ジャガーノーツのTCGカタログ
囲碁のトレーディングカードゲーム『ヒカルの碁TCG』のルール解説。
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ヒカルの碁 トレーディングカードゲーム
棋聖降臨
Last Update 2016/11/23 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による囲碁(を模したもの)。プレイヤーは棋士となり、碁を打つ。
● 原作
コミック『ヒカルの碁』(集英社刊)。
● 世界設定
アジア圏を中心として、囲碁は昔から世界中で愛されていた。
● 本ゲームについて
なんとボードゲームを再現するTCGです。相手の碁石を捕獲するカードバトル要素もありますが、ルールがちょっと違うだけの6路盤を使った囲碁そのものです。
基本構成
勝利条件
- 対戦終了時に碁石カードによる目数が相手より多い(本来の囲碁と基本的には同じ)。
※整地した上で、アゲハマによる修正とコミ(後攻のみに半目分の補正値)を加える。
- 相手が投了する。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50枚以上。
- 構築条件:
碁石カード以外のカードで構成されていること。
同名カードはデッキに 3枚まで。
同一人物のキャラクターカードはデッキにそれぞれ 1枚のみ。
制限カードはデッキにそれぞれ 1枚のみ。
● 碁笥 (ごけ: それぞれが使用する補助カード)
- デッキ枚数: 各色ともそれぞれ 18枚ちょうど(計 36枚)。
- 構築条件:
碁石カードで構成されていること。
それぞれ碁石カードの色が統一されていること。
(碁石カードの色が)白・黒の二組の碁笥を、全体で一つずつ用意すること。
※先攻が黒、後攻が白の碁笥を使用する。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント: 配置分と獲得分の碁石。以後蓄積する。
- 開始手札: 7枚。上限も 7枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 任意で1回。戻してシャッフル後引き直す。
- ファーストドロー制限: 無し(先攻は 1ターン目からカード調整を行う)。
その他構成
● カードの行動表現 (碁石カード)
- カード縦: 棋力回復状態。
- カード横: 棋力支払済み状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 無し(捨て場を再使用)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(構造的に不可)。
- 召喚酔い: 無し(配置時に回復状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(常にカードの形で存在)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- (碁盤以外での)対局はそれぞれが自分で選択した打ち手カード同士での 1 対 1で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
○ 先攻・後攻の決定
- “ニギリ”という方法などを用いて先攻・後攻を決定する。
- 先攻は黒・後攻は白の碁笥を、それぞれの今回の碁笥として使用する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
○ 準備フェイズ
- それぞれ自分のデッキから手札としてカードを 7枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、双方の碁笥が尽きるかどちらかが碁石を置けなくなった時点でゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 棋力回復フェイズ
- 自分の横向きになった碁石の中から、任意の 3枚までを回復状態にする。
○ 碁石セットフェイズ
- 自分の碁笥から碁石カードを 1枚引き、碁盤の配置可能な場所の中から任意箇所に碁石として配置する。
この時に相手の碁石 1枚の四方を取り囲むように配置した場合、その碁石を獲得する(アゲハマにする)。
※詳細については囲碁本来のルールに従うこと。
○ 手札ドローフェイズ
- 手札が 7枚ある場合、任意で 2枚まで手札を捨てる。
- 手札が 7枚になるように、デッキからカードを引き手札に加える。
ただし手札が 8枚以上ある場合は、7枚になるように手札を捨てる。
○ メインフェイズ
以下の行動を任意に行う。
- 手札からキャラクターカードを配置する。
- 手札から布石カードを裏向きで配置する。
- 手札から打ち手カードを場の打ち手に配置する。
○ 対局
任意で以下の対局処理を行う。
対局の処理
▽ 攻撃側の打ち手を出す
- ターンプレイヤーが攻撃側となり、場の打ち手にある対局可能な打ち手カードから任意の 1枚を対局に出す(移動させる)。
※1枚も出せない時は対局自体が行えない。
※通常はこのターンに配置したカードでは対局できない。
▽ 防御側の打ち手を出す
- 相手プレイヤーが防御側となり、場の打ち手にある打ち手カード 1枚を任意で対局に出す。
カードを出さなくてもよいが、対局にカードが無い場合は防御力 0で対局を行うことになる。
▽ それぞれの技を出す
- 攻撃側から順に、交互で任意に技カードを手札から出す。
それぞれが3枚ずつ使用するか、双方ともパスした場合にこの処理を抜ける。
- 可能であれば、ここでキャラクターカードの効果や布石カードを使用することもできる。
▽ 対局終了
- それぞれ対局に使う打ち手カードに各種修正を加え、今回の対局における攻撃力と防御力が決定される。
- 攻撃側の攻撃力と防御側の防御力を比較し、以下のように対局の勝敗を決定する。
- 攻撃力が高い: 攻撃側の勝利。防御側の対局に使った打ち手カードが捨て場に送られる。
- 防御力が高い: 防御側の勝利。攻撃側の対局に使った打ち手カードが捨て場に送られる。
- 値が同じ: 引き分け。双方の対局に使った打ち手カードが捨て場に送られる。
- いずれかが対局で勝利した場合、勝利者はその比較値の差によって以下の数だけ相手の碁石を獲得する(アゲハマにする)。
- 0 ~ 1: 獲得できない。
- 2 ~ 3: 1枚獲得。
- 4 ~ 5: 2枚獲得。
- 6以上: 3枚獲得。
- それぞれ今回使用した技カードをすべて捨て場に送る。
○ エンドフェイズ
- 自分の場のキャラクターカードと布石カードの中から任意のカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 色について
- 属性概念として色が存在し、コスト支払いなどで使用される。
- 色はアジアの四神に対応しており、 青竜(青)・朱雀(赤)・白虎(白)・玄武(黄) の 4種類が存在する。また無属性にあたる 黒 が存在する。
本ゲームでは玄武は黄色を担当する。なお麒麟などの中央担当は存在しない。
- 本ゲームでは碁盤が色で四分割されており、対応位置に配置した縦向きの碁石を横向きにすることで、対応色のコスト(棋力)を発生できる。
● 棋力について
- 碁石カード以外のカードにはコストの概念として棋力が存在し、使用には指定値分のコストを支払う必要がある。
- 棋力は碁盤に存在する碁石を使用することで支払うことができる。
- 回復状態の碁石を 1つ横向きにするごとに、配置場所に対応する色の棋力が 1だけ発生する。
- コスト部分のうち、黒色のコストは何色の棋力でも支払うことができる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 碁石カード (コスト不要)
- 縦横がある以外は何の変哲もない碁石。場に碁石として配置される。
- 配置の都合により、他のカードよりかなり小さい。
- 白・黒の 2種類が存在し、それぞれどちらか一方を担当する(先手というか先攻が黒)。
- ゲーム開始時に補助デッキである碁笥として、まとめて準備される。
- 普通に碁石として碁盤に配置するが、それが同時に他のカードのコスト源となる。
ちなみに本ゲームでは線の交差部分ではなくマス部分を“目”としており、碁石を置くのはマスの上となる。
- 相手の碁石の四方を取り囲んだ時に、相手の碁石を獲得できる(アゲハマとなる)。さらに盤面に関わらずカードによる対局でも獲得できる。
- 双方の碁笥が尽きたりどちらかが碁盤に置けなくなった時に、ゲーム終了となる。
- 最終的には、碁盤に自分の碁石をより多く配置することが基本の勝利条件となる。
○ キャラクターカード (コスト必要)
- 自分の分身とか応援者といった存在。効果はさまざま。
- 他のカードが碁そのものを再現している中、原作ストーリーを再現するほぼ唯一の存在といえる。
- 自分の場に1枚だけ配置できる。新たに配置する場合は、従来のキャラクターカードを破棄する必要がある。
○ 打ち手カード (コスト必要)
- 碁盤部分とは異なる部分での攻撃方法。対局の処理において使用する。
※本ゲームは 6路盤相当だがおそらくそれは 19路盤の中心部のみで、打ち手カードが外縁部での攻防を表していると思われる。
- 攻撃力・防御力の値を持ち、対局での勝敗を決する。
- 事前に場の“打ち手”に配置しておいて、必要に応じ場の“対局”に一時的に移動させて使用する。
- 自分の場の打ち手に5枚まで配置できるが、1ターンに付き手札から 1枚しか配置できない。
- 打ち手に配置したカードは、そのターンには対局に使用できない。
- 対局で敗北した場合、対局に使用したカードは捨て場に送られる。
● 一時的に使用するカード
○ 布石カード (コスト必要)
- 事前に準備した作戦など。
- 無コストで裏向きに配置し永続させ、必要な時に表向きにしてコストを支払い使用する。
- 自分の場に 2枚まで配置できるが、配置ターンには表向きにできない。
○ 技カード (コスト必要)
- 対局において、打ち手カードの強化や妨害を行うためのさまざまな手段。
- 対局に打ち手カードが存在している時にのみ、手札から出すことができる。
場の構成
白 | 白 | 白 | 朱 | 朱 | 朱 |
白 | 白 | 白 | 朱 | 朱 | 朱 |
白 | 白 | 白 | 朱 | 朱 | 朱 |
青 | 青 | 青 | 玄 | 玄 | 玄 |
青 | 青 | 青 | 玄 | 玄 | 玄 |
青 | 青 | 青 | 玄 | 玄 | 玄 |
- 永続カードは、碁盤フィールドという場に存在する。
- 碁盤フィールドは碁盤を中心に、さまざまなカード置き場で構成される。
- 碁盤は碁石カードを置く共用空間で、 6 * 6 の 36目(マス)で構成されている(上図は碁盤の構成図)。
なお碁盤は大きく 4分割され、それぞれ四神(青竜・朱雀・白虎・玄武)に対応している。
※四神の位置対応はプレイヤーごとの相対的なものではなく、絶対位置として(付属プレイマットに)記されている。
※プレイする上では碁盤内での位置のみが問われるため、双方がマップのどちら側に座るかなどは気にしなくてよい。
※四神の位置関係は本ゲーム独自のものであり、風水的な方位などは気にしないこと。
- 碁盤に配置する碁石カードは、本来の交差線上ではなく将棋のようにマスの中に配置する。
- 碁盤以外に、キャラクター・打ち手・布石・技などのそれぞれのカード配置空間が存在する。
- 他にも対局の空間が存在し、打ち手カードを用いて碁盤とは異なる部分での対局が行われる。
- 獲得した相手の碁石はアゲハマという空間に集められる。
- 使用後のカードは捨て場という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: コナミ
○ 発売開始: 2001年11月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
基本セット
| 2001/11
|
| 構築済みスターター(50/1280)
|
VOL. 1
| 2001/12
| 55
| ブースター(5/150)
|
VOL. 2
| 2002/2
| 54
| ブースター(5/150)
|
青龍乱舞
| 2002/5
| 54
| ブースター(5/150)
|
白虎咆哮
| 2002/9
| 54
| ブースター(5/150)
|
朱雀飛翔
| 2002/12
| 54
| ブースター(5/150)
|
玄武不動
| 2003/3
| 55
| ブースター(5/150)
|
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