ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Dredd』のルール解説。
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Dredd : The Card Game
ジャッジ ドレッド
Last Update 2023/10/14 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
複数(2 ~ 4人)対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーはメガシティ・ワンの法務局上級判事となり、部下であるジャッジを率いて治安維持に奔走する。
● 原作
コミック『Dredd』。
※映画『ジャッジ ドレッド』は、原作を同じくするものの直接は関係なし。
● 世界設定
第三次世界大戦は全面核戦争に発展し、あらゆる地域が焦土に包み世界秩序ともども終結した。
かろうじて崩壊を間逃れたアメリカ東海岸には難民が殺到し、超巨大都市“メガシティ・ワン”が誕生する。
だがあまりの密集ぶりに社会が維持できなくなり、昼夜を問わず凶悪犯罪が巻き起こっていた。
この事実に対し、メガシティ・ワンの法務局は究極の対策を導入した。
捜査・逮捕・判決の権限を持つ無敵の武装裁判官“ジャッジ”の登場により、犯罪者はその場で次々処罰されていったのである。
● 本ゲームについて
イギリスの人気コミックのTCGです。
プレイヤーは法務局の同僚であり、互いに戦うことはありません(悪人の操作代行はあります)。
ただ登場人物のユニーク処理が徹底しているためかソリティア感は少なく、仲間同士で競い合う内容となっています。
※ここでは上級ルールにあたる、メインルールについて解説します。
基本構成
勝利条件
- 報告ラウンドにおいて、名声値を 20以上保有している。
- 報告ラウンドにおいて、褒賞値を 5以上獲得している。
- “ダーク・ジャッジ”を、4体すべて封印している(その瞬間)。
- 自分以外のプレイヤーがすべて脱落する。脱落条件は以下の通り。
- 自分のすべてのジャッジが、(死亡や謹慎処分などで)チームからいなくなる。
- 自分のチーム罰則トークンが、自分のジャッジの人数以上になる(いずれかのラウンド終了時)。
- 自分のデッキが尽きる(引くべき時に引けない)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚以上。
- 構築条件:
ジャッジカード以外のカードで構成されていること。
※相手とカードが混じるため、プレイヤーごとに柄が異なるスリーブで区別を付けておくことが望ましい。
● ジャッジ (1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 任意数。
- 構築条件:
ジャッジカードのみで構成されていること。
この時点での条件は(ジャッジであること以外)特にないが、ゲーム開始時に以下のチーム構築条件が発生する。
※要は自分が使いたいジャッジを相手に使われてしまう可能性があるので、対処できるように予備の存在を考慮しておくこと。
- 場の全体でユニーク扱いとなる(全プレイヤー間で、同一ジャッジはそれぞれ 1体まで)
- それぞれのチームにおいて、ジャッジの記載経験値の合計が 40以下であること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ サイコロ: 通常の 6面ダイスを 2個以上。
○ 各種表示用マーカー: 種類ごとの区別が付くおはじき状の物を適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント:
- 名声値(Prestige Total): 使用するジャッジの記載名声値の合計。以降増減する。
- 褒賞値(Commendation): 0ポイント。以降蓄積する。
- 開始手札: 7枚。上限も 7枚(各ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(全員 1ターン目からカード調整を行う。ただし 1ターン目はジャッジ回復を行わない)。
その他構成
● カードの行動表現
- ジャッジ・バックアップ 奥側・表向き: 準備(Ready)状態。
- ジャッジ・バックアップ 手前側・表向き: 活性化(Activated)状態。
- ジャッジ・バックアップ 手前側・裏向き: 非活性化(Inactive)状態。
- 犯行現場 表向き: 犯行現場として有効な状態。
- 犯行現場 裏向き: 無効状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 可能。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 有り(名声値を蓄積コストとして使用)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: ジャッジ・凶悪犯・イベントカード、両軍ユニーク、先出し生存。
※本作では監獄や廃棄パイルが、場の一部として扱われる(出たっきりとなる)ことに注意。
- 戦闘は割り当てられた犯罪調査の中で発生し、ジャッジのチームと凶悪犯の一団との間で行われる。
※凶悪犯はプレイヤーとは異なる概念であるが、各犯罪ごとに相手プレイヤーが一時的に操作する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれがサイコロを振ることで、チーム編成の行動順を決定する(出目が高い順)。
- 先ほど決定した順番で、それぞれ自分が用意したジャッジカードを以下の条件で 1枚ずつ出していく。
それぞれが望む数のジャッジカードを出すことで、それぞれが使用するチームが編成される。
- それぞれが順番に、用意した分から任意のジャッジカードを 1枚ずつ準備状態で出していく。
ただしいずれかのプレイヤーが先に場に出したジャッジカードは、出すことができない(全体ユニークとなる)。
- 自分の場に出したジャッジカードの記載経験値の合計が、必ず 40以下に収まること。
- 上記の条件を満たす範囲で、何枚でも出せる(もう出さなくてもよい時は、出すのをパスする)
- 最終的に自分の場に出した分が使用するジャッジとなり、そのジャッジによりそれぞれのチームが編成される。
※未使用分のジャッジは、今回のゲームでは使用されない。
- それぞれ自分のジャッジを任意順で横一列に並べる。この中で一番左側のジャッジが、自チームのチームリーダーとなる。
- それぞれの自分のジャッジの記載名声値を合計する。この値がプレイヤーのゲーム開始時点での保有名声値となる。
- それぞれ自分のデッキから、手札としてカードを 7枚引く。
全体の基本進行
ターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時にゲーム終了。
※全員が同じターンに処理を行うため、ターンプレイヤーの概念は無い。代わりに処理起点となる当直(親)の概念が存在する。
ターン(1回の手番)の進行
○ ロースター(Roster)フェイズ
○ 準備(Ready)ラウンド
- それぞれが以下の条件で、自分の場のすべてのジャッジとバックアップの(準備状態への)回復を行う。
※ 1ターン目は行わない。また効果で特定ジャッジの回復が制限される場合もある。
- 活性化状態のカード: 準備状態にする。
- 非活性化状態のカード: 活性化状態にする(つまり完全回復に 2ターンかかる)。
- それぞれ任意で自分のジャッジの並び順を変更する(チームリーダーを変更得薄)。
※この時点で一番左側のジャッジが活性・非活性化状態の場合、準備状態の中で一番左側のジャッジがチームリーダーとなる。
- それぞれの保有名声値を比較し、一番値が高いプレイヤーがゲーム開始時の当直(Duty Judge: 要するにこのターンでの親)となる。
※同値の場合は、その中で自分のジャッジの経験値が高い側(1体ずつ比較。もしも全部同じならサイコロで当直を決める)。
- 当直がサイコロを 1つ振る。
出目が奇数ならこのターンの時間概念は“夜”・偶数なら“昼”となる。
○ ブリーフィング(Briefing)フェイズ
○ リソース(Resource)ラウンド
- それぞれ任意で手札のリソースカードを、リソースとして場のジャッジやチームに付ける形で配置する。
- それぞれ手札にジャッジカードがある場合、任意でチームの追加メンバーとなるジャッジとして場に配置する。
○ 犯罪(Crime)ラウンド
- それぞれが手札の犯罪カード 1枚を、未割り当ての犯罪として場の中央に配置する。
※可能な限り、全員が場に 1枚ずつ出すこと。
○ 割り当て(Assignment)ラウンド
- 当直が、場の未割り当ての犯罪を、自分を含めた各プレイヤーの“準備状態のジャッジがいるチーム”に 1枚ずつ割り当てる。
※どの犯罪をどのチームに割り当てるかは、当直の任意。ただし“ダーク・ジャッジが付いている犯罪”に限り、それぞれが割り当てを拒否できる。
※各プレイヤーのチームは、それぞれ自分に割り当てられた犯罪を調査フェイズに調査することになる。
- “準備状態のジャッジがいないチーム”のプレイヤーは、(職務怠慢の咎で)保有名声値を 1だけ減らす。
- “準備状態のジャッジがいながら犯罪が割り当てられなかったチーム”のプレイヤーのチームは、“パトロール”を行うことになる。
パトロールを行う各チームごとに、それぞれ以下の処理が行われる。
- 対象チーム以外のプレイヤーが、任意で手札から犯罪カード 1枚を、対象チームに割り当てた犯罪として場に出す(いずれか 1枚まで)。
- この時点で犯罪が割り当てられていない場合、対象プレイヤー自身が任意で手札から犯罪カード 1枚を対象チームに割り当てて場に出す。
- 最終的に犯罪が割り当てられなかったチームは、このターン本当にパトロールを行うことになる(ゲーム的には他人のプレイを傍観する)。
- この時点でどのチームにも割り当てていない未割り当ての犯罪が場にある場合、当直は保有名声値を 1だけ減らす。
さらに未割り当ての中に凶悪犯が付いている犯罪がある場合、当直は該当犯罪 1枚ごとに保有名声値を 1ずつ減らす。
※ただし“ダーク・ジャッジが付いている犯罪”は、(専門チームでなければ対処できないため)この処理の対象外となる。
○ 調査(Investigation)フェイズ
- 当直から時計回り順に、以下のどちらかの処理を行う。
- パトロールを行うチームのプレイヤー: 保有名声値を 1だけ獲得する。
- 犯罪を割り当てられたチームのプレイヤー: 以下の調査処理(事件の解決)を行う。
※なおそれぞれの調査において調査側に準備状態のジャッジがいなくなった場合、通常はその時点で調査終了となる(“調査の終了”に進む)。
各調査の処理
○ 犯行現場(Scene)ラウンド
- 今回の犯罪を担当するプレイヤーが調査側、調査側の左隣のプレイヤーが今回の犯行側となる。
- 今回の犯罪に表向きの犯行現場が付いていない場合は、犯行プレイヤーから順に以下の処理を 1回ずつ行う。
- 任意で手札の犯行現場カード 1枚を、犯行現場として対象の犯罪に表向きに配置する。
配置した場合は、以降の処理を飛ばしこのラウンドを終了する。
- 今回の犯罪に誰も表向きの犯行現場を付けなかった場合、以降の処理を飛ばし“調査の終了”処理に進む。
※要するに、犯罪が起こりそうで起こらなかったことになる。
○ 凶悪犯(Perp)ラウンド
- 犯行プレイヤーから順に以下の処理を行う。
- 今回の犯罪に凶悪犯を配置していないプレイヤーが、任意で手札の凶悪犯カード 1枚を凶悪犯として対象の犯罪に配置する。
- 今回の犯罪に凶悪犯が付いていない場合、以降の処理を飛ばし“調査の終了”処理に進む。
- 犯行プレイヤーが、今回の犯罪に付いている凶悪犯の中から任意の 1体を“主犯(Lead Perp)”として指定する。
※主犯以外はすべて“共犯(Supporting Perp)”となる。なお凶悪犯が 1体の場合は、その凶悪犯が無条件で主犯となる。
○ 説得(Challenge)ラウンド
- 調査側がサイコロを 2つ振り、出目の合計が今回の調査側の説得基準値となる。
- 調査側がチームリーダーの記載権威値や各種修正を説得基準値に加え、調査側の説得値を算出する。
- 調査側が説得ロール値のオプション修正能力(サイコロの振り直しなど)を持つ場合、この時点で使用するかどうかを宣言する。
- 犯行側がサイコロを 2つ振り、出目の合計が今回の犯行側の説得基準値となる。
- 犯行側が主犯の記載決意値や各種修正を説得基準値に加え、犯行側の説得値を算出する。
※共犯 1体につき、+1の修正が加えられる。
※今回の犯罪と主犯の“動機”内容が一致している場合、+3の修正が加えられる。
- 調査側がオプション修正の使用を宣言した場合、ここで能力を使用して最終的な説得値を算出する。
- 調査・犯行側それぞれの説得値を比較し、値が大きい側が説得に勝利する(同値は犯行側の勝利)。
- 説得の勝敗により、それぞれ以下の処理を行う。
調査側の勝利:
- 今回の犯罪に付けられた主犯が逮捕される。
- 以降の処理を飛ばし、“判決ラウンド”に進む。
犯行側の勝利:
- 調査側プレイヤーの保有名声値を、1だけ減らす。
- 次の“戦闘ラウンド”に進む。
○ 戦闘(Combat)ラウンド
- 調査側がサイコロを 2つ振り、出目の合計が今回の調査側の戦闘基準値となる。
- 調査側がチームリーダーの記載能力値や各種修正を戦闘基準値に加え、調査側の戦力値を算出する。
- 調査側が戦闘ロール値のオプション修正能力(サイコロの振り直しなど)を持つ場合、この時点で使用するかどうかを宣言する。
- 犯行側がサイコロを 2つ振り、出目の合計が今回の犯行側の戦闘基準値となる。
- 犯行側が主犯の記載能力値や各種修正を戦闘基準値に加え、犯行側の戦闘値を算出する。
※共犯 1体につき、+1の修正が加えられる。
※主犯の“得意犯罪”の内容が犯罪のいずれかのキーワードと一致している場合、+3の修正が加えられる。
- 調査側がオプション修正の使用を宣言した場合、ここで能力を使用して最終的な戦闘値を算出する。
- 調査・犯行側それぞれの戦闘値を比較し、値が大きい側が説得に勝利する(同値は犯行側の勝利)。
- 戦闘の勝敗により、それぞれ以下の処理を行う。
調査側の勝利:
- 以下の内容で、主犯の死亡判定を行う。
- 調査側戦闘値 ≧ (犯行側戦闘値 * 2): 主犯が死亡する。
- 調査側戦闘値 < (犯行側戦闘値 * 2): 主犯が負傷したうえで逮捕される。
- 次の“判決ラウンド”に進む。
犯行側の勝利:
- 以下の内容で、チームリーダーの死亡判定を行う。
- (調査側戦闘値 * 2) ≦ 犯行側戦闘値: チームリーダーが死亡する(破棄パイルに送られる)。
- (調査側戦闘値 * 2) > 犯行側戦闘値: チームリーダーが負傷し、非活性状態になる。
- 今回の犯罪と凶悪犯はすべて場に残る(盤面はそのままだが、ストーリー的には犯人たちが現場から逃走し犯罪は解決していない扱いとなる)。
- 以降の処理を飛ばし、“調査の終了”処理に進む。
○ 判決(Sentencing)ラウンド
- 主犯の状態により、それぞれ以下の処理を行う。
主犯が死亡:
- 調査側が名声値を、1だけ獲得する。
- 主犯がダーク・ジャッジ以外の場合は、持ち主の廃棄パイルに送られる。
主犯がダーク・ジャッジの場合は、持ち主のレシークパイルに送られる(厳密には死んでいない)。
※監獄や廃棄パイルは場の一部であり、ユニーク判定の対象となることに注意。
ダーク・ジャッジ以外の主犯を逮捕:
- 調査側が今回の犯罪に記載されている量刑テキストの中から、いずれか 1つの項目を選択する(判決を言い渡す)。
- 選択した量刑の記載効果が発動する。
- 調査側が、今回の犯罪および犯罪に付いているすべての(裏向きなどを含めた)カードに記載されている分の名声値を獲得する。
- 主犯がカードの持ち主の監獄に送られる。
ダーク・ジャッジを主犯として逮捕:
- 調査側が、今回の犯罪および犯罪に付いているすべてのカードに記載されている分の名声値を獲得する。
- 調査側が以下の方法で、ダーク・ジャッジの封印を試みる。
- 自分のチームに封印要員となる“封印の条件を満たした準備状態のサイ・ジャッジ”がいるかどうかを確認する。
封印できる要員がいない場合、ダーク・ジャッジは封印されるこなく逃走し、持ち主のレシークパイルに送られる。
- 封印できるサイ・ジャッジの中から今回の封印を担当する 1体を指定し、活性化状態にする。
- 対象のダーク・ジャッジが封印を行うサイ・ジャッジの下に配置されることで、封印が完了する。
- 今回の犯罪および犯罪に付いている(主犯以外の)すべてのカードが捨て札となり、それぞれ持ち主のレシークパイルに送られる。
- 今回の犯罪が解決された扱いとなる。
○ 調査の終了
- 今回の犯罪が解決(破棄)されていない場合、以下の処理を行う。
- 犯罪に犯行現場が付いている場合、犯行現場が裏向きとなる。
- 今回の犯罪が未割り当ての状態に戻る。
- 今回の調査が終了する。
○ プロセス(Process)フェイズ
○ 報告(Debrief)ラウンド
- それぞれの勝利条件(名声値など)の判定を行う。
- いずれかのダーク・ジャッジを封印している場合、1体に付き保有名声値を 1ずつ獲得する。
- それぞれが任意枚数の手札を捨てる(ただし上限値を越えている場合は、必ず上限に収まるように捨てること)。
- それぞれ自分の手札が上限値ちょうどになるように、デッキからカードを引いて補充する。
- 今回のターンが終了する。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 名声値について
- 本作ではプレイヤーごとの名声値が存在し、勝利条件は支払コストとして使用される。
- ゲーム開始時の保有名声値は、各プレイヤーごとにそれぞれ異なる。
それぞれ自分のゲーム開始時に存在するジャッジの記載名声値の合計値が、そのプレイヤーの開始時点の保有名声値となる。
- ゲーム開始後の名声値は、犯罪を解決することなどで獲得することができる。
- 名声値はゲームの基本勝利条件であり、報告ラウンドに 20以上の値を保有していることでゲームに勝利する。
- 名声値とは別の勝利条件として褒賞値が存在する。こちらはカード効果などで獲得され、報告ラウンドに 5つ以上を獲得していることでゲームに勝利する。
● コストと罰則について
- リソースや出来事カードにはコスト概念が存在し、カードの使用・配置には指定分の名声値が必要となる。
- カードコストはマイナスの値で記載され、保有名声値に指定値分の修正を加えることでコストが支払われる。
※なおコストがプラス値の出来事は、使用することで名声値が獲得できる。
※手札からジャッジを追加配置する場合は、(プラス値であるが例外的に)絶対値分の名声値を減らすことで配置される。
- 保有名声値が尽きた状態でコストを払う必要がある時は、代わりにチーム罰則の形で支払われる。
名声値を -1する代わりにチーム罰則トークン 1つが、チームの上に乗せられる。
※基本的には自分のまだチーム罰則トークンが乗っていないジャッジの上に乗せて、脱落までのカウントダウンを行う。
- チーム罰則はゲーム脱落条件であり、トークンの数が自分のジャッジ人数以上(空いているジャッジがいなくなる)となることで脱落する。
- チーム罰則とは別に、各ジャッジごとの個人罰則も存在する。
記載名声値以上の個人罰則トークンが乗せられたジャッジは謹慎処分扱いとなり、レシークパイルに送られる。
カード構成
● プレイヤーごとに配置されるカード
○ ジャッジ(Judge)カード (コスト不要、ただし再配置時は必要)
- プレイヤーの部下となる現場執行官。場にジャッジとして配置される。
- デッキとは別に用意され、ゲーム開始時から一定数が配置される。
この際にユニーク処理が行われ、各プレイヤーはそれぞれ別々のジャッジを使用する(相手と同じジャッジは使用できない)。
- ジャッジの存在はプレイヤーライフを兼ねており、すべて倒されたり破棄されてしまうとゲームに敗北する。
- 名声(Prestige)の値を持ち、プレイヤーの保有名声値の基準値となる。
- 経験(Experience)の値を持ち、ジャッジの配置条件などで使用される。
- 権威(Authority)の値を持ち、凶悪犯を説得して投降を促す際に使用される。
- 能力(Ability)の値を持ち、戦闘の際に使用される。
- 戦闘で凶悪犯相手に 2倍以上の戦力差で負けてしまった場合に死亡する。死亡時は廃棄パイルに送られる。
※2倍に至らない戦力差で負けた場合は、負傷したとして非活性状態となる。
- 他のカードの効果などで、個人罰則を受けることがある。
個人罰則はトークンの形で表示され、記載名声値以上のトークンが乗った場合は謹慎処分としてレシークパイルに送られる。
- カード効果などでデッキや手札に送られる場合がある。この場合は以下の制約を受ける。
- リソースラウンドに記載名声値を(増やすのではなく)消費することで、手札から配置できる。
- 手札から配置した分は追加メンバー扱いであり、他に準備状態のジャッジがいない場合を除いてチームリーダーになれない。
※ サイ・ジャッジ(Psi Judge)
- ジャッジの一種で、超能力戦闘のスペシャリスト。
- 通常のジャッジでは対処できないダーク・ジャッジを封印することができる。
- 準備状態から活性化状態にすることで、それぞれ 1体のダーク・ジャッジを封印できる。
封印中は、準備ラウンドに任意で回復せず封印を維持することを選ぶことができる。
※封印が解除されると、ダーク・ジャッジは逃げ出してしまう(レシークパイルに送られる)。
- ダーク・ジャッジを封印する場合、以下の条件をすべて満たしている必要がある。
- 所属しているチームが、ダーク・ジャッジの逮捕(の初期処理)に成功している。
- 自身が準備状態であり、他のダーク・ジャッジを封印していない。
- 自身の経験値が、対象となるダーク・ジャッジの決意値より大きい。
- ちなみにダーク・ジャッジの決意値の合計は 46であり、素のまま(経験値合計が最大 40)では全員の封印はできない。
4体すべてを封印するには、ダーク・ジャッジ対策用のカード(を用いたデッキ構築)による補正が不可欠となる。
○ リソース(Resource)カード (コスト必要)
- ジャッジが会得した技や追加兵装など。場にリソースとして配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 装備(Eequipment)・スキル(Skill)・バックアップ(Backup)の 3種類が存在する。
- 装備とスキルは場のジャッジに付ける形で配置され、付いたジャッジの能力を強化する。
ジャッジが場を離れたり廃棄パイルに送られる場合は、レシークパイルに送られる。
- バックアップは車両などのチーム用装備であり、チームに付ける形で(つまり場に単独で)配置される。
バックアップは能力使用などで状態が変化することがあり、ジャッジ同様に準備ラウンドで回復処理が行われる。
● 共用部分に配置されるカード
○ 犯罪(Crime)カード (コスト不要)
- 都市で発生するさまざまな悪事。場に犯罪として配置される。
- デッキに入れて使用される。
- それぞれが場の共用部分に 1枚ずつ配置する。
そのうえで、そのターンの当直が各犯罪を任意のプレイヤーに 1枚ずつ割り振っていく(各チームの担当犯罪事件を割り振る)。
- 犯罪単独では犯罪事件としては成立しない。
犯罪に表向きの犯行現場と凶悪犯がそれぞれ 1枚以上付くことで、ジャッジが裁く(判決を言い渡す)ことができるようになる。
- 名声値(Prestige Value)を持ち、犯罪を解決した際の獲得ポイントとなる。
- 動機(Motivation)の項目をアイコンの形で持ち、凶悪犯が説得に耐える際の修正材料として参照される。
動機は G(貪欲)・V(暴力)・P(政治)・B(退屈)の 4種類が存在する。
- それぞれ量刑(Motivation)を持ち、凶悪犯を逮捕した際の判決として使用される。
量刑は 寛大(Lenient)・公正(Fair)・厳罰(Severe) の 3種一組で構成されている。
- 各量刑は、それぞれ刑期と効果テキストで構成されている。
刑期は刑に服する年数(あるいは死刑判決)であり、ゲーム的にはフレイバー要素となる。
効果テキストにはゲーム用の効果が記載され、判決を言い渡した際に対応する量刑の効果が発動する。
○ 犯行現場(Scene)カード (コスト不要)
- 犯罪がおこった場所。場に犯行現場として配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 犯罪に付ける形で場に配置され、1枚に犯罪につき表向きで 1枚だけ配置できる。
犯行現場が付くまでは、犯罪は犯罪として成立していない扱いとなる。
- 犯罪が解決しなかった場合、付いている犯行現場は裏向きとなる。
状況によっては、1枚の犯罪に裏向きの犯行現場が複数付く場合もある。
- 名声値を持ち、犯罪に対して判決が言い渡された際の獲得ポイントとなる。
その場合に裏向きの犯行現場が付いている時は、全部まとめて獲得ポイントとなる。
- 犯罪の判決が言い渡された時点で、付いていた事件現場はカード持ち主のレシークパイルに送られる。
○ 凶悪犯(Perp)カード (コスト不要)
- 犯罪の実行犯。場に凶悪犯として配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 犯罪に付ける形で場に配置され、1枚に犯罪につき表向きで 1枚だけ配置できる。
犯行現場が付くまでは、犯罪は犯罪として成立していない扱いとなる。
- 名声値を持ち、犯罪を解決した際の獲得ポイントとなる。
- 決意(Resolve)の値を持ち、説得に耐える際の修正値として使用される。
- 動機(Motivation)の項目を持ち、説得に耐える際の修正材料として参照される。
記載内容が付けた犯罪と一致する場合、決意がより揺るぎないものとなり説得値に +3の修正が加えられる。
- 能力の値を持ち、戦闘の際に使用される。
- 一部のカードは得意犯罪(Signatures Crime)の項目を持ち、戦闘の際の修正材料として参照される。
記載内容が付けた犯罪のいずれかのキーワードと一致する場合、得意な犯罪であるとして戦闘値に +3の修正が加えられる。
- 戦闘でジャッジ相手に 2倍以上の戦力差で負けてしまった場合に死亡する。死亡時はカード持ち主の廃棄パイルに送られる。
※2倍に至らない戦力差で負けた場合は、負傷したうえで逮捕される。
※ ダーク・ジャッジ(Dark Judge)
- 凶悪犯の一種で、異次元からの侵略者。
- その名の通り元は別次元のジャッジだったのだが、生命こそが悪であるという結論に至っている。
すでに人ではなく精神体と化しており、この世界では 4体が確認されている(“黙示録の四騎士”になぞらえられているらしい)。
- 配置こそ通常の凶悪犯に準じるが、場においてはダーク・ジャッジを対象とする効果意外は一切受け付けない。
またダーク・ジャッジが付いている犯罪に対しては、担当する調査プレイヤーのみが出来事カードを使用できる。
- ダーク・ジャッジが付いている犯罪を割り当てられたプレイヤーは、任意で割り当てを拒否できる。
またダーク・ジャッジが付いている犯罪を未割り当てで放置しても、当直が名声値を減らすことはない。
- 逮捕することも死亡させることもできず、監獄や廃棄パイルの代わりにレシークパイルに送られる。
サイ・ジャッジによる封印こそが、唯一の対処法となる。
- 勝利条件の一種となっており、報告ラウンドに 4体すべてを封印できているプレイヤーはゲームに勝利する。
● 一時的に配置・使用されるカード
○ イベント(Event)カード (コスト無し)
- ゲーム中に起きるさまざまな事柄。場にイベントとして配置される。
- デッキに入れて使用される。
- 使用タイミングは、カードごとにそれぞれ異なる。
- 効果はさまざまだが、少なくとも一定期間は場に永続する。
期間限定カードの場合は、破棄されるタイミングや条件などが記載されている。
- 特に指定が無い限り場に全体ユニークで、同名カードを複数配置することはできない。
○ 出来事(Incident)カード (コスト必要)
- ゲーム中に行われるさまざまな行為。使い捨てで使用される。
- デッキに入れて使用される。
- 使用タイミングは、カードごとにそれぞれ異なる。
- 基本的にはコストとして名声値を消費するが、“証拠”のように値を増やすカードも存在する。
- 効果発動後は、レシークパイルに送られる。
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場は犯罪などが配置される全プレイヤーでの共有部分と、チーム(に所属するジャッジ)を配置するプレイヤー個別の場によって構成される。
- それぞれの場はチームの配置部分に加え、監獄(Iso cube)と廃棄パイル(Wasted pile)という空間が含まれる。
- 逮捕された犯罪者は、監獄に集められる。なお監獄は場の一部であるため、ユニーク判定の対象に含まれる。
- 倒された犯罪者やジャッジは、廃棄パイルに集められる。なお廃棄パイルは場の一部とみなされる。
- 破棄されたカードは、レシークパイル(Resyk pile)という空間に集められる。なおレシークパイルは場には含まれない。
※レシークとは原作におけるリサイクル施設のこと。他作品で言うオムシスとかソイレントグリーンの工場みたいな……
- 監獄・廃棄パイル・レシークパイル はそれぞれ似ているが、それぞれ明確に区別される。
商品情報
● メーカー: Round Table Productions
○ 発売開始: 1999年
- ○ ラインナップ
-
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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