ジャガーノーツのTCGカタログ
スポーツトレーディングカードゲーム『Superstar Soccer』のルール解説。
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Superstar Soccer A Collectable Trading Card Game
Last Update 2024/1/1 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦(スポーツ競技の再現)。プレイヤーはサッカーリーグのオーナー兼監督となり、契約を交わした選手を率いて相手チームから勝利を勝ち取る。
● 原作
実在のスポーツ(サッカー)。
● 世界設定
オーストラリアの(当時の)サッカーチームそのもの。
● 本ゲームについて
オーストラリア製のサッカーTCGです。かつてオーストラリアに存在した、ナショナルサッカーリーグという団体の試合を再現しています。
初期のスポーツTCGではよくあることですが、細部の再現にこだわるあまりルールが非常に煩雑になってしまっています。
ただしサッカーの試合をそのまま再現しているだけなので、プレイそのものはすんなりと進めることができます。
※ここでは上級ルールとなる、トーナメントゲームについて解説します。
※本作ではTCGとサッカーの用語が入り混じります。本ページではカードゲーマーの意味で“プレイヤー”を用い、ボールの蹴り手は“選手”として説明を行います。
基本構成
勝利条件
- 終了時に相手より多く得点している。
※本作では延長戦や PK戦が想定されていないため、同点時は引き分けとなる。
事前準備
● デッキ (Card Deck: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 11枚以上の任意数(通常の大会では 50枚くらいを想定)。
- 構築条件:
選手・ゴールキーパー・ヘルプ以外のカードで構成されていること。
デッキ 25枚につき 1枚以上の割合で、タイムパスカードが投入されていること。
● チーム (Team: 1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 11枚以上の任意数(通常の大会では 14枚指定)。
- 構築条件:
選手およびゴールキーパーカードで構成されていること。
すべて異なる人物のカードであること(相手プレイヤーと同じカードの使用は可)。
選手カードが、10枚以上投入されていること。
ゴールキーパーカードが、1枚以上投入されていること。
※仕様的に選手が場に 10人いても持て余す可能性がある。必要に応じて人数調整のオプションルールを採用してもよいかもしれない。
※相手とカードが混じるので、スリーブなどで相手と区別できるようにしておくことが望ましい。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ コイン: 1枚以上(本作ではボールマーカーを兼ねるのだが、ボール用と判定用は分けたほうが便利かもしれない)。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 獲得点数: 0点。以後蓄積する。
- 開始手札: ホーム側が 11枚・アウェイ側が 10枚。上限無し。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 考慮不要(双方が同時に引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: アンコミット(Uncommitted)状態。
- カード横: コミット(Committed)状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(捨て札を再使用)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(専用ルールが存在)。
- 召喚酔い: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 考慮不要。
- ユニーク処理: 考慮不要。
ゲームの流れ
開始準備
- 今回のレギュレーションを確認し、それに応じたデッキたちを用意する。
- それぞれ自分のチームから、選手カード 10枚とゴールキーパーカード 1枚を選ぶ。
選んだ 11枚がスターティングメンバーとなり、残りのカードは交代要員として場の脇に配置される。
- 以下の条件で、スターティングメンバーを場に配置する。
- それぞれアンコミット状態で配置される。
- それぞれのゴールキーパー 1体を、各自のゴールに配置する。
- それぞれ自分の選手たちを、“各自の 3種バックおよびミッドフィールド”の中のいずれか任意のゾーン(いわゆる自分の陣地)にそれぞれ配置する。
この際にキックオフ要員として、それぞれ 1体以上の選手がミッドフィールドに配置されている必要がある。
- コイントスにより、プレイヤーそれぞれがホーム側とアウェイ側のどちらを担当するかを決定する。
なお開始時の攻撃側については、前半戦(ゲーム開始時)にはアウェイ側・後半戦はホーム側がそれぞれ担当する。
- それぞれ自分のデッキからタイムパスカードを取り出したうえで、残ったデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキから、ホーム側が 11枚・アウェイ側が 10枚のカードを引いて手札とする。
- それぞれの(現在の)デッキに外してあったタイムパスカードをすべて投入し、再度デッキをシャッフルする。
- コイントスに用いたコインをサッカーボールとして、この時点でミッドフィールドにいる攻撃側(アウェイ側)のいずれかの選手 1体の上に乗せる(保有させる)。
- キックオフが行われボールが現在保有している選手に渡ったという扱いで、ゲームが開始される。
全体の基本進行
“前半戦”と“後半戦”という 2つの処理が行われる。
まず前半戦が終了したら、“ハーフタイム”の処理を経てから後半戦が開始される。
※双方とも同一手番内に処理を行うので、攻守の概念はあるがターンプレイヤーの概念は無い。
● 前半戦
タイムパスカードが(プレイヤー全体で)合計 2枚引かれるまで、以下の手番を繰り返す。
1回の手番の進行
○ アクション&レスポンス サイクル
次の停止条件が発生するまで、以下のアクション処理を繰り返す。
※要するにボールが外に出るか審判が笛を吹いた時点で、アクション処理のループが終了する。
※各アクション処理単位では攻撃と守備の立場は変化しない。しかし行動内容によっては、次のアクション処理から攻守が入れ替わる場合もある。
- アクションカードのシュートに成功する(得点獲得)。
- アクションカードのシュートに失敗するする(ゴールキック または コーナーキック)。
- ボールがクリアされる。
- スペシャルカードの効果により中断される(ファウルやオフサイドトラップなど)。
各アクションの処理
- 攻撃側が、以下の処理からいずれか 1つを行う。
- 選手の移動・マーク: 自分のボールを持たないアンコミット状態の選手 1体を移動(およびマーク)させる。
- 対象選手をコミット状態にすることで、現在位置から隣接ゾーンに移動させる。
移動と連動して、任意で移動先ゾーンにいる相手選手 1体のマークをさせることもできる。
※マークの表現は、選手を対象ゾーン内でマークする相手選手に隣接配置させる(通常時はゾーン内でそれぞれ独立)。
- 守備側が、以下の処理からいずれか 1つを行う。
※守備側の行動は攻撃側に対するリアクションであり、このターン内で守備側の行動に対して攻撃側が再リアクションすることは無い。
- 選手の移動・マーク: 自分の選手 1体を、隣接ゾーンに移動(およびマーク)させる。
※詳細は攻撃側の行動に準じる(アンコミット状態からコミット状態にする必要がある)。
- 選手のマーク: 自分の選手 1体に、同一ゾーンにいる相手選手 1体のマークをさせる。
※詳細は攻撃側の行動に準じる(アンコミット状態からコミット状態にする必要がある)。
- 何もしない: 特に何もしないことを宣言する。
- 選手のマーク: 自分のボールを持たないアンコミット状態の選手 1体により相手選手のマークをさせる。
- 対象選手をコミット状態にすることで、自身と同一ゾーンにいる相手選手 1体のマークをさせる。
- 守備側が、以下の処理からいずれか 1つを行う。
- 選手の移動・マーク: 自分の選手 1体を、隣接ゾーンに移動(およびマーク)させる。
- 選手のマーク: 自分の選手 1体に、同一ゾーンにいる相手選手 1体のマークをさせる。
- 何もしない: 特に何もしないことを宣言する。
- アクションカードの使用: 現在ボールを持っている選手およびゴールキーパーに対し、アクションカードを使用する。
- 対象選手・キーパーに対して、(通常は)手札のアクションカード 1枚を使用する。
- 守備側が、以下の処理からいずれか 1つを行う。
- アクションカードの使用: (通常は)手札のアクションカード 1枚を使用する。
- 何もしない: 特に何もしないことを宣言する。
- それぞれが使用したアクションカードの結果を適用する。
これにより攻撃・守備が入れ替わったり、得点が加算されたりする(状況次第で選手やゴールキーパーの交代も可能となる)。
- 何もしない: 行動しないという意味での“パス”を行う(ただし千日手となる場合は、この行為を避けること)。
- 特に何もしないことを宣言する。
- 守備側が、以下の処理からいずれか 1つを行う。
- 選手の移動・マーク: 自分の選手 1体を、隣接ゾーンに移動(およびマーク)させる。
- 選手のマーク: 自分の選手 1体に、同一ゾーンにいる相手選手 1体のマークをさせる。
- 何もしない: 特に何もしないことを宣言する。
○ ディスカード&ドロー
それぞれ以下の処理を行う。
- 自分の手札を任意で 2枚まで捨てる。
- ホーム側は手札が 11枚ちょうど・アウェイ側は 10枚ちょうどになるように、それぞれ自分のデッキからカードを引いて手札を補充する。
その際に全プレイヤー合わせて 2枚目のタイムパスカードが引かれた場合は、以降の処理を飛ばし即座に“手番の終了”に進む。
○ イベントカードの使用
ホーム側から順に、それぞれ以下の処理を行う。
- 自分の手札からイベントカード 1枚を、任意で使用する。
○ 選手のリセット
今回のアクション停止条件によって、それぞれ以下の処理を行う。
★ シュート成功時
- 今回の守備側が次の手番の攻撃側・攻撃(得点した)側が守備側となる。
- それぞれのコミット状態のカードが、すべてアンコミット状態になる。
- すべての選手によるマークが解除される。
- それぞれ以下の条件で、場の選手の再配置を行う(ゴールキーパーはゴールのまま)。
- それぞれ自分の選手たちが、各自の陣地内(3種バックとミッドフィールドの中のいずれか任意のゾーン)に存在する。
この際に新たな攻撃側は、キックオフ要員として 1体以上の選手がミッドフィールドにいる必要がある。
- キックオフが行われたとして、ミッドフィールドにいる攻撃側のいずれかの選手 1体にボールを保有させる。
- 次の手番での攻撃側は、アクションとしてパスかドリブルのどちらかを行う必要がある。
★ シュート失敗時 (ゴールキック)
- 今回の守備側(シュートを阻止したキーパー)側が次の手番の攻撃側・攻撃側が守備側となる。
- それぞれのコミット状態のカードが、すべてアンコミット状態になる。
- 次の攻撃側から順に、それぞれ任意で場の選手の再配置を行う。
- 今回のシュートを阻止したゴールキーパーに、ボールを保有させる。
- 次の手番での攻撃側は、アクションとしてコールキーパーからのパスを行う必要がある。
★ シュート失敗時 (コーナーキック)
- 攻撃・守備の立場はそのまま。
- それぞれのコミット状態のカードが、すべてアンコミット状態になる。
- 次の攻撃側から順に、それぞれ任意で場の選手の再配置を行う。
この際に攻撃側は、コーナーキック要員として 1体以上の選手が左右どちらかのウイングゾーンにいる必要がある。
- コーナーキック要員となる攻撃側の選手 1体に、ボールを保有させる。
- 守備側は自分の場の選手に、任意でコーナーキック要員以外の選手に対するマークをさせることができる。
- 次の手番での攻撃側は、アクションとしてコーナーキック要員からのパスを行う必要がある。
★ ボールクリア時
- ボールクリアを行った側が次の守備側、行わなかった側が攻撃側となる。
- それぞれのコミット状態のカードが、すべてアンコミット状態になる。
- 次の攻撃側から順に、それぞれ任意で場の選手の再配置を行う。
- 再開要員となる攻撃側の選手あるいはゴールキーパー 1体に、(スローイングを受けた扱いとして)ボールを保有させる。
- 守備側は自分の場の選手に、任意で再開要員以外の選手に対するマークをさせることができる。
- 次の手番での攻撃側は、アクションとして再開要員からのパスか(可能ならば)ドリブルのどちらかを行う必要がある。
★ スペシャルカードによる中断 (ペナルティキック)
- スペシャルカードの使用者が次の攻撃側、相手が守備側となる。
- それぞれのコミット状態のカードが、すべてアンコミット状態になる。
- 次の攻撃側がペナルティキック要員として、場にいる自分の選手の中から任意の 1体をストライクゾーンに配置する。
- ペナルティキック要員となる攻撃側の選手 1体に、ボールを保有させる。
- それぞれ任意で場のペナルティキック要員以外の選手の再配置を行う。
- 次の手番での攻撃側は、手札のシュートカード 1枚を使用する(アクションとしてペナルティキック要員によるシュートを行う)必要がある。
この際に守備側は、ゴールキーパーに対するスペシャルカードを使用できない。
※攻撃側の手札にシュートカードが無い場合、貴重なペナルティキックが無駄になる(無条件でシュート失敗となる)。
★ スペシャルカードによる中断 (フリーキック)
- スペシャルカードの使用者が次の攻撃側、相手が守備側となる。
- それぞれのコミット状態のカードが、すべてアンコミット状態になる。
- 次の攻撃側から順に、それぞれ任意で場の選手の再配置を行う。
この際に攻撃側は、再開要員として 1体以上の選手が今回ファウルが発生したゾーンにいる必要がある。
※対象ゾーンがセンターバックゾーンの場合は、再開要員としてゴールキーパーを選ぶこともできる。
- 再開要員となる攻撃側の選手・ゴールキーパー 1体に、ボールを保有させる。
- 守備側は自分の場の選手に、任意で再開要員以外の選手に対するマークをさせることができる。
- 次の手番での攻撃側は、アクションとして再開要員からのパスを行う必要がある。
○ 手番の終了
タイムパスカードが合計 2枚引かれた場合は、前半戦そのものが終了する(後半戦の場合も、同様の処理が行われる)。
それ以外の場合は、今回の手番が終了する。
● ハーフタイム
- それぞれ自分の手札を任意で 2枚まで捨てる。
- それぞれ現時点でデッキの中に残っているタイムパスカードを一時的に外し、デッキをシャッフルする。
- ホーム側は手札が 11枚ちょうど・アウェイ側は 10枚ちょうどになるように、それぞれ自分のデッキからカードを引いて手札を補充する。
- それぞれ先ほどデッキから外したタイムパスカードをデッキに戻し、再度シャッフルする。
- 場の時計アイコンを持つイベントカードが、すべて破棄される。
- 直前の攻守状況に関わらず、ホーム側が新たな攻撃側・アウェイ側が守備側となる。
- それぞれ以下の条件で、場の選手の再配置を行う。
- それぞれアンコミット状態で配置される。
- それぞれ自分の選手たちが、各自の陣地内(3種バックとミッドフィールドの中のいずれか任意のゾーン)に存在する。
この際に攻撃側は、キックオフ要員として 1体以上の選手がミッドフィールドにいる必要がある。
- キックオフが行われたとして、ミッドフィールドにいる攻撃側のいずれかの選手 1体にボールを保有させる。
● 後半戦
前半戦と同様に、タイムパスカードが合計 2枚引かれるまで手番を繰り返す。
1ゲーム終了時の処理
- 相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● マークについて
- 場の選手は、相手の選手に対するマークをすることができる。
- マークすることで、相手の行動を制限したり相手からボールを奪取する機会を得ることができる。
- マークしている選手は、場においてマーク対象となる選手の横にコミット状態で配置される。
- 1体の選手につき、相手の選手 1体をマークできる。
- 守備時は相手のどの選手でもマークできるが、攻撃時は自分のセンターバックゾーンにいる相手選手のみをマークできる。
- マークされている攻撃側の選手が移動する場合、守備側が合わせて移動することでマークを維持できる。
ただしこの移動は任意であり、合わせて移動しない場合はマークが解除される。
- 選手がゴールキーパーをマークすることはできず、ゴールキーパーが選手をマークすることもできない。
● ボールカラーについて
- デッキに投入されるカードはボールカラーを持ち、いくつかの判定において使用される。
- ボールカラーは、サッカーボール型のアイコンとしてカードに記載されている。。
- ボールカラーで使用されるのはアイコンの色部分(ボールの色)であり、緑と赤の 2色が存在する。
- 基本的にはそれぞれが 1枚ずつ提示したカードの記載色を比較し、色が一致すれば成功となる。
- 一部のカードは、デッキに投入される物であってもボールカラーを持たない場合がある。
このカードが判定に使用された場合は、判定は自動的に失敗となる。
● 成功判定について
- アクションカード使用時は、通常はカード記載のスキル値の大小により対決の勝敗判定が行われる。
しかし一部のアクションやイベントは、それとは別に成功判定が必要な場合がある。
- 本ゲームにおける成功判定は、カラーチェック・成功チェック・能力チェック の 3種類が存在する。
- カラーチェック(Colour Check)は、双方がアクションカードを使用した時における追加要素の判定方法で、以下の方法で行われる。
- それぞれが使用したカードが持つ、ボールカラーを確認する。
- ボールカラーが一致していれば判定は成功し、不一致ならば失敗となる。
- 判定に成功することで、判定の起因となった側に有利な処理が行われる(内容はさまざま)。
- アクションカードで判定を行うので、使用後はそのまま破棄となる。
- 成功チェック(Success Check)は、イベントやスペシャルカードの効果発動に関する判定方法であり、以下の方法で行われる。
- それぞれが、デッキの一番上のカードを表向きにする。
- 表向きにしたカードが持つ、それぞれのボールカラーを確認する。
- ボールカラーが一致していれば、判定は成功となる。
不一致の場合は、判定は失敗となる。
※どちらか(あるいは両方)のカードにボールアイコンが無い場合、判定失敗となる。
- 判定に成功した場合、カードの記載効果が発動する。
- 判定後は、それぞれが表向きにしたカードが裏向きに戻る。
- 能力チェック(Ability Check)は、一部のスペシャルカードを使用するための判定方法で、以下の方法で行われる。
- 基本的にはカラーチェック同様に、攻撃アクションに対する守備側のカード判定である。
- ニュアンスとしては相手選手やゴールキーパーが、自身の実力を超えたアクションをしているかどうかが判定される。
- 相手が使用したアクション(あるいはスペシャル)カードと、そのアクションを使用した扱いの相手選手(ゴールキーパー)の間で判定が行われる。
アクションカードのスキル値が、選手のアクションカードに対応する能力値よりも大きい場合に判定成功となる。
- 判定が成功した(つまり相手選手が無理をしている)場合に、守備側が能力チェックを持つカードを使用できる。
- 逆に言えば攻撃側は選手に度を越した行動をさせないかぎり、能力チェックを持つカードを使わせる隙を与えないことになる。
● アクションカードの処理について
- 本作においてボールに関する攻守は、ほぼすべてがアクションカードによって行われる。
- アクションカードは、攻撃側のアクションの処理の 1つとして手札から任意で使用される。
また攻撃側が使用したことで、守備側も対応するアクションカードを任意で使用することができる。
- 攻撃側のアクションカードは、現在ボールを持っているコミット状態の選手あるいはゴールキーパーを対象として使用される。
守備側は攻撃側のアクションカードを阻止し、さらにボールを奪う目的で使用される。
- 通常は 1つのアクションを行うために、アクションカード 1枚を使用する。
ただしコミット状態の選手やゴールキーパーがアクションを使用する場合、同種のカードを 2枚使用する必要がある。
※この場合はスキル値は値が低い側を使用し、ボールカラーは先に提示した側の色を使用する。
- 攻撃側のアクションカード(およびそれに対応する守備側のカード)の詳細は、以下の通りとなる。
○ パス
- 選手が他の選手にボールを渡すための行動。
- ボールを持った攻撃側の選手が使用できる。
- パスを行う選手がマークされている場合、(相手ゴールに対して)前方へのパスは行えず、同一ゾーンや横・後ろへのパスのみ可能となる。
- パスを行うにあたり、以下の中からパスを送る先 1つを指定する必要がある。
※本ゲームでは選手からゴールキーパーへのパスはできない。つまりカードによるパスは、かなり強めに蹴っていることになる。
- 同一ゾーンにいる、味方選手 1体。
- 隣接ゾーンにいる、味方選手 1体(一部カードの効果により、より遠くのゾーンへのパスが行われる場合もある)。
- 同一・隣接ゾーンの空きスペース(間接なパスというだけなので、対象ゾーンに必ず味方選手が必要となる)。
- パスには低い位置のパス(Low Pass)と高い位置のパス(High Pass)の 2種類が存在する。
- 攻撃側のローパスに対しては、守備側は《インターセプト》のアクションカードを使用して選手 1体にインターセプトさせることができる。
攻撃側のハイパスに対して、守備側は《ヘッド》のアクションカードを使用して選手 1体にインターセプトさせることができる。
※パスとインターセプトは通常は同一のカードである。攻撃に使用すればパス・守備に使用すればインターセプトとなる。
- ローパスのインターセプトを行う守備側の選手は、以下の条件を満たしている必要がある。
- “攻撃側のボールを受け取る選手”をマークしている選手(インターセプト後にマークは解除される)。
- “攻撃側のボールを受け取る選手”と同じゾーンにいる、マークを行っていない選手。
- パスを行う選手が(守備側ゴールに対して)前方のゾーンにいる、マークを行っていない選手。
- ハイパスのインターセプトを行う守備側の選手は、以下の条件を満たしている必要がある。
- “攻撃側のボールを受け取る選手”をマークしている選手(インターセプト後にマークは解除される)。
- 《パス》カードの代わりに、《ヘッド》カードによりパスを行うことができる(後述)。
※厳密にはパスでは無くてヘッダーであるが、処理そのものはほぼ同じとなる。
- パスに関するアクションは、以下の方法で行われる。
- 攻撃側がパスの使用と、パスによりボールを渡す選手とバスの種類を宣言する。
- 攻撃側が、手札からパスのアクションカード(およびそれに準ずるカード)を裏向きで場に出す。
- 守備側が、任意で手札から対応するインターセプト用のカードを裏向きで場に出す。
- それぞれが今回出したカードを、同時に表向きにする。
攻撃側の選手のパス値かアクションカードのスキル値のどちらか低い側に各種修正を加えた値が、攻撃側の今回のスキル値となる。
守備側の選手のインターセプト値かアクションカードのスキル値のどちらか低い側に各種修正を加えた値が、守備側の今回のスキル値となる。
- それぞれが出したカードのスキル値を比較し、値が高い側のアクションが対決に勝利する。
※守備側がカードを出さなかった場合は、無条件で攻撃側の勝利となる。
※同値の場合はそのカードによるカラーチェックが行われ、色が一致すれば攻撃側・不一致ならば守備側が勝利する。
- 対決の勝利状況により、以下の処理が行われる。
- 守備側がインターセプトしない: パスが成功する。
パスを渡す対象となる攻撃側の選手が、新たにボールを保有する(あるいは空きスペースにボールが送られる)。
- 守備側がインターセプトしたが、攻撃側が勝利: パスが成功する。
パスを渡す対象となる攻撃側の選手が、新たにボールを保有する(あるいは空きスペースにボールが送られる)。
インターセプトを行った守備側選手が、コミット状態になる。
- 守備側がローパスをインターセプトし、勝利する: パスが失敗する。
インターセプトを行った選手が、新たにボールを保有する。
パスを行った攻撃側の選手が、コミット状態になる。
- 守備側がハイパスをインターセプトし、勝利する: パスが失敗する。
インターセプトを行った選手と同じゾーンにいる守備側の任意の選手が、新たにボールを保有する。
パスを行った攻撃側の選手が、コミット状態になる。
- 空きスペースにボールが送られた場合、以下の処理が行われる。
- 攻撃側が、その空きスペースと同じゾーンにいる任意の選手 1体を指定する。
- 指定した選手が守備側にマークされている場合、対象選手とマークしている選手のスピードの値を比較する。
比較の結果、値が高い側が獲得の対決に勝利する(同値は守備側勝利)。
- 指定した選手(あるいは対決に勝利した選手)が、新たにボールを保有する。
- 守備側の選手がボールを保有した場合、パスを行った攻撃側の選手がコミット状態になる。
- それぞれが今回出したカードが、すべて破棄される。
○ ドリブル
- 選手がボールを持ったままで、移動するための行動。
- ボールを持った攻撃側の選手が使用できる。
- ドリブルにより隣接ゾーンに移動するか、現在のゾーンで相手のマークを外すかのどちらかが行われる。
なお同時に 2枚のドリブルカードを使用することで、マークを外したうえで隣接ゾーンに移動できる。
- 既にコミット状態である選手は、ドリブルで他のゾーンに移動できない。
- 攻撃側のドリブルに対して、守備側は《タックル》のアクションカードを使用して選手 1体にタックルさせることができる。
ただし以下のいずれかの状態の守備側の選手のみが、タックルを行うことができる
※ドリブルとタックルは通常は同一のカードである。攻撃に使用すればドリブル・守備に使用すればタックルとなる。
※ここで言うタックルとは、ボールに対するスライディングタックルのことである。相手選手への体当たり(チャージ)とは別物である。
- ドリブルを行う選手をマークしている選手(タックル後にマークは解除される)。
- ドリブルを行う選手が前方に移動する場合に限り、移動前・移動後のいずれかのゾーンにいるマークを行っていない選手。
※この場合に限り、守備側はタックルのアクションカード無し(選手のタックル値のみ)でのタックルが可能となる。
- ドリブルに関するアクションは、以下の方法で行われる。
- 攻撃側がドリブルの使用と、ドリブルによって行う行為を宣言する。
- 攻撃側が、手札からドリブルのアクションカード(およびそれに準ずるカード)を必要分だけ裏向きで場に出す。
- 守備側が、任意で手札からタックルのアクションカード(およびそれに準ずるカード)を裏向きで場に出す。
- それぞれが今回出したカードを、同時に表向きにする。
攻撃側の選手のドリブル値かアクションカードのスキル値のどちらか低い側に各種修正を加えた値が、攻撃側の今回のスキル値となる。
守備側の選手のタックル値かアクションカードのスキル値のどちらか低い側に各種修正を加えた値が、守備側の今回のスキル値となる。
- それぞれが出したカードのスキル値を比較し、値が高い側のアクションが対決に勝利する。
- 対決の勝利状況により、以下の処理が行われる。
- 守備側がタックルしない: ドリブルが成功する。
先に宣言した内容(ボールを持っての移動あるいはマーク解除)を行う。
ドリブルを行った選手がゾーンを移動した場合は、その選手がコミット状態になる。
- 守備側がタックルしたが、攻撃側が勝利: ドリブルが成功する。
先に宣言した内容(ボールを持っての移動あるいはマーク解除)を行う。
タックルを行った守備側選手が、コミット状態になる。
ドリブルを行った選手がゾーンを移動した場合、その選手もコミット状態になる。
- 守備側がタックルし、勝利する: ドリブルが失敗する。
タックルを行った選手が、新たにボールを保有する。
ドリブルを行った攻撃側の選手が、コミット状態になる。
※ドリブルを行った選手は、タックルを行った選手のいるゾーンに移動する(その場所でタックルが行われた扱いとなる)。
- それぞれが今回出したカードが、すべて破棄される。
○ シュート
- 選手がゴールに得点するための行動。
- ボールを持った攻撃側の選手が、ノーマークでストライクゾーンにいるときに使用できる。
- シュートカードの代わりに、ヘッドカードでシュートを行うこともできる(ヘディングシュートとなる)。
- 攻撃側のシュートに対して、守備側は《セーブ》のアクションカードを使用してゴールキーパーにセーブをさせることができる。
※シュートとセーブは通常は同一のカードである。攻撃に使用すればシュート・守備に使用すればセーブとなる。
※セーブを行うのは、選手ではなくゴールキーパーであることに注意すること。
- シュートに関するアクションは、以下の方法で行われる。
- 攻撃側が、手札からシュートのアクションカード(およびそれに準ずるカード)を裏向きで場に出す。
- 守備側が、任意で手札からセーブのアクションカード(およびそれに準ずるカード)を裏向きで場に出す。
- それぞれが今回出したカードを、同時に表向きにする。
攻撃側の選手のシュート値かアクションカードのスキル値のどちらか低い側に各種修正を加えた値が、攻撃側の今回のスキル値となる。
守備側の選手のセーブ値かアクションカードのスキル値のどちらか低い側に各種修正を加えた値が、守備側の今回のスキル値となる。
- それぞれが出したカードのスキル値を比較し、値が高い側のアクションが成功となる。
- 対決の勝利状況により、以下の処理が行われる。
- 守備側がセーブしない: シュート成功。攻撃側が 1点の得点を獲得する。
- 守備側がセーブし、攻撃側が勝利: シュート成功。攻撃側が 1点の得点を獲得する。
- 守備側がセーブし、勝利する: シュート失敗。
それぞれが出したカードでカラーチェックを行い、次の手番における行動を決定する。
- 色が一致: コーナーキックとなる。
- 色が不一致: ゴールキックとなる。
- それぞれが今回出したカードが、すべて破棄される。
○ ヘッド
- 選手が足ではなく頭でボールを操作する行動。パスやシュートに準ずる存在となる。
- 他のアクションカードと異なり、攻撃・守備ともに名称がヘッドである。
そのうえでデザイン統一の都合から、攻撃のヘッドと守備のヘッドとして 1つのカードに同時記載されている。
- 攻撃側が用いる場合、通常のパスやシュートの代用として使用できる。ただし威力で劣るため、本来のカードには無い制限も存在する。
攻撃側が用いる場合は、以下の 3つの方法で使用できる。
- ハイヘッダー: 《パス》カードによるハイパスに準ずる。ただし同一ゾーン内でしかボールを渡せない。
- ローヘッダー: 《パス》カードによるローパスと同じ扱いを受ける。
- ヘッドアットゴール: いわゆるヘディングシュート。《シュート》カードによるシュートと同じ扱いを受ける。
- 守備用に用いる場合は、攻撃側のハイパス(およびハイヘッダー)のインターセプト目的で使用される(パスの処理を参照のこと)。
カード構成
● 場に永続的に存在するカード
○ 選手(Player)カード
- サッカーを行うフィールドプレイヤー。場に選手として配置される。
- 両面カードであり、裏面が選手のプロフィールとなっている。
- 1枚のカードが選手 1人であり、それぞれ場のいずれかのゾーンに存在することになる。
- ゲーム開始時にスターティングメンバーとして、それぞれ場に 10体ずつが配置される。
加えて交代用の選手も、場とは別の部分(いわゆるベンチ)に用意される。
- (ゲーム内要素としての)怪我や反則が起きない限り、それぞれ 10体ずつがゲーム終了まで存在し続ける。
- 上辺部分に攻撃時用の項目として、左から順に ヘッド・ドリブル・パス・シュート の項目値を持つ。
- 左辺部分に守備時用の項目として、上から順に ヘッド・タックル・インターセプト・セーブ値 の項目を持つ。
※ヘッドは攻守ともに同じ値を使用する。
※選手はセーブの値を持たない。
- スピードの値を持ち、行動順の決定に使用される。
○ ゴールキーパー(Goalkeeper)カード
- ゴールを守るという特殊な枠割を担う選手。場にゴールキーパーとして配置される。
- 両面カードであり、裏面がキーパーのプロフィールとなっている。
- 本作のゴールキーパーはキーパーの役割に特化しており、ゴールを離れてフィールド上を駆け回ることができない。
そのため本ページにおいては、選手(フィールドプレイヤー)とは別の存在として説明を行う。
- ゲーム開始時に、それぞれ場のセンターバックゾーンにあるゴール部分に 1体ずつ配置される。
加えて交代用のゴールキーパーも、場とは別の部分に用意される。
- 選手と同じく、上辺部分に攻撃時用の項目値を持つ。
ただしゴールキーパーは、基本的にパス以外の攻撃用の値を持たない。
- 選手と同じく、左辺部分に守備時用の項目値を持つ。特にセーブはゴールキーパー特有の値となる。
- スピードの欄はあるのだが、選手と異なり値は持たない。
- 場においては選手に準ずる扱いとなるが、以下の違いが存在する。
- ゴール(センターバックゾーン)以外の場所に移動することはできない。
- マークには一切関わらない。
- ファウルやイエローカードの対象外となる。
- ゴールキーパーがパスが失敗しても、コミット状態にはならない。
- ゴールキーパーがセンターバックゾーンの選手にパスする場合は、相手はインターセプトもブロックもできない。
- 該当する項目の値を持つ場合、以下の状況においてインターセプトやタックルを行うこともできる。
ただしインターセプトに失敗した場合、ゴールキーパーはコミット状態になる(セーブ時にカードが 2枚必要となる)。
- 自分のセンターバックゾーンの空きスペースに対するパスやヘッダー。
- 他のゾーンから自分のセンターバックゾーンに対して行われたハイパス。
- 隣接ゾーンからセンターバックゾーンへのドリブル移動。
● 一時的に使用するカード
○ アクション(Action)カード
- ボールを持った選手が行う行動と、その選手からボールを奪う行為。手札から使い捨てで使用される。
- ボールの動きそのものに関わるカードであり、本作においてはゲームの根幹を担うことになる。
- 場の選手(およびゴールキーパー)に対して使用する。つまり対象の選手等が、カードで指定されたアクションを実行する。
- それぞれに攻撃時用の効果と守備時用の効果が併記されており、使用タイミングに応じてどちらか一方の効果を使用できる。
※上辺部分が攻撃、左辺部分が守備時の名称となる。
- スキル(Skill)の値を持ち、アクションの対決における基準値となる。
なお値が“#”のカードは、スキル値としてアクションを行う選手・ゴールキーパーの該当項目値が使用される。
- それぞれのカードの詳細については、上記の説明を参照のこと。
○ イベント(Event)カード
- ゲーム中に起きるさまざまな出来事。手札から使用される。
- 手番の中にイベントの使用タイミングが存在し、それぞれ任意で使用できる。
なおカードによっては、追加条件が別に存在する場合もある。
- 非常に強力なカードたちであり、ゲーム中のルールが書き換えられる場合もある。
※本作での選手交代は、基本的にはイベントカードの効果で行われる。
- 基本的には使い捨てだが、効果が永続するカードも存在する。
ただし永続カードでも時計アイコンを持つ場合は、ハーフタイムになった時点ですべて破棄される。
- カードには名称と必要分のアイコンが記載されているだけである。詳細はルールブックを参照すること。
○ スペシャル(Special)カード
- ゲーム中に起きる特殊な出来事。手札から使用される。
- 使用タイミングや効果はカードごとに異なる。中にはアクションカードの代わりに使用できる物も存在する。
- 基本的には使い捨てだが、効果が永続する場合もある。
- カードには名称と必要分のアイコンが記載されているだけである。詳細はルールブックを参照すること。
○ タイムパス(Time Passes)カード
- 前半・後半戦それぞれの終了を告げる審判のホイッスル。いわゆる栞としての役割を担うカード。
- ゲームとしては存在そのものに意味を持ち、トレカとしては審判(Referee)カードとなる(プロフィールなどが記載)。
- デッキに一定数の割合で投入される。ただし初期手札(および後半開始時の手札)には含まれない。
- いずれかのプレイヤーがデッキからこのカードを引いた場合、即座に相手に公開しなければならない。
- 引いたタイムパスカードは場の脇に提示し、本来の目的の分として新たなカードを引き直すこと。
- タイムパスカードが前半(あるいは後半)の間に累計 2枚引かれた場合、その手番で前半戦/後半戦が終了する。
● その他のカード
○ ヘルプ(Help)カード
- ルールの抜粋カード。あくまで早見表であり、直接はゲームで使用しない。
場の構成
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相手ゴール |
|
レフトウイング |
ストライクゾーン |
ライトウイング |
ミッドフィールド |
レフトバック |
ライトバック |
センターバック |
|
自分ゴール |
|
- 選手カードは、フィールドという空間に存在する。
- フィールドは 2つのゴールと、7つのゾーンで構成される。
上図は自分から見たフィールドの構成図(相手から見れば、前後左右が逆になる)。
- ゴールにはゴールキーパーのみが存在でき、それ以外の出場選手はいずれかのゾーンに存在することになる。
※それぞれのゴールは、厳密には各自のセンターバックゾーンの一部として扱われる。
- アクションカードの使用後は捨て札(Discard)という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: Superstar Games
○ 発売開始: 1995年
- ○ ラインナップ
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