ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『Kanon TCG(カノンTCG)』のルール解説。
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Kanon トレーディングカードゲーム
Last Update 2001/3/23 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得壊戦。プレイヤーは奇跡を操る神さま? となり、キャラクターたちの未来に影響を与えつつ相手を撤収させる。
● 原作
PC&ドリームキャスト用ゲーム『Kanon』。
● 世界設定
その少年は久方ぶりに雪の降るこの街にやってきた。家庭の事情のため、7年ぶりにいとこの家に居候することになったのだ。
彼は忘れてしまっていたが、ここには少年との思い出を心に秘めた少女たちが永遠とも思える時の中でずっと少年と出会う日のことを待ちつづけていたのだ。
何気ない学園生活のなかで、止まっていた時間が再び動き出す。
奇跡は今まさに起きようとしていたのだ。
● 本ゲームについて
ユーザーの絶大な人気に支えられているPCゲーム『Kanon』。本ゲームはこのKanonの世界にコスプレの要素を加味? して再現したゲームです。
デッキのことを「奇跡」と呼んでいることからもわかるように、このゲームはゲーム中のキャラクター自体を演じるというよりも、
ゲームの世界の外側から覗いているようなニュアンスが強いため最初はなかなかとっつきにくい部分が有るかもしれません。
ですからわかりやすいように、あえてルールを曲解するならば、この世界の「未来図」を構築するゲームと言えるでしょう。
キャラクターカードが主人公と少女たちとの1回の遭遇を意味し、スタック(カード配置)がスケジュールを作成しているのだと考えると、なるほど奇跡という名前もうなずけるかも……
基本構成
勝利条件
- 勝利ポイントを7以上獲得する。
- 相手のデッキが尽きる(引くべき時に引けない)。
- 相手フィールド上のカードを全て排除する。
- 特定カードに記載された勝利(相手の敗北)条件を満たす。
事前準備
● デッキ (奇跡: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 60枚以上。
- 構築条件:
同一名称カードはデッキに3枚まで(“ベースボールウェアあゆ”は 9枚まで)。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード (スペアカード):
9枚以下の任意数。同一名称カードはデッキ分と併せて 4枚まで。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 無し。
- 勝利ポイント: 0ポイント。以後蓄積する。
- 開始手札: 7枚。上限も 7枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 手札に永続使用カードが 1枚以下の時、本人のみ任意で 1回。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻は 1ターン目からドローするが、その時の枚数は 2枚となる)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード表: カードに記載された効果が発動可能な状態。
- カード裏: 効果が発動不能な状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 無し(ターン終了時に消滅)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- 戦闘は、フロントに存在するカード同士の 1 対 1で行う。
ゲームの流れ
開始準備
先攻・後攻を決定する。
それぞれのデッキをシャッフルする。
それぞれ自分のデッキより手札を 7枚引く。
必要に応じてマリガン処理を行う。
自分の手札より任意に 3枚までのキャラクター/アイテムカードを場に配置する(それぞれフロントの各ロケーションにのみ配置可能)。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ ドローフェイズ
デッキからカードを 3枚引く。
○ カードセットフェイズ
手札から任意に 3枚までのキャラクター/アイテムカードを場に配置する(後述のカード配置の方法に従うこと)。
○ ペイコストフェイズ(その 1)
任意に自分の場にあるキャラクター/アイテムカードを表にする。
※アイテムカードは、表向きにするためのコストが必要となることに注意。
○ バトルフェイズ
任意にバトル(後述)を行なう(1ターンに 1回)。
バトルの処理
▽ オフェンスキャラクター ロケーション選定ステップ
- 攻撃を行なうカードをフロントに存在する中から任意に決定する。
- 指定されたカードが裏向きの場合は、無コストで表向きになる。
- 対象のカードが途中で消失した場合は、順次ラインのカードが詰められて、その結果指定したロケーションに存在しているカードがバトルの対象となる。
▽ ディフェンスキャラクター ロケーション選定ステップ
- 攻撃対象となる相手のカードをフロントに存在する中から任意に決定する。
- 指定されたカードが裏向きの場合は、無コストで表向きになる。
- 対象のカードが途中で消失した場合は、順次ラインのカードが詰められて、その結果指定したロケーションに存在しているカードがバトルの対象となる。
▽ パンプアップステップ
※バトル中このステップ以降の処理では、イベント、特殊能力が使用できないことに注意。
- この段階で戦闘を行うロケーションにカードが存在しない(対象のラインが空の)場合、バトルは無効となり処理が中断される(バトル自体行われなかった扱いとなる)。
- バトルを行うロケーションのカードが裏向きの場合、無コストで強制的に表向きになる。
- 双方戦闘を行うロケーションを含む縦横斜めの3マスで構成される列のいずれかが、“雪の結晶”以外の同一のスートを持つカードで構成されていた場合、
任意で対象のカードを無コストで表向きにしてスートの成立を宣言することができる。
- スートの成立した列 1つにつき、スートボーナスとして各戦闘力を +1ずつ増加する。
▽ アタックステップ
1: アイテムの場合の判定
- バトルをするカードが戦闘能力を持たないアイテムカードである場合、相手も同様のカードでなければバトルに敗北したことになる
※双方とも戦闘能力を持たないカードの場合は引き分け。
2: 戦闘力の判定
- それぞれ、自分のカードの戦闘力の一覧から相手の属性に対応した欄の数字を、今回のバトルにおける戦闘力(の基本値)として使用する。
- イベントやスートボーナスなどの修正値を加えて、双方の最終的な戦闘力を決定する。
- 相手の戦闘力と比較して、値の大きい側が戦闘に勝利する(同一の場合は引き分け)。
3: バトルの終了
- バトルに勝利したカードは、自分の勝利ポイント置き場に配置する。勝利ポイントのカード枚数が規定値に達した時点でゲームの勝敗が決定する。
- 負けたカード、引き分けのカードは破棄され、捨て札置き場へ送られる。
- バトルによって抜けたカードのすきまは詰めておくこと。
○ ペイコストフェイズ(その 2)
ペイコストフェイズ(その1)と同等の行動を行うことができる。
○ エンドフェイズ
手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
終了を宣言する。
1ゲーム終了時の処理
相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
通常の大会では 3ゲームマッチである為、1ゲームごとにデッキとスペアカードのカード交換を行う。
ルール細則
基本ルール細則
● スタック(カード配置)
- キャラクター/アイテムカードを場に配置する行為を、本ゲームでは「スタック」という。
- カードは 1ターンにつき最大 3枚まで、裏向きで配置される。
- カードは常に各ライン単位で最前部から詰めて配置され、カードが場から離れた場合、その後ろにあるカードはすぐさま前方に詰められるためラインに隙間は存在しない。
ただし、ライン同士は独立しており、左右の詰まり具合は考慮する必要がない。
- 場のラインを構成するロケーションに余裕がある(カードが配置されていない)場合は、新たに配置するカードはこの余裕の部分に配置しなければならない。
- 全てのラインのロケーションにカードが配置されている場合には、カード配置の際に任意のラインをトコロテン式に全てのカードを 1マス分前に押し出すことができる。
この結果、今まで最前部にいたカードはラインから溢れ出ることになり破棄される。新たに配置するカードは、この移動によってできた最後尾の余白部に配置することになる。
● コストの支払い
- キャラクターカード以外のカードを使用する際には、それぞれ使用コストが必要となる。
- コストの支払いはキャラクターカードの破棄で行われ、1枚に付き 1コスト発生する。
- アイテムのコストは場に配置された表向きのキャラクターカードの破棄で支払われるが、イベントカードのコスト支払いは手札のキャラクターカードの破棄で支払われる。
- アイテムカードは効果発動可能状態にする場合と、効果を発動する場合のコストが別に設定されている場合があるので注意すること。
● 属性とスート
- キャラクター及び一部のアイテムには、そのカードを象徴する5種類(パワー、敏捷、器用、カリスマ、不思議)の属性が存在する。
- 各キャラクターはそれぞれの属性に対応した戦闘力を持ち、相手の属性に応じて、それに対応する属性の戦闘力で戦闘を行なう。
- また、属性とは別にスートという概念が存在する。これはキャラクター同士の相性などにあたる概念である。
種類はスートボーナスを持たない雪の結晶の他、目覚まし時計、剣、羽、ストール、猫、音符 等がある。
- 戦闘の際に戦闘するカードを起点とする列のカードが同一のスートで形成された場合、仲間からの援護があると考え、戦闘力にスートボーナスを得ことができる。
● レゾンデートル(存在意義)
- そのカード以外の指定カードが(双方いずれかの)場に表向きで存在しないかぎり、場に(表向きで)存在できないというカードの不利益な能力。存在条件が満たせない場合は直ちにカードを破棄する。
- 存在条件はキャラクター名だったり服装だったりとさまざまだが、なにゆえその指定条件が存在しないと消えてしまうのかはいまいち謎だったりする。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ キャラクターカード (コスト不要)
- プレイヤーが操る人的資材? あるいはキャラ自身の行動の 1コマなのかもしれない。
- コストの供給源も兼ねており、このゲームの根幹を成す。
- 本ゲームではキャラクターの使用に伴いさまざまな状況で破棄される。永続するというよりは、瞬間使用のための一時蓄積という感が強い。
○ アイテムカード (表向きにする際にコストが必要)
- キャラクターの能力を補助、強化する機具など。
- キャラクター同様に場に配置して使用し、キャラクターをコストとして能力を発揮する。
- 配置時にはコストが不要だが、効果発動可能状態にする際にコストを必要とする。
- アイテムによっては、効果発動可能状態化とは別に効果発動コストが必要となる。
● 瞬間的に使用するカード
○ イベントカード (使用時にコストが必要)
- ゲーム内で発生するさまざまな出来事。
- コストとして手札のキャラクターカードを必要とする。
場の構成
■ | | ■ | | ■ | 相手フィールド |
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■ | | ■ | | ■ | 相手フロント |
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■ | | ■ | | ■ | 自軍フロント |
■ | | ■ | | ■ | 自軍フィールド |
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■ | | ■ | | ■ |
■ | | ■ | | ■ |
- 永続カードは、フィールドという空間に存在する。
- それぞれのフィールドは、3つのラインで構成される(上図は場の構成図)。
- 1つのラインは 5つのマス(ロケーション)で構成され、最前部から順次詰めてカード配置される。
また、各ラインの最前部のロケーションで構成される横列のことをフロントと呼ぶ。
- 永続カードが破壊、破棄した時や、瞬間使用カードの使用後は捨て札置き場という空間に集められる。
- 戦闘によって勝利を獲得したカードは、勝利ポイント置き場という空間に集められる。勝利できなかったカードは捨て札置き場に集められるので注意すること。
商品情報
● メーカー: ティーアイ東京
○ 発売開始: 2000年7月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
Version 0.9β(ベータ版)
|
|
| 限定版スターター
|
Version 1.00(基本セット)
| 2000/7
| 144
| スターター(60/1500)、ブースター(12/400)
|
Version 2.00(拡張セット)
| 2001/1
| 90
| ブースター(12/400)、ベータ版
|
Version 1.01(基本セット)
| 2001/2
| 144
| スターター(60/1500)、ブースター(12/400)
|
Version 3.00(拡張セット)
| 2001/8
| 144
| スターター(60/1500)、ブースター(12/400)
|
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