ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『軌跡』のルール解説。
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軌跡 トレーディングカードゲーム
Last Update 2025/3/1 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーは部隊指揮官となり、部下となる UNITを率いて相手を撃退する。
● 原作
PC・コンシューマ用ゲーム『軌跡』シリーズ。
● 世界設定
ゼムリア大陸、この地では七耀石によって生み出される導力を用いた技術が発達していた。
導力器という形で社会生活に深く根付いており、飛行船や車両といった交通機関でも多用されている。
だがこの力は、戦いにおいても欠かせぬものとなっていたのである。
● 本ゲームについて
『ドラゴンスレイヤー』に端を発する『英雄伝説』シリーズにおいて、中核を担う部分のTCGです。
※ここではストラテジー戦用のルールについて解説します。
基本構成
勝利条件
- いずれかのターン終了時に、相手の絆を 0以下にする(双方が満たした時は、相手より値が高い)。
- 相手のデッキが尽きる(引くべき時に引けない)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50枚ちょうど。
- 構築条件:
同名かつ同一サブ名のカードはデッキに 4枚まで。
ただしサブ名が“一般”となっているカードは、無制限に投入可能。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ (絆): 40点。上限も同じ。
- 開始手札: 4枚。上限は無し。
- マリガン: 任意で 1回。任意枚数をデッキの底に送り、送った分だけ引く。
- ファーストドロー制限: 無し(全員 1ターン目からカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦向き: レディ状態。
- カード横向き: アクション状態。
- カード裏向き: 拠点への配置、スタン状態(UNITのみ)。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(フェイズやステップ単位で消滅)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- UNITの攻撃は 1つのチームまたは単体ごとに行い、相手のUNIT 1体を対象とする。
ただし UNITが実質上存在しないプレイヤーに対しては、直接攻撃を行うことができる。
ゲームの流れ
開始準備
- お互いに挨拶を交わす。
- ゲーム開始時のイニシアチブプレイヤー(各ターンにおいて先に行動するプレイヤー)を決定する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキから、手札としてカードを 4枚引く。
- イニシアチブプレイヤーから順に、必要に応じてマリガン処理を行う。
全体の基本進行
ターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかが勝利条件を満たした時ゲーム終了。
同一ターン内ですべてプレイヤーが処理を行う。ただし処理の順番を決定する手段としてイニシアチブという概念が存在する。
※イニシアチブプレイヤーがそのターンにおいて最初に行動する。なおイニシアチブプレイヤーはターンごとに変化する。
ターン(一回の手番)の進行
○ 準備フェイズ
イニシアチブプレイヤーから順に、以降の処理を 1回ずつ行う(イニシアチブ側が 3ステップ終えた後に、もう一方が処理を行う)。
○ ドローステップ
○ 拠点ステップ
- 任意で手札のカード 1枚を、拠点に裏向きのレディ状態で配置する。
○ 配備ステップ
- 自分の拠点に存在するカードの枚数分だけ、CPが発生する。
- 任意で手札から UNIT・ITEMカードを場に配置する。
- CPがすべて消滅する。
○ 戦闘フェイズ
- 双方が戦闘をパスするまで、イニシアチブプレイヤーから交互に以下の戦闘処理を繰り返す。
各戦闘の処理
○ 攻撃選択ステップ
- 今回の戦闘処理を行う側が攻撃側・相手が応戦側となる。
- 攻撃側が、戦闘を行うかパスするかのどちらかを選択する。
パスする場合は、
戦闘を行う場合:
- 攻撃側が自分のレディ状態である UNIT 1体(あるいはスクラム攻撃一組)を攻撃担当として指定し、攻撃を宣言する。
- 攻撃側が、攻撃対象として、いずれかの相手 UNIT 1体を選択する。
ただし UNITがいなかったりすべてスタン状態になっている場合は、相手プレイヤーが攻撃対象となる。
パスする場合:
- “戦闘解決ステップ”を飛ばし、今回の戦闘処理を終了させる。
○ 戦闘解決ステップ
- 攻撃側が自分の攻撃担当 UNIT(あるいはスクラム攻撃一組)を、攻撃中 UNITとしてアクション状態にする。
- 今回の攻撃対象の種類により、それぞれ以下の処理を行う。
相手 UNIT:
- 今回の攻撃対象が、応戦中 UNITとなる。
- 攻撃中・応戦中 UNITそれぞれの能力値に各種修正を加え、今回の戦闘における STRと DEFの値を算出する。
- 攻撃中 UNITの STR値と応戦中 UNITの DEF値を比較し、その結果により以下の処理を行う。
- STR > DEF: 応戦中 UNITがスタン状態となる。
スタン状態となったことで、スタンダメージとして応戦側の絆値を応戦中 UNITのCPコストの値分だけ減らす。
さらにオーバーキルによるダメージとして、応戦側の絆値を DEF値を超えた STR値の差分値だけ減らす。
※スクラム攻撃時や応戦中 UNITがサポートを持ってる場合は、オーバーキルが発生しない。
- STR = DEF: 応戦中 UNITがスタン状態となる。
スタン状態となったことで、応戦側の絆値を応戦中 UNITの CPコストの値分だけ減らす。
- STR < DEF: 何も無し。
- 攻撃中 UNITの DEF値と応戦中 UNITの STR値を比較し、その結果により以下の処理を行う。
※スクラム攻撃の場合、応戦側がスクラム内から任意の UNIT 1体を選択して比較する。
- DEF > STR: 何も無し。
- DEF ≦ STR: 攻撃中 UNITがスタン状態となる。
スタン状態となったことで、攻撃側の絆値を対象 UNITの CPコストの値分だけ減らす。
相手プレイヤー:
- 攻撃中 UNITの能力値に各種修正を加え、今回の戦闘における STRの値を算出する。
- オーバーキルによるダメージとして、相手の絆値を STR値分だけ減らす。
- 今回の戦闘処理が終了する。
○ 回復フェイズ
- ここでお互いの絆の確認(勝利条件の判定)を行う。
- イニシアチブプレイヤーから順に、それぞれ自分のスタン状態の UNIT 1体を任意で回復(アクション状態に)させる。
それ以外のスタン状態の UNITは、すべて軌跡に送られる。
- それぞれの場と拠点にあるカードを、すべてレディ状態にする。
- イニシアチブプレイヤーの立場が、次のプレイヤーに移る。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 組織について
- UNITカードは属性概念として組織を持ち、スクラム攻撃やサポートなどさまざまな場面で使用される。
- 組織は 遊撃士協会・聖杯騎士団・身喰らう蛇 など、10種ほどの種類が存在する。
● 拠点について
- すべてのカードは本来の役割とは別に、拠点用のカードとして拠点に配置することができる。
- それぞれターンごとに 1枚だけ、手札の任意のカードを場の拠点に裏向きに配置できる。なおこの配置にコストなどは必要ない。
- 拠点にカードが存在することで、配置コスト用の CPを発生したり EPコストの条件として扱うことができる(カードの裏表は問われない)。
- BASEや EVENT・アーツ(を持つ UNIT)など一部のカードは、あらかじめ拠点に配置したうえで後からの使用ができる。
これらのカードはまずは裏向きで配置され、当面は通常の裏向きカードとして扱われる。
そのうえで条件を満たした(コストを支払った)時に、表向きにすることで効果を発揮する。
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- コストには CPコストと EPコストおよび拠点レベルが存在し、カードによって要求されるものが異なる。
- CPコストは UNITなどの配置に用いるコストであり、指定値分の CPを消費することで支払うことができる。
- CPはそれぞれの配備ステップの間だけ一時的に発生する。
ステップ開始時での自分の拠点にあるカード枚数分の値だけ、CPが供給される。
- EPコストは EVENTやアーツの使用などに用いるコストであり、指定値分の EPを消費することで支払うことができる。
- EPは自分の拠点にあるレディ状態のカードをアクション状態にすることで一時的に発生する。
発生はいつでも任意に行うことができ、通常はカード 1枚をアクション状態にするごとに EPが 1つ分だけ発生する。
- 拠点レベルは BASEを表向きにする際に用いられ、コストに準ずる存在ではあるが消費概念ではなく使用条件である。
自分の拠点に指定レベル以上のカードが存在する場合に、BASEを表向きにすることができる。
● スクラム攻撃について
- UNITの攻撃時に、複数の UNITを 1体にまとめてのスクラム攻撃を行うことができる。
- スクラム攻撃は非力な UNITたちで強力な相手を倒す手段であり、アタッカー側のみ行うことができる。
- スクラムを組む UNITは、すべてがレディ状態かつ同じ組織に属している必要がある。
- 攻撃の解決時において、チームの STR値はスクラムに参加した UNITの合算値が用いられる。
ただし DEF値においては、応戦側が指定したチーム内の UNIT 1体の値が用いられる。
※つまり全員で相手 1体に攻撃を加えるが、相手の攻撃はスクラム中の 1体に限られる。
- スクラム攻撃の場合、相手 UNITに攻撃した際のオーバーキルは発生しない。
● スクラムサポートについて
- UNITが攻撃を受けた際に他の UNITがスクラムサポートを行うことで、対象 UNITにそのターン限定でサポートを与えることができる。
- スクラムサポートは、応戦中 UNITと同じ所属かつレディ状態の UNITのみが任意で行うことができる。
- UNITをアクション状態にすることでスクラムサポートが行われ、サポートを得た応戦中 UNITに対してはオーバーキルが無効となる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ UNITカード (CPコスト必要)
- この世界の住人たち。場に UNITとして配置される。
- カード名とともにサブ名を持ち、デッキ構築などは両者を合わせた名称で区別される。
- 自分の場に配置され、可能であれば一度に何体でも配置できる。
- STR/ DEF の能力値を持ち、プレイヤーの武器/盾となる。
- 攻撃で相手 UNITの STR値がこちらの DEF値以上の場合にスタン状態となる。
スタン状態になった場合、その UNITの記載 CPコストの値分だけプレイヤーの絆が失われる。
- スタン状態の UNITは場に実質存在しない扱いとなり、回復フェイズに回復できなければ破壊される。
- 一部のカードはアーツ能力を持ち、本来の役割とは別に EVENTに準じた存在として使用することができる。
○ ITEMカード (CPコスト必要)
- UNITの能力を強化する道具など。場に ITEMとして配置される。
- 特に指定が無い限り、単独で場に存在して効果を発揮する。
○ BASEカード (発動条件として拠点レベルが存在)
- UNITを支援するための施設など。拠点に BASEとして配置される。
- あらかじめ拠点に裏向きで配置し、拠点レベルが満たされていれば任意で表向きにすることができる。
- 表向きになった後も拠点に永続し、記載効果を発揮し続ける。
● 一時的に使用するカード
○ EVENTカード (EPコスト必要)
- ゲーム中に起きるさまざまな出来事。使用タイミングはさまざま。
- 手札から直接使用することもできるし、一度拠点に裏向きに配置したうえで後から発動することもできる。
- 手札から使用した場合は使い捨てとなり、効果発動後は奇跡に送られる。
- 拠点に配置する場合、その時点ではコスト不要で拠点に裏向きで永続する。
そして任意のタイミングにコストを支払い表向きにした際に効果を発動する。
※ アーツ (EPコスト必要)
- 一部の UNITカードなどが持つ第二能力。1枚の中に 2種類のカードが併存しているような存在。
- 内容的には EVENTカードに準じており、使用方法についてはほぼ同じ扱いとなる。
- UNITなど本来の目的で場に配置されている時は、アーツとしての記述は無視される。
場の構成
相手拠点 | 相手の拠点 |
相手の場 | 相手の場 |
|
自分の場 | 自分の場 |
自分拠点 | 自分の拠点 |
- 永続カードは、各プレイヤーごとの場と拠点という空間に存在する(上図は場の構成図)。
- それぞれの場には、UNITや ITEMなどが配置される。
- それぞれの拠点にはさまざまなコストを発生させるためのカードが配置され、BASEなどはここで表向きになることで効果が発動する。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は軌跡という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: TCG
○ 発売開始: 2024年11月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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軌跡 TCG
| 2024/11
| 119
| ブースター(8/550込)
|
軌跡 TCG II
| 2025/2
| 119
| ブースター(8/550込)
|
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