ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ガンパレードマーチTCG』のルール解説。
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高機動幻想ガンパレード・マーチ
トレーディングカードゲーム
Last Update 2019/1/5 文責:DOP
ゲーム概要
●ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーはパラレルワールドを渡り歩く者となり、異世界(幻獣と戦う第5世界の熊本)の学徒を陰で操って歴史改竄を試みる。
●原作
コンシューマーゲーム(PS用)『高機動幻想ガンパレード・マーチ』。
● 世界設定
第二次世界大戦中に突如飛来した“幻獣”の存在により、人類は存亡の危機に立たされていた。
人類は人型戦車と呼ばれる巨大兵器やクローン兵士などで立ち向かうも、50年にわたる戦いにより残された地はあとわずかとなっていた。
そして最前線。兵士たちでありつつも学生である若者たちは、青春の日々を全力で謳歌していたのである。
● 本ゲームについて
緻密な設定と自由度の高さでカルト的な人気を誇ったシミュレーションTVゲームのTCGです。
システム的には戦争そのものよりも、学徒たちの日常生活部分に重点が置かれています。
基本構成
勝利条件
- OVERSポイントを4点(4枚)獲得する。
- 相手のOVERSキャラクターの体力を0にする。
- 相手のデッキが尽きる(引いたり移動すべき時に動かせない)。
事前準備
● デッキ(戦力: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 60枚ちょうど。
- 構築条件:
同名カードはデッキに4枚まで。
最低1枚はキャラクターカードが入っていること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 各種表示用マーカー: 適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ(OVERSキャラクターの体力): 選択したキャラクターカード記載の体力 +4。上限も同じ。
- 勝利ポイント(OVERSポイント): 0枚。以降蓄積される。
- 開始手札: 7枚。上限は8枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 任意で1回。デッキに戻して引き直し。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻1ターン目にはカードを引かず、後攻1ターン目はデッキから1枚だけ)。
またそれぞれの1ターン目においては、活動ステップのアクション宣言が行えない。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 起きている状態。
- カード横: 寝ている状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(カードの形で存在)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 有り。
- ユニーク処理:
- キャラクターカード、自軍ユニーク、先出し生存。
- リアルカード、自軍ユニーク、先出し生存。
- アイテムカード、自軍キャラクター単位でユニーク、先出し生存。
- アクションは戦闘用と感情用の2種類が存在し、それぞれで処理が異なる。
戦闘アクションは、アクションカードに対して双方が共闘してアタックを行う。
感情アクションは、キャラクターから他のキャラクターに対する 1 対 1 のアタックで、対象はアタック側が指定する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ自分のデッキからOVERSキャラクターとなる1枚を抜き出し、裏向きに小隊エリアに配置する。
- それぞれのデッキをシャッフルし、戦力として裏向きに配置する。
- それぞれ自分の戦力から手札としてカードを7枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれOVERSキャラクターを表向きにする。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 準備ステップ
- 戦力か予備戦力(ゲーム中に発生する第2の山札)のどちらか一方から、カードを1枚引き手札に加える。
- 戦力からカードを1枚引き手札に加える。
○ 登校ステップ
- ターンプレイヤーから順に、それぞれが手札のキャラクターカード1枚を任意で配置する。
○ 始業ステップ
- それぞれ自身の寝ているキャラクターをすべて起こす。
○ HRステップ
- 以下の行動を任意で行う。
- 手札のアイテムカードをフィールド上のキャラクターに配置する。
- 手札のリアルカードをフィールドに配置する。
- 手札のアクションカードをアクションカード置き場に裏向きに配置する。
○ 活動ステップ
- 以下の行動を任意で行う。
- このタイミングで使用できる手札のイベントカードを使用する(相手も使用可)。
- このタイミングで使用できる場のリアル・キャラクター・アイテムの能力を使用する(相手も使用可)。
- アクションの宣言をする(後述、アクションカードがある時に 1ターン1回のみ)。
アクションの処理
▽ アタックキャラクター選択フェイズ
- ターンプレイヤーは攻撃側となり、自分の起きているキャラクターの中から最大2体を指定する。
指定されたキャラは今回のアタックキャラクターとなる。
▽ ガードキャラクター選択フェイズ
- 相手プレイヤーは防御側となり、自分の起きているキャラクターの中から最大2体を指定する。
ただし指定は0体(選ばない)か、相手のアタックキャラクターの人数以上のどちらかである必要がある。
指定されたキャラクターは今回のガードキャラクターとなる。
▽ アクションオープンフェイズ
- 攻撃側が自身のアクションカードを表向きにする。今回のアクションはこのカードで指定されたものとなる。
アクションカードで指定されたパラメータにより、それぞれ今回のアタック値やガード値など項目が決定される。
※それぞれのアタックキャラクターとガードキャラクターが、今回のアクションへの参加キャラクターとなる。
▽ アクション分岐フェイズ
今回のアクションカードの内容やガードキャラクターの有無により、以下のいずれかの処理を行う。
- ガードキャラクターが存在し、戦闘アクションカードである場合:
▽ 戦闘アタックフェイズ
- それぞれが任意でこのタイミングに使用できる能力を発動する。
- アクションの参加キャラクターの中で、最も士気が高く(この時点で)起きているキャラクターが今回のアタックキャラクターとなる(同値の場合は攻撃側が任意選択)。
- アタックキャラクターは、アタックの代償として寝ている状態となる。
- アタックキャラクターのアタック値に各種修正を加え、今回のアタック値とする。
- アクションカードの達成値を、アタック値分だけ減らす。
- 達成値が0になった場合、アタックキャラクター側のプレイヤーのOVERSポイントにアクションカードを送る。
※ことのきいずれかの記載効果が発動する場合がある。
▽ 戦闘チェックフェイズ
アクションの参加キャラクターの状態により、以下の処理を行う。
- お互いのアクション参加キャラクターの中で寝ていないキャラクターがいる場合: 戦闘アタックフェイズに戻る(処理を繰り返す)。
- お互いのアクション参加キャラクターがすべて寝ている場合: 効果終了フェイズに進む。
- アクション参加キャラクターがすべていなくなった(0人になった)場合: 効果終了フェイズに進む。
- 戦闘アクションがOVERSポイントに置かれた場合: 効果終了フェイズに進む。
- ガードキャラクターが存在し、感情アクションカードである場合:
▽ 感情アタックフェイズ
- それぞれが任意でこのタイミングに使用できる能力を発動する。
- アクションの参加キャラクターの中で、最も士気が低く(この時点で)起きているキャラクターが今回のアタックキャラクターとなる(同値の場合は攻撃側が任意選択)。
- アタックキャラクターは、アタックの代償として寝ている状態となる。
- アタックキャラクターのプレイヤーが、ショックを受ける(要するに攻撃対象となる)キャラクターを選択する。
- アタックキャラクターのアタック値に各種修正を加え、今回のアタック値とする。
同じくショックを受けるキャラクターのガード値に各種修正を加え、今回のガード値とする。
- アタック値からガード値を引いた差分だけ、ショックを受けるキャラクターの体力を減らす。
- キャラクターの体力が0になった場合、相手プレイヤーのOVERSポイントに送る。
※ことのきいずれかの記載効果が発動する場合がある。
▽ 感情チェックフェイズ
アクションの参加キャラクターの状態により、以下の処理を行う。
- お互いのアクション参加キャラクターの中で寝ていないキャラクターがいる場合: 感情アタックフェイズに戻る。
- お互いのアクション参加キャラクターがすべて寝ている場合: 効果終了フェイズに進む。
- アクション参加キャラクターがすべていなくなった(0人になった)場合: 効果終了フェイズに進む。
- 感情アクションがOVERSポイントに置かれた場合: 効果終了フェイズに進む。
- ガードキャラクターが存在しない場合:
▽ アタックキャラクター消耗フェイズ
- アクションに参加しているキャラクターをすべて寝ている状態にする。
▽ 戦力消耗フェイズ
▽ 結果終了フェイズ
- アタックにおける効果がすべて終了する(パラメータなどの修正値が元に戻る)。
▽ ストーリーメイクフェイズ
- 攻撃側の手札にアクションカードがある場合、条件を満たせばストーリーメイクとして任意に再アクションを行うことができる。
※アクションの宣言は1回限定であるが、その1回の中で合計3回分までのアクションを行うことができる。
- ストーリーメイクの条件は、「再アクションに用いるカードの記載ストーリー値(となるアルファベット)が、直前のアクションの値よりも後部分であること」である。
- 対象のアクションカードをアクション置き場に表向きで配置し、再び“アタックキャラクター選択フェイズ”に進むことで新たなアクションが行われる。
※ストーリーメイクは最大2回(最初の分と合わせて計3回のアクションを)行うことができる。
▽ アクション終了フェイズ
- 表向きのアクションカードをすべて手札に戻す。
- アクションが終了する。
○ 終業ステップ
- 任意で手札を1枚破棄し、予備戦力の上から1枚を戦力の上に移動させる。
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 代償について
- 一部のカードにはコスト概念として代償が存在し、カードの使用・配置には指定値分の代償を支払う必要がある。
- 数値として要求される代償は、要求値分の枚数だけ戦力の上から予備戦力の上に裏向きのまま移動させることで支払うことができる。
- 数値としての代償は一部のカードの効果によっても支払うことができる。
- 代償の中には、数値(予備戦力への移動)以外の行動を要求する物も存在する。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ キャラクターカード(コスト不要)
- 戦火を共にする仲間たち。場の小隊にキャラクターとして配置される。
- 知力・運動力・魅力・発言力の4つのパラメータを持ち、プレイヤーの武器となる。
- 士気の値を持ち、アクションにおける行動順を決めるために使用される。
- さまざまな技能を持ち、他のカードの使用条件として用いられる。
- キャラクターのうち1体は、プレイヤーの分身であるOVERSキャラクターとしてゲーム開始時から配置される。
OVERSキャラクターは体力値が記載値よりも +4され、小隊から離れることはない。またOVERSキャラクターが倒されるとゲームに敗北する。
- それぞれの小隊に合計で6体まで配置できる。また同名カードを複数配置することはできない。
- 感情アクションなどで体力が0になると倒され、相手のOVERSポイントに送られる。
○ アイテムカード(代償が必要)
- キャラクターが使用する道具や個別業務など。場にアイテムとして配置される。
- キャラクターに付ける形で配置され、相手キャラクターにも配置できる。
- 1体のキャラクターに対して、同名アイテムを複数付けることはできない。
- 一度配置したアイテムを他のキャラクターに移すことはできない。
- 必要技能の項目が存在し、記載技能を持つキャラクターのみが効果を使用することができる。
○ リアルカード(代償が必要)
- 人型戦車や宿舎設備など小隊での生活における共用装備。場にリアルとして配置される。
- それぞれの小隊に同名カードを複数配置することはできない。
- 必要技能の項目が存在し、記載技能を持つキャラクターのみが効果を使用することができる。
● 一時的に配置されるカード
○ アクションカード(コスト不要)
- キャラクターを用いてのさまざまな対決方法。場にアクションとして配置される。
- アタックなどの能力項目が記載されており、対応する項目のパラメータ値によりキャラによるアクション(要するに戦い)が行われる。
- それぞれのアクション置き場に1枚のカードを裏向きで配置でき、自身がアクションを行ったときに表向きとなる。
- ストーリーとして、いずれかのアルファベットが記載されている。
このアルファベットの昇順でアクションカードを使用することで、ストーリーメイクとして1回の宣言において3回分までの処理を行うことができる。
- 戦闘用と感情用の2種類が存在し、その種類によって扱いが異なる。
- 戦闘アクションカードは以下の特徴を持つ。
- 原作における幻獣との戦闘任務であり、相手プレイヤーと共に任務を達成することが目的となる。
- アタック項目にいずれかのパラメータが記載され、この項目の値がアクションにおけるアタック値となる。
- 達成値の値を持ち、アタックによりこの値を0にしたプレイヤーはこのカードをOVERSポイントとして獲得できる。
- 使用して達成値を0にできなかった場合、アクション終了時に手札に戻る。
- 感情アクションカードは以下の特徴を持つ。
- 要はキャラクター同士による喧嘩。
- アタック項目にいずれかのパラメータが記載され、この項目の値がアクションにおけるアタック値となる。
- ガード項目にいずれかのパラメータが記載され、この項目の値がアクションにおけるガード値となる。
- アタックキャラクターがいずれかのキャラクターにアタックをすることで、体力を減少させる。
- 使用された場合、アクション終了時に手札に戻る。
● 瞬間的に使用するカード
○ イベントカード(代償が必要)
- キャラクターによるさまざまな出来事。効果はさまざま。
- 必要技能の項目が存在し、記載技能を持つキャラクターがいる時にのみ使用できる。
- 戦闘・感情・通常・提案の4つの属性を持ち、それぞれ以下のタイミングに使用される。
- 戦闘: 戦闘アクションフェイズに使用。
- 感情: 感情アクションフェイズに使用。
- 通常: 活動ステップのアクションに入る前に使用。
- 提案: 活動ステップのアクションに入る前に使用。効果が二択となっており、相手にどちらかを選ばせる。
場の構成
- 永続カードは、フィールドという空間に存在する。
- フィールドはそれぞれの小隊という空間に大別される。
- それぞれの小隊にはOVERSキャラクターを含め6体までのキャラクター、およびリアルやアイテムなどが配置される。
- 小隊のほかに、それぞれのアクション置き場という空間が存在する。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は破棄という空間に集められる。
- 達成した戦闘アクションは、とどめを刺した(達成値を0にした)プレイヤーのOVERSポイントに集められる。
- 体力が尽きて倒されたキャラクターは、相手側のOVERSポイントに集められる。
- 破棄とOVERSポイントは似ているが、両者は明確に区別される。
商品情報
● メーカー: ティーアイ東京
○ 発売開始: 2002年4月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
Version 1.00
| 2002/4
| 144
| スターター(60/1500)、ブースター(12/400)
|
Version 2.00
| 2002/9
| 90
| スターター(60/1500)、ブースター(12/400)
|
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