ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『G.I. JOE』のルール解説。
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G.I. JOE Trading Card Game
G.I. ジョー
Last Update 2022/10/1 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による殲滅戦。プレイヤーは軍や犯罪組織の幹部となり、部下である兵士たちを率いて相手を排除する。
● 原作
アクションフィギュア『G.I. ジョー』シリーズ。
マルチメディア展開『地上最強のエキスパートチーム G.I. ジョー』シリーズ
● 世界設定
時は冷戦末期。世界征服をたくらむ“コブラ”という武装組織が、地下社会で暗躍していた。
アメリカ軍はそれに対して、“G.I. ジョー”と呼ばれる特殊チームを編成することで対抗したのである。
● 本ゲームについて
アクションフィギュアを基にした、スーパーヒーローシリーズのTCGです。
本来『G.I. ジョー』は、第二次大戦の兵士をモチーフとした 12インチ(約 1/6)の着せ替え人形でした。
それがアクションフィギュアブームに乗って、設定も新たに 3.75インチのシリーズとして生まれ変わりました。
本作は、その生まれ変わったヒーローの戦いを再現しています。
※今回は アドバンスド・ルール について説明します。
基本構成
勝利条件
- ターン終了時に、場に自分のユニットのみが存在する。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50枚以上。
- 構築条件: 同名(サブタイトルを含む)カードはデッキに 4枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 場に残っているユニットがプレイヤーライフを兼ねる。
- 開始手札: 0枚。その後は一時的に存在するが、ターンを跨ぐことはない。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 類似要素が存在(開始時のポイントが異なる。カードはそれぞれ 1ターン目から引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- ユニット・カード縦: アンタップ状態。
- ユニット・カード横: タップ状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(捨て札を再使用)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 選択ルール採用時のみ。同名(メインタイトルのみ)ユニット、自軍ユニーク、先出し生存。
- ユニットの攻撃は相手前列にいるユニットを対象とし、攻撃側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- 先攻・後攻を決定する(本作では、ここで決めた順番が最後まで適用される)。
- 先攻が、自分の場のカードのサプライポイントの合計が 15点に達するまで、以下の処理を繰り返す。
※15点を越えてもよいが、規定値以上となった時点で処理は終了する。
- デッキの一番上のカードを引く。
- 引いたカードを、ユニットとして自分の場の以下のいずれかの位置に配置する。
※それぞれのユニットは重ならず、個別に存在する(有人かどうかも、重ならずに前後隣接で判定される)。
- 前列の任意箇所(最初の 1体目のみ)。
- 前列の中の、既に存在するユニットの左右いずれかの隣接位置(この時点では前列は横一列となる)。
- 後列の中の、既に存在するいずれかの前列ユニットの真後ろの位置(前列ユニット 1体につき、それぞれ 1体まで)。
- カードの配置時効果や、選択ルールの効果(ユニーク処理など)が発動する。
- 後攻が、サプライポイントの合計が 17点に達するまで、先攻と同じ処理を繰り返す。
※処理自体は同じだが、先攻とはポイントの値が異なる。
全体の基本進行
ターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了(1回のターンで双方が処理を行う)。
ターン(1回の手番)の進行
○ 1 対 1による個人戦(ONE-ON-ONE COMBAT)
- それぞれデッキからカードを 2枚引き、手札に加える(記載上、上下反転して持つことが望ましい)。
- 先攻が攻撃側となり、場の前列にいるユニットによる個人戦を 1回行う(後述)。
- 後攻が攻撃側となり、場の前列にいるユニットによる個人戦を 1回行う。
各 個人戦の処理
▽ アンタップ処理
- 攻撃側の前列のユニットがすべてタップ状態の場合、攻撃側のユニットをすべてアンタップ状態にする。
▽ 攻撃の宣言
- 攻撃側が今回攻撃を行うユニットとして、自分の前列にいるアンタップ状態のユニットからいずれか 1体を選ぶ。
- 攻撃側が今回の攻撃対象として、相手の前列にいるユニットの中からいずれか 1体を選ぶ。
- 攻撃側が攻撃を行うユニットをタップ状態にすることで、攻撃を宣言する。
同時に攻撃対象ユニットもタップ状態となる(すでにタップ状態ならそのまま)。
- 今回の戦闘が、攻撃ユニットと攻撃対象ユニットによって行われることになる。
▽ ブーストの使用
- 今回のブーストカードとして、それぞれ自分の手札からいずれか 1枚を裏向きで場に出す。
※後攻が個人戦を行う際は、選ぶ間もなく残った手札を出すことになる。
- それぞれのブーストカードを表向きにする。記載のブースト効果を発動する。
▽ 個人戦闘の解決
- それぞれ戦闘を行うユニットの記載パワーにブーストカードの(ユニットと色が一致する)修正値などを加え、今回のパワー値を算出する。
- それぞれのパワー値を比較し、その結果により以下の処理を行う。
- いずれかが引き分け効果を使用: ブーストに記載された“DRAW”効果により、引き分けとなる(特に何もしない)。
- 引き分け効果未使用:
- 相手より値が大きい: 戦闘に勝利。特に何もしない。
- 双方の値が同じ: 引き分け。特に何もしない。
- 相手より値が小さい: 戦闘に敗北。そのユニットが破壊され捨て札に送られる。
▽ 個人戦の終了
- それぞれ今回使用したブーストカードを捨て札に送る。
- それぞれ自身の真正面にいた前列ユニットがいなくなった後列ユニットが、すべて前列に移動する(前に詰められる)。
- 今回の個人戦が終了する。
○ チームによる射撃戦(TEAM FIREFIGHT)
- それぞれ自分の場に残っているユニットの数を数える。
それぞれデッキから先ほど数えた値分の枚数のカードを引き、表・横向きで一時的な射撃カードの山(事実上の手札)を作成する。
- 先攻が攻撃側となり、場のユニットによる射撃戦を 1回行う(後述)。
- 後攻が攻撃側となり、場のユニットによる射撃戦を 1回行う。
※先攻の射撃戦で後攻のユニットがすべていなくなっても、後攻の射撃戦は続けて行われる(同時処理として扱われる)。
各 射撃戦の処理
▽ 射撃カードの割り振り
- 攻撃側が自分のすべての射撃カードを、相手の前列にいるユニットに任意配分で割り振る。
▽ 対象の破壊
- 射撃カードすべてを 1体のユニットに割り振り、かつ射撃カードに“Direct Hit”アイコンが含まれる場合、その相手ユニットが破壊される。
- 割り振られた射撃カードの記載“Hit”(修正を加えた Missile Hit を含む)アイコンの合計が、記載パワー値以上となる相手ユニットがすべて破壊される。
▽ 射撃戦の終了
- 攻撃側の射撃カードを、すべて捨て札に送る。
- それぞれ自身の真正面にいた前列ユニットがいなくなった後列ユニットが、すべて前列に移動する。
- 今回の射撃戦が終了する。
○ ターン終了
- この時点で自分の場にのみユニットがいる場合、ゲームに勝利する(どちらもいなければ引き分け)。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 陣営と色について
- カードには属性概念として陣営と色が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 陣営は原作の所属組織であり、G.I. ジョー と コブラ の 2種類が存在する。
※本作においては、一つのデッキに両陣営が混じっていても特に問題はない(ただし混ぜるとデッキが不安定になる)。
- 色は陣営の補助概念であり、G.I. ジョー陣営は 青・白・赤 の 3色、コブラ陣営は 灰・紫・金 の 3色が存在する。
- 特に色要素は、個人戦におけるブーストで使用される。
● サプライポイントについて
- カードの右上にはサプライポイントとして白い点が存在し、ゲーム開始時の配置条件となる。
- サプライポイントはカードの右上に白い点として存在し、点の個数がポイント数となる。
- 先攻はポイント合計が 15点・後攻は 17点に達する分のカードが、ゲーム開始時にユニットとして配置される。
● バースト・射撃カードについて
- カードには本来の役割とは別に、戦闘補助を担うバーストカードと射撃カードの役割を持つ。
- バーストカードは個人戦において、射撃カードは射撃戦において使用される。
- 個人戦ではバーストカードとして、手札のカードが使用される。
通常は色ごとの修正値 3種が記載されており、対応色を持つ戦闘ユニットのパワーを強化する。
- 射撃戦では射撃カードとして、一時的な山(表向きの手札)として集められたカードが使用される。
それぞれ一定数の関連アイコンが記載されており、カードを任意配分で割り振ることで相手ユニットに対するダメージとなる。
カード構成
● 永続・一時的に使用するカード
○ ユニット(Unit)カード (配置条件が存在)
- プレイヤーの部下となる兵士たち。場にユニットとして配置される。
- 場に永続配置されるユニットが基本形となるが、それ以外にもバーストや射撃カードとして使用される。
- ユニットとしては、兵士(Soldier)とビークル(Vehicle)の 2種類に大別される。
- ゲーム開始時に一定数が場にユニットとして配置され、双方のユニット同士による戦闘が行われる。
その際デッキに残ったカードが、使い捨てでバーストカードや射撃カードの役割を担う。
- 兵士は以下の特徴を持つ。
- 武装したスーパーヒーローで、ユニットの基本形。
- パワーの値(Power number)を持ち、戦闘の際に使用される。
パワー値は個人戦においての戦闘力であり、射撃戦では体力として扱われる。
- ビークルは以下の特徴を持つ。
- 武装した装甲車両たち。小型戦闘機なども含まれる。
- それぞれ無人で戦えるが、実力を発揮するには有人操作が必要となる。
- 自身が前列にいて後列真後ろに兵士ユニットがいる場合は“有人”、それ以外の場合は“無人”となる。
※後列の兵士はただいるだけでよい。設定上は陣営に関わらずすべての兵士が操縦できる。
- パワー値を 2つ持ち、有人時には値が大きい側・無人時は小さい側の値が使用される
- ミサイル攻撃には弱く、射撃戦でミサイルアイコンを割り振られると 1つで 2つ分のヒット扱いとなる。
- ユニットは、個人戦で負けるか射撃戦でパワー値以上のヒット(あるいは直撃弾)を受けた場合に破壊される。
なおダメージ蓄積などは無く、ヒットも各戦闘ごとに初期化される。
- 上下反転した部分に、バーストカードとしての項目が記載されている。
通常はそれぞれいずれかの陣営 3色に対応した 3つの修正値(Boost number)を持ち、対応色を持つユニットのパワーを強化する。
また一部のカードは、バーストとして使用時にのみ発動するバースト効果を持つ。
- 側面部分に、射撃カードとしての項目として一定数のアイコンが記載されている。それぞれのアイコンの内容は以下の通り。
※右と左の両側面に記載されているが、使用時はどちらかの側のみを参照する(どれも左右で記載内容は同じ)。
- Hit(弾痕アイコン): 通常ダメージ。相手パワー分の数のアイコンを割り振ることで、相手ユニット破壊。
- Direct Hit(照準): 通常は 1Hit扱い。ただし射撃カードすべてを 1体に割り振った上でこれが含まれる場合、パワー値に関わらず相手ユニット破壊。
- Missile Hit(ミサイル弾): このアイコン 1つでビークルに対して 2Hit扱い(兵士には 1Hit扱い)。
場の構成
Back rank | 敵陣 後列 |
Front rank | 敵陣 前列 |
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Front rank | 自陣 前列 |
Back rank | 自陣 後列 |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場はそれぞれの前列と後列に大別される(上図は場の構成図)。
- ユニット配置は前列が起点となり、前列への追加は従来分に隣接する部分に配置される(戦闘で歯抜けがおきることもある)。
後列へは、前列にいるいずれかのカードの真後ろ部分に対してのみ配置できる。
- 列の前後関係は意味を持ち、ビークル操縦などの条件となる。
また前列真正面のユニットがいなくなった後列ユニットは、即座に前詰めで移動させれらる。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は捨て札置き場という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: Wizards of the Coast
○ 発売開始: 2004年
- ○ ラインナップ
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