ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ぱにくりぱにっく(ぱにぱに)』のルール解説。
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ぱにくりぱにっく
Last Update 1999/6/15 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライブラリ破壊戦。プレイヤーは精霊に魅入られた学生となり、味方である精霊を率いて呪文で相手キャラクターをなぎ倒す。
● 原作
オリジナル。
● 世界設定
あなたは学園の代表に選ばれました。学園の精霊の威信をかけて、精霊使いの魔力が炸裂します。
● 本ゲームについて
普段ゲームをしない人にも、親しみやすいかわいい絵柄と、パズルのような緻密な戦術を必要とする高度なゲーム性。
この相反する内容をひとつに合わせたゲーム、それが本ゲーム、ぱにくりぱにっくです。
パッケージからは全く想像できない内容ゆえに敬遠してしまう向きもあるようですが、
実際にプレイしてみて初めてこのゲームの魅力に気付くプレイヤーも多く存在します。まさに世の中油断できないぜ! ってやつですな(^^)。
基本構成
勝利条件
- 相手のライフ(デッキ)が尽きる(0になったその瞬間)。
- 相手のマリガンが 3回続く。
事前準備
● デッキ(ライフ: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50枚ちょうど。
- 構築条件:
ナンバーでユニーク(同一ナンバーカードは 1枚まで。同一名称でもナンバーが違えば別カードと見なす)。
《ぱにくり》/《ぱにっく》(№ 69 ~ 72)のうち、いずれか 1枚以上をデッキに投入すること。
● その他準備
○ キャラクターカード: 1組(同一キャラクターによる 3枚セット)。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: デッキそのものがライフに相当する(勝利条件に影響)。
- 開始手札: 5枚。上限も同じ(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 手札にスピリットが無い時交換する。交換はマリガンの本人のみ。
なおマリガンが3回続くと負けとなる(勝利条件に影響)。
- ファーストドロー制限: 無し(先攻は 1ラウンド目からカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
※キャラクター、スピリットの魔力表現にのみ存在。
- カード表: 魔力有り状態
- カード裏: 魔力無し状態
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 有り(配置時に魔力無し)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(魔力に端数が発生することはなく、必要なだけその都度支払う)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- 攻撃呪文自体は、常にキャラクターを対象とする。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- レベル 1のキャラクターを、魔力のある状態で場に配置する。
- それぞれ自分のデッキから手札としてカードを 5枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
- 先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにラウンドと呼ばれる手順を実行し、両者のラウンドが一巡するターンを繰り返す(他のゲームとターンとラウンドの概念が異なることに注意)。
一方が勝利条件を満たした時にゲーム終了。
ラウンド(自分の手番)の進行
○ ドローフェイズ
- デッキからカードを引く。枚数は現在のキャラクターの INT値分。
○ アクションフェイズ
ゲームのほとんどの基本行動がとれる。ここでのみ実行できる行動は以下のとおり。
- スピリットの配置(配置時は裏向きの状態)。
- アイテムの配置。
- 自ラウンド専用のハイアートの詠唱。
- イベントの使用。
- 攻撃呪文の詠唱(後述: 唱えられる限りいくらでも詠唱可能)。
各攻撃/防御呪文の処理
▽ 呪文の発動
- 本ゲームにおける「呪文」とは、カードの使用ではなくスクェア上で発動される魔力エネルギー? を指す。
- 呪文には相手キャラクターにダメージを与える攻撃呪文と、相手からの攻撃呪文を防ぐ防御呪文の 2種類がある。
- スクェア内の隣接する 3魔力によって呪文陣形を構成することで、呪文の発動が可能となる。
- 呪文は自らのラウンドに攻撃陣形から攻撃呪文を発動し、この攻撃呪文に対応して相手が防御陣形から防御呪文を発動する。
- 呪文陣形は、相手から見て呪文の中心が直接面しているのが防御陣形、面していないのが攻撃陣形となる(下図参照)。
- ※ 陣形の配列
-
防御陣形 | | 攻撃陣形 |
| |
| | | | | | | | |
| ■ | |
■ | | |
■ |
■ | ★ | ■ | |
■ | ★ | |
★ | ■ |
■ | ★ | |
★ | ■ | |
★ |
| | | | | ■ | | ■ | |
| | | | | | | ■ |
※ ★が呪文の中心 |
※ 呪文の属性
- 呪文は本来属性を持たないが、属性を付加することで貫通威力が強化される。
- 呪文を構成する 3魔力が全て同一の属性のとき、呪文にその属性が付加される。
- 呪文を構成する魔力のうち、呪文の中心魔力保持者に属性追加能力が存在するとき、(指定条件が揃えば)呪文に指定された属性が付加される。
- 呪文の属性は累積するが、相反属性は共存できず、同一属性はダメージ処理上は 1属性となる。
- 防御側は攻撃呪文の属性と同じ属性(相手が 2属性なら両方とも)の防御呪文を唱えない限り、攻撃呪文を完全に防いだことにはならず、ダメージを被る。
▽ ダメージ解決
- 呪文は、攻撃/防御とも 5ダメージ分の威力があり、相手が防御しなければ攻撃呪文単体では(属性にかかわらず)相手に 5ダメージを与える。
- 各種修正の結果、攻撃呪文は以下のダメージを防御側に与える。
※ AP: 攻撃追加ダメージ、DP: 防御追加ダメージ。
- a. 無属性攻撃、属性攻撃が同一属性防御で防がれた時:
ダメージ = (攻撃呪文 + AP) - (防御呪文 + DP)
- b. 属性攻撃を防ぎきれなかった時:
ダメージ = (攻撃呪文 + AP) - ((防御呪文 + DP) / 2)
※ ダメージ解決を伴わない呪文
- 攻撃呪文と同時使用する《精霊追放》《石化》と、防御と同時使用する《リフレクト》は「呪文を強化するのではなく、呪文を発動条件として使うハイアート」である。
これらのハイアートを使用した場合は、通常の攻撃判定は無効となり、ハイアートの指示に従う。
ただし、このハイアートをカウンターした場合は、通常の攻撃判定が適用される。
○ 魔力回復フェイズ
- キャラクターとスピリットの魔力が回復する(カードが表になる)。魔力が回復するスピリットの数は、現在のキャラクターの POW値分。
- 相手のキャラクターの魔力が回復する。
○ エンドフェイズ
- 手札が5枚を超えている時、5枚になるようにカードを捨てる。
- 自分の場にいるスピリットの数が、現在のキャラクターの SYM値以上の時、キャラクターは次のレベルになる。
- 終了を宣言する。
1ゲーム終了時の処理
不正防止のため、場に配置したカードを全て表にして相手に提示する。
ルール細則
基本ルール細則
● 属性について
- 全てのスピリットと一部のファミリア、キャラクターは 4種類(火・風・水・土)の属性が存在し、スクェア配置と呪文属性に影響を及ぼす。
- 属性の中で、火と水、風と土の属性ははそれぞれが相反属性であり、スクェア内で(例えば火と水が)隣接して存在する事ができない。
もし隣接してしまった場合は、後から来たほうをトラッシュへ送る。
- ファミリアには4属性と別に天使(ANAGEL)、悪魔(DEVIL)といった分類があり、これは一部のファミリアとイベントに影響を及ぼす。
● スクェア全配置の特典
- 自分のスクェアを全て埋めた瞬間(最後の 1枚がスピリットであること)、スピリットの魔力が 2回復する。これはゲーム中に各 1回のみ。
カード構成
● スクェアを構成するカード
○ キャラクターカード (配置コスト不要)
- あなたの分身。精霊との結びつきが強くなるにつれてレベルが上がり、能力が強化されると共により自然の姿に近づく、つまり脱衣しちゃう(^^;)。
- 本人は無属性の魔力(例外有り)を持つと共に、スピリットに魔力を供給する。
- キャラクターは配置直後から魔力を持っている。
<-- 青丸 男、赤 女 -->
○ スピリットカード (配置コスト不要)
- キャラクターと共に戦う精霊。与えられた魔力に特定の属性を付加させ、貯えておいた魔力を必要に応じて放出(カードを裏返す)することができる。
- 普段は魔力を持たず、配置直後はスクェア上で裏返っている。
○ ファミリアカード (配置コスト不要)
- キャラクターに従う使い魔。その能力はさまざまで、まるでスピリットの如く振る舞い、己の魔力を主人のために解き放つ者や、ほとんど場に出ることなく一瞬の間に強大な力を振るう者がいる。
○ アイテムカード (配置コスト不要)
- 魔法の道具。キャラクターの隣にしか配置できず、かつ使用できない。
- 持っているだけで効果がある物と、使用する度に魔力が必要な品がある。
● スクェア外で効果を及ぼすカード
○ ハイアートカード(詠唱に魔力が必要)
- いわゆる儀式魔法(本ゲームでは、呪文とは攻撃・防御呪文のことをさすことに注意)。
- さまざまな効果、使用タイミングが有る。すべてカードのマークで判別するので要注意。
○ イベントカード(コスト不要)
- スクェアで起こる超常現象。敵にも味方にも回避不能の影響をもたらす。
- 特に場をずらす《ぱにくり》や《ぱにっく》はカードのマークの使用法が他と異なるので注意すること(効果のみが場に残り、カード自体は瞬間使用である)。
場の構成
A-1 | B-1 | C-1 | D-1 | E-1 |
A-2 | B-2 | C-2 | D-2 | E-2 |
A-3 | B-3 | C-3 | D-3 | E-3 |
A-4 | B-4 | C-4 | D-4 | E-4 |
- 永続カードは、スクェア(マジカルスクェア)という空間に存在する。
- それぞれのスクェアは 5 * 4 のマスで構成される(上図は一人分のスクェアの構成図)。
- スクェアは各プレイヤーごとに独立して存在し、それぞれが交わることはない。
※ただし《ぱにくり》や《ぱにっく》といった、すべてのスクェアに等しく効果をおよぼすカードも存在する。
- キャラクターは C-4 の場所に固定され、他のスピリット、アイテム、ファミリアはそれ以外のスクェア内に配置される。
- 攻撃呪文によって減らされたライフは、裏向きのままダメージ置き場に置く。
- ダメージによるライフ消失以外の目的で使用されたカードはトラッシュという場所に集められる。
商品情報
● メーカー: ポプルス
○ 発売開始: 1997年7月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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ぱにくりぱにっく
| 1997/7
| 176
| スターター(53/1400)、ブースター(10/400)
|
スペシャルブースター
| 1997/12
| -
| ブースター +α(30/1200)
|
ぱにくりぱにっくPLUS
| 1998/4
| 211
| スターター(53/1400)、ブースター(10/400)
|
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