ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ときめきメモリアル』のルール解説。
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ときめきメモリアル カードゲーム
Last Update 2020/8/1 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による条件達成競争。プレイヤーは私立きらめき高校の男子生徒となり、意中の女の子とカップルになる。
●原作
コンシューマーゲーム『ときめきメモリアル』。
● 世界設定
きらめき高校には 1つの伝説がある。「卒業式の日に、伝説の樹の下で告白すれば、そのカップルは幸せになれる」と。
そして今年も、新たな生徒達が入学してきた……
● 本ゲームについて
原作の「相手が理想とする男になるために自分を鍛える」というシステムの再現ではなく、ゲーム中のさまざまなイベントを思い出しつつ気軽に楽しむTCGです。
すべてのカードが描き下ろしではなく取込み画像なのも、ゲームの追体験を意識しているからなのかもしれません。
※本作の特徴として、プレイヤーが告白される側ではなく自ら告白する仕様となっています。
ゲームとしては特に問題ない部分なのですが、『ときめきメモリアル』の原作再現という意味では真逆の内容となってしまいます。
そこで本ページではあえて告白カードを“直に告白した”ではなく、“女の子からの(告白であろう)呼び出し状をもらった”と読み替えて説明します。
基本構成
勝利条件
- 告白が成功し、いずれかのヒロインとカップルになる(告白カード使用により告白フェイズを行い、対決に勝利する)。
- 相手がチョンボする(手札に《一人で卒業》のカードを持ったままで、告白を成功させてしまう)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50 ~ 70枚。
- 構築条件:
同一カードはそれぞれデッキに 1枚まで。ただし“早乙女好雄”のカードのみ 2枚まで。
キャラクターカードは、12種のキャラクター全員が入っていること。
キャラクターカードは 1体のキャラクター単位で、すべて色違いの状態で必ず 2 ~ 4枚の範囲で入っていること。
告白カードが、合計で 1 ~ 12枚の範囲で入っていること。
告白カードは、1体のキャラクターごとに 1枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 無し。
- 開始手札: 6枚。常に 6枚を維持(カード使用直後に補充)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(最初から手札調整が可能)。
その他構成
● カードの行動表現
- 正位置: 自分が獲得したカード(手前側位置に配置する)。
- 逆位置: 相手が獲得したカード(相手側位置に配置する)。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(捨て山を再使用)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(ほぼ不可能)。
- 召喚酔い: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 考慮不要。
- ユニーク処理: 考慮不要。
- 戦闘自体は存在しないが、ある意味相手とのヒロイン争奪戦(笑)であり、カードを交互に出し合うことで対決が行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札を 6枚引く。
全体の基本進行
互いに以下の手番を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
自分の手番の進行
以下の 2つの行動の中から、いずれか 1つを行う。
a: カードを出す
- 通常時は、アタックフェイズとプールフェイズを 1回ずつ順に行う。
- アタックフェイズの中でいずれかが“ときめき状態のキャラクターの告白カード”を使用した場合、そのプレイヤーは“告白が行われる”ことを宣言する。
さらに使用した瞬間から、以降の処理がゲーム終了まで(アタック ~ プールフェイズ から)告白フェイズに切り替わる。
○ アタックフェイズ
- 手番プレイヤーが、手札から任意のキャラクターカード 1枚を場に出す。
この時に任意で手札のアシストカードを、条件を満たす範囲で併せて出すことができる。
※キャラクターカードの代用として告白カードも使用できる。ただしカードのキャラクターがときめき状態である場合は、即座に告白フェイズに切り替わる(後述)。
- 手番プレイヤーが、今回出したキャラクターの記載パラメーターの中からいずれか 1つの項目を選ぶ。
選んだパラメーターとその(各種修正を加えた)記載値を、相手に宣告する。
※今回のアタックの判定基準が、このパラメーター項目&宣言値を基準とする昇順判定となる。ただしアシストカードの効果により、判定基準が途中変更される場合もある。
- 相手プレイヤーから交互に、どちらかがパスをするまで以下の方法で対決する(手札のカードを出し合う)。
- それぞれ対決の中で 1回に限り、任意で以下の手札調整を行う。
- 1枚以上の任意枚数の手札を捨てる。
- 手札が 6枚ちょうどになるように、デッキからカードを補充する。
- 対象パラメーターの値が現在の基準値を超えるように、手札でキャラクターおよびアシストカードを組み合わせる。
組み合わせた手札のキャラクターカード 1枚と任意数のアシストカードを場に出し、値を宣言する。
これにより判定の値が、この値に更新される。
※パラメーター項目のみが問われるので、出すごとに異なるキャラクターのカードを使用することができる。
※キャラクターカードの代用として告白カードも使用できる。ただしカードのキャラクターがときめき状態である場合は、即座に告白フェイズに切り替わる(後述)。
※使用するアシストカードによっては、本来の条件(指定パラメーターの昇順値)を満たさなくても出せる場合もある。
※条件を満たすカード群を出せない場合は、パスを宣言することで対決から脱落する。
- カードを出した場合、即座に手札が 6枚ちょうどになるようにデッキからカードを補充する。
- 最後にキャラクターカードを出した側のプレイヤーが、アタックフェイズの対決の勝者となる。
○ プールフェイズ
- それぞれがアタックフェイズで使用したキャラクターカードを、対決の勝者がすべて獲得する。
- それぞれ自分が獲得したキャラクターの中で、キャラクターごとの爆弾の個数を確認する。
6個以上のキャラクターがいた場合、爆弾が爆発し(そのプレイヤーの)対象キャラクターのカードがすべて捨て山に送られる。
- それぞれがアタックフェイズで使用したキャラクターカードの代用としての告白カードを、すべて捨て山に送る。
- それぞれがアタックフェイズで使用したアシストカードを、すべて捨て山に送る。
- 今回の手番が終了する。
○ 告白フェイズ
- 告白フェイズに入った時点でパラメーター選択が行われていない場合、手番プレイヤーがいずれか 1つのパラメーター項目を選ぶ。
- 告白カードをまだ使っていないプレイヤーの側から交互に、どちらかがパスをするまで以下の方法で対決を行う。
- それぞれ(アタックフェイズから続く)対決の中で 1回に限り、任意で以下の手札調整を行う。
- 1枚以上の任意枚数の手札を捨てる。
- 手札が 6枚ちょうどになるように、デッキからカードを補充する。
- 対象パラメーターの値が現在の基準値を超えるように、手札でキャラクターまたは告白カードにアシストカードを組み合わせる。
組み合わせた手札のキャラクターまたは告白カード 1枚と任意数のアシストカードを場に出し、値を宣言する。
これにより判定の値が、この値に更新される。
※告白フェイズ内で新たに“ときめき状態のキャラクターの告白カード”を使用する場合、必ず“告白が行われる”ことを宣言すること。
なお告白は両方のプレイヤーそれぞれが行うことができ、一人のプレイヤーが複数の告白処理を行うこともできる。
※《一人で卒業》は、キャラクターカードと組み合わせずに単独で使用することもできる。
※条件を満たすカード群を出せない場合は、パスを宣言することで対決から脱落する。
- カードを出した場合、即座に手札が 6枚ちょうどになるようにデッキからカードを補充する。
- 最後にカードを出した側のプレイヤーが、対決の勝者となる。
- 今回の対決において《一人で卒業》が使われたかどうかで、以下の処理を行う。
- 《一人で卒業》が使われた場合: 告白失敗。以下の処理を行う。
- 告白処理を行ったプレイヤーそれぞれが獲得しているカードの中で、告白の対象となったキャラクターのカードをすべて捨て山に送る。
- それぞれが今回使用したカードを、すべて捨て山に送る。
- 今回の手番が終了する。
- 《一人で卒業》が使われていない場合: 対決の勝者が告白処理を行っていたかどうかで、以下の処理を行う。
- 告白処理を行っていた場合: 告白成功によりカップル成立。ゲームが終了し、このプレイヤーがゲームに勝利する。
- 告白処理を行っていない場合: 相手の告白が失敗。以下の処理を行う。
- 告白処理を行ったプレイヤーが獲得しているカードの中で、告白の対象となったキャラクターのカードをすべて捨て山に送る。
- それぞれが今回使用したカードを、すべて捨て山に送る。
- 今回の手番が終了する。
b: 手札調整を行う
○ チェンジフェイズ
- 手番プレイヤーが、1枚以上の任意枚数の手札を捨てる。
○ ドローフェイズ
- 手番プレイヤーが、手札が 6枚ちょうどになるようにデッキからカードを補充する。
- 今回の手番が終了する。
1ゲーム終了時の処理
- 勝利プレイヤーは《一人で卒業》を持っていないことを示すため、相手に手札をすべて見せる。
- 相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● キャラクターの色について
- キャラクターカードには属性概念として特定の色が存在し、デッキ構築などで使用される。
- 色は 黄緑・紫・桃色と、青緑・水色・赤紫 の 6種類が存在する。
※色によって性能が決まっており、前者はハートと爆弾のアイコンが各1個ずつ・後者は各2個ずつのカードとなる。
※同一色同一キャラクターのカードが、場面違いでそれぞれ 2種ずつ存在する。
- デッキ構築の際のキャラクターカードは、それぞれのキャラクター単位ですべて異なる色のカードで構成されてる必要がある。
- アシストカードも効果によって色分けされているが、薄橙色の“早乙女好雄”以外は特に気にしなくてよい。
● パラメーターについて
- キャラクターカードと告白カードには能力値であるパラメーターが存在し、さまざまな場面で使用される。
- パラメーターは 文系・理系・芸術・運動・雑学・容姿 の 6種類が存在する。
- キャラクター・告白カードにはすべてのパラメーターが、それぞれ 1 ~ 10 の値で記載されている。
- パラメーターは、アタック・告白フェイズにおけるカード判定の判定基準となる。
基本的には指定パラメーターの値が前より高くなるように、手札から交互にカードを出していく。
そしてどちらかが出せなくなった時点で、最後にカードを出していた側がカード対決に勝利する。
● ときめき状態について
- キャラクターである女の子たちは一定の条件を満たすことで、プレイヤーに対してときめき状態となる。
- それぞれが獲得したキャラクターカードに記載されたハートマークが合計で 4つ以上貯まることで、そのキャラクターはときめき状態となる。
ときめき状態は、それぞれのプレイヤーごとのキャラクター単位で発生する。
- アタックフェイズにときめき状態となっているキャラクターの告白カードを使用した場合、その時点でアタックフェイズが告白フェイズに移行する。
そのうえで対決に勝利することで、ゲームに勝利する。
カード構成
● 永続/瞬間的に使用するカード
○ キャラクターカード (コスト不要)
- 一緒に学園生活を送るクラスメイトのうち、恋人候補となる女の子。
- ときめきメモリアル一作目に登場したヒロインが、12名分ほど登場している。
※残念ながら一部のキャラクターが含まれていないが、そこは涙をこらえて耐え忍ぶこと。
- それぞれ手札から一時的に自分の場に配置し、アタックフェイズでの対決に勝利することで獲得できる。
ただし敗北した時は、相手に獲得されてしまう。
- 獲得する時は、それぞれの場のキャラクターをまとめて獲得できる。
ただし相手とカードが混じらないようにそれぞれの持ち主の場の中で、どちらが獲得したかを配置箇所と向きを分けることで区別する。
※カラースリーブなどで持ち主の区別が明確につくのであれば、獲得分をすべて自分の場に移して配置できる。
- 6種のパラメーターの値を持ち、カード獲得のために行う対決の項目値として使用される。
- 一定数のハートマークのアイコンが記載されており、獲得後に自分のキャラクター単位で 4個以上貯まると ときめき状態 となる。
- 一定数の爆弾のアイコンが記載されており、獲得後に自分のキャラクター単位で 6個溜めてしまうと爆発する(まとめて破棄される)。
○ 告白カード (コスト不要)
- 恋人となるための告白。各キャラクターごとに 1種類ずつ存在する。
- 告白の処理を行うためのカードである。ただし条件を満たしていない時に使うと、“キャラクターカードの代用”として機能する。
- アタックフェイズにおいて、キャラクターカードとほぼ同じ扱いで手札から使用する。
この時に記載キャラクターが(自分に対して)ときめき状態である場合、告白フェイズ本来の役割が発揮され告白フェイズへと切り替わる。
- 6種のパラメーターの値を持ち、キャラクターカード同様に対決の項目値として使用される。
- キャラクターカードに近い存在だが、別種のカードである。そのため対決に勝利しても、獲得されずに捨て山に送られる。
- 告白フェイズに移行した後も、別の告白カードを別のキャラクターの告白処理に使用できる。
※複数キャラクターからの告白を同時進行することも、相手側の告白に乗じて自分も告白の段取りを進めることもできる。
※アタックフェイズ同様に、ときめき状態ではないキャラクターの告白カードをキャラクターカードの代用として使うこともできる。
- ときめき状態のキャラクターの告白カードを使用する時は、告白の処理が行われることをその都度宣言しなければならない。
※本来のルール上では自分が意中の娘に告白する。ただ原作再現を考慮すると告白の主導権は女の子に委ねることが望ましい。
そこで本ページでは、あえて「伝説の樹の下に呼び出されました!」と宣言することを推奨したい。
- 告白の処理を行ったうえで告白フェイズでの対決に勝利すれば、そのキャラクターとカップルになれる(告白成功でゲームに勝利する)。
● 瞬間的に使用するカード
○ アシストカード (コスト不要)
- キャラクターがよりプレイヤーに好意を抱くためのさまざまな手段。
- 基本的にキャラクターカードを出す時に、手札から一緒に出して使用する(単独で出せるカードも存在する)。
同時に出すことで、キャラクターの記載パラメーターの値の強化などが行われる。
- 同一種類のアシストカードは、それぞれ一度に 1枚ずつ出すことができる。
- 異なる種類のアシストカードをまとめて同時に出すことができる。ただし一部に排他的な組み合わせも存在する(後述)。
- 以下の種類が存在する。
- デートスポット: パラメーター全体の値を上昇させる(カードごとに対応キャラクターが異なるが、+1 ~ +10 の範囲で加算される)。
イベントと同時には使用できない。
- イベント: いずれか指定されたパラメーターの値が 2倍になる。
デートスポットと同時には使用できない。
- のぞき: 相手の手札をランダムに 1枚破棄する(相手は即座に手札補充を行う)。
- 早乙女好雄: パラメーターの判定基準を変更する(項目自体の変更や昇降順入替えなど、詳細はカードごとに異なる)。
デッキに同一カード(各早乙女好雄それぞれ)を 2枚ずつまで入れられる。
伊集院レイと同時には使用できない。
- 伊集院レイ: さまざまな妨害行為を行う(詳細はカードごとに異なる)。
早乙女好雄と同時には使用できない。
- 一人で卒業: 告白フェイズでの告白処理をすべて無効にする。
このカードに限り、(キャラクターカードと併用せずとも)単独で出すことができる。
手札にこのカードがある状態で自分が告白処理に成功してしまうと、ゲームの勝利が無効となり相手がゲームに勝利する。
場の構成
場 | 相手の場 |
相手分 | 相手が獲得した相手のキャラクターカード |
自己分 | 自分が獲得した相手のキャラクターカード |
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相手分 | 相手が獲得した自分のキャラクターカード |
自己分 | 自分が獲得した自分のキャラクターカード |
場 | 自分の場 |
- 永続カードは、フィールドという空間に存在する(上図はフィールドの構成図)。
- それぞれのフィールドには、一時的にカードを配置する場と獲得したキャラクターカードの置き場が存在する。
- それぞれの獲得したキャラクターカードは、相手のカードと混じらないように持ち主のフィールド内で管理される。
どちらが獲得したかわかるように、念のため獲得したプレイヤー側から見て正位置になるように配置する。
- カードの使用後は、捨て山という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: コナミ
○ 発売開始: 1999年9月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
基本セット
| 1999/9
| 200
| スターター(50/1500)、ブースター(10/300)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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