ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ジョジョの奇妙な冒険』のルール解説。
|
ジョジョの奇妙な冒険
アドベンチャー バトルカード
Last Update 2009/6/19 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーは冒険者? となり、屈強な仲間たちを率いて相手をぶちのめす。
● 原作
コミック『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ(集英社刊)。
● 世界設定
19世紀のヨーロッパの貴族ジョースター家に持ち込まれた石仮面。どことなく不気味で神秘的ではあるけれど、さほど価値はなさそうなありふれた発掘物。
しかしこの仮面には世にも恐ろしい災いと宿命が封じられていたのであった。
● 本ゲームについて
長期連載を誇り、熱狂的なファンを獲得している人気漫画ジョジョシリーズのTCGです。
連載期間が長いだけに戦闘方法もさまざまなバリエーションに富んでいるのですが、特殊なスタイルの再現は個別カードで表現するらしく、基本ルールは無難に仕上がっています。
ただしコストの支払いに関しては非常に独特で、コスト支払い用カードの配置位置を厳密に適用するというシステムを使用しています。
基本構成
勝利条件
- 相手のライフを0にする。
- 相手の山札が尽きる(その瞬間)。
- 特定カードに記載された勝利条件を満たす。
事前準備
● デッキ(1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 30枚以上。大会によっては50枚以上。
- 構築条件:
タロット・エンブレムカード以外で構成されていること。
同一種類の同名カードはデッキに3枚まで。
● タロットデッキ(1人分の補助デッキ、特定レギュレーションでのみ任意で使用可能)
- デッキ枚数: 無制限。
- 構築条件:
タロットカードのみで構成されていること。
同一カードについても無制限に投入可能。
● その他準備
○ ヒーローカード: 任意の1枚。
○ エンブレムカード: 使用できる場合のみ、任意の1枚。
○ ゲーム間交換カード(サイドボード): 大会によっては10枚以下の任意枚数。
※50枚上のレギュレーションでは1本勝負が基本なので原則使用されない。ただしこの場合は毎試合ごとにデッキ内容の変更が可能となる。
○ 各種表示カウンター(魂チップなど): 必要に応じて適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 13。上限も同じ(ただし特定カードの効果により、基準・上限値ともに変更される場合がある)。
- 開始手札: 6枚。上限も6枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 任意で1回。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻は1ターン目にはカードを引かない)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 未行動状態
- カード横: 行動完了状態
- カード表(リネージ): 未使用状態
- カード裏(リネージ): 支払い済み
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 不可。
- 召喚酔い: 無し(配置時に未行動状態)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(リネージ上のカードとしてのみ存在し、カードから独立することは無い)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: キャラカード、自軍ユニーク、先出し生存。
- キャラの攻撃は、常に相手プレイヤーを対象とし、ブロックキャラの指定は防御側が任意に選択する。
- 一度に攻撃できるキャラ数はステージカードの合計スケールにより左右されるが、バトル判定そのものはステージではなく攻撃キャラ単位で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- 今回のレギュレーション(タロットの使用有無など)を確認する。
- それぞれ自分のヒーローカードを裏向きに場に配置する。
- 使用できる場合に限り、それぞれ自分のエンブレムカードを裏向きに場に配置する。
- それぞれのデッキをシャッフル・カットする。
- それぞれのタロットデッキをシャッフルする(使用時のみ)。
- それぞれ自分のデッキより手札としてカードを6枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれ自分のヒーロー・エンブレムカードを表向きにする。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ リセットフェイズ
- 自分のキャラをすべて未行動状態にする。
- 自分のリネージに存在するカードをすべて表向きにする。
○ 手札補充フェイズ
- デッキからカードを1枚あるいは2枚(どちらかの枚数だけ)引き、手札に加える。
※今回何枚引くかは、あらかじめ引く前に宣言しておくこと。
- 任意でタロットデッキからカードを1枚引き、自分の場の脇に配置する。
○ リネージフェイズ
- 任意で手札のキャラカード1枚をコスト支払い用カードとして、場のリネージに表向きかつ左詰めになるように配置する。
○ ステージフェイズ
- 任意で手札のステージカードを場のステージに配置する。
○ バトルフェイズ
以下の行動を任意で行う。
- 手札からスタンドカードを場のキャラカードに配置する(相手ターン中も可能)。
- 手札からイベントカードを使用する(相手ターン中も可能)。
- 場のキャラカードの行動・消滅タイプの特殊能力を使用する。
※未行動状態のキャラのみ使用でき、使用タイミングは能力ごとに異なる。
※アタック/ブロックを行っているキャラカードは使用できない。
- 場のキャラカードに付いているスタンドカードの行動・消滅タイプのスタンド能力を使用する。
※未行動状態のキャラのみ使用でき、使用タイミングは能力ごとに異なる。
※アタック/ブロックを行っているキャラカードは使用できない。
- アタックを行う(後述、1ターンに1回のみ)。
アタックの処理
▽ アタックの宣言
- 攻撃側(ターンプレイヤー)がアタックを宣言する。
- 今回アタックを行う自分のキャラカードを任意数選択する。
- アタックを行うそれぞれのキャラカードがどのステージカードでアタックを行うのかを選択する。
ただし各ステージカードにはキャラカード選択における上限値が存在し、その範囲内で選択を行う必要がある。
上限値となるのはステージカードのスケールの値(星の数)であり、アタックを行うキャラカードのレベル(の星の数)の合計がスケールの値を超えないように、各ステージに振り分けなければならない。
▽ ブロックの宣言
- 攻撃側のキャラカードのアタックのうち、いずれか1つでも防御側(相手プレイヤー)が自分のキャラカードで防ぐ場合、防御側はブロックを宣言する。
ブロックは任意であり行わなくてもかまわない。
- ブロックを行う場合、攻撃側のアタックを行うそれぞれのキャラカードに対して、防御側がブロックを行うか行わないかを任意で選択する。
- 防御側は自分のどのキャラカードでどのアタックしてくるキャラカードをブロックするか選択する。
ただしアタックが行われるステージカードの制限を、ブロックするキャラカードも順守する必要がある。
※アタック・ブロックの関係とステージカードの制限は別個の概念である。
※1枚のアタックするキャラカードに対して、1枚のキャラカードでしかブロックできない。
※ステージカードの上限値は、攻撃側と防御側それぞれに個別で適用される。
よってブロックするキャラカードのレベル合計に問題なければ、アタックのキャラカードのレベルは考慮する必要がない。
▽ 各アタックの解決
- それぞれのキャラカードのアタックの結果を判定する(解決順は攻撃側が選択)。
- アタックするキャラカードがブロックされたかどうかで、以下の処理を適用する。
- ブロックされていない場合:
- キャラカードの3種類ある攻撃力の中から、今回使用される攻撃力が決定される(特に制限が無い場合は、任意項目の値を選択できる)。
- 攻撃力の値だけ、相手ライフを減らす。
- ブロックされている場合:
- アタック・ブロックのキャラカード同士によるバトルとなる。
- 3種類ある攻撃力の中から、今回使用される攻撃力が決定される(特に制限が無い場合は、それぞれ個別に任意項目の値を選択できる)。
- それぞれの攻撃力を比較し、値が大きいほうがバトルに勝利する(同じ場合は双方敗北)。
- バトルに敗北したキャラカードは破壊される。
- アタックの結果破壊されていないキャラカードは、それぞれのバトルフィールドに行動完了状態で戻る。
○ 登場フェイズ
- 任意で手札のキャラカードを場の自分のバトルフィールドに未行動状態で配置する。
○ 終了フェイズ
- 常時タイプ以外の各種効果が終了する。
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● コストと所属について
- ほとんどのカードには配置・使用のためのコストが存在し、コストを支払うことで使用できるようになる。
- コストは指定された所属に属するコストを規定値だけ支払うことで行われる。
- コスト支払いはリネージに配置されたキャラカードを使用することで行われる。
- リネージ上の任意の表向きのカード1枚を裏向きにすることで、記載された所属のコストが1だけ支払われる。
- 特に所属指定の無いコストは、任意の所属のコストで支払うことができる。
- コスト支払いの際に、リネージにおけるカード配置が非常に重視されるので注意すること。
- 支払い要求コストの記載で、隣接されたコスト項目については、リネージ上で実際に隣接したひとかたまりで支払う必要がある。
対して“・(中黒)”で区切られたコスト項目については、全体数として支払えればリネージ上で隣接していなくても問題ない。
- リネージ上で裏向きになっている(既にコストを支払った)カードは、コスト支払いにおいて存在しないものとして扱う。つまり裏向きになったカードの両端のカード同士は隣接したカードとなる。
- リネージへのカード配置は常に左詰めで行われ、基本的に配置順を変えることはできないので、配置は注意して行うこと。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ ヒーローカード (コスト不要)
- プレイヤー自身を示すカード。
- あくまで司令塔としての役割を表すカードで、ヒーロー自身で攻撃したりすることはできない。逆にヒーロー自身の攻撃は、別途同名のキャラカードを使用することで表現されることになる。
- ルール上はヒーローカードをデッキに投入することも可能だが、現状では特に必要性は無い。
○ エンブレムカード (コスト不要)
- 一部大会の優勝者のみに与えられる勝者の証。
- 本来はゲームで使う物ではない。手に入れたという事実を称えるための存在である。
- 公式の大会では現状使用できず、一般のゲームにおいても対戦相手の使用許可が必要となる。
- ヒーローカードを補完する存在であり、ヒーローカード同様にゲーム中存在し続ける。
- ヒーローカードと異なり裏面の絵柄が違うため、デッキに投入することはできない。
○ ステージカード (コスト必要)
- 戦いを行う舞台。場のステージに配置される。
- デッキに投入して使用される。
- 1枚目のステージカードが配置されるまで、場には擬似的なステージカードが存在している扱いとなる。
- スケールの値(星の数)を持ち、その範囲内のレベルだけのキャラクターを戦わせることができる。
- スケールの値は攻撃側と防御側それぞれで、個別に適用される。
○ キャラカード (コスト必要)
- プレイヤーの仲間や部下たちなど。
- デッキに投入して使用される。
- 3種類(P・S・T)の攻撃力を持ち、プレイヤーの武器となる。
- アタックなどにおいて3種類の攻撃力のうちいずれの値を使用するかは、プレイヤーがその都度任意に選択する(大抵は最大値の項目を選べばよい)。
ただしステージカードの効果などで項目があらかじめ決定される場合もあるので注意すること。
- バトルにおいて、相手の攻撃力がこちらの攻撃力以上の場合破壊される。
- 自分の場に複数の同一キャラクターのカードを配置することはできない(ただしヒーローカードは対象外)。
- キャラカード本来の使用方法とは別に、コスト支払い用カードとしてリネージに配置することもできる。
- それぞれいずれか勢力に所属しており、コスト支払い等で使用される。
- それぞれ属性の項目を持つ。ただしこれはキャラクターとしての属性であり、一般的なTCGにおけるコスト支払いに関する属性の意味とは異なることに注意。
- カードによっては、1枚で複数のキャラクターとして扱われるカードも存在する。
○ スタンドカード (コスト必要)
- キャラクターと共に戦う分身的存在。
- デッキに投入して使用される。
- キャラカードに付けて配置され、キャラカードの能力を強化する。
- 各カードごとに配置できるキャラカードが決められており、そのキャラカードに対して配置することができる。
- 1体のキャラカードに複数のスタンドカードを配置することができる。ただし同一カードの効果は重複しない。
○ タロットカード (コスト不要)
- 普通にタロットカード。プレイヤーの行く末を指し示す指針となる。
- 特定のレギュレーションでのみ使用され、タロットデッキに投入される。
- 大アルカナと9枚の数字(9栄神のイラスト付き)カードの31種で構成され、一般的なタロットカードとしても使用できる。
- 通常のゲーム用カードとは大きさや材質などが異なり、完全に別の存在として扱われる。
- 自分の場の脇に配置される。配置枚数に上限は存在しない。
- 単独ではゲームに影響を与えない。あくまで他のカードの効果の使用条件として消費するための存在である。
● 瞬間的に使用するカード
○ イベントカード (コスト必要)
- ゲーム中に起きるさまざまな出来事。
- デッキに投入して使用される。
場の構成
Battle field | 相手バトルフィールド |
|
Stage | Stage | Stage | ステージ |
|
Battle field | 自分バトルフィールド |
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場にはキャラカードを配置するそれぞれのバトルフィールドと、ステージカードを配置するステージが存在する(上図は場の構成図)。
- ステージは双方のプレイヤーで共有する空間であり、以下の特徴を持つ。
- 最大3枚のステージカードを配置できる。
- ステージカードが存在しない間は、ステージ上のいずれかに擬似的なステージカードが1枚存在しているものとする。
擬似的なステージカードはスケールが“星3つ”で名称・特殊効果無しのステージカードとして用いることができる。
- 1枚目のステージカードを配置する際に、擬似的なステージカードは消滅する(上書きする形で配置する)。
- 2 ~ 3枚目のステージカードを配置する際は、他のステージカードを上書きすることはできない(それぞれを独立して配置する)。
- 4枚目以降の新たなステージカードを配置する場合、従来のステージカードの任意の1枚を上書きする形で配置する(従来のカードは破棄)。
- 場とは異なる空間として、コスト支払い用カードを配置するリネージという空間が存在する。
- 場の脇に、タロットカードの配置用の空間が存在する。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は捨て札という空間に集められる。
- 効果を使用したタロットカードは専用の使用済の空間に集められる。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 2007年3月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
基本セット
| 2007/3
| 90
| スターター(32/1260)、ブースター(12/420)、ジャンボカードダス(4/200)
|
第2弾
| 2007/7
| 99
| 構築済みスターター(32/1260)、ブースター(12/420)
|
第3弾
| 2007/11
| 104
| スターター(32/1260)、ブースター(12/420)
|
タロットカードエディション
| 2008/2
| 62
| ブースター(2/368) ※タロット1枚が付属。
|
第4弾
| 2008/3
| 99
| 構築済みスターター(32/1260)、ブースター(12/420)
|
第5弾
| 2008/7
| 100
| 構築済みスターター(40/1470)、ブースター(12/420)
|
第6弾
| 2008/11
| 102
| スターター(40/1470)、ブースター(12/420)
|
第7弾
| 2009/3
| 90
| ブースター(12/420)
|
第8弾
| 2009/6
| 108
| ブースター(12/420)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
◆ Back ◆