ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『マジカルパラダイス』のルール解説。
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マジカルパラダイス
Last Update 2000/6/26 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による陣地獲得戦。プレイヤーはごく普通? の発明好き少年となり、自分の家の居候である魔法少女を送還するための扉(の鍵)をできるだけ確保する。
● 原作
オリジナル。
● 世界設定
魔女っ子100人デビュー!! ……っつうのは置いといて、
平凡な一般人宅に、片道切符でこちらの世界にやってきながら帰る手段は現地調達というアバウトな魔法少女達が大挙して押し寄せ、
あなたの貯えを次々と食いつぶしてしまうもんだからさあ大変。あなたは自分が餓死する前に約5人の居候にお引き取りを願う為、
今日も今日とて魔法の扉の鍵の争奪戦に勤しんでいるのだ!! ……って話らしい(えっ、違う?)。
● 本ゲームについて
正式な発売までには発売メーカーやゲームシステムを含めいろいろ紆余曲折があったため、本ページでも何度も内容が一新されてきましたが、ついに発売と相成りました。
しかしながら“1パック買うだけで気軽に遊べる”という基本コンセプトは最初から最後まで一貫して押し通されています。
※このゲームについては非常に多くのレギュレーションが想定されていますが、
種類が雑多であり公式大会ごとに採用する物が違う可能性もあるので、いずれにおいても基本になる“シンプルレギュレーション”を説明します。
基本構成
勝利条件
- ゲーム終了時により多くのマジカルキーを獲得する(同数の場合は、最終ターンに親だった側の敗北)。
- 相手ターンのサドンデス判定時に3つのマジカルキーを獲得する。
事前準備
● デッキ(ゲームデッキ:ゲーム1回分の1人分のゲームカード)
このゲームでは未開封のパック1パックをそのままゲームデッキとして使用可能である。
事前にデッキを構築する場合には以下の2種類の構築方法が存在する。
★ スタンダードデッキ
- デッキ枚数: 10枚ちょうど。
- 構築条件:
全カードがユニークであること(同一名称のカードは各1枚ずつ)。
最低4色(色は任意)のマジカルカラーから魔法少女を各1人以上投入する。
エピソードカードが最低2枚入っていること。
★ ラージデッキ
- デッキ枚数: 12枚ちょうど。
- 構築条件:
全カードがユニークであること(同一名称のカードは各1枚ずつ)。
5色全部のマジカルカラーから魔法少女を各1人以上投入する。
エピソードカードが最低2枚入っていること。
※ マスターデッキ: 大会用レギュレーションとして想定されているゲームデッキの集合体。基本段階では特に考慮する必要はない。
● その他準備
○ マジカルキー表示マーカー: 3個(適当な品でよい)。
○ ゲーム間交換カード: 無し(レギュレーションによっては3枚)。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント(獲得したマジカルキー): 0個。以後増減する。
- 開始手札: 2枚。上限は無し。
- マリガン: 無し(初期配置があるため)。
- ファーストドロー制限: 無し。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: アクティブ、基本状態。
- カード横: スリープ、カードの効果が適用されている状態。
- カード裏: ロスト、アイテム限定の状態で、効果を失っている状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(ただし終了条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(実質不可)。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し。魔法起動コストは魔法使用のたびに使い切り。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: エピソード(エリア単位)、両軍でユニーク、後出し生存。
- 戦闘はエリア単位で解決する。1ターンにつき1エリアのみ。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれの今回のデッキをシャッフルする。
- それぞれデッキに投入した魔法少女の中から、ランダムに1体を選出する。
- 選出した魔法少女を、互いに中央のゲートに配置する。出した魔法少女のライフと魔力の合計値が高いほうが親(先攻)となる(合計値が同じである場合は、ライフの高いほうを親とする)。
- それぞれのデッキから手札を2枚引く。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、どちらかの手札が尽きた時ゲーム終了。
ターン(1回の手番)の進行
○ ドローフェイズ
- お互いにデッキからカードを1枚引く。ただし、自分のデッキにカードが1枚しかない場合には引くことはできない(ゲーム終了まで最後の1枚はデッキに残ったままになる)。
○ 準備フェイズ
親から順に、双方とも手札から任意の1枚のカードを場に出す。必ずカードは出さなければならず、出すパターンは以下の通り。
- 魔法少女を出す:
- 自分の場(ゲートかスペアのいずれか)に魔法少女を出す。まだ自分の魔法少女が存在しないゲートが有るならば、スペアに出すことはできない。
- 各ゲートには魔法少女は1人ずつしか配置できないが、スペアには何人でも配置可能。
- 既に魔法少女が配置されているゲートであっても、マジカルキーを保持していなければ元の少女をスペアに移動させると共に新しい少女をとしてゲートに送ることが可能。
- アイテムを出す:
- 場に存在する任意の魔法少女1体にアイテムを持たせる(魔法少女がゲートにいても、スペアにいても構わない)。
- 魔法少女1人に対して、いくつでもアイテムを持たせることが可能(試作版とはこの部分のルールが異なることに注意)。
- エピソードを出す:
- エリアのうちの1つを対象としてエピソードを出す。
- エピソードを出すには、対象のエリアの双方のゲートに、それぞれの魔法少女が存在しなくてはならない。
- 例外的に、手札にエピソードカードしか無い場合のみ、どのエリアにも配置可能(この場合には相手に手札を公開する必要がある)。
- エピソードはエリアごとに1枚のみであり、後からエピソードを配置した場合、以前のエピソード(相手のエピソードカードを含む)はトラッシュされる。
○ メインフェイズ
○ 行動エリア選択ステップ
- 親が今回の行動エリアを1つ選択する。
もしも対象となる行動エリアが無い場合はパスを宣言し、ここでメインフェイズが終了する。
※行動エリアの対象となるエリアは、親の魔法少女がゲートに配置されていて、さらにそのエリアのマジカルキーを獲得していないエリアの中から親が選択する。
○ エピソードステップ
- 行動エリアにエピソードが配置されている場合、その効果を親から順に適用する。
- 行動エリアのエピソードは、リフレッシュフェイズにトラッシュされる。
○ 行動ステップ
親は以下の行動の中からいずれか1つを選択して行う。
- リリーフ (魔法少女の入れ替え):
- 行動エリアにいる魔法少女を、スペアにいる魔法少女か、マジカルキーを持たない任意のゲートの魔法少女と入れ替える。
- それぞれの魔法少女に付いているアイテムも、魔法少女とともに移動する。
- マジカルアタック (マジカルキーの入手):
- 行動エリアの魔法少女により、このエリアのマジカルキー入手を試みる(後述)。
マジカルアタックの解決
親から交互に1枚ずつ、以下のいずれかの方法で行動エリア上のカードを使用する。
この処理を行動エリアのいずれかの魔法少女のライフが0になる(手番終了時)か、行動エリア上のカードがすべてアクティブ状態でなくなるまで繰り返す。
※行動エリアに自分のアクティブなカードが無い場合に限りパスが宣言できる。
▽ アイテムの使用
- アクティブなアイテムをスリープ状態にすることで、アイテムの能力を発動する(スリープ状態の間、効果が保持される)。
- アイテムを使用することで、そのアイテムが付いている魔法少女の色と同色部分の効果(ライフ/パワーの上昇)を得ることができる。
▽ 魔法少女によるダメージ
- 魔法少女をスリープ状態にすることで、相手の魔法少女にダメージを与えられる。
- 能力欄の相手の魔法少女の色と同じ部分のパワーに各種修正値を加えた状態の値をダメージとし、そのダメージを相手のライフの(修正)値から減少する。
この結果、相手魔法少女のライフ値が0になった場合、その瞬間にマジカルアタックが終了する(マジカルキーが獲得できる)。
▽ 魔法少女による魔法使用
- 1ターンに1回だけ、魔法少女の持つ固有の魔法を使用できる。
- 魔法を使用する時点では魔法少女がアクティブである必要がある。
- 魔法を発動させる条件(魔法起動コスト)には、以下の3つの方法が有る。
- 魔法少女をスリープ状態にする。
- 魔法少女に付いているアイテムをロスト状態にする。
- 魔法少女に付いているアイテムをトラッシュする。
▽ 隣接エリアの魔法少女による魔法使用
- 行動エリア上のカードでは無いのだが、特例措置として行動エリアに隣接するエリアの魔法少女の魔法が使用できる。
- 魔法の発動条件は基本的に行動エリア上の魔法少女と同じだが、対象の隣接するエリアの魔法少女がアクティブである必要があり、
発動にアイテムを使用する場合、隣接エリアの魔法少女のアイテムではなく行動エリア上の魔法少女のアイテムを使用する
(隣接する魔法少女自身のスリープでも、発動起動コストを満たすことに注意)。
- 隣接する魔法少女1人に付き、1ターン1回まで使用可能。
▽ ガード
- 相手の魔法少女からダメージを与えられた時に、通常のカード使用とは別に宣言する。
- <対象の魔法少女に付けられた任意のアイテムを1枚トラッシュすることで、ダメージを最大3まで軽減する(追加軽減はできない)。
○ リフレッシュフェイズ
○ マジカルキー入手判定
- 行動ステップでマジカルアタックが行われた場合のみ判定を行う。
- 行動エリアの魔法少女のライフが大きいほうのプレイヤーが、そのエリアのマジカルキーを獲得する。
- ライフが同数の場合は、ライフ初期値の低い側がマジカルキーを獲得する。
- 行動エリアに相手の魔法少女がいない場合は、マジカルアタックさえ宣言すれば、自動的にマジカルキーを入手できる。
○ サドンデス判定
- 自分が親でない時に、3つのエリア全てでマジカルキーを獲得していた場合、この瞬間にゲームに勝利する。
○ 回復処理
- 行動エリアにあるスリープ・ロスト状態のカード全てをアクティブ状態にする。
- 全ての魔法、効果が解除され、ダメージも全快する。
- 行動エリアのエピソードをトラッシュする。
○ 親の交代
- 次ターンにて親プレイヤーと子プレイヤーが交代する。
ただし、次のターンで手札が尽きてゲームが終了することが明白な場合には、マジカルキーの獲得数の少ないほうが最終ターンの親となる(獲得数が同数の場合は、通常の処理をおこなう)。
1ゲーム終了時の処理
通常は特に無し。
※一部のレギュレーションによっては、次のゲームに向けての処理が存在する。
ルール細則
基本ルール部分
● マジカルカラー
- 魔法少女はその能力特性に準じた5色(白・赤・青・緑・黄)のカード色を持っている。
- 魔法少女のマジカルカラーによって、使用アイテムの効果や相手から受けるダメージ量が変化する。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 魔法少女カード (コスト不要)
- 特殊な能力を秘めた少女たち。少女である以外、特に共通点があるわけではない。
- それぞれ魔力とライフ、相手の色に応じたパワーを持ち、ライフの値が0になった場合マジカルキーの獲得に失敗した事になる。
- それぞれ特殊能力が記載されているが、これらは全て常駐能力では無いことに注意。各魔法少女の持つ「魔法」であり、使用する際には魔法を発動させる必要がある。
- 魔法少女は場から破棄されない(負けても単に故郷に帰る手段が入手できないだけにすぎないのだから)。
○ アイテムカード (コスト不要)
- さまざまな魔法の道具。魔法少女に(いくつでも)付けて使用する。
- 対象とする魔法少女のマジカルカラーにより効果が異なる。
● 永続/瞬間的に使用するカード
○ エピソードカード(コスト不要)
- エリア1つに対して影響を持つ特殊なイベントなど。
- そのエリアが行動エリアとなった場合、リフレッシュフェイズにトラッシュされる。
● その他のカード
○ コレクションカード
- プレミアムパックに入っていた4人の魔法少女のプロフィールカード。
- 実際のゲームには使用しない。
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場には敵味方共用の3か所のエリアが存在し、各エリアの中にそれぞれのゲートが存在する(上図は場の構成図)。
- 3つのエリアの他に、それぞれのスペアの空間が存在する。
- カードの使用後は、トラッシュに送られる。
商品情報
● メーカー: バンダイ (開発はテンキー)
○ 発売開始: 1999年10月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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マジカルパラダイス
| 1999/10
| 180
| ブースター(10/314)
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マジカルパラダイス2
| 2000/5
| 100
| ブースター(10/314)
|
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