ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『クロックワークメモリオン』のルール解説。
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クロックワークメモリオン
Last Update 2021/1/16 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーはルーラーと呼ばれる魔導師となり、部下であるサクセサーを率いて相手を粉砕する。
● 原作
オリジナル作品。
● 世界設定
いつのころからか生物の記憶を消し去る“レテの風”が吹き荒れ、秩序が崩壊した魔法世界。
だが“クロックワークメモリオン”という魔導具の登場によって、記憶を失うことなく蓄積して継承できるようになった。
そして魔導具の所有者がルーラーとなって、新たな世界秩序の構築を始めたのであった。
● 本ゲームについて
クラウドファンディングによって作られたオリジナルTCGです。当初は構築デッキのみでしたが、後日ブースターが登場しました。
※本作は販売形態がいろいろ変化していますが、ここでは実物のトレーディングカードとして売られていた頃の内容について解説します。
基本構成
勝利条件
- 相手のライフを 0にする。
- 相手のデッキが尽きる(引くべき時に引けない)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 30枚ちょうど。
- 構築条件:
同名カードはデッキに 3枚まで。
初期配置用に、ルーラーカードが必ず 1枚入っていること。
※使用するルーラーによって召喚できるサクセサーが異なるので、それを踏まえて構築すること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ メモリー: おはじき状の表示カウンターを適当数。
○ メモリートークン: メモリーとは異なるカウンターを共用で 1つ。
○ 各種表示カウンター: 能力強化カウンターやトークンカードなど、それぞれ適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 1000。上限は無し。
- 開始手札: 先攻が 6枚、後攻が 7枚。上限は 7枚(自ターン内に調整有り)。
- 保有メモリー: 0個、上限はルーラーのメモリーリミット値(後攻はメモリートークン 1個持ち、リミットの対象外)。
- マリガン: 任意で 1回。すべて戻してシャッフル後に引き直し。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻・後攻で初期枚数が異なる。さらにそれぞれの 1ターン目は、メモリーフェイズから処理を始める)。
その他構成
● カードの行動表現
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未記載(マップデザインからすると、多人数戦も考慮されているらしい)。
- 召喚酔い: 有り(配置ターンは各種行動不可)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 有り(メモリーとして存在)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- サクセサーの攻撃は常に相手ルーラーを対象とし、ブロックの指定は防御側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれのデッキからルーラーカードを取り出し、神格化されていない面を表にしてルーラーとして場に配置する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキから手札としてカードを引く。
引く枚数は先攻が 6枚、後攻が 7枚となる。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
- 後攻のみ、“メモリートークン”をメモリーゾーン【活動】に 1つ配置する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ スタンドアップフェイズ
- 自分の休息状態のカードを、すべて活動状態にする。
- 自分の【休息】に存在するメモリーを、すべて【活動】に移動する。
○ ドローフェイズ
○ メモリーフェイズ
- 自分のメモリーゾーン【活動】に、メモリーを 1個追加する。
※配置された(メモリートークンを除く)メモリーの総数が、自分のルーラーの記載メモリーリミットを超えないこと。
○ メインフェイズ 1
以下の処理をそれぞれ任意で行う。
- 召喚ステップ: 任意で望むだけ、以下のどちらかの方法によりサクセサーの召喚(配置)を行う。
- 新規で召喚:
- 自分の空いているサクセサーゾーンに、手札からサクセサーカード 1枚をサクセサーとして配置する。
- 同時に手札の任意枚数のメモリオンカードを対象サクセサーの下に配置して、メモリオンとして能力の継承を行う。
- 継承召喚:
- 自分の既に存在するサクセサー 1体の上に、手札からサクセサーカード 1枚をサクセサーとして配置する。
- 従来分のサクセサー自身と付いているメモリオンの中から任意分を残し、メモリオンとして能力の継承を行う。
※引き継がない分はドロップゾーンに送られる。
- 同時に手札の任意枚数のメモリオンカードを配置し、能力の継承を行うこともできる。
- 移動ステップ: 1ターンにつき 1回だけ、任意で以下の処理を行う。
- 自分の活動状態のサクセサー 1体を、現在位置に隣接する自分のサクセサーゾーンに移動させる。
※斜めも隣接に含まれる。また他のサクセサーがいる位置に移動する場合は、互いの位置を入れ替える。
○ バトルフェイズ
- 自分の前列側にいる活動状態のサクセサーごとに、それぞれ任意でアタックを行う(後述)。
各アタックの処理
▽ アタックステップ
- ターンプレイヤーが攻撃側となり、アタックを行うサクセサー 1体を指定する。
アタックを行えるのは自分の前列側にいる活動状態のサクセサーで、休息状態にすることでアタックを行わせる。
▽ ブロックステップ
- 相手プレイヤーは防御側となり、任意でブロックを行うかどうかを選択する。
- ブロックを行う場合、ブロックを行うサクセサーを任意数だけ指定する。
ブロックを行えるのはアタックしたサクセサーの隣接位置にいる活動状態のサクセサーで、休息状態にすることでブロックを行わせる。
- 今回の攻撃対象が決定される。
▽ ダメージステップ
- それぞれ各種修正を加え、今回のバトルにおけるパワーの値を算出する。
- 今回の攻撃対象によって、それぞれ以下の処理を行う。
- サクセサーへのアタック:
- それぞれのパワーの値分のダメージを、バトルを行う相手のサクセサーに与える。
※複数のサクセサーでブロックしている場合は、攻撃側が自分のパワーをブロックしているサクセサーに対して任意配分で割り振る。
- それぞれのサクセサーが、自身が受けたダメージの値分だけスタミナを減少させる。
- ルーラーへのアタック:
- パワー値分のダメージを、相手ルーラーに与える(値分だけライフを減少させる)。
▽ 破壊&離脱ステップ
- それぞれのスタミナが 0になったサクセサーが、破壊される。
- それぞれの破壊されたサクセサーが、ドロップゾーンに送られる。
○ メインフェイズ 2
- “メインフェイズ 1”と同等の行動を任意で行う。
※“移動ステップ”は 1ターンに 1回であることに注意。
○ エンドフェイズ
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
- すべてのサクセサーのスタミナが 初期化される。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 色について
- それぞれのカードには属性概念として色が存在し、さまざまな場面で影響を与える。
- 色は 緑・紫・青・赤 の 4種類が存在する。
- 色は主にサクセサーの召喚の際に使用される。
場のルーラーはそれぞれ複数の色を保有し、サクセサーは色がルーラーの保有色のいずれかと一致する時にのみ召喚が行える。
- カードの色とは別に、カード能力部分にも部分的に色が存在する。この色は複数存在し、カードの能力継承の際に使用される。
● メモリーについて
- 本ゲームでは、メモリーというおはじき状の汎用カウンターを使用する。
- 通常のコアは 1つ 1つがすべて同等の存在であり、その個数のみが評価される。
- コアは、システム上はゲーム外の空間に無尽蔵に存在する。
- 自分のメモリーゾーンの【活動】に一定数のメモリーを蓄積した状態でゲームを始める。
- メモリーゾーンに存在するメモリーは、コスト支払いに使用される。
メモリーゾーンの【活動】にあるメモリー 1個を同ゾーンの【休息】に移動することで、コストが 1だけ支払われる。
- 毎自ターンごとに、ゲーム外から 1個のメモリーをメモリーゾーン【活動】に蓄積する。
ただし使用するルーラーの、その時点での記載メモリーリミットを超えた数は配置できない。
- メモリーゾーンには、メモリーとは別にメモリートークンが配置される場合がある。
メモリートークンはメモリーとほぼ同等の存在である。
ただしメモリートークンはメモリーリミットの対象外で、【休息】に送った(使用した)時点で消滅する。
● 能力の継承・フラッシュについて
- 場のサクセサーは、能力の継承として自身の能力を修正することができる。
- 能力の継承は、主にメモリオンカードによって行われる。
- ルーラー以外のカードにはメモリオンと呼ばれる項目が記載されている。
各メモリオンにはいずれかの色 1色と、追加する単語が記載されている。
- サクセサーの能力は、用語や数値単位で部分的にいくつかの色が付けられている。
継承を行うことで、メモリオンと同色の部分の単語にメモリオンの内容を追加することができる。
※一部の効果は継承を前提としており、記載の一部が色のみの空欄となっている場合がある。
- 継承とは別に、フラッシュとしてメモリオンカードによって一時的に能力の修正を行うこともできる。
- フラッシュは継承を一時的に行うもので、効果としてはほぼ同じである。
ただし相手ターンにも行うことができ、いずれか任意のサクセサーに加えルーラーに対しても使用できる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ ルーラーカード (コスト不要)
- プレイヤーの分身。ゲーム開始時にルーラーとして配置される。
- デッキに入れられるが、両面仕様であり他のカードとは区別される。
- 表面が通常のルーラー、裏面が神格化状態のルーラーとなっており、ゲーム開始時に通常側(“神”と書かれていない側)で配置される。
- 通常面には神格化条件が記載されている。条件を満たすことでカードを裏返し、神格化したルーラーとなる。
- 色がいくつか記載されており、この中のいずれかに該当するサクセサーのみを召喚で配置することができる。
- メモリーリミットの値を持ち、メモリーゾーンに配置できるメモリーの上限値として使用される。
※メモリートークンはリミットの対象外であることに注意すること。
○ サクセサーカード (コストと配置条件が存在)
- この世界の生物など。場にサクセサーとして配置される。
- レベルの値と色を持ち配置条件として使用される。レベル値がそのまま要求コストとなる。
- 新規に配置する方法と、すでに存在するサクセサーの上に配置する方法(継承召喚)の 2種類の配置方法が存在する。
継承召喚する時は、従来分が持つメモリオンに加え従来サクセサー自身もメモリオンとして使用できる。
なお新規で配置したサクセサーに対しては、そのターン中は継承召喚を行えない。
- パワー/スタミナの値を持ち、プレイヤーの武器/盾となる。
- 原則として配置したターンにはアタックや移動を行えない。
- スタミナ以上のダメージを受けた場合破壊される。このダメージはターン終了時に初期化される。
● 永続・一時的に使用するカード
○ メモリオンカード (コスト不要)
- サクセサーに継承される記憶。場にメモリオンとして配置される。
- 永続使用する継承と、瞬間的に使い捨てで使用するフラッシュの 2通りの使い方ができる。
- 継承として使用する場合は、以下のように使用される。
- 自ターンのサクセサー配置時に、サクセサーの保有物として付ける形で同時に配置される。
- 1体のサクセサーに対して、纏めて何枚でも使用することができる。
- いずれかの記憶の項目が色付きで記載されている。配置時にはそれぞれの項目が見えるよう、サクセサーの下にずらして配置していく。
- 付けたサクセサーが移動した場合は共に移動する。サクセサーが破壊された場合はすべて捨て札となる。
- フラッシュとして使用する場合は、以下のように使用される。
- すべてのターンのすべてのフェイズに、フラッシュを宣言することで使用できる。
- いずれかのルーラーかサクセサーいずれか 1体に対して使用できる。
- 使用したターンの間だけ効果が適用される。
- 使い捨てであり、使用後はドロップゾーンに送られる。
- 使用時に“フラッシュタイム”という処理が、一時的に発生する。
- それぞれいずれかの色 1つと単語 1つによる、メモリオンという項目を持つ。
- いずれも使用することで、対象が持つ能力に記載項目を追加することができる。
書き換えるのは 1枚につき能力の中の同色部分の 1か所であり、メモリオンの内容がそのまま追加されていく。
※同一内容ならば複数追加しても効果は変わらない。ただし威力と効力の項目については、使用分だけ効果が累積する。
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- それぞれの場は通常は 3 * 2の 6箇所のマスに大別される(上図は場の構成図)。
それぞれのマスの中で手前列中央部がルーラーゾーン、それ以外がサクセサーゾーンとなる。
- ルーラーゾーンには、ゲーム開始時から 1体のルーラーが配置される。
- サクセサーゾーンの各マスには、それぞれ 1体のサクセサーが配置される。
サクセサーは、自ターンに付き 1体だけゾーンの隣接移動を行うことができる。
- それぞれの場は基本的には独立しているが、両者は互いに隣接している扱いとなる。
※ルーラーの左右(後列)にいるサクセサーは、前方列に移動しなければアタックやブロックを行えない。
※相手サクセサーによるブロックは、アタック側の隣接マスにいる相手サクセサーによって行われる。
- 場以外にもそれぞれのメモリーゾーンという空間が存在し、メモリーが蓄積される。
メモリーゾーンは【活動】と【休息】の 2つのゾーンに分けられ、【活動】分の使用により【休息】に送られる。
- 永続カードが破棄された時や、瞬間使用カードの使用後はドロップゾーンという空間に集められる。
商品情報
● メーカー: マジマックス エンターテインメント
○ 発売開始: 2019年5月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
スターターデッキセット
| 2019/5
| 2種
| 構築済みデッキ(102/5000+税)
|
スターターデッキ 第1弾
| 2019/7
| 4種
| 構築済みデッキ(30/1500+税)
|
ブースターパック 第1弾
| 2020/4
| 86
| ブースター(5/200+税)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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