ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『サラブレッドカードゲーム馬王』のルール解説。
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サラブレッドカードゲーム 馬王
Last Update 2019/11/9 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるホースレース。プレイヤーは馬主兼主催者となり、愛馬と共にレースに挑む。
● 原作
日本で行われる中央競馬。
● 世界設定
競馬とは馬を使用しての競争であり、戦車や重い荷物を引かせたり障害物を乗り越えさせたりとさまざまな種類がある。
しかし一般的なのは騎手を乗せて平地を疾走するレースであり、日本でも絶大な人気を誇っているのであった。
● 本ゲームについて
日本で行われている競馬のTCGです。カードには実際の競走馬の写真が使用されています。
プレイヤーは勝敗を予想する観客ではなく、出場する側としてレースに挑みます。
基本構成
勝利条件
事前準備
● デッキ (山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件: 同一カードはデッキに 1枚のみ。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ コイン: 適当数(各プレイヤーごとに 10個ほど)。
○ ニンジンマーカー: 適当数(各プレイヤーごとに 15個ほど)。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント (コイン): 0個。以後蓄積する。
- 蓄積コスト (ニンジンマーカー): 0本。上限は15本。
- 開始手札: 8枚。上限は無し。
- マリガン: 任意でデッキに戻して引きなおし。ただし 1回行うごとに初期手札枚数が 1枚ずつ減少する。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻は1ターン目に引くカードが1枚だけになる)。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 無し。
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(そのまま続行)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: ニンジンマーカーとして存在。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- それぞれ出走馬1頭ずつによるスピードレースが行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキから手札としてカードを 8枚引く。
- 必要に応じてマリガン処理を行う。
- 先攻・後攻を決定する。
- ニンジンマーカー・コインを、それぞれのバンカーにまとめておく。
全体の基本進行
互いに以下の手番を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
自分の手番の進行
○ 手札補給
- 手番プレイヤーが、デッキからカードを 2枚引き手札に加える。
○ ニンジン補給
- プレイヤー全員が、ニンジンマーカーをバンカーから 2本ずつ受け取る。
○ レース開催
- 手番プレイヤーが任意で手札からレースカード 1枚を場に配置する事で、レースを開催する。
- レースを開催できない(配置できない)場合、以下の処理を行う。
- 手番プレイヤーが手札を 1枚破棄する。
- 手番で無いプレイヤーがコインをバンカーから獲得する。
獲得枚数は通常は 1枚だが、同一(の手番)プレイヤーが 2回以上連続でレースを開催できない時は 2枚となる。
- 以降の処理を飛ばし、手番が終了する。
○ レースへの出走
- 手番プレイヤーが、任意で手札からホースカード 1枚を配置する(レースに出走させる)。
配置する場合は、さらに任意で手札からジョッキーカード 1枚を配置できる。
※コストはこの時点で過不足無く支払うこと。また出走条件を満たさないホースカードも配置はできる。
- 相手プレイヤーが、任意で手札からホースカー ド1枚を配置する。
配置する場合は、さらに任意で手札からジョッキーカード 1枚を配置できる。
- いずれか1頭でも出走する時点でレース成立となる。
※不成立の場合の記載はないが、レースカードを破棄したうえで以降の処理を飛ばし手番が終了するものと思われる。
- いずれかのプレイヤーが出走しない(ホースカードを配置しない)場合、以下の処理を行う。
- 出走しない側のプレイヤー手札を 1枚破棄する。
- 出走した側のプレイヤーがコインをバンカーから獲得する。
獲得枚数は通常は 1枚だが、同一(の相手)プレイヤーが2回以上連続で出走しなかった時は 2枚となる。
○ 補助効果の使用
- 手番プレイヤーから順に、出走馬を出したプレイヤーのみ任意で手札からホースカード 1枚を補助カードとして配置する。
○ レースの判定
- それぞれの出走馬の今回の競争能力を、以下のように算出する。
- 出走馬の記載競争能力の数値群から今回のレースの距離区分に対応する値が、競争能力の基本値となる。
- 今回のレースの馬場がダートの場合、出走馬の記載ダート適正の値が競争能力に加算される。
- 出走馬の競争効果が適用される。
- ジョッキーを使用した場合、記載効果が適用される。
- それぞれの補助カードの補助効果が適用される。
- 以下の内容で、レースの勝敗を判定する。
- すべての出走馬が出走条件を満たしていない場合: 全員がレースに敗北する(失格となる)。
- 出走条件を満たしている出走馬がいる場合:
※出走条件を満たしていない出走馬は、失格となる。
- 出走馬が1頭だけの場合: 出走馬を出したプレイヤーが勝利する。
- それぞれが出走馬を出している場合:
それぞれの競争能力を比較し、値が大きい側がレースに勝利する(同値の場合は手番プレイヤーの勝利)。
- レースに勝利したプレイヤーが、今回のレースに記載された賞金の値分のコインをバンカーから獲得する。
- それぞれ今回場に出したカード( レース・出走馬・ジョッキー・補助カード)をすべて破棄する。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 距離区分について
- カードには属性概念として距離区分が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 距離区分は実際の競馬で用いられる“SMILE”という基準で分けられている。
- 距離区分の内容は以下の通り。
※ゲーム用に区切られているため、実際の区分とは微妙に異なっている。
Sprint | 1000 ~ 1300m |
Mile | 1400 ~ 1800m |
Intermediate | 1900 ~ 2100m |
Long | 2200 ~ 2700m |
Extended | 2800 ~ 3800m |
● コストについて
- カードにはコストの概念が存在し、カードの使用・配置には指定値分のコストを支払う必要がある。
- コストはニンジンマーカーを使用する(バンカーに送る)ことで支払うことができる。
- レースカードでは開催するレースの格(グレード)でコストが決定され、以下のように逆にコストを受け取る場合もある。
※おそらく本部から一定額の資金が供給されており、帳尻合わせを自腹で行っていると思われる。
- G I: ニンジン 1本分を支払う。
- G II: コスト無し。
- G III: ニンジン 1本分を受け取る。
- ホースカードでは本来のコスト(出走費)と、補助カードとしての使用時のコストの2種類のコストが存在する。
使用目的に応じて要求された側のコストを支払うこと。
● カードドローについて
- 本来の手札補給とは別にカードドローとして、それぞれのプレイヤーが任意のタイミングで手札を補充することが出来る。
- カードドローは、ニンジンマーカー 1本を支払いデッキから 1枚のカードを手札に加えることで行われる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ レースカード (コスト必要)
- 日本で開催されている競馬のレース。場にレースとして配置される。
- 各手番ごとに、手番プレイヤーが 1枚を配置(レースを開催)する。
配置できなければ、ペナルティとして相手が一定量のコインを獲得する。
- レースには G I ~ G III までの格(グレード)が存在し、それぞれで開催費(支払コスト)が異なっている。
- 出走馬の制限の項目がアイコンとして以下のように存在し、内容に一致する馬のみがレースで競うことができる。
※本ゲームでの制限は性別関連のみであり、実際の制限内容とは微妙に異なっている。
※制限と一致しない馬も出走自体はできるのだが、勝利することはできない(途中失格となる)。
- 牡: 牡馬(ぼば、オス馬)。
- 牝: 牝馬(ひんば、メス馬)。
- 騸: 騸馬(せんば、去勢馬)。
- 距離区分の項目を持ち、出走馬の競争能力が決定される。
- 賞金の値を持ち、レース勝利時に指定分のコインを獲得できる。
- 開催競馬場と馬場(コースの材質)が存在し、レース展開に影響を与える。
ちなみに馬場が芝のカードは緑色、ダートは茶色のカードとなる。
○ ホースカード (コスト必要)
- レースで疾走する競走馬。場に出走馬(ホース)として配置される。
※いずれも実際に競走馬として活躍していた馬たちである。
- 出走費の値を持ち、出走馬として使用する場合のコストとなる。
- 性別の項目を持ち、レースの出場条件として使用される。
なおカードの色は、牡馬が青(紺色)・牝馬が赤(赤茶)・騸馬が紫 となる。
- 距離区分に応じた 5種類の競争能力の値を持つ。
出走した際に、レースの距離区分に対応した値で覇を競うことになる。
- ダート適正の値を持ち、レースの馬場がダートの際に競争能力の修正値として加算される。
※つまり競争能力の基本値は、芝のコースを走った時の値となる。
- 両親や毛の色、脚質(先行や差しなど)の項目を持ち、各種効果などで参照される。
- 一部は種別の項目をアイコンとして持ち、さまざまな部分で参照される。種類は以下の通り。
※いずれも当時の区分であり、現在は廃止された種別もある。
- ○に外: 外国産馬。
- ○に父: 父内国産馬。
- ○に市: 市場取引馬。
- ○に抽: 抽選馬。
- □に地: 地方競馬所属馬。
- □に外: 外国馬。
- それぞれ競争効果と補助効果の2種類の効果を持つ。出走馬として使用するする場合は、競争効果が発動する。
※ 補助カード
- ホースカードは、出走馬としての本来の役割とは別に補助カードとしての役割を持つ。
- 補助カードとして使用する場合は出走費は使用しない。補助効果部分にコストが記載されている時のみ、指定されたコストを支払う。
- 補助カードとして使用することで、記載されている補助効果が発動する。
※補助効果は競走馬としての項目とは無関係。単に 1つのカードに 2種類の内容が併存しているだけである。
○ ジョッキーカード (コスト必要)
- 競馬の騎手。黄色のカードで場にジョッキーとして配置される。
- 使用しなくてもかまわない。その場合は無名の騎手が手綱を握っている扱いとなる。
- 騎乗費の値を持ち、使用する際のコストとなる。
- 所属の項目を持ち、さまざまな部分で参照される。
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場には 1枚のレースと、それぞれの出走馬などが配置される。
- 場のほかに、それぞれのバンカーという空間が存在する。
バンカーには、プレイヤーに配布する前のニンジンマーカー・コインなどが集められる。
※バンカーは銀行や本部組織にあたる存在で、プレイヤーとは独立している。一応プレイヤー単位で用意するが、必要に応じて一括管理してもよい。
- カードの使用後は捨て山という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 2001年7月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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基本セット
| 2001/7
| 318
| スターター(40/1300)、ブースター(10/400)
|
2002
| 2002/6
| 110
| ブースター(10/400)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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