ジャガーノーツのTCGカタログ
勇者のトレーディングカードゲーム『ブレイブサーガ』のルール解説。
|
ブレイブサーガ カードゲーム
Last Update 1999/6/15 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは勇者たちの隊長、または友人となり、協力してくれる勇者ロボたちの力を借りて、相手ロボットを撃破していく。
● 原作
コンシューマーゲーム『ブレイブサーガ』 (ただし第2弾は未収録)。
TVアニメーション『勇者』シリーズ (ただし『勇者王ガオガイガー』は未収録)。
TVアニメーション『太陽の牙ダグラム』。
TVアニメーション『装甲騎兵ボトムズ』。
TVアニメーション『機甲界ガリアン』。
● 世界設定
機械の体に熱き心を宿す変形する意志を持ったロボットたち。
ある物は異星のエネルギー生命体、ある物は人間の英知と愛の結晶、出自はさまざまだが、共通するのはあらゆる生命を慈しむ気持ちといかなる悪にも立ち向かう力強さ。
どんな困難な状況でも奇跡を生み出すその魂には、常に正義があふれている。
そんな彼等を、人は誇りと尊敬をこめてこう称える。ただ一言“勇者”と。
● 本ゲームについて
『スーパーロボット大戦』の成功に押されて、タカラの看板商品である『勇者シリーズ』もプレステ用ゲーム『ブレイブサーガ』として登場しました。
本TCGはその『ブレイブサーガ』に出てくる勇者ロボット同士の戦いを再現しています。基本的に味方同士ですから、案外戦闘訓練の再現なのかも。
このゲームは、消耗品の量産ロボではなく屈強な勇者同士の戦いが中心なために、なかなか決着がつかないようなルールが採用されています。
よってプレイするにはじっくりと腰を据えて臨む必要があります。
基本構成
勝利条件
- プライズを12点以上獲得する。
- 相手のフィールド上にメカ/合体カードが 1体もいない。
- 相手のパワーデッキとリチャージデッキ(捨て札)どちらも尽きる(デッキ枯渇時に補充できない)。
事前準備
● デッキ(パワーデッキ: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 60枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードはデッキに 4枚まで。
※初期配置の都合上から、メカカードが最低 3枚は必要となる。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 各種表示用カウンター: ダメージ表示用などを適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント(プライズ): 0ポイント。以後蓄積する。
- 開始手札: 7枚。上限も同じ(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し(初期配置が有るため。)
- ファーストドロー制限: 有り(先攻の1ターン目はドローフェイズをとばす)。
その他構成
● カードの行動表現
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 《拘束》の表現以外は特になし。
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 通常は無し。(リチャージデッキを再使用、ただし再使用できない場合は敗北)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(コストはその都度使い切り)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 有り。
- ユニーク処理: 全カード、自軍ユニーク、先出し生存。
- 戦闘はメカ/合体カード記載の必殺技単位で解決する。基本的には攻撃対象群の中から防御側が攻撃を受ける1体を選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- 初期配備を行う。デッキより3枚のメカカードを選択して裏向きに配置(コスト不要)。前衛/後衛どちらでもよいが、最低1体は前衛に配置すること。
- のこりのデッキをシャッフルし直して、パワーデッキとする。
- それぞれ自分のパワーデッキより手札を 7枚引く。
- 配置したメカカードを表にする。
- 先攻/後攻を決定する。それぞれ自分のパワーデッキからカードを 1枚めくって、カードのプライズの値が少ないほうが先攻。
※値が同じ場合は先攻が決定するまで繰り返す。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ ドローフェイズ
まず任意で手札からカードを好きなだけ捨てる
次に手札枚数が上限値(基本は 7枚)と同じになるように、パワーデッキから補充する。
※パワーデッキが尽きてしまった場合は、リチャージデッキをシャッフルして、新たなパワーデッキとして再利用する。
○ 出撃フェイズ
任意で手札のメカ/妨害/応援カードをフィールドに配置する。
自分のフィールド上はプレイヤー単位でユニーク状態が維持され、同一ナンバーカードは各 1枚ずつしか配置できない。
※メカカードは全て後衛に配置される。
○ 合体フェイズ
任意で合体カードにより、メカ/合体カードをより強力な形態に合体させる。
※合体カードの分離は、破壊されない限りできない。
○ 移動フェイズ
任意でメカ/合体カードを前衛/後衛間で移動させる。コストは1体につき無色 1コストが(基本的に)必要である。
※前衛には、最大 3体のメカ/合体カードしか存在できないことに注意。
※移動コスト不要なメカカードは、追加移動コストの影響を受けない。
○ 事件フェイズ
任意で事件カードを使用する。
※同一ナンバーカードは1ターンにつき各 1枚ずつしか使用できない。
○ 特殊能力フェイズ
任意でフィールド上のカードの特殊能力を使用する。
○ 戦闘フェイズ
任意で1回、フィールドのメカ/合体カードによる必殺技を用いて攻撃を行なう(後述)。
戦闘フェイズの処理
▽ 攻撃カードの選定
- 攻撃側プレイヤーが、攻撃に用いる自身のメカ/合体カードを指定する。《遠》攻撃を持たない限り、前衛のカードしか選択できない。
- 攻撃側プレイヤーが、使用するカード記載の必殺技からいずれか1つを選択し、同時にコストの支払いを行う。
※言うまでもないが、後衛にいるならば《遠》の必殺技のみが使用できる。
▽ 攻撃目標の指定
- 攻撃側プレイヤーが、以下の中から攻撃する相手の対象を指定する。ただし相手メカ/合体カードは基本的に個別指定できず、前/後衛だけ指定する。
- a. 通常攻撃: 前衛のメカ群、個別の妨害カード。
- b. 《遠》: 通常攻撃に加え、後衛のメカ群、個別の応援カード。
- c. 《狙撃》: 前衛のメカと妨害カードを自由に個別指定。
- d. 《拘束》: 通常攻撃に準ずる(妨害カードも拘束可能)。
- e. 《奇襲》保持: 通常攻撃に加え、個別の応援カード。
- 攻撃側プレイヤーが、攻撃対象に前/後衛のメカ群を指定した場合、防御側プレイヤーが、実際に攻撃を受けるメカを決定する。
- 攻撃側プレイヤーが、攻撃対象に応援カードを指定した場合、防御側プレイヤーは、可能ならば任意で《レスキュー》能力を使用できる。
▽ 戦闘ダメージの処理
- 攻撃側の使用した技の攻撃力と防御側の防御力とを、修正後の値で比較する。
- a. 攻撃が防御より上: 差分がそのまま防御側のダメージとなる。
- b. 攻撃が防御力以下: 差分に関係なく防御側に 1ダメージ。
- ダメージを受けた場合、そのダメージの値分パワーデッキからカードを引き、裏向きにダメージを受けたカードの上に置く。
- ダメージ量が、そのカードのプライズの値以上になったら、そのカードは破壊されたとする。
破壊されたカードは相手のプライズとなり(合体カードに付いては後述)、ダメージはリチャージデッキに捨てられる。
▽ 戦闘の終了
○ 廃棄フェイズ
手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
事件カードをすべてリチャージデッキへ送る。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 色とコストについて
- カードには属性概念として色が存在し、コスト支払などに使用される。
- 色は 赤・青・黄・緑・紫 の 5種類が存在する。
- カードを本来の役割で使用する際は、指定されたコストを支払う必要がある。
- コストを支払う際には、指定された指定の色と同じだけのコストを支払う必要がある。
なお色の無い(白抜きの四角)コストは、どの色でも支払いが可能な無色コストを意味している。
- すべてのカードは本来の役割とは別に、配置や能力使用の為のコストとして使用できる。
- 手札からカードをリチャージデッキに1枚捨てることで 1コストが発生する。
この捨てたカードに書かれている色名が発生したコストの色に相当する。
● 勇者と聖勇者について
- 本ゲームでは、勇者ロボの特徴として仲間が多いほど各ロボットが実力を発揮できる。これをあらわすのが《勇者/聖勇者》技能である。
- 《勇者》技能を持つ者は、同じ作品の(アイコンを持つ)メカ/合体カードがフィールドに(自分以外で)1体存在するごとにそれぞれの防御力と各必殺技の攻撃力が +1される。
- 《聖勇者》は《勇者》技能を持つメカ/合体カード1体ごとに +1される。
- 合体中のカードはまとめて1体として計算する。
- 紛らわしいのだが、アンドロイドの「火鳥勇太郎」は応援カードゆえ《勇者/聖勇者》の計算対象にならず(ただし類似能力を持つ)、
腕時計の「リスター」やテクターを纏った人間の「ファイヤーエン」などはメカカードなので《勇者/聖勇者》の能力増強の対象となる。
● 合体の方法について
- 合体カードに書かれた合体前のカードの上に、合体カードを置くことで合体が完了する。
- 合体したロボット等は、1体のメカと同等に扱う。合体前の能力値やプライズは無視するが、ダメージは引き継ぐ。
- 複数カードによる合体や、2重に合体する場合、全部纏めて合体カードの下に配置する。構成要素が前衛・後衛に別れている場合、必ず前衛に纏める。
- 合体に要するコストは、合体前のメカのコストをそのまま使用する。
ただし複数合体の場合、構成要素の出撃コストを色ごとに分解して各色におけるコストの最大値を選出し、最後に各色のコストを合計した値を用いる。
● 合体カードの破壊について
- 合体カードが破壊された場合、通常は合体カードが相手のプライズに送られる。しかし代わりに構成要素を相手のプライズに送ることもできる。
- プライズに送られなかったカードは、その時点で最も合体した状態で場に残る。
- 残されたメカ/合体カードのダメージは全て 0になる。
- メカをプライズに取られ、合体を維持できなくなった合体カードはリチャージデッキへ送られる。
- 残されたメカ等が前衛に溢れた場合は、余分のメカを後衛に配置する。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ メカカード (配置コスト必要)
- プレイヤーに代わって戦うロボット群。ただし武装ゲリラといった一般兵なども含まれる。
- 複数の必殺技と1種の防御力の値を持ち、プレイヤーの武器となる。
- メカの生命力および破壊時の価値を表す値として、プライズの項目を持つ。このプライズを一定量集めることがゲームの目的となる。
- プライズ以上のダメージを受けると破壊される。このダメージは累積する。
○ 合体カード (配置コスト必要)
- 複数のロボやメカ(武装追加なども有り)が合体して、一体の大型ロボ(あるいはメカ)となった状態。
- 特に勇者ロボは合体により真の実力を発揮する。
- フィールド上においては、合体カードは 1体のメカカードと同等の扱いを受ける。
- 複数のメカカードによって合体した場合でも、1体として数える。
○ 応援カード (配置コスト必要)
- 味方キャラクターなど。主にメカの能力を向上させる。後衛に配置する。
○ 妨害カード (配置コスト必要)
- 番組内での敵ロボットなど。相手の勇者の行動を制限する。前衛に配置する。
● 瞬間的に使用するカード
○ 事件カード (使用コスト必要)
- 自ターンのみ使用可能なカード。カード名と効果にはそれほどの関連はない。
場の構成
後衛 | 敵陣後衛 |
前衛 | 敵陣前衛 |
|
前衛 | 自陣前衛 |
後衛 | 自陣後衛 |
- 永続カードは、フィールドという空間に存在する(上図はフィールドの構成図)。
フィールドはプレイヤーごとにユニーク状態が保たれるので、同一ナンバーカードは複数存在できない。
- フィールドは前衛・後衛に大別される。妨害カードは前衛、応援カードは後衛に配置される。
メカ/合体カードはまず後衛に配置され、その後自由に前衛・後衛の移動が可能(前衛のみ 3体までの上限有り)。
- 事件カードの使用後はリチャージデッキに集められる。
- 永続カードが破壊された時は、得点を 0点でも持つカードは相手のプライズとなる。値が無ければ基本的にリチャージデッキへ送られる。
- リチャージデッキとプライズは、似ているが両者は明確に区別される。
商品情報
● メーカー: タカラ(現タカラトミー)
○ 発売開始: 1999年4月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
ブレイブサーガ
| 1999/4
| 198
| 半構築スターター(60/1200)、ブースター(10/300)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
◆ Back ◆