ジャガーノーツのTCGカタログ
スポーツトレーディングカードゲーム『MLB Showdown(野球TCG MLBショーダウン)』のルール解説。
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MLB Showdown Sports Card Game
MLBショーダウン
Last Update 2019/8/24 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦(スポーツ競技の再現)。メジャーリーグの球団オーナー・監督・マネージャーとなり、
自球団と契約した野球選手と共に相手球団から勝利をもぎ取る。
● 原作
実在のスポーツ団体(MLB)。
● 世界設定
アメリカのメジャーリーグです。としか言いようがないなあ。
● 本ゲームについて
日本のプロ野球のTCGは、他社からいくつかでていますが、こちらはアメリカのメーカーの作品だけあってメジャーリーグがテーマです。
他社製品とシステムが異なるうえ、日本のプロ野球球団の拡張セットが出るとも思えませんので、残念ながら日米対決の再現はできません。
まあ、日本の野球よりもメジャーリーグのほうが好きな方、及びイチローや新庄たちのファンにおすすめ。
ここでは複数あるルールのうち“上級ゲーム”について解説します。
基本構成
勝利条件
- 試合終了時に相手より獲得得点が多い(得点が同じ場合は引き分け)。
事前準備
● 戦略デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
戦略カードのみで構成されていること。
同名カードはデッキに 3枚まで(サイドボード部分を含む)。
● チーム (1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 20枚以下。
- 構築条件:
選手カードのみで構成されていること。
同一選手はチームに 1枚のみ。
チームはポジション・プレイヤー(いわゆるスタメン)と補欠の 2種類の組み合わせで構成されている。
スタメンは 12枚(DH制を採用する場合は 13枚)、補欠は 8枚(DH制を採用する場合は 7枚)までの組み合わせとなる。
スタメンは投手 4枚ちょうど、投手以外 8枚(及びDH 1枚)で、全ての守備位置に 1 対 1で適応していなければならない(DHは除く)。
※ただし外野手(OF)は例外であり、レフト(LF)・ライト(RF)・センター(CF)の中のいずれか任意の守備位置に割り当てることができる。
選手カードのポイントの合計値が 5000以下であること。ただし、補欠のポイントは記載値の 5分の1の値で計算する。
※ただし投手の中の救援投手とクローザーは、交代要員としてポイント補正が最初から組み込まれている。そのため補欠採用しても 5分の1にはならない。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード (サイドボード): 15枚ちょうど。すべて戦略カードであること。
○ 20面ダイス: 適当数。
○ 各種表示マーカー: 得点表示マーカーなどを適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント (獲得得点): 0点。以後蓄積する。
- 開始手札: 3枚。上限は無し。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し。
その他構成
● カードの行動表現
- カード表: 通常状態。
- カード裏 (ラインナップ): アウトカウント1つ分。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(捨て山を再使用)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(実質不可)。
- 召喚酔い: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 考慮不要。
- ユニーク処理: 無し。
ゲームの流れ
開始準備
- あらかじめ野球としてのルール(DH制やイニング数・延長など)の扱いを決めておく。
※基本は 9回裏まで行うが、プレイ時間などによりイニング数を変更することもできる。
※2000年当時、DH制はアメリカンリーグ所属チームの主催試合において採用。
※2000年当時、延長は無制限。
- それぞれ自分のポジション・プレイヤーを、打順ごとに並べて場のラインナップに表向きに配置する。
それ以外の選手は、それぞれ対応するブルペンとベンチに配置する。
- それぞれの戦略デッキをシャッフルする。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれ自分の戦略デッキより手札としてカードを 3枚引く。
全体の基本進行
イニングと呼ばれる手順を繰り返し、9回(あるいは規定回)終了した時点で得点差があればゲーム終了。
同点の場合は続けてイニングを繰り返し、得点差が付いた時点でゲーム終了(延長に上限を設ける場合、最後まで同点ならば引き分け)。
イニング(1回の手順)の進行
☆ 表イニング
- 先攻が攻撃側・後攻が守備側となる。
- それぞれ自分の戦略デッキよりカードを 1枚引き、手札に加える。
- 守備側がマウンドに投手を配置する。
- 攻撃側がアウトを 3回とられるまで(3アウトになるまで)、以下の打席を繰り返す。
※本ゲームでの各打席は、いわゆる一球勝負(2ストライク 3ボール)の状態で行われる。
○ 打席
▽ ステップ1 ピッチ(Pitch)
- 攻撃側が、次の打者を打席に配置する。
- それぞれ使用タイミングがピッチ前の戦略カードを、任意で使用する。
- 守備側が、20面ダイスを 1つ振る。投手の記載制球力にダイス目(および各種修正値)を加えた値が、今回の制球力の値となる。
- 制球力と攻撃側の打者の記載出塁値の値を比較し、その大小で今回の投球結果が以下のように判定される。
※投手が DHを使わず打席に立つ場合、出塁値を持たないので比較(およびダイスロール)を行わずに相手投手側のアドバンテージとなる。
- 制球力 > 出塁値: 投手側にアドバンテージ(投手側のカードのスイング結果表を使用する)。
- 制球力 ≦ 出塁値: 打者側にアドバンテージ(打者側のカードのスイング結果表を使用する)。
▽ ステップ2 スイング(Swing)
- 攻撃側が、20面ダイスを 1つ振る。
- それぞれ使用タイミングがスイング後の戦略カードを、任意で使用する。
- 今回使用するスイング結果表のダイス目に対応する項目が、今回の打撃結果となる。
- 打撃結果に従い、アウトカウントの蓄積や出塁・得点の獲得などを行う。
※アウトになった選手をラインナップに裏向きに戻すことで、アウトカウントの表示を行う。
※詳細については、野球本来のルールに従うこと。
- それぞれ使用した戦略カードすべてを、自分の捨て山に送る。
- それぞれの選手をラインナップに戻し、アウトカウントを 0にする(裏向けていた選手を表向きにする)。
☆ 裏イニング
- 後攻が攻撃側・先攻が守備側となる。
- それぞれ自分の戦略デッキよりカードを 1枚引き、手札に加える。
- 守備側がマウンドに投手を配置する。
- 攻撃側がアウトを 3回とられるまで(3アウトになるまで)、以下の打席を繰り返す。
○ 打席
表イニングと同様に、各打席の処理を行う。
- それぞれの選手をラインナップに戻し、アウトカウントを 0にする。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 球団について
- ほとんどのカードには属性概念として球団が存在する。
- それぞれに当時実在した MLBの球団名が記載されている。
● DH制について
- 野球のルールには指名打者(DH)の制度が存在し、投手の代わりに打席専門の選手を打者として使用することができる。
- 実際の野球においては、特定リーグでの試合において DH制が採用されている。
- 本ゲームにおいては、DH制を使うかどうかはプレイヤーの任意である。使用するかどうかは事前に決めておくこと。
カード構成
● 継続的に使用されるカード
○ 選手(Player)カード (コスト不要)
- 野球を行う選手たち。
- チームに入れて使用される。
- 基本的にはゲーム開始時にポジション・プレイヤーとして 9名がラインナップに配置され、途中交代しない限りは終了まで永続する。
※選手の交代は、原則として野球本来のルールに従うこと。
- ポイントの値を持ち、チーム編成の際に使用される。
- 大きく投手と野手に分けられる。投手は制球力(Control)・野手は出塁値(On-Base)の値を持ち、それぞれ打席において使用される。
※投手は出塁値を持たないので、打席に直接立つときは無条件で相手のアドバンテージとなる。
- 野手はスピードの値を持ち、一部の戦略カード(盗塁関連など)で使用される。
- 利き腕の項目を持ち、一部の戦略カードで使用される。投手については、投打ともに同じ利き腕として扱う。
- 守備位置または投手としてのタイプの項目を持ち、守備時における役割が指定されている。
※一部の選手は複数の守備位置と、それに対応したフィールディング値を持つ。
- 守備位置の隣にフィールディング(またはアーム)の値を持ち、一部の戦略カードで使用される。
フィールディングはダブルプレイの判定などに用いる修正値である。なお投手と捕手は、フィールディング値は一律で +0となる。
アームは相手側の盗塁判定などに用いる修正値であり、捕手のみがこの値を持っている。
- 投手はピッチ可能イニング数(IP)の値を持ち、万全の状態で投げられるイニング数が決められている。
IP値を超えるイニングを投げる場合、各投球(ピッチ)時に超過イニング数分の値だけのマイナス修正が加えられる。
- それぞれダイス目と打撃結果で構成されたスイング結果表を持ち、20面ダイスの値と照らし合わせることで打撃結果を判定する。
ちなみに野手のスイング結果表は自分で使うための物であるが、投手のスイング結果表はこちらが有利な時に相手打者に使わせるための物である。
● 一時的に使用されるカード
○ 戦略(Strategy)カード (コスト不要)
- 試合中のさまざまな戦略。
- デッキに入れて使用される。
- 攻撃(赤)・守備(青)・ユーティリティタイプ(白)の 3種類の作戦タイプが存在し、それぞれで使用タイミングが異なる。
- それぞれ指定タイミングに使用し、打席終了時にすべて捨て山に送られる。
※カードとしては一時使用であるが、カードの効果はゲーム終了まで永続する場合がある。
場の構成
- 永続カードは、フィールドという空間に存在する。
- フィールドは、投手置場(マウンド)と打者置場(本塁&打席)、さらに一塁から三塁までの各塁に大別される(上図はこちらが攻撃時のフィールドの構成図)。
なおフィールドは双方が向かい合う形で共用するため、攻守の状態により内容が 180度入れ替わる状態となる(攻撃時の本塁が守備時の二塁となる)。
- 各塁は 一・二・三・本塁 の順で連結しており、走者となった選手が進む場合は順番に次の塁に進む。
進んだことで本塁に到達した場合、1点を獲得するとともに走者でない通常の選手へと戻る。
- 出場中の選手は打席順でフィールドのラインナップに配置される。控え投手や補欠はそれぞれブルペンやベンチに配置される。
※ DH選手は、出場中の投手と同じ打席位置あたりに配置しておくこと。
- カードの使用後は捨て山(Discard pile)という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: Wizard of the Coast
○ 発売開始: 2000年
- ○ ラインナップ
-
- Showdown 2000(基本セット)
- Pennant Run 2000
- Showdown 2001
- Pennant Run 2001
- Showdown 2002
- Training Deadline
- Pennant Run 2002
- Showdown 2003
- 2003 Trading Deadline
- 2003 Pennant Run
- Showdown 2004
- 2004 Trading Deadline
- 2004 Pennant Run
- Showdown 2005
- 2005 Trading Deadline
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