ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Doomtrooper』のルール解説。
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The Techno-Fantasy Card Game
Doom Trooper
ドゥーム トルーパー
Last Update 2002/2/21 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは前線司令となって部下達を戦地に送り、相手兵士を撃破していきつつ立身出世を果たす。
● 原作
TRPG『ミュータント・クロニクル』シリーズ。
● 世界設定
冥王星の彼方に存在する第10惑星。人類の英知は太陽系の彼方まで遥かにその活動拠点を広げていった。だがその人類に宇宙の未知なる敵“ダークリージョン”が襲い掛かることになるのだ。
● 本ゲームについて
SFロールプレイングシリーズの『ミュータント・クロニクル』の世界をTCG化した作品です。
ただ、原作であるミュータント・クロニクル自体が日本でほとんど知られていない存在であったためか、いまいちメジャーになることができませんでした。
このあたり原作自体が無い『M:TG』でも事情は同じはずなのですが、『D&D』と『トラベラー』の時の例を出すまでもなく、
どうも日本ではSFよりファンタジーの方が受け入れられる土壌があるのやもしれません。うーん、世の中って難しい……
基本構成
勝利条件
- 昇進ポイントが25以上になる。
- 相手のデッキが尽きたうえで、場に戦士がいない状態が2ターン続く。
※双方のデッキが尽きた場合、その時点の昇進ポイントで勝敗を判定する。
事前準備
● デッキ(ドローパイル: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 60枚以上。
- 構築条件: 同一カードはデッキに5枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 考慮不要。
- 昇進ポイント: 0ポイント。以後蓄積する。
- 開始手札: 7枚。上限も7枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 未設定(普通に引いてよいと思われる)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: ダメージ無し
- カード横: 1ダメージ受けた状態
- カード裏向き: カバー実行中
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に影響)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 有り。場に出たターンに戦闘可能。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 有り。運命プールに蓄積。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 有り。
- ユニーク処理: “有名戦士”両軍でユニーク、先出し生存。
- ユニットの攻撃は戦士同士の1対1で行う。
ゲームの流れ
開始準備
あらかじめ運命プールに運命ポイントをそれぞれ5ずつ蓄積する。
それぞれ自分のデッキより手札を7枚引く。
先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ ハンドの補充
ハンド(手札)が7枚になるようデッキからにカードを補充する。
デッキが尽きた場合、場に自分の戦士がいない状態が2ターン続けばゲームに敗北する。それ以前に双方のデッキが尽きた時は、その時点でポイント判定となる。
○ アクション
任意で以下の行動(アクション)が3回分とれる。実行できる行動(順番)は以下のとおり。
▲ 瞑想
▲ 戦士の投入
- 場に戦士を登場させる。価値分のコストを支払うこと。
▲ カバーに入る
- 場の戦士を一時的に戦線離脱させて、陣地のような空間に隠れさせる。
- カバーしたことを示すため、その戦士カードを裏返すこと。
- カバーする戦士と別に、最低限1体の戦士がカバーしていない状態でなければ、戦士をカバーすることはできない。
- カバー途中の戦士は攻撃できないかわりに、防御修正が“+3”増加する。
- カバー戦士の内容は、プレイヤー本人以外は確認できない。
▲ カバーから出る
- カバー途中の戦士を表にする。
- カバーを出たターンには、その戦士は攻撃ができない。
▲ カバー内への戦士の投入(3アクション分消費)
- 最初からカバーの状態で戦士を場に出す。
- 場に出した時点では、スコード、コホルトどちらにも配置されず、同時にコスト支払いも行わない。これらはすべてカードが表になる瞬間までほっておかれ、表になった瞬間にコスト支払いなどが行われる。
- 表になってコストを支払う時、運命ポイントが足りない場合、強制的に昇進ポイントで残りのポイントを支払う(昇進ポイントでもまだ足りない分は無視する)。
- カバー内へ戦士を直接投入したことを、何らかの形で表示すること。
▲ 装備追加
- 場の戦士に装備カードを付ける(何枚でも装備可能)。
▲ ギフトの付与
- 場のダークリージョン戦士にダーク・シンメトリーカードを付ける。
▲ 任務の設定
- 任意に任務カードを指定対象に付ける。
- 相手戦士や相手プレイヤーに付ける場合も有るが、その際には自分のカードの区別が付くように何らかの手段を講じておくこと。
▲ 攻撃(最後のアクション)
- 攻撃(後述)を行う。
- 攻撃を終了した時点でアクションをすべて終えたものと見なす。
攻撃の処理
▽ 攻撃戦士と防御戦士の宣言
- 自分の場の戦士1体を攻撃戦士として選択する。
- 次に攻撃対象となる戦士(自分の戦士可能)を防御戦士として攻撃プレイヤーが選択する。ただし適切な攻撃対象でなければ選択できない。
※相手に戦士がいない場合、相手プレイヤー自身を攻撃することもできる。
その場合、攻撃自体を防げなければ攻撃は自動的に成功し、攻撃側プレイヤーは攻撃した戦士の価値の半分のポイントを昇進ポイントとして獲得して戦闘終了。
▽ 攻撃方法の宣言
- 攻撃側プレイヤーは、射撃と格闘のどちらの攻撃方法で攻撃するかを選択する。
▽ 戦闘状況の判定
- 攻撃戦士と防御戦士がお互いに対して、選択された攻撃方法で同時に攻撃を行う。それぞれ、攻撃数値が相手の防御数値以上であれば命中と見なす。
▽ 戦闘値の修正
- 攻撃側から交互に、任意で特殊カードを使用できる。双方がパスするまで何度でも使用可能。
- 1人の戦士に対し、同一の修正カードを複数使用することはできない。
▽ 戦闘の解決
- 修正結果を踏まえた上で、双方最終的な命中判定を行う。
▽ 防御戦士のステータスの変更
- 相手の攻撃が命中した場合、その戦士は1回分のダメージを受ける。1ダメージ目である場合カードを横にし、2ダメージ目ならば死亡と見なして破棄すること。
▽ ポイントの獲得
- 相手の戦士が死亡した場合、その価値の分だけのポイントを獲得する。得たポイントは、それぞれの運命、昇進プールに任意に振り分ける。
- 自分の戦士で自分の他の戦士を死亡させた場合、通常の2倍のポイントを全て運命プールへのポイントとして獲得する。
○ 捨て札
手札が上限を超えている場合、上限に収まるように手札のカードを捨てる。
既に上限以下である場合は1枚だけ任意で手札のカードを捨てることができる。
自動的に終了を迎える。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール部分
○ 運命ポイントと昇進ポイント
- 運命ポイントがコスト支払いに使用するポイントであるのに対し、勝利条件を達成するためのポイントが昇進ポイントである。
- 運命ポイントと昇進ポイントは本来同一のポイントであるが、それぞれを蓄積する“プール”に振り分けた以降は、原則として互いのポイントをそれぞれのプールに移動させることはできない。
- 戦士などの投入の際には、投入するカードの価値だけの運命ポイントを運命プールから支払う必要がある。
- ポイントは原則戦士を倒した時に得られ、倒した戦士の価値分のポイントを任意で2つのプールに振り分ける。
- 例外的に、自分の戦士を意図的に倒した場合には、通常の2倍のポイントを一律運命プールへ振り分ける。
○ スコードとコホルト
- それぞれの部隊所属。スコードは地球人(ドゥームトルーパー)の、コホルトはダークリージョンの集まりを指す。
- 場に出た戦士は、自動的に自分のスコードかコホルトに所属することになる。
- ゲーム中、スコードやコホルトを意識することはあまりないが、陣地や魔法を使用する際などに必要になる。
○ コーポレーション
- この時代の財閥。地球人は基本的にコーポレーションか教団に属している。
同じコーポレーションの戦士同士は、たとえ相手プレイヤーの戦士でも攻撃できず、また全ての地球人戦士は教団員を攻撃することができない。
- ちなみに教団員自体はダークリージョンしか攻撃できない。
- ダークリージョンは何かの組織に所属しているわけでは無いので、自由に攻撃相手を(ダークリージョン同士でも)選ぶことができる。
カード構成
●永続的に場に残るカード
○ 戦士カード(配置にコストとして運命ポイントが必要)
- 地球の軍人、またはダークリージョン。
- 格闘(F)/射撃(S)/防御(A)値を持ち、プレイヤーの武器/盾となる。
- 2ダメージを負った場合に死亡(カードを破壊)する。
※ 有名戦士
- 場にユニーク(相手も含めて、場の全体に1体のみ)であり、既に同名戦士が場にいる場合は、2枚目は出せない。
○ 装備カード(コスト不要)
- 戦士の能力を強化する。戦士カードに付けて使用し、移し替えなどはできない。
○ 武器カード(コスト不要)
- 装備のバリエーション。戦士カードに付けて主に攻撃力を上げる。
○ 陣地カード(コスト不要)
- 装備のバリエーション。自分のスコードかコホルトに付けて主に防御力を上げる。
○ 任務カード
- 指定条件を達成した場合、特別にポイントを得ることができるカード。
- カードの指定により、自分/自軍戦士/相手/相手戦士に取り付ける。
○ ダーク・シンメトリーカード
- ダークリージョンのみに付けることができる特殊能力カード。
- 1人の戦士に複数のダーク・シンメトリーカードを使用できるが、同一のカードは1人に付き1枚しか使用できない。
● 瞬間的に使用するカード
○ 魔法カード
- 特定のドゥームトルーパーが使用できる特殊能力カード。
- 使用法、使用できる戦士の指定はカードによりさまざま。
● その他のカード
○ 特殊カード
- 上記以外の分類を持つカード群。その効果はカードごとに異なる。
場の構成
- 永続カードは、場いう空間に存在する。
- 場は大まかにスコード、コホルトという陣地で2分される。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後はディスカードパイルという空間に集められる。
商品情報
● メーカー: Heartbreker Hobbies/ Target Games AB/ ホビージャパン
○ 発売開始: 1995年
- ○ ラインナップ
-
- Basic Set(日本語版有り)
- Inquisition
- War zone
- Moritificator
- Golgotha
- Apocalypse
- Paradise Lost
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