれの場のコンビネーションカードを、すべて手札に戻す。
- それぞれのプレイエリアのキャラクターカードを、自分のキャラクターカード置場にすべて移動させる。
- 攻撃側の手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● プレイタイプについて
- キャラクター・コンビネーションカードには属性概念としてプレイタイプが存在し、アタックの際に使用される。
- プレイタイプは ラン(RUN)・パス(PASS)・守備(LINE)の 3種類が存在する。
- 他にも属性概念として所属チームの項目が存在し、一部のカードの効果などで参照される。
● ガッツについて
- カードは本来の役割とは別に、コスト概念であるガッツとして使用される。
- ガッツは、カードを場のガッツ置場に裏向きに配置することで蓄積される。
- カードを本来の目的で使用する分にはコストは不要である。
ただし追加でカードを引いたり、一部のカード能力を使用する際にコストを支払う必要がある。
- コストはガッツを消費することで支払うことができる。
- ガッツ 1枚をデッキの一番上に戻すごとに、コストが 1だけ支払われる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ キャラクターカード
- アメフトの選手たち。場にキャラクターとして配置される。
- パワーの値を持ち、プレイヤーの武器/盾となる。
- プレイタイプの項目を持ち、アタック・ブロックの際のパワーなどの使用条件として使用される。
- 場のキャラクターカード置場に、5体まで配置できる。
- アタック・ブロック時には、キャラクターカード置場から一時的にパス・ランエリアに移動して戦うことになる。
- 一部のカードは個別の特殊能力を持つ。基本的には 1ターンに付き 1回ずつ使用できる。
- 一部のカードは、特殊能力の発動条件として一時的にベンチに移動する場合がある。
● 永続/瞬間的に使用するカード
○ リアクションカード
- ゲーム中に起きるさまざまな出来事。
- 自分の場のリアクションカード置場に 2枚まで配置できる。
- あらかじめ裏向きに場に配置しておき、指定タイミングで表向きにして効果を使用する。
- 基本的には効果発動後は捨て札となる。ただし永続して効果を発揮するカードも存在する。
● 一時的に使用するカード
○ ボールカード
- アタックの際に自分がパスとランのどちらを重視したかを示すための、マーカー的存在。
- ボールマークの有無により 2種類が存在し、2枚一組で使用される。
- 普段はそれぞれの手元に置かれ、アタック・ブロックの際にのみ使用される。
- アタック時にはキャラクターカードたちと共に、パス・ランエリア のそれぞれに裏向きで 1枚ずつ配置する。
※ボールマークを持つカードがあるエリアが実際にアタックをする側で、もたないカード側がブラフとなる。
- ブロック時にはボールマークを持つカードのみを使用し、パス・ランエリア のどちらかに表向きで 1枚だけ配置する。
※配置したエリアに、相手がアタックしてくると予測したことになる。
○ コンビネーションカード (使用条件が存在)
- 複数のキャラクターが、コンビネーションプレイによって本領を発揮した状態。
- 複数のキャラクター名が記載されており、パス・ランエリアのどちらか一方に記載キャラクターが揃っている時に使用できる。
- アタックの際にパス・ランエリアにいる記載キャラクターをすべて捨て札とすることで、手札から入れ替わりでそのエリアに配置される。
- キャラクターカード同様にパワーの値を持つ。大抵は元のキャラクターの合算値よりもはるかに強力な値となる。
- 自分の場にキャラクターカードと合わせて 5枚まで存在できる。
- アタック終了後は手札に戻る(結果的に場に残るキャラクターが減ることになる)。
○ タクティクスカード
- アタック・ブロックの際のさまざまな戦術。
- キャラクターカードがプレイエリアに移動する際に、手札から追加する形でプレイエリアに裏向きで配置される。
- アタックが行われるエリアで表向きになった際に、任意で効果を使用する。発動後は捨て札となる。
- 効果を発動しない(あるいはアタックが行われないエリアの)カードは、そのまま手札に戻る。
場の構成
ベンチ | 敵陣 |
キャラクターカード |
パス | ラン |
自陣 |
キャラクターカード |
ベンチ |
- 永続カードは、場(プレイフィールド)という空間に存在する。
- それぞれの場はキャラクターカード置場、ベンチ、パスエリア、ランエリアに大別される(上図は場の構成図)。
- キャラクターカードは、キャラクターカード置場に 5体まで配置される。
- パスエリアとランエリアはまとめてプレイエリアと呼ばれ、アタック・ブロック時に使用される。
キャラクターカードはアタック時に、それぞれプレイエリアのどちらかに振り分けられる。
※パス・ランエリアはどちらも共用空間であるが、カードが混ざらないよう敵味方で分けて配置される。
※パス・ランエリアの左右の関係はプレイヤーごとに異なる。付属プレイシート未使用時は、あらかじめ位置関係を決めておくこと。
- 場の他に、ガッツ置場や 2か所のリアクションカード置場がそれぞれに存在する。
- カードの使用後は捨て場という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: コナミ
○ 発売開始: 2005年6月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
黄金の脚を持つ男
| 2005/6
| 73
| 構築済みスターター(40/1260)、ブースター(7/210)
|
白銀の騎士
| 2005/9
| 73
| ブースター(7/210)
|
集いし赤い悪魔
| 2005/12
| 70
| ブースター(7/210)
|
スターターボックス
| 2006/1
|
| 構築済みスターター(40/1260)
|
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