ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『甲虫王者ムシキング』のルール解説。
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甲虫王者ムシキング カードゲーム
Last Update 2015/8/22 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーは甲虫のブリーダーとなり、自慢のカブト/クワガタムシで相手の甲虫をやっつける。
● 原作
オリジナル作品。
※TVアニメ『甲虫王者ムシキング ~ 森の民の伝説 ~』は本ゲームを原作とする作品です。
● 世界設定
子供たちの夏休みのアイドル、カブトムシとクワガタムシ。ペットコーナーや養殖業者から購入したり、逃げ出した奴を捕まえたりして、子供たちは虫の観察にいそしむ。
それでもって、お互い自分の自慢の虫を持ち寄ってやることと言えば……そう、虫を使った相撲大会なのだ。
こうして、最強の甲虫、ムシキングを決める熱いバトルが始まったのである。
● 本ゲームについて
アーケード(本作においてはゲームセンターよりも、デパートのゲームコーナーがメイン)用のトレーディングカードゲームです。
ここ数年登場している“実際のカードをアーケードゲームの筐体において使用するタイプのゲーム”の中のひとつです。
基本的には本作のようなアーケード用ゲームは、ルールがコンピュータ内にしか存在せず詳細がわからないので、TCGカタログでは扱わない方針を採っています。
しかし本ゲームについては、筐体を使用せずにカードだけで対戦ができる専用ルールが設立されましたので、このたび改めて掲載することといたします。
※なお本作は何度かリニューアルされていますが、本ルールは最初のシリーズのカードにのみ対応しています。
基本構成
勝利条件
- 相手のムシを2匹倒す(2匹の体力をともに0ポイントにする)。
事前準備
● ゲーム用カード (それぞれが使用するカードセット)
○ ムシカード: 2枚以上。相手と同数であることが望ましい。
○ わざカード: 適当数。
※仕様変更により、2008年度版以降のカードは一部の情報が欠落していることに注意。
※シリーズの変遷により裏面(操作説明欄)が変化しているので、必要に応じてスリーブなどで裏面を統一しておくこと。
● その他準備
○ ジャンケン用カード: 上記カードとは別に、グー・チョキ・パーのマークがついたカードを各1枚ずつ。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ(自身が選択したムシの体力 * 2匹分): 記載のたいりょくの値。上限は1匹につき200ポイント。
- 開始手札: 無し(手札を使用しない)。
- マリガン: 考慮不要。
- ファーストドロー制限: 考慮不要。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 無し(プレイシートの表記に基づく位置表示などは存在)。
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 各ムシの体力表示のみ。
- ユニーク処理: 無し。
- バトルは、ムシ単位での 1 対 1で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ自分の場の体力メーターに、任意のムシカード1枚をムシとして裏向きに配置する。
- それぞれ自分の場の3箇所のわざカード置き場に、対応するマークのわざカードを任意でそれぞれ1枚ずつ裏向きに配置する。
- それぞれ場に配置したカードをすべて表向きにする。
- それぞれ配置したムシカードの体力を、記載の“たいりょく”の値に合わせる。
※配置しているムシカードの下端(ここを表示ラインにする)を、現在の体力の数値位置に合わせること。
- それぞれ配置したわざカードが攻撃系のカードである場合、“攻撃系わざカードパワーアップ表”部分が見えるよう手前にずらす。
全体の基本進行
バトルと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
※同一手番の中でそれぞれが処理を行い、各バトルごとのジャンケンの勝者が攻撃を行う。
バトル(1回の手番)の進行
○ ジャンケン
- それぞれジャンケンカードの任意の1枚を、裏向きに場に出す。
- それぞれ場に出したジャンケンカードを表向きにする。
- それぞれ場に出したジャンケンカードでジャンケンを行う。
勝った側が今回のバトルで攻撃側となる。
※いずれかのとくしゅわざカードの効果が発動する場合は、別途その指示に従うこと。
○ 攻撃/あいこの処理
ジャンケンの結果により、以下の処理を行う。
いずれか一方がジャンケンに勝った時:
- (ジャンケンに勝った)攻撃側のムシが、今回ジャンケンに使用したマークに対応する記載のわざを使う。
※使用したわざの攻撃力の値分だけ、相手のムシの体力を減らす。
- 攻撃側がジャンケンで使用したマークに対応する位置の配置わざカードが、攻撃系のわざである場合、
“攻撃系わざカードパワーアップ表”に従って追加のダメージを与える。
※表の記載値分だけ、相手のムシの体力を減らす。
あいこの時:
○ ムシが倒れた時の処理
いずれかのムシの体力が0になった場合、そのムシは倒れる。
ムシが倒れた側のプレイヤーは、以下の処理を行う。
※ムシが倒れていないプレイヤーは、ここでは何もしない。
- 倒れたムシを場から取り除く(倒れたムシであることがわかるよう他とは分けておく)。
- まだ使用していないムシカードの中から任意の1枚を、新たなムシとして場に表向きに配置する。
※基本的には相手のムシにジャンケンマークで勝っているムシが有利となる。
- 新たなムシの体力(体力メーター)を、記載の“たいりょく”の値に合わせる。
- 任意でわざカード置き場に対応するジャンケンマークのわざカードを配置する。
※わざカードの破棄は明記されていない。従来カードそのままでも新規のカードと入れ替えても、どちらでもよいらしい。
- 配置したわざカードが攻撃系である場合、“攻撃系わざカードパワーアップ表”部分が見えるよう手前にずらす。
1ゲーム終了時の処理
特になし。
ルール細則
基本ルール細則
● ジャンケンマークについて
- すべてのカードには属性概念としてジャンケンマークが存在し、さまざまな場面で使用される。
- ジャンケンマークはグー(赤)・チョキ(黄)・パー(青)の3種類が存在する。無属性やグチパは存在しない。
- とくにムシカードは自身のジャンケンマークと、3種のマークそれぞれに対応するわざを持つ。
● 相性について
- ムシカードとわざカードにはそれぞれ相性が存在し、相性によりわざの威力などが変化する。
- 相性はムシカードとわざカードの下部に付いている相性早見表(あいしょう はやみひょう)で判定する。
早見表は両カードをずらして重ねることで完成し、表の6項目中でムシカード側に1か所だけ着色されている部分に対応するわざカード側の項目のマークが、両者の相性となる。
- 相性は △・○・◎ の3種類で、他のマーク( ? など)は本ゲームでは相性による修正が無いものとする。
- 相性早見表が存在しないカードについては、一律で相性による修正が無いものとする。
● 攻撃系わざカードパワーアップ表について
- 攻撃系のわざカードは、発動時に相手のムシに追加ダメージを与える。
その追加ダメージの値を決めるために、“攻撃系わざカードパワーアップ表”が存在する。
- プレイシートには各ジャンケンマークごとに複数記載されているが、基本的にはすべて同一のものである。
- バトルで自分が使用したジャンケンのカードと自身のムシのマークの一致と、相性の項目で構成されている。
- 具体的な追加ダメージは以下の通りとなる。
相性 | 無し | △ | ○ | ◎ |
マークが一致 | 0 | 5 | 10 | 15 |
マークが不一致 | 0 | 0 | 5 | 10 |
カード構成
○ ムシカード
- プレイヤーの部下たち。場にムシとして配置される。
- 合計2匹使用するが、一度に場に配置できるのはそれぞれ1匹のみである。
- 場の体力ゲージ上に配置し、自身が体力表示マーカーとなる。なお配置時の体力は記載の“たいりょく”の値となる。
※たいりょく と つよさ の項目は値が同じなので、どちらを用いてもよい。
※たいりょくが200を超えたり端数があるカードは本来は対象外なのだが、上限200かつ5ポイント単位切り捨てとすれば使うことはできる。
- ジャンケンマークに対応した3種類のわざとそれぞれの攻撃力を持ち、プレイヤーの武器となる。
※わざの中でも自身のジャンケンマークと同じマークの技は、そのムシの“必殺わざ”となる。
- 相性早見表の半分の項目を持ち、それぞれのわざカードとの相性の判定に用いられる。
- 一部の項目(テクニックなど)は、アーケード用の項目であり本ゲームでは使用しない。
- 攻撃で受けたダメージは体力の低下という形で蓄積され、体力ゲージが0になった時点で破壊される。
○ わざカード
- ムシたちが使用するさまざまな追加技。攻撃系(ダゲキ・ハサミ・ナゲ)のわざと、とくしゅわざに分けられる。
- 場の対応するジャンケンマークの位置のわざカード置き場に、それぞれ1枚ずつ配置できる。
- 相性早見表の半分の項目を持ち、それぞれのムシカードとの相性の判定に用いられる。
- 一部の項目(テクニックやカスタマイズ概念など)は、アーケード用の項目であり本ゲームでは使用しない。
- 攻撃系のわざは、バトルでそのわざと同じジャンケンマークでジャンケンに勝った時に、追加ダメージを相手に与える。
- とくしゅわざの効果はカードごとに発動内容が異なる。具体的には以下の通り。
※攻撃系のわざとは異なり、条件を満たせば自分がジャンケンで出したマークに関わらず発動する。
※下記以外のとくしゅわざは本ゲームでは効果が発動しない。使用はできるが特に役立つことはない。
- 必殺ふうじ:
ジャンケンで勝った時に、相手の出したカードが相手の必殺わざのマークのときに発動。
今回は普通にダメージを与えたうえで、次のバトルで相手は今回出した(必殺技に対応した)ジャンケンカードを使用できない。
※使用できるのは1回のみ。
- 最後の力:
自分のムシの体力が相手のムシの最少攻撃力より小さくなった状態で、ジャンケンに勝った時に発動。
普通にダメージを与えたうえで、20ポイントの追加ダメージを与える。
※プレイシートの体力メーター部分に参考用のゲージが記載されている。
- あいこやぶり:
あいこになった上で、その次のバトルのジャンケンに勝った時に発動。
普通にダメージを与えたうえで、次のバトルから自分のムシのみあいこでのダメージを受けない(どちらかのムシが負けるまで有効)。
- 必殺よこく:
必殺よこく配置状態でジャンケンをする時、任意で「必殺よこく」と宣言することで発動。
自分がジャンケンに出すカードが必殺わざ(ムシのマークに一致するカード)かどうかと、その結果で以下の処理を行う。
- 必殺わざでジャンケンに勝つ: 予告成功。通常ダメージに加え、10ポイントの追加ダメージを与える。
- 必殺わざでジャンケンに負ける: 予告失敗。相手から通常ダメージを受ける。
- 必殺わざ以外でジャンケンに勝つ: ハッタリ成功。通常ダメージを与える。
- 必殺わざ以外でジャンケンに負ける: ハッタリ失敗。相手から通常ダメージに加え、10ポイントの追加ダメージを受ける。
- あせらせ:
ジャンケンに勝った時に発動。普通にダメージを与えたうえで、次のバトルでのジャンケンの際に 5からカウントダウンを行う。
カウントダウン内に相手がカードを出せなければ、ジャンケンでの勝利となる(任意のマークでの攻撃となる)。なおカウントダウンの速さは事前に決めておくこと。
- はんげきかいふく:
相手の必殺わざによるダメージを受けた上で、その次のバトルのジャンケンに勝った時に発動。
普通にダメージを与えたうえで、相手のムシの攻撃力の中の最少値分だけ、自分のムシの体力を回復する(増加させる)。
場の構成
- カードは、場という空間に存在する。
- それぞれの場は体力メーターと、3か所のわざカード置き場に大別される。
- 体力メーターにはムシカードが1枚配置され、同時にムシ自身の体力表示を行う。
体力メーターには 0 ~ 200 の範囲で5ポイント刻みの目盛りがついており、この目盛りで現在の体力を表示する。
- わざカード置き場はそれぞれジャンケンマークの3種に対応しており、対応するわざカードを各1枚ずつ配置できる。
- 場のほかに、ジャンケンカード用の空間が存在する。
- ムシが倒された時は、それぞれ専用の空間(特に名称は無い)に集めておくこと。
商品情報
● メーカー: セガ
○ 発売開始: 2003年3月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
甲虫王者虫キング
| 2003 ~
| アーケードゲームの景品(1/100)
|
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