ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『メルヘヴン』のルール解説。
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メルヘヴン ザ・アームバトル
Last Update 2007/3/19 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーはチームバトルの統率者となり、部下となる戦士たちを率いて相手サイドを撃退する。
● 原作
TVアニメーション『メルヘブン』。
コミック『MAR』(小学館刊)。
● 世界設定
典型的なおとぎの世界のような異世界“メルヘブン”。
ここでは人々は“ÄRM”という魔力を注入した金属アクセサリーを駆使することで、誰しもが魔法使いのような力を自由に発揮することができる。
ただし、この世界は平和な夢の世界などではなかったのだ。この世界を征服しようとする一団“チェスの兵隊”によって、幾度となく戦いが繰り広げられていたのだ。
そして一度は封印した首領の復活で、世界は破滅の危機を迎える。
だがチェスの兵隊はその力を本気で使ってこようとはしなかった。まるで戯れで戦っているかのように、レジスタンス相手にチーム制の決闘を申し入れてきたのであった。
● 本ゲームについて
ファンタジーバトル漫画のTCGです。
原作の最大の特徴がマジックアイテム“ARM”の存在であり、だれもが道具の力で自由に魔力を操ることができるようになっています
(ただしこの設定は補助的なものに過ぎず、多くのキャラクターは直接格闘していますが)。
本ゲームもその ARMを最大限に押し出した作品になっており、実際に指輪タイプの ARMを身に付けてゲームを行う作品となっています。
もっともそうまでして指輪を付けなきゃいけないシステムかというとそうでもなく、基本的にはシンプルに戦えるゲームとなっています。
基本構成
勝利条件
- 相手のプレイヤーライフ(ライフポイント)を 0にする。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
同名のキャラクターカードはデッキに 4枚まで
(ただし 4枚の制限とは別に、追加でスタートキャラクターと同名の“レベル MAX”のキャラクターカードを各 1枚ずつ入れることができる)。
同名のARM・イベントカードはデッキに 3枚まで。
レベル0のキャラクターカードが 3枚以上入っていること(スタートキャラクターとなる)。
スタートキャラクターとなるキャラクターカードは、すべて異なるキャラクターであること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ ARMリング: 任意の専用リングを 5個まで(うちゲームで使用するのは 3個まで)。
○ サイコロ: 通常の 6面ダイス適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 3000。上限も同じ。
- 開始手札: 6枚。上限は 7枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 手札にキャラクターカードが 1枚も無い時、本人のみ任意で 1回。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻は 1ターン目にはカードを引かず、バトルフェイズを行わない)。
その他構成
● カードの行動表現
- アクティブゾーンに存在: 通常状態。
- スタンバイゾーンに存在: 消耗状態。
- カード裏向き: 初期配置状態、およびブラインドARM。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 無し(捨札を再使用)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 一応有るが重要ではない(初期配置時点で裏向き状態)。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 考慮不要(蓄積コストの概念が存在しない)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し(キャラクターのダメージ概念が存在しない)。
- ユニーク処理: とくに無し(デッキ構築の都合上考慮不要だが、一応キャラクター単位で自軍ユニーク)。
- 攻撃は常に相手プレイヤーを対象とし(バトルそのものはキャラクター同士による 1 対 1)、防御キャラクターの指定は防御側が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ自分の ARMリングを指に装着する。
- 先攻・後攻を決定する。
- 後攻はサイコロを 1回振り、今回のフィールドを決定する。
- それぞれスタートキャラクター 3枚を、自分のアクティブゾーンに裏向きに配置する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札としてカードを 6枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時にゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ ターン開始
- 自分の場の裏向きのキャラクターカード 1枚を表にする。
- 自分の場のスタンバイゾーンにあるキャラクターを、すべてアクティブゾーンに移動する。
○ ドローフェイズ
○ レベルアップフェイズ
- 任意でキャラクターのレベルアップを行う(1キャラクターにつき 1回)。
○ メインフェイズ
ゲームの基本的な行動を行う。実行できるのは以下のとおり。
- ARMカードを場のキャラクターに装備する(ブラインドARM含む)。
- イベントカードを使用する。
- キャラクターのスタンバイ能力を使用する。
○ バトルフェイズ
バトルの処理
▽ キャラクター指定ステップ
- 攻撃側がアクティブゾーンの ARMを装備している任意のキャラクター 1体を、バトルゾーンに移動する。
- 防御側がアクティブゾーンのキャラクター 1体を、任意でバトルゾーンに移動する。
▽ ARM使用ステップ
- 攻撃側から交互に、手札の ARMカードをバトルを行うキャラクターに任意で配置する。
- 1回のバトルで使用できる ARMカードの枚数は、キャラクターのレベルの値まで(バトル前から装備している ARMも数に含める)。
もちろん使用する ARMカードの本来の配置条件(レベルやキャラクター指定)がすべて満たされていること。
▽ ダメージ解決ステップ
- それぞれのパワーの合計値を算出する。
攻撃側は攻撃力・防御側は防御力の値を使用し、それに ARMカードなどの数値修正を加えること。
ただし防御側が防御キャラクターを指定しなかった場合は、防御側のパワーを 0とする。
- それぞれのパワーの合計値を比較する。
- 比較した結果攻撃側のパワーの方が高い場合、防御側プレイヤーはダメージとしてパワー差分の値だけライフポイントを減らす。
- ダメージによりライフポイントが 500減少するごとに、ダメージを受けたプレイヤーはデッキからカードを 1枚引き手札に加える。
※このカードを引く行為は、各 500の倍数ごとにゲーム中 1回ずつのみ。
- 攻撃を行ったキャラクターを、スタンバイゾーンに移動する。
このとき複数の ARMカードが付いていた場合、任意の 1枚以外はすべて破棄すること。
- 防御を行ったキャラクターを、アクティブゾーンに移動する。
このとき複数の ARMカードが付いていた場合、任意の 1枚以外はすべて破棄すること。
○ ターン終了
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特になし。
ルール細則
基本ルール細則
● ARMと属性
- この世界では大半の魔法は ARMと呼ばれる金属アクセサリーに封入されており、本ゲームでも戦いの中心としてARMを使用する。
※本来の表記は“ÄRM”であるが、説明の都合により本ページではウムラウト無しの ARMとする。
- 本ゲームでの ARMの概念は ARMカードと ARMリングに大別される。
このうち ARMカードは ARMの力を発動させた武器(および類するもの)状態を表現している。
そしてARMリングはリーダーたるプレイヤーがキャラクターに特定の ARM(または ARMの真の力)の使用を許可する権限を表している。
※概念的に魔装具状態の ARMは、キャラクターがあらかじめ身に着けて戦いに臨んでいるいることになる。
- スペシャル ARMカードとスペシャルイベントカードの使用時には、ARMリングが必要となる(通常の ARMカードなどには ARMリングは不要)。
- ARMカードと ARMリングには属性(種類)が存在し、スペシャル ARMカードの使用条件などに影響を与える(スペシャルイベントカードには無関係)。
- 属性は 無属性(黄)・ウエポン(青)・ネイチャー(緑)・ディメンション(紫)・ガーディアン(赤)・ホーリー(白)・ダークネス(黒) の 7種類が存在する。
- スペシャル ARMカードの使用時には対応する属性か無属性のいずれかの ARMリングを使用する必要がある。
- ダミー目的で ARMリングを 5個まで指にはめることがルール上認められているが、1回のゲームに使用できるのは厳密に 3個まで。
- 一部のカードは【リングオン】という能力を持ち、カード配置時に ARMリングをカードの上に配置することでその能力を発揮する。
- 【リングオン】で配置する ARMリングは各カードごとに異なる(無指定の場合もある)。またカード使用のための ARMリングと配置する ARMリングは別物であること。
- 【リングオン】で ARMリングを配置したカードが破棄される場合、配置された ARMリングは破棄(ゲームから除外扱い)される。
● ブラインドARM
- すべてのカードは、裏向きに場のキャラクターに付けることで ARMカードの代用品にすることができる。これをブラインドARMと呼ぶ。
- ブラインドARMは“使用者制限無し・レベル 1・パワー 0・無属性”の ARMカードとして扱われる。
- 一部の ARMカードの中には、カード能力としてブラインドARMから反転して通常の ARMカードとなる能力をもつ物もある。
当然ながら反転する際には、反転の条件とともに通常の ARMとしての配置条件を満たしている必要がある。
※ちなみに、この能力自体も定義上は“ブラインドARM”に含まれるが、場の概念的には反転した時点で通常の ARM扱いとなる。
- バトル中には、ブラインドARMを使用することはできない。
● フィールドについて
- 本ゲームでの戦いは、1回のゲームごとに特定の環境下で行われる。この環境を表す概念が“フィールド”である。
- フィールドは レギンレイヴ(いわゆる闘技場)・砂漠・火山群・氷原 の 4種類あり、ゲーム開始時に決定する。
- 各フィールドの効果は基本的には存在しない。特定のカードの効果の中でのみ考慮される項目として存在する。
- フィールドは後攻のプレイヤーがサイコロを振ることで決定される。
出た目が 1・2・3 でレギンレイヴ、4 で砂漠、5 で火山群、6 で氷原となる。
● レベルとレベルアップ
- 本ゲームにおけるキャラクターは、ゲーム(劇中におけるバトル)中に戦闘力がどんどん向上していく(つまり戦いの“テンションが上がる”ということ)。
これを数値として表す概念が“レベル”であり、その値は“レベルアップ”としてゲーム終了時まで上昇していく。
- レベルは場に同名のキャラクターカードを重ねた枚数で表される。
- 場のそれぞれキャラクターのレベルはゲーム開始時は一律でレベル 1であるが、同名のキャラクターカードを重ねることでレベルアップを果たして値が上昇していく。
- それぞれのキャラクターは、各自ターンのレベルアップフェイズに 1ずつレベルアップを行うことができる。
ただしこれは通常のレベルアップの場合であり、カードの効果などによるレベルアップはこの制限とは別に扱われる。
- レベルの値は通常 1 ~ 4までだが、その上にレベル MAXが存在する。
- レベル MAXのカードはデッキ構築条件こそ特殊であるが、それ以外は単なるレベル 5のカードとして扱われる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ キャラクターカード (初期配置時以外は配置条件が存在)
- プレイヤーの部下となる戦士たち。
- 攻撃力/防御力を持ち、プレイヤーの武器/ 盾となる。
- 同名のキャラクターカードのうち最初(レベル 0)の 1枚はスタートキャラクターとしてゲーム開始時に場に配置される。
そして以降は同名のカードをレベルアップとして重ねることで、能力を強化することができる。
- レベルの値を持ち、キャラクターのレベルアップの配置条件として用いられる。
この数値は、場のキャラクター自身のレベルとは直接関係無いので注意すること(手札にある間のみ参照される)。
- スタートキャラクター以外のときは、カードのレベルの値が対象となる場のキャラクターのレベル以下の場合に使用(レベルアップ)できる。
- キャラクターカードが戦闘で破壊されることは無い。攻撃を受ける場合はすべてプレイヤー自身へのダメージとなる。
○ ARMカード (配置条件が存在)
- 魔力アクセサリーである ARMを、戦いのために武器化した状態。
- ARMリングとは無関係に使用できる。
- いずれかのキャラクターに付ける形で場に配置する。
※デザイン上はキャラクターと縦に並ぶ位置の ARMゾーン部分に、1 対 1で対応する形で配置される。
- レベルの値が対象となる場のキャラクターのレベル以下の場合に配置できる。
- カードによっては、特定のキャラクターでなければ使用できないカードが存在する。
- バトルフェイズを除けば、1体のキャラクターにつき 1枚の ARMカードのみ配置できる。
○ スペシャルARMカード (配置条件が存在)
- SPマークが付いた特殊な ARMカード。ARMリングを使用することで使用可能となる。
- 対応する属性(または無属性)の ARMリングを、指から外してリング置場に配置することで使用できる(通常の使用条件は別途必要となる)。
- 使用条件が厳しいこと以外は、通常の ARMカードと同等に扱われる。
● 瞬間的に使用するカード
○ イベントカード (使用条件が存在)
- ゲーム中に発生するさまざまな出来事やキャラクターの特殊攻撃など。
- 場のキャラクターが使用するカードである。
- ARMリングとは無関係に使用できる。
- アクティブゾーンに存在するキャラクターをスタンバイゾーンに移動することによって使用される。
- レベルの値が使用するキャラクターのレベル以下の場合に使用可能となる。
- カードによっては、特定のキャラクターでなければ使用できないカードが存在する。
○ スペシャルイベントカード (使用条件が存在)
- SPマークが付いた特殊なイベントカード。ARMリングを使用することで使用可能となる。
- ARMリングを指から外してリング置場に配置することで使用できる(通常の使用条件は別途必要となる。ただしリングの属性は考慮不要)。
- 使用条件が厳しいこと以外は、通常のイベントカードと同等に扱われる。
場の構成
Standby zone | 敵陣 スタンバイゾーン |
Active zone | 敵陣 アクティブゾーン |
Battle zone | 敵陣 バトルゾーン |
|
Battle zone | 自陣 バトルゾーン |
Active zone | 自陣 アクティブゾーン |
Standby zone | 自陣 スタンバイゾーン |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場は アクティブゾーン、スタンバイゾーンおよびバトルゾーン に大別される(上図は場の構成図)。
またそれとは別に ARMゾーンや ARMリング置場などが存在する。
- 場の状態はフィールドという概念で表され、双方ともゲーム開始時に設定した環境下でゲームを行う。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は捨札置場という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: コナミ(ARMリング販売はタカラ)、ベンダー販売でエポックの協力あり。
○ 発売開始: 2005年4月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
AKT. 1
| 2005/4
| 80
| 構築済みスターター(40/1260)、ブースター(6/158)、カードガチャ(4/100)
|
AKT. 2
| 2005/7
| 62
| ブースター(6/158)、カードガチャ(4/100)
|
AKT. 3
| 2005/10
| 62
| ブースター(6/158)、カードガチャ(4/100)
|
スターター2
| 2005/12
|
| 構築済みスターター(40/1260)
|
AKT. 4
| 2006/1
| 62
| ブースター(6/158)、カードガチャ(4/100)
|
AKT. 5
| 2006/4
| 63
| ブースター(6/158)、カードガチャ(4/100)
|
AKT. 6
| 2006/7
| 70
| 構築済みスターター(40/1260)、ブースター(6/158)、カードガチャ(4/100)
|
リングパック第1弾
| 2006/8
| 20
| ブースター(3/315)
|
AKT. 7
| 2006/10
| 63
| ブースター(6/158)、カードガチャ(4/100)
|
ベスト・オブ・リングパック
| 2006/10
| 21
| ブースター(3/315)
|
AKT. 8
| 2006/12
| 63
| ブースター(6/158)
|
リングパック第2弾
| 2006/12
| 21
| ブースター(3/315)
|
リングパック第3弾
| 2007/3
| 21
| ブースター(3/315)
|
AKT. 9
| 2007/3
| 64
| ブースター(6/158)
|
ARMリング
| 2005/6 ~
|
| ※関連商品(1/315)カードとリングを各1つずつ封入。
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Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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