ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Sakura TCG Project』のルール解説。
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サクラ トレーディングカードゲーム プロジェクト
Last Update 2023/8/19 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人組のチーム同士(4人対戦)によるポイント獲得戦。プレイヤーは華撃団の一員となり、仲間と力をあわせて対立派閥にギャフンといわせる。
● 原作
コンシューマーゲーム『サクラ大戦』シリーズ
● 世界設定
世界中に出没する異形の生物に各国政府は頭を痛めていた。
そして日本やフランスに続いて、列強各国は霊子甲冑を備えた特殊遊撃部隊“華撃団”を設立していったのである。
ただし華撃団は強力な霊力を備えた人間でなければ務まらず、たいていの場合は民間の少年少女で応急的に組織された寄り合い所帯となってしまった。
そのためどこの華撃団の隊長も、仲間内での結束や士気を維持するために、日々頭を悩ませているのである。
● 本ゲームについて
根強い人気を誇る『サクラ大戦』シリーズのTCGです。本作では仲間同士の絆を重視した作りになっており、プレイヤー自身が 2人一組のチームとなって対戦するようになっています。
基本構成
勝利条件
- チーム全体で 4枚以上の勝利札を獲得する。
- 相手チーム内の、いずれが 1人のデッキが尽きる(その瞬間)。
- 相手チームの隊長が投了する。
事前準備
● デッキ (山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 51枚以下。
- 構築条件:
同一番号カードはデッキに 3枚まで。
(初期配置用として)必要行動値が 1の登場人物札が、1枚以上入っていること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ スポットライト カウンター: 各プレイヤーごとに 1個ずつ。
○ 各種表示用カウンター: 基本行動値や友情カウンターなど、おはじき状のものを適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント (獲得勝利札): 0枚(チームで共有)。以後蓄積する。
- 友情カウンター: 0個(チームで共有)。
- 開始手札: 6枚。上限は 7枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: それぞれ任意で 1回。
- ファーストドロー制限: 類似概念が存在(各プレイヤーの 1ターン目には、すべての隊長はカードを引けずすべての隊員が 1枚だけ引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 未行動状態。
- カード横: 行動済み状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 4人プレイが前提。
- 召喚酔い: 有り(配置時に行動済み状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 有り(ただし各ターン開始時に消滅)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: キャラクターおよびサポーター、自軍ユニーク、先出し生存。
- キャラクターによる勝負は常に相手プレイヤーを対象とし、対処方法は防御側が任意に選択する。
- 勝負は基本的にはプレイヤー(およびそのキャラクター)同士の 1 対 1で行われるが、それぞれのチームメイトは何らかの形での援助を行うことができる。
ゲームの流れ
開始準備
- 隊長同士が対面し、その横に隊員同士が対面する形に着席する。
- それぞれ任意の基本行動値が 1の登場人物札 1枚を、キャラクターとして自分のキャラクター置場の左端に裏向きで配置する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札として、カードを 6枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれが配置したキャラクターを表向きにする。
- それぞれ配置したキャラクターに、スポットライト カウンターを配置する。
全体の基本進行
順にターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時にゲーム終了。
ターンは先攻隊長 → 後攻隊長 → 先攻隊員 → 後攻隊員の順で行う。
ターン(自分の手番)の進行
○ 準備フェイズ
- 自分の基本行動値を 0にする。
- 以下の行動をそれぞれ 1回ずつ、任意の順番で行う。
- 味方全員のキャラクター・サポーター・勝負種目を、すべて未行動状態にする。
- 自分のスポットライト カウンターを、現在位置から一つ右側のキャラクターに移動させる。
※現在位置が一番右側のキャラクターの時は、一番左側のキャラクターに移動させる。
※キャラクターが 1体だけの時は、移動しない。
- 自分のサポーターの数 +1の値だけ、基本行動値を獲得する。
- 自分のデッキからカードを 2枚引き、手札に加える。
○ 通常フェイズ
- 以下の行動を任意で行う。
- 手札の登場人物札を、キャラクターとして場に配置する(1ターンに 1回まで)。
同時にチームの友情カウンターを、1だけ獲得する。
- 手札の登場人物札を、サポーターとして場に配置する(1ターンに 1回まで)。
- 手札の勝負札を、勝負種目として場に配置する(1ターンに 1回まで)。
- 勝負を行う(後述)。
- 場のキャラクター・サポーターの能力を使用する。
- 手札のイベントカードを使用する。
各勝負の処理
▽ 勝負宣言
- ターンプレイヤーが挑戦側となり、勝負を挑むことを宣言する。
※未行動同状態のキャラクターが存在し、かつ自分か敵のいずれかの場に未行動同状態の勝負種目が存在する時にのみ宣言できる。
- 挑戦側が勝負する相手として、敵プレイヤーの中からいずれか 1人を選ぶ。
※自分の場に未行動同状態の勝負種目が無い場合は、それを持つ敵プレイヤーの中から選ぶことができる。
- 挑戦側が今回勝負に挑むキャラクターとして、自分の未行動状態のキャラクターの中からいずれか 1体を選ぶ。
そして選んだキャラクターを、行動済み状態にする。
▽ 協力攻撃の選択
- 挑戦側でない味方プレイヤーが、任意で以下の協力攻撃を 1回行う。
- 自分たちの友情カウンターを 1つ破棄し、協力攻撃を宣言する。
※味方プレイヤーの場に、未行動同状態のキャラクターが存在する場合にのみ宣言できる。
- 味方プレイヤーの場の未行動状態のキャラクターの中からいずれか 1体を選び、行動済み状態にする。
- 勝負に挑戦するキャラクターの(これから選ばれる予定の)勝負値に +1の修正が後ほど加えられる。
▽ 勝負種目の選択
- 挑戦側が、今回の勝負に使用する勝負種目 1つを選ぶ。
選ぶ対象は、挑戦側が勝負の相手側のいずれかの場にある未行動同状態の勝負種目の中から選ばれる。
- 選ばれた勝負対象が行動済み状態となり、今回の勝負種目(および勝負値の算出方法)が決定される。
▽ かばう行為の選択
- 勝負の相手として選ばれなかった敵プレイヤーが、任意で以下の“かばう”を 1回行う。
- 自分たちの友情カウンターを 1つ破棄し、かばうことを宣言する。
- 今回の勝負の相手が、かばうを行ったプレイヤーに変更される(勝負種目はそのまま続行)。
▽ 勝負実行
- 勝負の相手側が、今回の勝負に対して“山札で受ける”か“キャラクターで受ける”かのどちらか一方を選択する。
※相手側に未行動同状態のキャラクターがいない場合は、無条件で“山札で受ける”が選ばれる。
- 選択された受け方に応じて、今回の勝負が以下の内容で行われる。
山札で受ける場合
- 相手側プレイヤーの立場によって、以下の内容で今回の処理値が算出される。
- 挑戦側が選んだプレイヤーの場合: 挑戦側の勝負に挑むキャラクターが持つ“勝負種目の項目の値”の記載値。
※つまり 戦闘・演技・霊力(妖力) のいずれかの値 1つが、一切の修正を加えることなくそのまま使用される。
- かばったプレイヤーの場合: 勝負に挑むキャラクターが持つ勝負種目の項目の値の記載値を、2倍にした値。
- 算出された処理値分の枚数だけ、相手側のデッキが破棄される。
キャラクターで受ける場合
- 相手側が勝負を受けるキャラクターとして、自分の未行動同状態のキャラクターの中から任意の 1体を選ぶ。
そして選んだキャラクターを、行動済み状態にする。
- 今回の勝負が、勝負に挑むキャラクターと勝負を受けるキャラクターによる 1 対 1で行われる。。
- 全プレイヤーがそれぞれ任意で、このタイミングで使用できる能力や手札の出来事札を使用する。
※行動順番は特に指定されていない。とりあえすはターンプレイヤーからの順番で問題ないと思われる。
- 挑戦側と相手側それぞれが、自分のデッキの上からカードを 1枚ずつめくる。
この 2枚が、今回の勝負での掛札となる。
- 挑戦側と相手側それぞれが、勝負を行うキャラクターの値を基に勝負種目で指定された基本勝負値を算出する。
- 挑戦側と相手側それぞれが、基本勝負値に“自分の掛札の記載行動値”および各種修正を加え、今回の勝負値を算出する。
- それぞれの勝負値を比較し、値が大きい側が今回の勝負に勝利する(同値は双方敗北)。
- 勝負に勝利した側は、自分の掛札を勝利札としてチームの勝利札置き場に配置する。
勝負に敗北した側は、自分の掛札を手札に加える。
▽ 勝負の終了
○ 終了フェイズ
- 終了を宣言する。
- 自分の手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- コストは基本行動値を使用することで支払うことができる。
- 基本行動値を 1つ消費するごとに、コストが 1だけ支払われる。
- 基本行動値は自ターンごとに供給され、次の自ターンまでそれぞれの基本行動値置場に蓄積される。
- 基本行動値はそれぞれの自ターンにおいて、開始時に一旦空にしたうえで自分の場のサポーター数 +1の値分が供給される。
● スポットライトについて
- 自分の場にキャラクターがいる場合、その中のいずれか 1体はスポットライトを浴びた状態となる。
- スポットライトを浴びたキャラクターは、そのプレイヤーにとっての主役という扱いになる。
なおスポットライトを浴びていることを示すため、対象キャラクターの上には専用の スポットライト カウンターが乗せられる。
- スポットライトを浴びるキャラクターは、自ターンごとに移動する(主役が都度変わっていく)。
原則として現在位置から右隣にいるキャラクターへと移る。ただし現在位置が右端の場合は、左端のキャラクターへと移っていく。
- スポットライトを浴びているキャラクターが場を離れる場合、場を詰めて次のキャラクターが浴びることになる。
ただし場を離れた理由によりカウンターの動きが異なり、自分で破棄する場合は現在位置に詰められたキャラクターが受ける。
しかし効果破棄などの場合は、先に現在位置の左隣のキャラクターにスポットライトを移した後で位置詰めが行われる。
- スポットライトを浴びている主役キャラクターが勝負した場合、そのターンには他のキャラクターで勝負を行うことができなくなる。
※つまり主役が活躍している間は、脇役が目立つことが許されない。
● 友情カウンターについて
- 隊長と隊員による 2人の共用カウンターとして、友情カウンターが存在する。
- 友情カウンターは味方内での共有物であり、各チームごとに存在する友情カウンター置場に蓄積される。
- 自分の場にキャラクター 1体を配置することに、友情カウンターを 1つ獲得する(サポーターは対象外)。
- 友情カウンターは主に勝負の際に使用される。
カウンター 1つを消費することで、“共同攻撃(味方ターン時)”や“かばう(相手ターン時)”を行うことができる。
※基本的にはターンプレイヤーや勝負相手自身は使用せず、そのチームメイトが使用する物である。
● タイミングバーについて
- 出来事札の効果や登場人物札の記載能力にはタイミングバーが存在し、指定された条件において効果を発動することができる。
- それぞれのタイミングバーは黄地に何らか色が付けられており、着色された条件の場合に能力使用が可能となる。
- タイミングバーの内容は以下の通り。
- 敵: 敵側のプレイヤーターン用(そのターンに有効/使用可能)。
- 味方: 味方のプレイヤーターン用。
- 通常: 通常フェイズ用(すべての勝負時においても使用可能)。
- 戦闘: 戦闘値を用いた勝負の時用。
- 演技: 演技値を用いた勝負の時用。
- 霊力: 霊力/妖力値を用いた勝負の時用。
- キャラクター: キャラクターとして使用時に有効。
- サポート: サポートとして使用時に有効。
- 割り込み: 割り込み処理用(他の効果の処理に割り込んで、優先的に処理される)。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 登場人物札 (コスト必要)
- 華撃団のメンバーたちで、舞台女優の時もあれば機械化歩兵の場合もある。
中には妖魔や空中戦艦といった、特殊なカードも存在する。
- キャラクターかサポーターのどちらか一方として、場に配置される。
配置する際は場の指定置場の中で、左詰めになるように配置される。
- キャラクター・サポーターとも、それぞれの場に 3体(計 6体)まで配置できる。
追加で配置したい場合は従来分の中から任意の 1体を破棄し、場を詰めた後で右端に配置される。
※同一人物で別カードの場合は、従来カードとの置き換え配置ができる。置き換えの場合はコストが本来より 1少なくなる。
- 戦闘力/演技力/霊力(妖魔の場合は妖力)の 3種の能力基本値を持ち、勝負の際に使用される。
- 勝負で破壊されることは無いが、一部カードの効果で取り除かれる場合がある。
○ 勝負札 (コスト必要)
- キャラクター同士の優劣を決める競技方法。内容は舞台演技や軍事行動などさまざま。
- 自分の勝負種目置場に勝負種目として、左詰めで配置される。
配置はそれぞれの場に 3枚までとなる。
- 勝負種目の項目を持ち、戦闘・演技・霊力(妖力)の 3種の中のいずれか 1つが指定される。
- それぞれ基本勝負値の算出方法が記載され、指定の能力値に(存在する場合は)一定の修正を加えた値で勝負が行われる。
※通常は、それぞれのキャラクターが持つ勝負種目の項目に対応した値によって勝負が行われる。
● 瞬間的に使用するカード
○ 出来事札 (コスト必要)
- ゲーム中におきるさまざまな出来事。
- それぞれタイミングバーで指定された条件下で使用できる。
- 使い捨てであり、使用後は捨札に送られる。
場の構成
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隊長の場 |
|
隊員の場 |
|
敵の場 | 敵S | 敵S | 敵S | 勝 利 札 |
敵S | 敵S | 敵S | サポーター置場 |
敵C | 敵C | 敵C |
敵C | 敵C | 敵C | キャラクター置場 |
敵B | 敵B | 敵B |
敵B | 敵B | 敵B | 勝負種目置場 |
|
味方の場 | Bt | Bt | Bt | 勝 利 札 |
Bt | Bt | Bt | 勝負種目置場 |
Ch | Ch | Ch |
Ch | Ch | Ch | キャラクター置場 |
Sp | Sp | Sp |
Sp | Sp | Sp | サポーター置場 |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場は各チームの隊長・隊員による 4人のプレイヤーごとの場に大別される(上図は場の概念図)。
- 各プレイヤーごとの場は、勝負種目置場・キャラクター置場・サポーター置場に大別される。
- 勝負種目・キャラクター・サポーターの各置場は、それぞれ 3枚までのカードを左詰めで配置できる。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は捨札という空間に集められる。
- 勝負に勝利することで獲得したカードは、チームごとに保有する勝利札置場という空間に集められる。
- 捨札と勝利札置場は似ているが、両者は明確に区別される。
商品情報
● メーカー: イマ・エンターテイメント
○ 発売開始: 2006年4月(プレビュー版は 3月)
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
Ver. 1.00
| 2006/4
| 117
| 構築済みスターター(41/1260)、ブースター(8/315)
|
Ver. 2.00
| 2006/12
| 63
| ブースター(12/420)
|
Ver. 3.00
| 2007/4
| 90
| ブースター(12/420)
|
Ver. 4.00
| 2007/12
| 88
| ブースター(12/420)
|
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