ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『装甲騎兵ボトムズ』のルール解説。
|
装甲騎兵ボトムズ ザ バトリングカードゲーム
Last Update 1999/12/30 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライブラリ破壊戦。プレイヤーはマッチメーカーと呼ばれるバトリングのオーナーとなり、雇用した選手の力によって試合に勝利し一攫千金をめざす。
● 原作
TVアニメ他『装甲騎兵ボトムズ』シリーズ。
● 世界設定
アストラギウス銀河におけるギルガメスとバララントの百年に及ぶ長い戦いもようやく集結を迎えた。
だがその戦火は、人々の生活のみならず心まで虫食む結果となってしまった。
特に、生まれた時から戦争しか知らない軍人達にとって、終戦は職どころか生きる目的すら奪ってしまった。
人型兵器である「アーマードトルーパー(AT)」の操縦しか取り柄の無い兵士にとって、唯一の稼ぎを得る方法はやはりATしかないのだ。
彼らはAT同士の戦いを「娯楽」として人々に提供する競技、「バトリング」の選手として、ただ今日の食い扶持を得るのであった。
● 本ゲームについて
その独特な世界観でファンを魅了した『装甲騎兵ボトムズ』。
異世界の話ながら緻密な設定とストーリーにより、リアルアニメの代表として今でも関連商品が作られています。
最初見た時はドラえもんにしか見えなかった主役級ロボットスコープドックも、劇中での描写の素晴らしさにリアルでかっこいいメカとして受け入れられ、
プラモデルやガレージキットの定番としてコンスタントに製品化されています。
本ゲームは、ボトムズの物語でも初期の部分で登場した競技バトリングの試合をメインテーマとして構成されています。
基本構成
勝利条件
- 相手のデッキが尽きる(ターン終了時)。
- マリガン時にデッキが尽きてもATカードが来ない(単にATカードをデッキに入れていない状態)。
事前準備
● デッキ(マネーデッキ:1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
同一名称カードはデッキに4枚まで。
※勝利条件的に見ても、ATカードは必ず入れること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: デッキそのものがライフに相当する(勝利条件に影響)。
- 開始手札: 7枚。上限も同じ(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 手札にATカードが無い時交換する。
交換はマリガンの本人のみ現在の手札を全て脇に退けて、再度7枚デッキから引く。
これをATカードが出るまで繰り返す(最終的にATが出なければ相手の勝利)。退けたカードはデッキに戻してシャッフルしておくこと。
- ファーストドロー制限: 無し(それぞれが同じタイミングで手札調整を行う)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 起動(行動可能)状態。
- カード横: 行動終了状態。
- カード逆位置: ATが壊れた(でも廃棄はしてない)状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り(ターン開始時に行う)。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(専用ルールが存在)。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(コストに端数が発生することはなく、必要なだけその都度支払う)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 原則無しだが、破壊という状態が別途存在する。
- ユニーク処理: 地形、両軍でユニーク、先出し生存。
- 攻撃は、常に攻撃ATごとに解決。通常は個別のAT同士の戦いだが、まれに相手プレイヤー自身を攻撃対象とする場合もある。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札を7枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
全体の基本進行
以下のターンと呼ばれる処理を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
※同一ターン内で両プレイヤーとも(戦闘以外は)同時に処理を行うので、ターンプレイヤーの概念はない。
ターン(両方の手番)の進行
○ 第1フェイズ 補充
- 両プレイヤーとも手札が最大7枚になるまで任意にデッキからカードを引く(必ずしも7枚ちょうどにする必要はない)。
- もし手札が8枚以上の場合、7枚になるまで任意のカードを捨てる。
○ 第2フェイズ 起動
○ 第3フェイズ イニシチアブ
- 両プレイヤーともデッキから1枚カードを引く。引けない場合値0と見なす。
- 引いたカードの行動値(値が無いカードの場合は0と見なす)を比べ、行動値の大きいほうが先攻となる。もし行動値が同じ場合は決定するまで繰り返すこと。
- イニシチアブ決定に引いたカード自体はスクラップへ破棄する。
○ 第4フェイズ 配備
- 任意で手札の永続使用カードを場に出す。場の配備上限に注意。
- コスト(行動値)はその都度デッキ(マネー)から1枚ずつ支払うこと。
- 任意に場の自軍カードを廃棄して、それから新しいカードを配備することも可能(破棄コストは地形以外は不要)。
- 以前の戦闘で壊れたATがある場合、任意でコストを払って(修理して)再使用可能。
○ 第5フェイズ 戦闘
- 先攻が攻撃側となって、攻撃側のAT単位に任意で戦闘(後述)を行う。攻撃可能なATがすべて戦闘をする必要はない。
- 先攻側の戦闘終了後、双方に起動状態のATが残っている場合、今度は後攻が攻撃側となって、任意で戦闘を行う。
- 相手のATがすべて行動終了の場合は戦闘自体が出来ない。
各戦闘の処理
▽ 攻撃側のATを決定する。
▽ 攻撃対象となるATを決定する
- もし相手側に壊れていないATが戦闘フェイズ開始時から1体も無い場合、相手プレイヤー(掛け率0/戦闘値0/行動値0とみなす)を直接攻撃可能。
なお相手プレイヤー自身にはコンバット・エフェクトカードは使用できない。
- 相手のATがすべて行動終了の場合は戦闘自体が出来ないことに注意。
▽ 両プレイヤーとも任意で戦闘修正用のカードを使用する。
▽ 追加戦闘力を決定する。
- 両プレイヤーともデッキから1枚カードを引き、その行動値(戦闘値でないことに注意)を追加戦闘力とする。
- カードが引けない場合、行動値が無い場合は、追加戦闘力0と見なす。
- 追加戦闘力判定に引いたカード自体はスクラップへ破棄する。
- 攻撃対象が相手自身である場合、相手側の追加戦闘力は存在しない。
▽ 戦闘値を追加戦闘力を含めて合計する。
▽ 今回の戦闘の勝者を決定する。
- 戦闘値の高いほうのATが今回の戦闘の勝者となる。
- 両方の戦闘値を比較した際の差分を、ダメージとして戦闘の敗者に与える。
▽ 両プレイヤーとも任意でダメージに関するカードを使用する。
▽ ダメージを適用する。
- ダメージを受ける側は以下の中からダメージの適用法を選択する。
- ダメージ分だけデッキからスクラップへカードを破棄する。
- ダメージ分だけ手札からスクラップへカードを破棄する。
- 今回の戦闘で負けたATを壊す(カード上下を逆にする)。壊れたATは任意で壊れたまま残すかスクラップへ破棄するか選択。
▽ 戦闘に参加したATを行動終了(カード横)にする。
- 攻撃、防御側両方のATとも行動終了となる。
- 当然ながら壊れた/破棄されたATについては行動終了は適用されない。
○ 第6フェイズ 配当
- 戦闘で勝利したATの機数の多いほうのプレイヤーに配当が与えられる。
- 複数攻撃の能力で勝利した場合、その戦闘は1機分の勝利と数えること。
- 引き分けの場合は両プレイヤーとも配当無し。
- 配当として、勝利したATカードの掛け率の合計分の枚数だけ、スクラップデッキの上から(マネー)デッキにカードを1枚ずつ送る。
- 配当を受け取った側は、デッキをよくシャッフルすること。
- この時点で勝利判定を行う。
1ゲーム終了時の処理
特になし。
ルール細則
基本ルール細則
● コスト
- 本ゲームでは、カードの配備コストはすべて(マネー)デッキから対象カードの行動値分のカードをスクラップへ送ることで処理される。
- スクラップへ送ったカードは、戦闘による配当としてデッキへ戻る場合があるので、カードを送る順番には注意すること(常に1枚ずつ処理)。
● 複数プレイヤー戦の場合のオプションルール
- 本ゲームは2人対戦を原則としているが、一応複数プレイヤーで対戦も可能である。
- 複数プレイヤーで対戦する場合、ルールの以下の部分を読み替える
- デッキ枚数: 40枚 → 60枚
- 手札: 7枚 → 10枚
- 勝利条件: ゲーム終了時に倒した相手のAT数が最も多い者(デッキ切れは各プレイヤーごとの脱落条件となる)。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ アーマードトルーパー(AT)カード (配置コスト必要)
- 全長4mほどの人型機動兵器。ここでは賭け試合の道具に過ぎない。
- 掛け率/戦闘値/行動値を持ち、プレイヤーの武器となる。
- 原則として場にそれぞれ4体のATを配備可能。壊れたATも破棄するまでは1体と見なす。
- 1体のATにはパイロット1体、武器2つまで載せられる。
○ パイロットカード (配置コスト必要)
- ATの乗り手、ただしパイロットカードがなくてもATは動く(戦闘値0/行動値0の下っ端パイロットが操縦しているとでも考えること)。
- パイロットが搭乗することでATは強化される。ただし1体のATにつき1名までで、乗っていたATが破壊された時点でパイロットは破棄(解雇?)される。
○ 武器 (配置コスト必要)
- ATを強化する武器。武器がなくてもATは戦闘可能。
- 1体のATに武器は2つまで装備可能。
○ 地形 (配置コスト必要)
- バトリング会場に設置された人為的な趣向。この上でATは戦闘を行う。
- 両軍合わせて場に1枚のみ配備可能。
- 新たに地形を配備するには、前の地形を破棄する必要がある。
- 前の地形を破棄する場合、配備した時同様コストを必要とする。尚、相手の出した地形も破棄することができる(破棄する側がコストを支払う)。
○ エフェクト (配置コスト必要)
- 戦闘フェイズの際使用する各種の作戦。
- コンバットカードと異なり、一時的にであるにしても場に残る。
● 瞬間的に使用するカード
○ コンバット (使用コスト必要)
- 戦闘フェイズの際使用する各種の作戦。
- 使い捨てである以外はエフェクトカードとほぼ同一の存在。
○ イベント (使用コスト不要)
- バトリング会場で突発的に発生するハプニング。
- 基本的にあらゆるタイミングで使用可能。
- 複数のイベントが使用された場合、出した順(FIFO)に解決する。
場の構成
- 永続カードは場という空間に存在する。
- 永続カード破壊時や、瞬間使用カードの使用後はスクラップデッキという空間に集められる。
- スクラップデッキに送られたカードは、また(マネー)デッキに戻る場合があるので、常に移動は1枚ずつ順番に行うこと。
商品情報
● メーカー: タカラ(現タカラトミー)
○ 発売開始: 1997年
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
基本セット
| 1997
| 120
| スターター(40/1400)、ブースター(10/300)
|
パワーアップブースター
| 1997/12
| 49
| ブースター(10/300)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
◆ Back ◆