ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『YO-KAI WATCH』のルール解説。
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YO-KAI WATCH Trading Card Game
妖怪ウォッチ
Last Update 2020/8/22 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーは小学生となり、ともだちとなった妖怪を率いて相手を撃破する。
● 原作
コンシューマーゲーム『妖怪ウォッチ』シリーズ。
TVアニメ『妖怪ウォッチ』。
● 世界設定
この世には科学では説明のつかない不思議な現象が存在する。それらはすべて妖怪の仕業である。それはアメリカでも変わらなかった。
● 本ゲームについて
言わずもがなの妖怪ウォッチのTCGです。
日本の『とりつきカードバトル』もアジア向けに英語版が出ていますが、それとは別にアメリカ向けの本作が登場しました。
日本もお馴染みの“妖怪メダル”を、TCG内での判定手段として使用しています。
※今回は通常ルールに、追加要素である アドバンスバトル ルールを加えた状態で解説します。
基本構成
勝利条件
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードは、それぞれデッキに 3枚まで。
同名の妖怪は、合計でデッキに 5枚まで。
※必須ではないが、初期展開用に妖怪コスト 0の妖怪カードをある程度投入しておくことが望ましい。
● 妖怪メダル (1人分の判定コイン)
- デッキ枚数: 2枚ちょうど。
- 構築条件:
裏表の判別が付き、属性が記載されていること(自分のデッキ内容に即していることが望ましい)。
同一制限は特になし。
※あくまで判定用なので属性が一致すれば何でもよいのだが、ここはやはり初代妖怪ウォッチ用のメダルが望ましい。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 3枚。上限記載無し(そもそも補充手段がない)。
- 開始手札: 5枚。上限は無し。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 類似概念が存在(先攻の 1ターン目は、カードは引けるが妖怪配置は 1体までで、攻撃もできない)。
その他構成
● カード・メダルの行動表現
- カード表・縦向き: 覚醒(起きている)・アンタップ状態。
- カード表・横向き: 覚醒・タップ状態。
- カード裏・縦向き: 寝ている・アンタップ状態。
- カード裏・横向き: 寝ている・タップ状態。
- 準備エリアのメダル: 使用可能なメダル。
- 使用済みエリアのメダル: 使用後のメダル。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(ただしデッキの代わりにライフからカードを引く)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し(配置時に覚醒・アンタップ状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(場の妖怪という形で存在)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 妖怪、妖怪シンボル単位で自軍ユニーク、1体の妖怪として纏められる。
- 妖怪の攻撃は常に相手プレイヤーを対象とし、防御妖怪の指定は防御側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれの妖怪メダルを場の準備エリアに配置する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキからカードを 3枚引き、裏向きのままライフとして場に重ねて配置する。
- それぞれ自分のデッキから手札としてカードを 5枚引く。
- 先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ Step 1: 妖怪を起こす
- 自分の場の寝ている状態の中で妖怪コストが満たされている妖怪を、1体だけ起きている状態にする。
○ Step 2: 妖怪メダルの準備
- 自分の使用済みエリアにある妖怪メダルを、すべて準備エリアに配置しなおす。
○ Step 3: 妖怪をアンタップさせる
- 自分の場のタップ状態の妖怪を、すべてアンタップ状態にする。
※寝ている妖怪は、寝たままでアンタップ状態にする。
○ Step 4: カードを引く
- デッキからカードを 1枚引き、手札に加える。
※デッキが尽きた場合は、自分のライフからカードを 1枚引き手札に加える。
○ Step 5: カードを使用する
以下の行動を任意に行う。
- 手札の妖怪カードを、新規の妖怪として場に使用する(1ターンにつき 2体まで、裏向きでの配置も可能)。
- 手札の妖怪カードにより、場の妖怪の パワーアップ・アップグレード を行う。
- 手札のアクションカードを使用する。
○ Step 6: 攻撃!
場の 覚醒・アンタップ状態 の妖怪単位で、以下の攻撃を任意に行う。
各攻撃の処理
▽ 攻撃宣言
- 攻撃側(ターンプレイヤー)の場にいる覚醒アンタップ状態の妖怪 1体を覚醒タップ状態にすることで、その妖怪による攻撃を宣言する。
▽ 防御宣言
- 防御側(相手プレイヤー)の場に覚醒アンタップ状態の妖怪がいない場合、可能であれば防御側が任意で以下のどちらかの処理を行う。
※覚醒タップ状態を覚醒アンタップ状態にするだけなので、そもそも覚醒状態の妖怪がいなければ何もできない。
- 妖怪メダルを使用: 覚醒タップ状態の妖怪 1体に対し、以下の処理を行う。
- 自分の準備エリアにある、対象妖怪と属性が一致する妖怪メダル 1枚を取り出す。
- 妖怪メダルをフリップする(コイントスを行う)。
- メダルの裏表によって、以下の処理を行う。
- 表向きの場合: フリップ成功。対象妖怪はアンタップ状態になり、メダルは準備エリアに戻される。
- 裏向きの場合: フリップ失敗。妖怪はそのままで、メダルは使用済みエリアに送られる。
※特別な効果による指示が無い限り、対象妖怪に対して 2枚目のメダルは使用できない。
- 手札の妖怪カードを使用: 覚醒タップ状態の妖怪 1体に対し、以下の処理を行う。
- 手札から、対象妖怪と同じ属性の妖怪カード 1枚を捨て札にする。
- 対象妖怪がアンタップ状態となる。
- 防御側が場にいる覚醒アンタップ状態の妖怪 1体を覚醒タップ状態にすることで、その妖怪による防御を宣言する。
- 防御側が防御するかどうかによって、以下の処理を行う。
- 防御する場合: 今回のバトルが、攻撃を行う妖怪と防御を行う妖怪による 1 対 1で行われる。
- 防御しない場合: 防御側プレイヤーが攻撃対象となり、以下の処理が行われる。
- 防御側が自分のライフからカードを 1枚引き、手札に加える。
- 以降の処理を飛ばし、今回の攻撃(およびターン)が終了する。
※特別な効果による指示が無い限り、ライフは 1ターンに付き 1枚しか減らすことができない。
▽ バトル
- それぞれ自分のバトルを行う妖怪のパワーアップボーナスを、(うっかり忘れないうちに)自分のパワー値に加算しておく。
- 防御側が、任意で手札のアクションカード 1枚を使用する。
- 攻撃側が、任意で手札のアクションカード 1枚を使用する。
- それぞれ自分の手札から任意枚数を、種族ボーナス用のカードとして裏向きで場に出す。
- それぞれ自分の準備エリアにある妖怪メダルを使って、以下の処理を行う。
※この時点で準備エリアに妖怪メダルが無い場合は、メダルがある側のみが以下の処理を行う。
- それぞれ自分の準備エリアにある妖怪メダルからいずれか 1枚を取り出す。
- それぞれ妖怪メダルを、左右どちらかの手の中に握り込む。
- それぞれが一方の手を出す。
この時妖怪メダルを使用するならば握り込んだ側を、使わないなら空の側の手を出すこと。
- それぞれ出した手を同時に開き、妖怪メダル使用の有無を宣言する。
- 妖怪メダルを使用する側は、それぞれ以下の処理を行う。
※妖怪メダルを使用しない場合は、取り出したメダルを準備エリアに戻しておくこと。
- 妖怪メダルをフリップする(コイントスを行う)。
- メダルの裏表かつバトルを行う妖怪とメダルの属性によって、以下の処理を行う。
- 表向きかつ属性が一致する場合: フリップ成功。メダルは準備エリアに戻される。
自分のバトルを行う妖怪の記載パワー値に、記載パワー値が加算される(要するに倍になる)。
- 表向きだが属性が一致しない場合: フリップ失敗。メダルは使用済みエリアに送られる(メダルボーナス無し)。
- 裏向きの場合: フリップ失敗。メダルは使用済みエリアに送られる。
- それぞれが種族ボーナスとして、以下の処理を行う。
- 自分が場に裏向きに出したカードを、すべて表向きにする。
- 表向きになったカードの中で、自分のバトルを行う妖怪と種族が一致する妖怪カードの枚数を数える。
- 自分のバトルを行う妖怪の記載種族ボーナス値を、一致したカードの枚数分だけパワーの値に加算する。
- 場に出した(種族ボーナス用の)カードは、(攻撃が終わったら手札に戻すので)ターン終了まで脇にどけておく。
▽ パワーの比較
- それぞれ各種修正を加え、今回のバトルにおけるパワー値を算出する。
- それぞれの妖怪のパワー値を比較する。値の大小により、以下の処理を行う。
- 攻撃側 > 防御側: 攻撃側の勝利。防御妖怪を 寝ている・タップ状態 にする。
- 攻撃側 = 防御側: 引き分け。双方のバトルを行った妖怪を、寝ている・タップ状態 にする。
- 攻撃側 < 防御側: 防御側の勝利。攻撃妖怪を 寝ている・タップ状態 にする。
- 今回の攻撃が終了する。
○ ターン終了
- それぞれ自分がバトルの際に出した(種族ボーナス用の)カードを、すべて手札に戻す。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 属性について
- 妖怪カードと妖怪メダルには属性概念として種族が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 種族は以下のの 8種類が存在する(メダルはマークが刻印されている)。
- 赤: イサマシ族(Brave)
- 橙: ゴーケツ族(Tough)
- 黄: フシギ族(Mysterious)
- 桃: プリチー族(Charming)
- 緑: ポカポカ族(Heartful)
- 紫: ブキミー族(Eerie)
- 青: ウスラカゲ族(Shady)
- 水: ニョロロン族(Slippery)
● コストについて
- カードにはコスト概念として妖怪コストが存在し、カードの使用・配置には指定値分条件が満たされている必要がある。
- 妖怪コストは消費概念ではなく参照概念であり、回数を気にせず何度でも使用できる。
- 自分の場に記載コストの値以上の妖怪が存在することで、使用・配置条件が満たされる。
ただし場の妖怪の数については、以下の条件が存在する。
- 場の妖怪単位で数えられる(複数でまとまっていても、1体の妖怪として数えられる)。
- 状態は問われない(タップしていたり寝ていたりしても、1体の妖怪として数えられる)。
- 自分自身は数に含まれない(配置しようとしている妖怪カードと同名妖怪は、対象外となる)。
- 妖怪コストは妖怪の配置に加え、パワーアップ・アップグレード・寝ている状態から起こす(表向きにする)時にも必要となる。
- 新規で妖怪を配置する時に妖怪コストを満たせない場合は、コストに関係なく寝ている状態で配置することもできる。
※上記の通り起こす時に妖怪コストを満たせばよいので、先に裏向きのまま他のカードのコスト源となることができる。
- アクションカード使用時も、妖怪コストが満たされている必要がある。
● 妖怪の スタック について
- 場の妖怪は、それぞれ妖怪カードの集合体で 1体が形作られる。このひとまとまりを“スタック”という。
- 妖怪は配置した時点では 1枚のカードのみの存在である。
後からパワーアップやアップグレードによりカードを重ねることで、最大で 4枚に増やすことができる。
- カードを重ねる条件として、カード名称(あるいは妖怪シンボル)が一致している必要がある。
また同名の妖怪を、自分の場に別々の妖怪として配置することはできない。
※つまり妖怪名によって、個々の妖怪が識別される。
※妖怪シンボルは進化を前提とした概念で、本来は妖怪名より優先されるべきものである。
ただ本作での進化は《とらじろう》がいる程度の死に設定であり、これらの扱いは注釈にとどめられている。
- カードを重ねた時は、一番上のカードの情報のみが有効となる。下のカードについては、その枚数が参照される。
- スタック全体で 1体であるため、妖怪が場を離れる時は全部まとめて離れることになる。
● 妖怪の パワーアップ・アップグレード について
- 場の妖怪は同名の妖怪カードを使うことで、パワーアップとアップグレードという形で強化することができる。
- パワーアップとアップグレードは多少の違いはあるものの、処理としてはだいたい同じ行為となる。
- 手札から場の妖怪と同名の妖怪カードを、場の妖怪に重ねて配置することでパワーアップ・アップグレードが行われる。
- パワーアップは、以下の特徴を持つ。
- 手札にある場の妖怪と同名のカードの中で、記載パワー値が場の妖怪のパワー値以下のカードによって行われる。
- 場の同名妖怪の下側に、対象の手札を少しずらした状態で重ねて配置する。
- 1体に付き、最大で 4枚まで重ねることができる。
- 寝ている状態の妖怪に対しては、行うことができない。
- パワーアップを 1回行うごとに、デッキからカードを 1枚引いて手札に加える。
- アップグレードは、以下の特徴を持つ。
- 手札にある場の妖怪と同名のカードの中で、記載パワー値が場の妖怪のパワー値よりも大きいカードによって行われる。
- 場の同名妖怪の一番上に、対象の手札を少しずらした状態で重ねて配置する。
- 1体に付き、最大で 4枚まで重ねることができる。
- パワーアップとは異なり、寝ている状態の妖怪に対しても行うことができる(配置で覚醒状態になる)。
- パワーアップとは異なり、アップブレードを行ってもカードを引くことは無い。
- 重ねたカードは枚数(および下側のカード名)がわかるように少しずらして配置され、まとめて 1体の妖怪として扱われる。
- 場の妖怪のパワーや記載能力は、一番上のカードの内容のみが有効となる。
- 妖怪のパワー値は、カードを重ねたことでバトルの際に以下のボーナス値が加算される。
- 一番上のカードの記載パワーアップボーナス値 *(一番上を除いた)下側のカード枚数
- アップグレードは、本来は進化を前提としたルールであったと思われる。
ただしシリーズとして進化妖怪が出揃わなかったため、妖怪が特訓で強くなったというレベルでの再現にとどまっている。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 妖怪(YO-KAI)カード (配置条件が存在)
- プレイヤーのともだち。場に妖怪として配置される。
- カードによっては同名で能力が異なるカードが存在する。この場合は合計でデッキに 5枚まで入れられる。
- それぞれの場に、最大で 6体まで配置できる。
- 1ターンにつき、新規で 2枚まで配置できる。
- 妖怪は場においてスタックという同種のカード群で構成され、1体の妖怪ごとに 4枚までカードを増やすことができる。
※この時の配置手法として、パワーアップ と アップグレード が行われる。
- 妖怪シンボルのアイコンを持ち、スタックを構成する時の条件となる。
※現状名称とシンボルはほぼ一致しているため、実際にはカード名で同一判定が行われている。
- パワーの値を持ち、プレイヤーの武器となる。
- パワーアップボーナス値を持つ。複数カードによる妖怪のパワーの値に、記載ボーナス値が下側のカード枚数分だけ加算される。
- 種族シンボルと種族ボーナス値を持つ。種族ボーナス値はアドバンス バトル採用時に使用される。
- バトルで勝てなかった時に、寝ている状態となる。寝ている状態は(通常手段では)自分のターンに 1体のみ回復できる。
● 瞬間的に使用するカード
○ アクション(Action)カード (使用条件が存在)
- プレイヤーが妖怪に与える指示など。効果はさまざま。
- 種族を持たないので、種族ボーナスを加算することはできない。
● その他のカード
○ ルール説明カード
- ルールが記載されたカード。直接はゲームに使用しない。
- 2種類存在し、ターン進行または攻撃について書かれている。
場の構成
- 永続カードは、それぞれの場という空間に存在する。
- それぞれの場には 6体までの妖怪が配置される。
- 場の他に、それぞれの妖怪メダルの 2か所の置き場などが存在する。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は捨て札という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: Hasbro Gaming
○ 発売開始: 2017年10月
- ○ ラインナップ
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