ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ガンダム バトレイヴ』のルール解説。
|
フュージョン戦記 ガンダム バトレイヴ
Last Update 2008/9/2 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライブラリ消耗戦。プレイヤーはネットゲームユーザー? となり、保有するモビルスーツを指揮して相手のデッキを激破する。
● 原作
TVアニメ『機動戦士ガンダム』シリーズ。
※同名の漫画(集英社刊)は、本ゲームの宣伝目的で作られたタイアップ作品。
● 世界設定
ガンダムシリーズを舞台とした娯楽用の仮想空間“G・ディメンション”、
ユーザーは登録時に自分の領地となる浮遊大陸型コロニー1つと、作業用パートナー? として人型機械であるモビルスーツ1台が与えられる。
この世界で、人々は自分のコロニーの装飾にいそしんだり、ユーザー間でモビルスーツ同士によるバトルをして楽しんでいた。
ところがある時、謎のモビルスーツ群がこの世界を無秩序に破壊していった。
コロニー防衛のために、ユーザーは自分のモビルスーツに本来ガンダム世界とは無関係のさまざまな要素を融合させることにより、この未知なる敵と戦っていかなければならなくなったのである。
● 本ゲームについて
これまでにもゲテモノなガンダムは多数存在しましたが、その中でも本ゲームに登場する連中は群を抜いています。スポーツ選手や自動車はもとより、お弁当やトイレですらガンダムなのですから。
本ゲームは、アニメ以外の世界でそれなりに知名度のあるものを、とりあえず何でもいいからガンダムにしてみました……という作品です
(それゆえにガンダムが兵器として実在する世界ではなく、ガンダムを娯楽として楽しんでいる世界が舞台となっているようです)。
ゲームシステムとしては、『金色のガッシュベル!! ザ・カードバトル』で使用された魔本のシステムを継承したシステムを採用しています。
基本構成
勝利条件
- 相手のギア(デッキで構成された本)が最後のページになっている状態で、ギアに対するダメージを与える。
- 相手の出撃前エリアにコアMSカードが存在しない状態で、相手の場のコアMSをすべて破壊する。
事前準備
● デッキ(ギア: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 24枚ちょうど。
- 構築条件:
バトレイヴカードのみで構成されていること。
ウィズダム面(ガンダムが載って無いほうの面)で見て、同名カードはデッキに4枚まで。
※本ゲームのデッキは、“ギア(G-カタパルトギア)”と呼ばれる専用のカードファイルに収納した状態で使用する。
また、ギアは背表紙を上に向けた日めくりカレンダーのような状態で使用される(ただしファイルは切り離さない)。
1つのポケットにカードを各2枚ずつ収納することで各ポケットがそれぞれ2ページを構成し(各カードが1ページずつ担当する)、
最終的に24ページの本の状態でゲームを行う(ただし、ゲーム中ギアからのカードの抜き差しが存在する)。ギアにカードを収納する際、以下の構築条件が存在する。
- すべてのページに各1枚ずつカードが収納されていること。
- 各ページともフュージョンMS面(ガンダムが載っているほうの面)が表向きになるように収納されていること(ただしゲーム中はウィズダム面が表側になる状況も発生する)。
● コアMSカード(1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 6枚ちょうど。
- 構築条件:
コアMSカードのみで構成されていること。
※同一カードの枚数制限は特に無し。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ カードを覆う目隠し: 適当数。
※本ゲームでは基本的に相手にギアの内容を公開していない。よってウィズダム使用時には、必要部分のみ相手にギアを見せ、残りは目隠しで隠す必要がある。
また、ギアの内容は現時点での見開きを構成するファイルの部分のみを参照するが、ファイルが透明なので状況によっては何ページも離れたカードの内容が見えてしまう(不正を行う余地がある)場合もある。
よって現時点で関係無いページが必要以上に見えないようにする目隠しも用意することが望ましい。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: デッキそのもの(ギアのページ残りページ)がライフに相当する。
- 支払いコスト(Will): 0枚。以後蓄積する。
- 開始手札: 無し(手札の概念が存在しない)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し。
その他構成
● カードの行動表現
- フュージョンMS面(バトレイヴカード): ギア内での通常状態、場におけるMS状態。。
- ウィズダム面(バトレイヴカード): ギア内における、ウィズダム使用可能状態。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(実質不可)。
- 召喚酔い: 無し(カード配置直後から能力使用可能)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(コスト概念としてWillが存在するが、Willはカードの形でのみ存在する)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 有り(フュージョンがMSの追加ライフの概念を兼ねている)。
- ユニーク処理: 無し。
- バトルはMS同士による1対1で行われ、バトルを行うMSの指定はターンプレイヤー(攻撃側)が任意に選択する。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれ挨拶を行う。
- それぞれ自分のコアMSカードから2枚を選択し、自分のバトルエリアに裏向きに配置する。
- それぞれ選択しなかった自分のコアMSカードを、自分の出撃前エリアに裏向きでまとめておく(順番は特に問わない)。
- それぞれ自分のギアの1ページ目が開いている状態にする(ギアの内容は相手に見せなくてよい)。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれ自分のバトルエリアに配置したコアMSカードをすべて表向きにする(MSとして配置される)。
- それぞれ「レディ、フュージョン!」と叫ぶ。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
※ターンプレイヤーがそのターンにおける攻撃側、相手プレイヤーが防御側となる。
※最初と最後のページを除き、ギアの内容は見開き単位で参照され、現在のページ数などを厳密に問うことは無い。
ターン(自分の手番)の進行
○ スタートフェイズ
- それぞれ任意でスタートフェイズに使用できる効果を使用する。
○ 出撃フェイズ
- それぞれ以下の制限に従って、任意でコアMSカードをMSとして自分のバトルエリアに配置する。
- 表向きに配置される。
- 新たに配置するカードは、自分の出撃前エリアに存在するコアMSカードの中から任意に選択する。
- 通常(特殊レギュレーションなどで無い場合)は、それぞれのバトルエリアには2体のMSが配置される。
- 自分のバトルエリアに空きがある場合、強制で可能な限り配置しなければならない。
- 既に自分のバトルエリアが埋まっている場合でも、場の任意のMS1体を(付いているカードも含めて)Willに送ることで、新たなMSを配置しなおすことができる(1ターンに1回のみ)。
○ バトルフェイズ
ターンプレイヤーが攻撃側となり、任意で自分のバトルエリアのMS単位でバトルを行う(後述)。
※相手のバトルエリアにMSがいない場合は、バトルを行うことはできない。
各バトルの処理
▽ STEP. 1 バトルするMSをきめる
- 攻撃側が、攻撃を行う自分のMSと攻撃目標となる相手のバトルエリアのMSを、それぞれ1体ずつ選ぶ。
▽ STEP. 2 フュージョン&ウィズダムのつかいあい
- 攻撃側から交互に、以下の処理を任意で好きなだけ行う(双方ともパスをした時点で次のステップに移る)。
- フュージョンを行う。
- ウィズダムを使用する。
- MSの効果を使用する(サポートや発動にWillの支払いが必要な効果など、自動発動以外の効果のみ)。
- Willを1支払うことで、自分のギアのファイルを1枚めくる(1ターンに1回のみ)。
- パスをする。
▽ STEP. 3 MSのパワーを計算する
- それぞれ追加パワーの追加有無を判定する
(バトルを行うMSの追加パワーの属性と対戦相手となるMSの属性が同じ場合、本来のパワーに追加パワーの値が加算される)。
- それぞれ(追加パワーを含めた)各種修正を加えたMSのパワー値を算出する。
この値が今回のバトルにおけるMSのパワーとなる。
▽ STEP. 4 バトルのかちまけをきめる
- 双方のパワーを比較し、今回のバトルにおける結果を以下のように判定する。
- 攻撃側 ≧ 防御側:
攻撃成功、パワーを防御側MSのブレイクポイント(BP)と比較することで、与えるダメージ量を算出する。
- 攻撃側パワー ≧ 防御側BP: ダメージ 2
- 攻撃側パワー < 防御側BP: ダメージ 1
- 攻撃側 < 防御側: 攻撃失敗、ダメージは発生しない。
▽ STEP. 5 ダメージをうける
- 攻撃が成功した場合、防御側は指定量のダメージを受ける。
防御側は1ダメージごとに、以下のどの方法で受けるかを選択すること。
※特殊効果などでダメージの処理方法が決まっている場合は、それに従うこと。
- MSで受ける:
MSのフュージョンカードを1枚はがす(Willに送る)ことで1ダメージを受ける。
フュージョンカードが付いていないコアMSの場合、破壊する(Willに送る)ことで残り全ダメージを受けた扱いとなる。
- ギアで受ける:
自分のギアのファイルを1枚めくることで1ダメージを受ける。
○ エンドフェイズ
- ターンプレイヤーのみ、自分のギアのファイルを1枚めくる(ダメージなどと関係なく、次の見開きへ移る)。
1ゲーム終了時の処理
特になし。
ルール細則
基本ルール細則
● 属性について
- バトレイヴカードには属性が存在し、さまざまな場面で影響を与える。
- 現時点では、バイオ・テック・ヒーロー・レジェンド の4種類が存在する。
● Willについて
- 支払いコストとしてWillが存在し、各種コストの支払いに用いられる。
- WillはWillおきばに置かれたカードの形で蓄積され、
Willおきばのカード1枚を捨て札おきばに送ることで1だけ支払われる。
- Willには属性の概念は無い。
● フュージョンについて
- MSは何かと融合することで自身を強化できる。この融合行為をフュージョンという。
- システム上では、フュージョンとは場のMSの上にバトレイヴカード付けることで、場のMSをバトレイヴカードのフュージョンMS面の状態に変化させることを指す。
- フュージョンは現在のバトルに参加しているMSのみが行え、1回のバトル中に何度も行うことができる。
- フュージョンをした場合、1番下のコアMSとそれに付いているバトレイヴカードをまとめて1体のMSとして扱う。
- バトレイヴカードが複数ついている場合、最後にフュージョンを行ったバトレイヴカード(1番上に付く)のカード情報およびコアMSのフュージョン後効果のみが有効となる。
- MSがダメージを受ける際に、1ダメージごとに1枚のフュージョンカードが破棄される(Willに送られる)。
つまりフュージョンがMSの追加ライフ(あるいは追加装甲)として機能することになる。
- 単独の融合要素(ウィズダム面の名称)から複数の種類へフュージョンする可能性がある(ただし1枚のカード単位では1種類のフュージョンにのみ対応している)。
その中でも特に曲解の度合いが強いものは“コン・フュージョン”と呼ばれる。
コンフュージョンは見た目のゲテモノぶりがさらに増してはいるものの、ルール的には(一部カードの効果を除けば)通常のフュージョンと同じものとして扱われる。
- それぞれのバトレイヴカードにはフュージョンを行うための条件が記載されており、その条件を満たすことでフュージョンを行うことができる。
また記載条件と共にコストとして記載レベル値分のWillを支払う必要がある。ただし、このコストはレベル1の場合のみ免除されている(コストの支払いが発生しない)。
- フュージョンを行えるのはギアの現在の見開きのページにある(フュージョンMS面が見えている)バトレイヴカードのみであり、
このカードをファイルから取り出し、ウィズダム面を相手に見せてフュージョンを宣言することでフュージョンを行える。ここで取り出したカードが対象のMSに付くことで、そのカード内容のMSとなるのである。
- フュージョンを行う際に、対象のMSに今まで付いていたバトレイヴカードは任意枚数だけWillに送ることができる。
この処理はフュージョンの処理の中の1行動だがフュージョン判定の前処理として行われるため、
記載条件の判定ははカードをWillに送った後の残りの状態のMSに対して行われるし、今回Willに送ったカードを今回のフュージョンのコストとして使用することもできる。
- ギアの最終ページ(24ページ目)に入れられたカードは、通常のフュージョンに加えて“ファイナル フュージョン”とよばれる能力が与えられる。
ファイナル フュージョンは、処理そのものは通常のフュージョンと同じだが、以下の点が異なる。
- 記載フュージョン条件を一切無視する(つまり融合が容易となる)。
- Willの支払いが一切不要となる。
- 対象となるMSに付いている他のバトレイヴカードは、無条件にすべてWillに送られる。
● ウィズダムについて
- 場のMSはプレイヤーの指示により、特殊な技を使用することができる。これをウィズダムという。
- ギアの現時点での見開きにウィズダム面のバトレイヴカードが存在する(本来の担当ページのカードがフュージョン用に抜かれた)場合、ウィズダムとしてその効果を使用することができる。
- それぞれのウィズダムは、1ターンに付き1回のみ使用できる。
- ウィズダムを使用する場合、宣言と共に該当ページを相手に見せる。この場合他のページが見えないように目隠しを用意することが望ましい(基本的にはギアの内容を相手に見せる必要が無いため)。
- ウィズダムは自分のバトルエリアにいるMSが使用する技であり、使用するMSと使用するカードの属性が一致している必要がある。
- 基本的には支払いコストは不要であり、ウィズダムで使用したカードもファイルにそのまま残る。
カード構成
● ギアに入れないで使用するカード
○ コアMSカード(コスト不要)
- オリジナルの状態のモビルスーツ(MS)。場にMSとして配置される。
- 作品的には人型兵器ではなく、ガンダムファン向けの玩具としての存在である。
よってサイズも数メートル程度に過ぎず、操作も外部リモコンによって行われる。また本ゲームでは登場しないが、ガンダム以外のMSも存在する。
- パワー(および追加パワー)・ブレイクポイント(BP)の値を持ち、プレイヤーの武器・盾となる。
- 特に記載されていないが、フュージョンしていない時にはレベル0として扱われる。
また、原則としてフュージョンしていない時には属性を持たない。
- 通常時用の能力値に加え、フュージョン後効果の項目が記載されている。
フュージョンする前は通常の能力値のみが有効であり、フュージョン時にはフュージョン後効果のみが有効となる。
- フュージョンしていない状態でダメージを受けると破壊される(Will送りとなる)。
ただしコアMSの破壊時には、その時点での過剰ダメージがすべて相殺される。
● ギアに入れて使用するカード
○ バトレイヴカード(使用条件・コストが存在)
- プレイヤーによる戦闘指令の数々。結果としてMSが強化融合したり強力な技が繰り出されたりする。
- 大きく分けて、場のMSを強化するフュージョンと、特殊効果をもたらすウィズダムの2通りの方法で使用される。
- 裏表ではなく、フュージョンMS面とウィズダム面の2面で構成される。
- ゲーム開始時にはギアに(フュージョンMS面が表で)収納された状態で存在し、必要に応じて抜き差しする。
- フュージョンMS面はフュージョンを行う場合の面であり、MSとして使用する場合の能力値が記載されている。
- ウィズダム面はウィズダムとして使用する場合の面であり、各種効果と必要属性が記載されている。
場の構成
- カードは、場という空間に存在する。
- 場はというMSを配置するバトルエリアを中心とし、他にWillおきば・捨て札おきば・出撃前エリアなどが存在する。
- 原則としてバトルエリアには2体分のMSが配置される。
- カードが破壊されり破棄した場合には、Willおきばという空間に集められる。
- Willとして使用したカードは、捨て札おきばという空間に集められる。
- Willおきばと捨て札おきばは似ているが、両者は明確に区別される。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 2007年12月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
Vol. 1
| 2007/12
| 72
| 構築済みデッキ(30/1260)、ブースター(6/210)、カードダス(3/100)
|
Vol. 2
| 2008/3
| 60
| ブースター(6/210)、カードダス(3/100)
|
Vol. 3
| 2008/5
| 70
| 構築済みデッキ(32/1575)、ブースター(6/210)、カードダス(3/100)
|
Vol. 4
| 2008/8
| 41
| カードダス(3/100)
|
Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
◆ Back ◆