ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『カオスギア』のルール解説。
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カオスギア
Last Update 1999/10/2 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による攻城戦。プレイヤーはカオスギアを生み出すゲイナーと呼ばれる存在としてこの世界の住人に迎え入れられ、
新たな長として自分の城を築き、雇用した軍団を派兵して、相手の城を攻め滅ぼす。
● 原作
オリジナル。
● 世界設定
“カオスギア”と呼ばれる物質があらゆる営みに必要とされる世界、カオスギアワールド。
だがカオスギアを生み出す能力を持つ者“ゲイナー”の突然の疾走により世界の秩序が崩れた。
今、大きく 4つの勢力に別れた世界に新たなるカオスギアを作り出す者“カオスゲイナー”が召喚される。
● 本ゲームについて
非常にシミュレーション要素が強い作品です。
他のTCGが戦闘に際してはかなり抽象的な描写に留まっているのに対し、この作品では部隊編制に始まって射撃、戦闘、そして城攻めと、大変緻密に再現しています。
基本構成
勝利条件
- 相手の場にある城がすべて破壊される(その瞬間)。
- 戦果を 5以上獲得する(その瞬間)。
- 相手のメインデッキが尽きる(こちらのターン開始時【収入フェイズ前】の段階で)。
事前準備
● メインデッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚以上。
- 構築条件:
城カード以外のカードで構成されていること。
同一名称カードはデッキに 4枚まで。
● 城デッキ (1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 20枚ちょうど。
- 構築条件:
城カードのみで構成されていること。
同一名称カードはデッキに 4枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し(ただし一部の公式大会では 8枚)。
○ ギア表示用マーカー: それぞれ適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント (戦果): 0。以後蓄積する。
- 蓄積コスト (ギア): 0。以後蓄積する。
- 開始手札: 7枚。上限も同じ(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し(城の初期配備があるため)。
- ファーストドロー制限: 無し。ただし大会によっては存在する場合もある。
その他構成
● カードの行動表現
※戦闘フェイズの戦力に限って存在する。
戦場に進軍した時点では互いに未使用状態であり、何らかの戦闘行動(射撃・攻撃・迎撃)を行うことで行動済みとみなす。
戦闘終了後に城内に戻ると、行動表現は不要となる。
- カード縦: 未行動。行動力が有ることを示す。
- カード横: 行動済み。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 有り。使用しなかったギアはそのまま貯蓄される。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 英雄、全軍でユニーク、先出し生存。
- 戦力による攻撃は相手の城または出撃した部隊(戦力)を対象とし、迎撃は防御側により任意で行われる。
- 戦闘は 1部隊 対 1部隊 で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれの城デッキおよびメインデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のメインデッキより手札を 7枚引く。
- それぞれ城デッキからカードをを3枚引いて場に配置する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 収入フェイズ
- 配置した城に記載された分のギア(軍資金)を受け取る。
○ ドローフェイズ
- 城デッキまたはメインデッキのどちらか一方からカードを 1枚引く。
引いたのが城カードの時は、すぐさま築城する(現状の城たちの一番前か後ろに配置する)。
- 維持費が必要な場合は、ギアで支払う(支払えない分はカードを捨て札にする)。
○ 計略フェイズ
○ 戦闘フェイズ
- 任意で戦力(部隊を含む)による戦闘を行う(後述)。
- ここのタイミング内で、任意で戦法カードを使用することが可能である。
各戦闘の処理
▽ 侵攻宣言
- 攻撃を仕掛けた側の戦力のうち、どれが城内から出て戦闘に参加するかを決める。
戦闘に参加する戦力は、それぞれ規定の出撃費を支払い戦場に移動する。
▽ 防衛宣言
- 攻撃を受ける側の戦力についても、侵攻側と同様に出撃戦力を決定する。
戦闘に参加する戦力は、それぞれ規定の出撃費を支払い戦場に移動する。
※ここで戦力を出さない場合、城による防御のみを行うことになる。
▽ 遠距離戦(射撃)
- 両軍とも射撃可能な戦力がある場合、任意で射撃処理を行う。
- 射撃対象として任意戦力(対象が部隊ならば、その最前列の戦力のみ)を指定し、全軍の射撃処理のダメージ配分は同時に解決する。
※全軍に「捜索」能力が無い場合、相手の「伏兵」戦力を射撃対象とできない。
▽ 接近戦
- 速度の速い戦力から順に、1戦力ずつ戦闘を解決する。
- 行動順番は速度3から速い順に解決する(0は何もできない)。
- 同じ速度なら、侵攻側から解決する。
- 戦闘目標として、相手の城または出撃した戦力のいずれかを任意選択できる。そして戦闘を受ける側は相手の攻撃(侵攻)に対して迎撃を行うことができる。
- 迎撃されなかった場合は一方的に攻撃側の攻撃力分のダメージを相手対象に与えるが、迎撃された場合はダメージ処理を同時に行う。
※全軍に「捜索」能力が無い場合、相手の「伏兵」戦力を攻撃対象とできない。
※全軍に「側面攻撃」能力がある場合、左右どちらから攻/迎撃するか宣言する。
▽ ダメージ割り振り
- 城や戦力が受けたダメージが対象の防御力を超えた場合、その戦力は破壊される。
- ダメージを受けるのが城や部隊である場合は、陣形の最前列のカードから順に防御力一杯分までダメージを受ける。
ただし陣形の同一ライン上の戦力でのダメージ割り振りは自由に行ってよい。
- 1体に対して防御力を超えたダメージを割り振ることはできない。
- それぞれのダメージ処理を終えるごとに、破壊されなかった戦力のダメージは0になる。
※ダメージを与える側に「側面攻撃」能力がある場合、相手の全面では無くあらかじめ指定した左右どちらからダメージを適応する。
▽ 破壊されたカードの処理
- 破壊されたカードの中で、戦果を持つものは「相手」の戦果置き場に置かれる。戦果を持たないカードは捨て場に送られる。
▽ 城内へ帰還する
- 帰還しても部隊編制が解かれることはない(編制フェイズに任意で行う)。
○ 配備フェイズ
- 城内に任意で戦力(指揮官・兵力・英雄)、配下を配備する。
- 識別できるように、配下は城内の城カード群の左側・戦力は右側に配置すること。
○ 編制フェイズ
○ ディスカードフェイズ
- 手札が上限を超えている場合、上限に収まるようにカードを捨てる。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 勢力と影響力について
- カードには属性概念として勢力を持ち、さまざまな場面で使用される。
- 勢力として、 デ・バース帝国、マナ王国、ガイア族、エレアル旅団 の 4種類の国が存在する。
- 一部のカード配置・使用においては、コストの支払いに加えて場に指定された影響力が存在している必要がある。
- 影響力とは、自身の城に記載されている勢力マークの数のことを指す。
- 影響力自体は消費されるものではない。場に指定された値分の影響力が存在しているだけで条件が満たされる。
● コストについて
- カードの配置・使用をはじめとするさまざまな場面でコストが必要とされる場合がある。
- コストの支払いはギアによって行われ、その都度指定された分のギアを支払う必要がある。
- ギアは自身の城から供給される軍資金のようなもので、それぞれの収入フェイズに自身が配置した城の記載値分だけ獲得できる。
- 一部のカードの維持にもギアが使用される。ここで維持費が払えないカードは破棄される。
● 部隊について
- 各戦力は単独でも戦闘能力を有するが、複数合わせて部隊を組んで巨大な戦闘集団となることで、その戦闘力を向上させることができる。
- 部隊は 1体の指揮官を中心に、指揮官に記載された陣形に沿って編制される。
- 部隊は以下の特徴を持つ。
- 射撃能力が合計される。
- 射撃力が合計される。
- 速度が一番速度の遅いメンバーの速度になる。
- 最前列より攻撃ダメージを割り振るため、全体の生存性が高まる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 城(通常は配置コスト不要)
- 各軍勢の砦・外壁・城下町など。影響力の発生源であり、ギアの収入源でもある。
- 裏面が他とは異なり、城デッキに投入される。
- 2枚目以降は従来分の最前部か最後部のどちらかに配置し、全体が縦一列となるようにすること。
※カード情報がわかるように、少しずらして重ねて配置する。
※この並び順が戦闘で使用され、最前列が外壁となる。基本的に順番の並び替えはできないので注意すること。
- 防御力以上のダメージを受けると破壊される。このダメージはダメージ処理ごとに初期化される。
なお破壊されたカードが戦果を持つ場合、捨て場ではなく相手の戦果置き場に送られる。
○ 戦力(配置コスト必要)
- プレイヤーの部下となる存在。指揮官・兵力・英雄などが存在し、場に戦力として配置される。
- メインデッキに投入される。
- 格闘(接近戦闘力)/射撃(遠距離戦闘力)/防御力 の 3つの能力値を持ち、プレイヤーの武器となる。
- 速度の値を持ち、戦闘での行動順に使用される。
- 一部のカードには出撃費が存在し、戦場に出撃するたびにギアを支払う必要がある。
- 防御力以上のダメージを受けると破壊される。このダメージはダメージ処理ごとに初期化される。
なお破壊されたカードが戦果を持つ場合、捨て場ではなく相手の戦果置き場に送られる。
※ 指揮官
- 部隊を率いるリーダー。他の指揮官の指揮下に入ることはできない。
※ 兵力
- いわゆる下っ端、単独でも独立した戦力として戦える。
※ 英雄
- 相手も含めて場にそれぞれ 1体のみ存在できるユニークカード。既に場(城内・戦場・戦果置き場)に出ている場合には 2枚目を出せない。
○ 配下(配置コスト必要)
- 城内に存在することで能力を発揮する部下。戦力ではないため戦闘には参加できない。
- メインデッキに投入される。
- 複数配置された場合、記載能力は重複する。
● 瞬間的に使用するカード
○ 計略 (使用コスト必要)
- 計略フェイズに使用可能なさまざまな作戦。
- メインデッキに投入される。
○ 戦法 (使用コスト必要)
- 戦闘フェイズに使用可能なさまざまな作戦。
- メインデッキに投入される。
場の構成
- 永続カードは、場いう空間に存在する。
- 場は一時的な共用空間である戦場と、それぞれの城内および戦果置き場に区別される(上図は場の構成図、なお戦果置き場は割愛)。
- 永続カードは場内に配置される。戦力はまず城内に配備された上で、戦闘時に一時的に戦場に移動する。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は捨て場という空間に集められる。
ただし戦果を持つカードが戦闘などで破壊された場合は、捨て場でなく相手の戦果置き場に置かれる。
- 捨て場と戦果置き場はよく似ているが、両者は明確に区別される。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 1998年7月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
基本セット
| 1998/7
| 290
| スターター(60/1300)、ブースター(10/314)
|
英雄の城
| 1998/10
| 195
| ブースター(10/314)
|
四龍の王
| 1999/4
| 195
| ブースター(10/314)
|
構築済みスターター
| 1999/9
| 2種
| 構築済みスターター(60/1300)
|
カオスギアα
| 2000/4
| 110
| スターター(60/1300)、ブースター(10/314)
|
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