ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Wing Commander(ウイングコマンダー)』のルール解説。
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Wing Commander Collectible Trading Card Game
ウイングコマンダー
Last Update 2022/4/9 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による空母戦。プレイヤーは宇宙空母の艦長となり、宇宙航空部隊を率いて相手母艦を撃沈する。
● 原作
PC用ゲーム『ウイングコマンダー』シリーズ(基本的に 3作目)。
● 世界設定
人類は念願の宇宙進出をはたし、近隣の恒星への殖民を開始していた。
しかしヴェガ星域において獅子型宇宙人キルラティと遭遇し、そのまま両文明は戦争へと突入してしまったのだ。
● 本ゲームについて
宇宙戦争をテーマとしたTCGです。宇宙戦争のゲームは数ある中で、本ゲームは空母対空母の航空戦がテーマです。
どちらかというと SF的ガジェットが少ないため、そのまま太平洋戦争のゲームといっても通用しそうな感じです。
なおレシプロ機風の機体が活躍する劇場版も存在しますが、本作は PC版のスマートな機体がそのまま登場しています。
基本構成
勝利条件
- 相手の母艦カードを破壊する(2ダメージを与える)。
- 相手のパワーポイント(Power Point)を 0にする。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
※本ゲームは人類とキルラティの 2つの陣営に分かれて戦うゲームであり、事前にどちらの陣営を担当するかを決定した上でデッキを構築する必要がある。
大会などでは、どちらもできるように両陣営のデッキを用意することが望ましい。
- デッキ枚数: 40 ~ 100枚。
- 構築条件:
いずれかの陣営のカードのみで構成されていること(カードの裏面が統一されていること)。
“母艦・座標”以外のカードで構成されていること。
幸運カードは、全種合わせてデッキに 1枚まで。
● 一般宙域 (全員で共用するカード)
- デッキ枚数: 5枚ちょうど。
- 構築条件:
座標カードのみで構成されていること。
● その他準備
○ 母艦カード: 各 1枚(基本的にはスターターの裏面を使用)。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 各種表示用カウンター: 適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ (パワーポイント): 30ポイント(+ 初期配置の未使用分)。上限は無し。
- 開始手札: 7枚。上限は 9枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し(初期配置分があるため)。
- ファーストドロー制限: 無し(先攻は 1ターン目にはカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: アンタップ状態。
- カード横: タップ状態、および母艦が 1ダメージ受けた状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 無し(そのまま続行)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(別途専用ルールが存在)。
- 召喚酔い: 無し(配置時にアンタップ状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 招集コストのみ有り(パワーポイントをコストとして併用)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し(ただし母艦のみダメージ状態が存在)。
- ユニーク処理: パイロットおよびクルー、両軍でユニーク、先出し生存。
- 出撃機の攻撃は、同一宙域にいる相手出撃機か相手母艦を対象とし、複数機体時の組み合わせは防御側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- 人類とキルラティの 2つの陣営から、それぞれがどちらを担当するか決定する。
なおキルラティ側が、ゲームの先攻となる。
- それぞれ自分が担当する陣営のデッキを用意する。
- それぞれの母艦カードと座標カードにより、場の宙域群を構築する(後述の“場の構成”を参照)。
- それぞれの初期配置分のカードとして、カードを準備エリアに以下の条件で配置する。
- デッキの中から、任意の 戦闘機・武装・パイロットカード のみを配置できる。
- それぞれ初期配置用に招集ポイントが 4ポイント供給され、これを使用して配置される。
- 使い切らなかった分のポイントは、自分のパワーポイント(初期分の 30)に加算される。
- それぞれ残りののデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキから、手札としてカードを 7枚引く。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了。
ターン(1回の手番)の進行
○ ドロー(Draw)フェイズ
- 増援ポイントとして、自分のパワーポイントに 2ポイントを追加する(母艦からの供給分)。
- デッキからカードを 2枚引き、手札に加える。
- 自分のタップ状態のカードを、すべてアンタップ状態にする。
○ 召集(Muster)フェイズ
以下の行動を任意で行う。
- 手札の戦闘機カード 1枚を、戦闘機として自分の準備エリアに配置する。
- 手札の武装カード 1枚を、武装として自分の準備エリアに配置する。
- 手札のパイロットカード 1枚を、パイロットとして自分の準備エリアに配置する。
- 手札のクルーカード 1枚を、クルーとして自分の準備エリアに配置する。
- 手札のパイロット叙勲カード 1枚を、勲章として自分の準備エリアにいるパイロットに配置する。
- 手札の座標補正カード 1枚を、新たな宙域座標としていずれか任意の一般宙域に上書き配置する。
○ スクランブル(Scramble)フェイズ
- 以下の条件で、自分の準備エリアにいる各戦闘機の編成を行う。
- 各戦闘機に、準備エリアの武装やパイロットを任意で割り当てる(カードを付ける)。
- 戦闘機 1機に対して、アンタップ状態のパイロット 1名を割り当てる(乗せる)ことができる。
※機体はすべて単座機。パイロットカードが無くても、無名のパイロット(修正値無し)が乗り込む扱いとなる。
※勲章はパイロットの付属物であり、戦闘機に乗り込んでも離れることは無い。
- 戦闘機 1機に対して、通常は 1つの武装を割り当てる(装備させる)ことができる。
※武装はあくまでも追加装備であり、無くても戦闘は可能。
- タップ状態のパイロットは、編成に組み込むことができない。
- 自分の準備エリアにいる戦闘機 1機につき勲章コスト 1ポイントを支払うことで、その戦闘機が出撃機となる。
※支払う勲章コスト(留守番要員)がない場合は、パワーポイントを 5ポイント消費することで代用できる。
○ 移動(Movement)フェイズ
- 自分の各出撃機を、任意で以下のいずれかの移動をさせる。
※基本的にはそれぞれが 1マス分の移動を行うことができる。
※相手の出撃機や艦艇によって移動をさまたげられず、自由に移動できる。
※自分の出撃機は、それぞれの宙域 1つにつき 2機ずつまで存在できる(同時入れ替えによる上限回避可)。
- 準備エリアから、自分の母艦宙域に移動させる(発艦させる)。
- 自分の母艦宙域から、準備エリアに移動させる(帰投させる)。
※帰投したことで編成が解かれ、戦闘機・武装・パイロットがそれぞれ独立した存在に戻る。
- (母艦宙域を含む)現在の宙域から、隣接する宙域に移動させる。
- 相手の主要艦(の座標修正カード)がいる宙域で以下の条件を満たす場合、主要艦は破壊され捨て札となる。
主要艦を破壊されたプレイヤーは、記載分のパワーポイントを失う。
- 相手の出撃機が存在しない(主要艦のみが存在する)。
- 自分の出撃機が(フェイズ開始時から)移動せずにその宙域に存在する。
○ 戦闘(Combat)フェイズ
自分の出撃機がいる宙域単位で、以下の戦闘を任意で行う。
各戦闘の処理
▽ 攻撃の宣言(Attack is declared)
- ターンプレイヤーが攻撃側となり、今回戦闘を行う宙域 1つを宣言する。
※まだ戦闘処理をしておらず、この時点で自分の出撃機と攻撃対象となる相手がいる宙域に対してのみ宣言を行える。
- 攻撃側の各出撃機ごとに、今回攻撃する対象として対象宙域にいる以下のいずれかを指定する
- 相手のいずれかの出撃機 1機。
- 相手母艦(相手の出撃機が存在せず、爆撃能力を持っているか魚雷を装備している場合のみ)。
- 直接攻撃せずに、味方出撃機の支援を行う(味方が出撃機を攻撃対象としている場合のみ)。
▽ 防御側の対応(Defensive positioning)
- 相手プレイヤーは防御側となり、以下の条件で戦闘の組み合わせを決定する。
- 防御側の出撃機が 2機の場合は、任意でもう一方と隊列(攻撃対象)を入れ替えられる。
※2機がそれぞれ個別攻撃されているならば、相手との組み合わせを入れ替えられる。
- 防御側の攻撃されている出撃機は、攻撃してくる攻撃側出撃機に対して攻撃(迎撃)を行う。
※2機から同時攻撃されている場合は、いずれか一方に対して迎撃する。
- 攻撃目標となっていない防御側の出撃機は、いずれかの攻撃側出撃機に攻撃するか味方支援を行うかを選択する。
- 防御側の母艦は、攻撃側の出撃機すべてを迎撃する。
- 今回の戦闘における、それぞれの攻撃対象が確定する。
▽ 作戦・戦闘ダメージカードの使用(Maneuver and Battle damage)
- 防御側から交互に、双方がパスをするまで以下の処理を繰り返す。
※各出撃機ごとに、作戦力の値分の枚数までのカードを使用できる。ただし同一カードの重複使用はできない。
※攻撃対象が母艦の場合、攻撃側は戦闘ダメージカードを使用できず、防御側はカード自体を使用できない。
- 手札の任意の作戦カード 1枚を使用する。
- 手札の任意の戦闘ダメージカード 1枚を使用する(作戦カードを 1枚以上使用した後のみ)。
- パスする。
▽ メダルポイントの使用(Assign Medal points)
- 防御側から順に、それぞれ任意で以下の処理を行う。
- 任意でパイロットの保有勲章数分だけ、搭乗している出撃機の任意項目の値を増加させる。
※カード状態はそのままで、勲章 1つにつき、いずれかの項目値を 1だけ増加させる(保有していない項目の増加は不可)。
▽ 戦闘の解決(Combat resolution)
今回の攻撃対象によって、それぞれ以下の戦闘解決処理を行う。
- 相手出撃機に攻撃する場合: 攻撃・防御側ともそれぞれの出撃機ごとに、以下の処理を行う。
※順番は任意だが処理解決(破壊処理など)は同時に行われるため、最終的に相打ちとなる可能性がある。
- 出撃機の攻撃力に、それを支援する出撃機の支援出撃機の値(および各種修正値)を加え、今回の戦闘力を算出する。
- 攻撃の対象となる出撃機の防御力に各種修正を加え、相手の防御力を算出する。
- それぞれ自分の戦闘力と相手の防御力を比較し、戦闘力が防御力以上であれば相手出撃機を破壊する。
※支援をしている出撃機は攻撃されないことに注意。
- 相手母艦に攻撃する場合: 以下の一連の処理を行う。
- 攻撃側の出撃機が《魚雷/ Torpedo》を装備している場合は、任意に使用する
※魚雷は自動で命中し、相手母艦が 1ダメージを受ける。なお雷撃を行った出撃機は同じターンに爆撃を行えない。
- 攻撃側の出撃機の爆撃力に各種修正を加えたうえで合計し、今回の爆撃力を算出する。
※爆撃能力を持っていなかったり今回魚雷を使用した出撃機は、爆撃に加われない。
- 攻撃側の出撃機それぞれの防御力に各種修正を加え、それぞれの防御力を算出する。
- 防御側の母艦の攻撃力と防御力に各種修正を加え、母艦の攻撃力と防御力を算出する。
- 攻撃側の爆撃力と防御側の防御力を比較し、その値により以下の防御側のダメージ判定を行う。
- 爆撃力が防御力の 2倍以上: 母艦が 2ダメージを受ける。
- 爆撃力が防御力以上で 2倍未満: 母艦が 1ダメージを受ける。
- 防御力の方が大きい: ダメージ無し(何も起こらない)。
- 防御側は母艦の攻撃力を、攻撃側の出撃機に任意配分で割り振る。
割り振られたことで防御力以上の攻撃を受けた出撃機は破壊される。
▽ 帰投(Aftermath)
- 防御側の母艦が 1ダメージを受けた場合は、カードをタップ状態にする。累計で 2ダメージ以上受けた場合は破壊され、ゲームに敗北する。
- 攻撃側の今回の戦闘で生き残った出撃機は、以下の条件により任意で準備エリアに帰投することができる。
- 距離に関わらず、どの宙域(相手母艦宙域を含む)からも戻ることができる。
- 帰投により準備エリアに配置された上で編成が解除され、戦闘機・武装・パイロット などに分割される。
- それぞれの破壊された出撃機がすべて捨て札に送られる。
さらに破壊された出撃機 1機につき、以下の分のパワーポイントを失う。
- 構成カード: 戦闘機・武装・パイロットそれぞれにつき、各 1ポイント。
- 各カードの保有メダル: 記載アイコン数数(パイロット叙勲カードによる追加分を含む)。
- それぞれ今回使用した、作戦・戦闘ダメージ(および幸運カード)をすべて破棄する。
- 今回の宙域での戦闘が終了する。
○ ディスカード(Discard)フェイズ
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
○ 交代(Switch players)フェイズ
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
● 陣営について
- カードには属性概念として陣営が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 陣営は出身惑星および種族を表すもので、人類(Terran, 青)とキルラティ(Kilrathi, 赤) の 2種類に分けられている。
- 種族同士の全面戦争が本作のテーマであり、デッキ構築の時点からいずれか一方の陣営カードのみを使用する。
※座標カード以外は必ずどちらかの陣営に属しており、カード裏面や所属アイコンがそれぞれの陣営仕様になっている。
- 陣営の補助要素として、各陣営の戦闘機ごとの所属飛行隊 (Squadron)が存在する。
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- 本作のコストは、召集・勲章・作戦 の 3種のコストに大別される。
- 招集コストは、パワーポイントを消費することで支払うことができる。
召集コスト 1コストを支払うごとに、パワーポイントが 1ポイント減少する。
- 勲章コストは場のパイロットやクルーなどの勲章を使用することで支払うことができる。
- 準備エリアにいるアンタップ状態のカード 1枚をタップ状態にするごとに、カードに記載された勲章の数分のコストが発生する。
- 勲章コストは出撃機の発艦に不可欠であるが、支払えない場合は代わりに召集コスト 5ポイントで代用できる。
- 作戦コストは、出撃機の作戦力の範囲で使用できる。
作戦コストは消費物ではなく使用上限であり、作戦力以下の作戦コストであれば何枚でも使用できる。
※ただし作戦力は作戦・戦闘ダメージの使用枚数上限値も兼ねており、合計で使用できるのは作戦力の枚数までとなる。
● 捕虜と裏切者について
- パイロットは特定カードの効果によって、相手の捕虜(Capture)や裏切者(Traitor)となる場合がある。
- それぞれ出自が異なる宇宙人同士ではあるが、捕虜として扱えるほどにはお互いを尊重しているらしい。
- クルーや(パイロットカード未使用時の戦闘機に乗ってる)擬似的なパイロットは、捕虜や裏切者にできない。
- 捕虜となったパイロットは、以下の扱いを受ける。
- 相手の準備エリアに配置される。
- 捕虜となった時点で、付いていたパイロット叙勲カードはすべて捨て札となる。
- 相手は捕虜を自陣営のパイロットとしては使用できない(単に営倉にぶちこんでいるだけの扱いとなる)。
- 相手は尋問として、捕虜側プレイヤーの手札か山札上部 3枚のどちらか一方を見ることができる。
※ 1ターンにどちらかを任意で 1回のみ。尋問 1回につきパワーポイントを 1消費する。
- 相手は任意のタイミングで捕虜を処刑できる。
処刑されたことで捕虜側プレイヤーは、“パイロット分の 1 + パイロットの記載勲章数”分だけパワーポイントを失う。
- 相手母艦破壊時は、捕虜は救出された扱いとなる(勝者側はパワーポイントを失わない)。
- お互いに捕虜を捕獲した場合、双方の合意により 1 対 1での捕虜交換を行うことができる(護送機などは不要で、直接交換)。
- 裏切者となったパイロットは、以下の扱いを受ける。
- 相手の準備エリアに配置される。
- 裏切者となった時点で、付いていたパイロット叙勲カードはすべて捨て札となる。
- 相手は裏切者を、自陣営のパイロットとして扱うことができる(普通に操縦できるほど、操縦系統は似ているらしい)。
- 相手は裏切者に、自陣営のパイロット叙勲カードを付けることができる。
- 裏切者は尋問されない。
- 裏切者が戦闘で死んだ場合、相手側のパワーポイントが失われる。
- 裏切られた側は、捕獲することで裏切者を取り返すことができる。
ただしこの場合は捕虜ではなく、“スパイが帰ってきた”扱いとなる。
- 帰ってきたスパイは、以下の扱いを受ける。
- 自分の準備エリアに配置され、通常のパイロットとして使用できる。
- 帰ってきた時点で、相手に付けられたパイロット叙勲カードはすべて捨て札となる。
- 敵情報告という形で、尋問を行うことができる(パワーポイント消費を含め、捕虜の時と処理は同じ)。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 母艦(Carrier)カード (コスト不要)
- プレイヤーが指揮を執る宇宙空母。場に母艦として配置される。
- デッキとは別に、それぞれ 1枚を使用する。
なお本作スターターの裏面は母艦仕様になっているので、カードの代わりに外箱をそのまま使用することもできる。
- 母艦としての役目に加え、それぞれの母艦宙域を示す座標としても使用される。
- 母艦自体の性能的な差異は無く、すべて同じ値を持つ。
※人類側の《TCS ビクトリー/ TCS Victory》は原作では老朽艦扱いだが、性能が劣る訳ではない。
- 攻撃力(Attack)の値を一律で 3だけ持ち、自艦の防衛戦闘において使用される。
- 防御力(Defence)の値を一律で 3だけ持ち、防衛戦闘において使用される。
- 増援ポイントを一律で 2ポイント持ち、自ターン開始時ごとにポイントが供給される。
- ダメージを累計で 2以上を受けることで破壊され、ゲームに敗北する。
※ 1ダメージだけ受けた場合は、カードを横向きにすることでダメージ表示を行う。
○ 座標(NAV Point)カード (コスト不要)
- 宇宙空間における標識。場に各宙域を示すための座標として配置される。
- 横向きのカードで、デッキとは別に 5枚が共用で使用される。
ルール的にはどのカードでも(全部同じでも)問題ないが、雰囲気的にはそれぞれ異なる絵柄を使用したい。
- アルファからゼータまでの名前が振られただけのカードであり、位置表示の役割のために配置される。
- ゲーム開始時に場の一般宙域部分にそれぞれ 1枚ずつ配置され、最後まで場に残る。
- 一時的に座標補正カードにより上書きされることもあるが、補正カードが取り除かれれた後はこのカードが再び機能する。
○ 座標補正(NAV Point Modifier)カード (招集・勲章コストが必要)
- 戦いの中で発見された小惑星群などの注意事項。場に補正座標として配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 他の補正座標が無い一般宙域に配置でき、その宙域に対して記載効果を発揮する。
- 配置できるのは一般宙域のみであり、母艦宙域には配置できない。
※ 主要艦(Capital Ship)
- 座標補正カードの一種で、輸送艦をはじめとするさまざまな宇宙船。
- 天体などの補正とは異なり、使用陣営に対してのみの効果を発揮する。
- 軍艦も存在するが、いずれも戦闘機の前には無力な存在である。
※原作のノリは太平洋戦争準拠である。「宇宙じゃ強さは推進力で決まる」世界では無いことに注意。
- 同宙域に自分の出撃機がいない状態で相手出撃機に張り付かれることで破壊される。
破壊された場合は、記載された値分のパワーポイントを失う。
○ 戦闘機(Fighter)カード (招集・勲章コストが必要)
- 宇宙空母の艦載機。場に戦闘機(および出撃機/ Flight)として配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 準備エリア(いわゆる母艦内部)に配置される。
単独配置時点から出撃させることができるが、必要に応じて武装追加やパイロットを乗せかえることもできる。
※初期状態でも固定武装を持ち、無名のパイロットが搭乗している扱いとなる。
- 勲章コストを支払って出撃機になることで準備エリアから出撃し、以降は隣接宙域間を任意で移動できる。
ただし存在できるのは、1箇所の宙域につき 2機までとなる(準備エリアには何機でも配置可能)。
- 攻撃力(Attack)の値を持ち、相手出撃機との直接戦闘に使用される。
- 支援力(Support)の値を持ち、友軍機への支援火力として使用される。
- 作戦力(Maneuver)の値を持ち、作戦カードなどのコスト供給源として使用される。
- 防御力(Defence)の値を持ち、相手の攻撃から生き残るために使用される。
- 一部の機体は爆撃(Bombing)の値を持ち、相手母艦への攻撃時に使用される。
- 戦闘で防御力以上の攻撃を、相手から受けた場合に破壊される。
○ 武装(Weapon)カード (招集・勲章コストが必要)
- 戦闘機用の外付け武器。場に武装として配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 準備エリアに配置される。
この時点では独立した存在であり、必要に応じて自分の準備エリアの戦闘機に付ける(装備する)ことができる。
- 戦闘機が装備した状態で発艦することで、出撃機 1機の一部として扱われる。
なお特別な指定が無い限り、戦闘機 1機につき装備できるのは 1つまで。
- いずれかの項目の修正値や追加項目値を持ち、出撃機の能力を強化する。
なお戦闘機が持っていない項目の修正値は無効となるが、追加項目の場合は戦闘機が持っていなくても新たに追加される。
※爆撃能力や魚雷搭載能力を追加することができる。
- 武装がなくても、出撃機自体は戦闘できる。
※武装はあくまでも追加装備であり、固定装備は別に持っている扱いとなる。
- 装備中の出撃機が破壊された場合に捨て札となる。
なお出撃機が健在のまま準備エリアに移動(母艦内に帰投)した場合は、戦闘機から外され独立した存在に戻される。
○ パイロット(Pilot)カード (招集・勲章コストが必要)
- 戦闘機の操縦士。場にパイロットとして配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 準備エリアに配置される。
この時点では独立した存在であり、必要に応じて自分の準備エリアの戦闘機に付ける(搭乗する)ことができる。
- 両軍ユニークで、それぞれ場に 1体だけ配置できる(ただし相手は陣営自体が違うので、同じカードを使うことはない)。
- 戦闘機に搭乗した状態で発艦することで、出撃機 1機の一部として扱われる。
なお戦闘機 1機につき 1体のみが搭乗できる(すべて単座機である)。
- パイロットがいなくても、出撃機自体は行動できる(無名の一般パイロットが操縦している扱いとなる)。
- いずれかの項目の修正値や追加項目値を持ち、出撃機の能力を強化する。
- 一部のカードは一定数の勲章をアイコンの形で持ち、コスト支払いや出撃機の強化に使用される。
- 乗っている出撃機が破壊された場合に死亡し、捨て札となる。
なお出撃機が健在のまま準備エリアに帰投した場合は、戦闘機から降機し独立した存在に戻される。
- 一部カードの効果によって、相手の捕虜となる場合がある。
○ パイロット叙勲(Pilot Award)カード (招集コストが必要)
- パイロットに与えられるさまざまな功績。勲章として場のパイロットに付ける形で配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 準備エリアにいるパイロットに付けることができ、以降はパイロットの一部として扱われる。
※本ゲームに登場するのはすべてパイロット用の勲章であり、クルーには付けられない。
- パイロット 1体につき複数の勲章を付けられるが、同一勲章を複数付けることはできない。
- 配置後は、他のパイロットに付け替えることができない。
※経験に対する称号であり、剥奪されない限りパイロットからは外れない。
- いずれかの項目の修正値を持ち、パイロットの能力を強化する。
- ほとんどのカードには勲章アイコンが記載され、パイロットの保有勲章を増加する。
- 付けたパイロットが場を離れた時に、捨て札となる。
また付けたパイロットが捕虜や裏切者となった場合は剥奪となり、パイロットから外されて捨て札となる。
○ クルー(Crew)カード (招集・勲章コストが必要)
- パイロット以外の空母スタッフ。場にクルーとして配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 準備エリアに配置されることで、さまざまな効果を発揮する。
- 両軍ユニークで、各クルーごとにそれぞれ 1体だけ配置できる。
● 一時的に使用するカード
○ 作戦(Maneuver)カード (作戦コストが必要)
- 戦闘におけるさまざまな作戦行動。
- デッキに入れて使用される。
- 通常はいずれかの項目の修正値を持ち、自分の出撃機の能力を強化する。
- 出撃機が使用するカードであり、自分の母艦が戦闘を行う時には使用できない。
- 戦闘中に使用され、使用後は捨て札となる。
○ 戦闘ダメージ(Battle Damage)カード (作戦コストが必要)
- 戦闘における相手への間接的なダメージなど。
- デッキに入れて使用される。
- 作戦カードとは異なり、相手側に影響を与える効果を持つ。
- 出撃機が使用するカードであり、自分の母艦が戦闘を行う時には使用できない。
また出撃機が作戦カードを 1枚以上使用した後にのみ使用できる。
- 対出撃機用のカードであり、相手母艦に対しては使用できない。
- 戦闘中に使用され、使用後は捨て札となる。
○ 幸運(Luck)カード (招集コストが必要)
- ここぞという時に発動する幸運な出来事。
- 強力なカードであり、デッキに 1枚だけ入れることができる。
- 特別な記載が無い限り、任意のタイミングで使用できる。
- 基本的には使い捨てであり、使用後は捨て札となる。
○ 極秘指令(Secret Oeder)カード (使用条件が存在)
- 本部から伝達された極秘任務。内容はさまざま。
- 文字だけで構成され、指令書のような見た目になっている。
- デッキに入れて使用される。
- 基本的に手札から使用するが、1枚だけを母艦の下側に裏向き配置で保持することもできる。
- コストは不要だが、それぞれ固有の発動条件が存在する。
- 記載発動条件を満たした時に、任意で手札または場(で表向きにすること)から使用できる。
そして記載効果発動後に捨て札となる。
場の構成
敵軍準備エリア |
| | |
| 母艦 | |
宙域 | 宙域 |
宙域 |
| |
宙域 | 宙域 |
母艦 |
| |
| | |
自軍準備エリア |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場はそれぞれの準備エリア(Ready Area)と、共用の宙域群という空間に大別される(上図は場の構成図)。
- 宙域群は 7つの宙域(Nav Point)というマスで構成される。
宙域は座標カードを基準とする一般宙域 5か所と、それぞれの母艦が存在する母艦宙域 2か所で構成される。
- お互いの戦闘機は隣接宙域への移動を繰り返し、同一宙域での遭遇時に戦闘が行われる。
なお自分の戦闘機は相手の母艦宙域にも移動でき、相手母艦への直接攻撃を行うことができる。
- 準備エリアはそれぞれの母艦の内部空間として存在し、戦闘機などが配置される。
戦闘機(とその付属物)は準備エリア内で編成を整えた後、自分の母艦宙域に発艦する(逆に準備エリアへの帰投も可)。
- 永続カードが破壊された時や使い捨てカードの使用後は、捨て札(Discard pile)という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: Mag Force 7
○ 発売開始: 1995年
- ○ ラインナップ
-
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