ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『冒険王ビィトCG』のルール解説。
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冒険王ビィト カードゲーム
Last Update 2005/8/27 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるライフ破壊戦。プレイヤーは人間の戦士団のリーダーか支配階級にある魔人のいずれかとなり、仲間たちや部下であるモンスターを率いて相手を殲滅する。
● 原作
コミック『冒険王ビィト』(集英社刊)。
TVアニメ『冒険王ビィト』。
● 世界設定
平和に暮らしていた人類、しかしその平和は突如として出現した“ヴァンデル”と呼ばれる魔人の出現で崩壊した。
魔人たちは独自の階級社会を築き、モンスターを使役して人間を無差別に駆逐していったのだ。
いまや人類は強固な城壁と知性を持つ“門”に守られた都市の中で細々と生活することとなったのだ。
しかし人類もただ甘んじて支配を受けたわけではなかった。
“天撃”と呼ばれる魔術や“才牙”という特殊武器を備えた戦士たちが“ヴァンデルバスター”を名乗り、戦士団を組織して立ち向かっていったのだ。
果たして人間に未来はあるのか、そして魔人たちの真の目的とは何なのか?
● 本ゲームについて
王道RPG漫画のTCGです。本ゲームの最大の特徴は通貨の存在。
劇中で魔人側にも通貨概念や階級、社会組織が存在していることをうまく捉えたシステムとなっています。
しかしこの通貨、レートが敵味方で桁数同じでよかったです。
ちょっと額面が大きいので、本作のレベルみたいに勢力によって桁が違っていると面倒なことこの上ないですから。
基本構成
勝利条件
- 相手の“生命”が 0の状態で、本体攻撃を成功させる。
- 相手のデッキが尽きる(引くべき時に引けない)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 32枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードはデッキに 3枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ ゲーム用通貨: 人間側(マギー)と魔人側(ベイル札)との区別が付くものを適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ (生命): 1枚、上限は 3枚。
※本ゲームにおける生命は一般的なライフポイントのことではなく、本体を守るシールド的な概念を指す。
- 通貨: 0、上限は 10通貨単位(マギー・ベイル合わせて 10000)。
- 開始手札: 7枚。上限は無し。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 有り、さらに別概念が存在(先攻は1ターン目にはカードを引かず、さらに通貨の初期獲得量が 1通貨単位のみ)。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 無し(生命エリアのカードのみ裏向き配置)。
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 有り(配置フィールドに配置する)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 有り(2種の通貨の形で蓄積)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 魔物以外のファイターカード、自軍ユニーク、先出し生存。
- ファイターの戦闘は基本的に 1 対 1 で行い、攻撃側が対象を指定する(攻撃対象がいない場合のみ相手プレイヤーが対象となる)。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札としてカードを 7枚引く。
- それぞれ自分のデッキより“生命”としてカードを 1枚引き、場に裏向きに配置する。
- 先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 補給
- 通貨を2通貨単位獲得する。獲得する通貨の種類は以下のとおり。
- 場にファイターカードがいない: 任意の組み合わせ。
- 場に 天力系 と 冥力系 のファイターカードが混在: 任意の組み合わせ。
- 場に 天力系 のファイターカードのみ: マギーのみ。
- 場に 冥力系 のファイターカードのみ: ベイルのみ。
○ ドロー
○ 移動
- 自分の配置フィールドにいるファイターカードを、すべて戦闘フィールドに移動する。
○ メイン
ゲームのほとんどの基本行動を任意に実行できる。実行できるのは以下のとおり。
- 配置: ファイター・才牙・アイテムカードを配置する。
- レベルアップ: 場のファイターカードのレベルアップを行う。
- 回復: 1通貨単位支払うことで、生命エリアにカード 1枚を配置する。
※ 1ターンに付き 1回のみ、配置するカードは手札の任意のカードかデッキの 1番上のカードのどちらか一方。
- バトル: バトルを行う(後述)。
※ 1ターンに付き 1回のみ。ただしその 1回の中で攻撃を行えるファイターすべてが個別にバトルを 1回ずつ行う。
各個別バトルの処理
▽ バトル宣言
- 攻撃側(バトルを行う側)が、バトルを行う自分のファイターカード 1枚を指定する。
※“協力”の能力を持つカードに限り、複数のカードをまとめて1枚扱いすることができる。
- 攻撃側が、守備側(バトルを行う相手)のファイターカード 1枚を指定する。
ここで相手ファイターカードがいない場合、相手プレイヤーが攻撃対象なる。
以降の処理を飛ばし、直接“生命ダメージ”の処理へ進む。
- 攻撃側が、任意にスキルカードを使用する。
- “反撃”の処理へ進む。
▽ 反撃
- 守備側が、任意にスキル・才牙カードを使用する(ここでは生命エリアに配置したカードのみ使用することが可能)。
- “バトル判定”の処理へ進む。
▽ バトル判定
- すべて修正値を加えた攻撃側の攻撃力と守備側の守備力を、今回の戦闘力とする。
- それぞれの戦闘力を比較し、値の大きいほうがバトルに勝つ。
- それぞれの自分の戦闘力が相手の戦闘力以下の場合、バトルに使用したファイターカードを破壊する。
※複数カードを使用しているときは、常に攻撃側が戦闘力の割り振りを行う。
- この個別バトルを終了する(“生命ダメージ”の処理を飛ばし、別の個別バトルの処理に移る)。
▽ 生命ダメージ
- 攻撃が成立した(攻撃側ファイターの攻撃力が 1以上ある)場合、相手プレイヤーに対してダメージを与える。
このとき相手の生命が 0枚の状態でダメージを与えたならば、その時点でゲームに勝利する。
- ダメージを受けたとして相手は、生命エリアにあるカードを 1枚手札に戻す(戻すカードは攻撃側が指定する)。
- ダメージとして手札に戻るカードがファイター・アイテムカードの場合、防御側はこの瞬間に任意に配置することができる。
- この個別バトルを終了する(別の個別バトルの処理に移る)。
○ 終了
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 属性について
- 本ゲームには 天力 と 冥力 という 2つの属性があり、さまざまな場面で影響を与える。
- 天力系のカードは人間側を意味しており、ファイターカード(バスター)・才牙カードなどが含まれる。
- 冥力系のカードは魔人側を意味しており、ファイターカード(魔人)・ファイターカード(魔物)などが含まれる。
- 本ゲームにおける通貨も天力系と冥力系に分かれており、コスト支払いなどでは別個の通貨として扱われる(後述)。
- 人間と魔人の対立はあくまで原作における話であり、本ゲームではデッキや場に天力系と冥力系を両方存在させることができる。
● ゲーム内通貨と通貨単位について
- 本ゲームのコストは、すべてゲーム内の通貨で支払いを行う。
- 通貨には、天力系のマギーと冥力系のベイル札の 2種類が存在する。
- 天力系と冥力系の通貨に互換性は無く、交換することができない。
- 本ページでは記述の平易さのため、1000マギーおよび 1000ベイルそれぞれを 1通貨単位として表記する。
- 各プレイヤーはゲーム内での通貨の保有上限として、最大 10通貨単位まで持つことができる。
なおすでに 10通貨単位持っている場合、“補給”で 10を上回る量の通貨を獲得することができない。
● ファイターの強化単位について
- ファイターカードのうちバスター・魔人カードには、それぞれの経験度合いを示す単位がある。
- 経験度合いには、バスターカードのレベル、魔人カードのスターズが存在する。
- 魔物カードには経験度合いの単位(および概念)が存在しない。
- 本ページでは記述の平易さのため、10レベルおよびスターズ 1それぞれを 1強化単位として表記する。
- 場のファイターカードは“レベルアップ”において、1強化単位上のカードに強化することができる。
強化は手札の(場のカードより) 1強化単位上の同一人物名のカードを、場のファイターカードの上に 0コストで重ねることで行われる。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ ファイターカード (コスト不要)
- プレイヤーの部下たち。
- 攻撃力/防御力の値を持ち、プレイヤーの武器/楯となる。
- 自分の戦闘力(攻撃時の攻撃力/防御時の防御力)以上の相手戦闘力を受けた場合破壊される。このダメージは戦闘終了時に初期化される。
- バスター・魔人・魔物の 3種類が存在する。
- バスター・魔人カードはレベルアップにより、1強化単位上の同一人物のカードに置き換えることができる。
○ アイテムカード: ファイターアイテム (コスト必要)
- ファイターたちの武器など。
- ファイターカードに付ける形で場に配置し、ファイターの能力を強化する。
- 1枚のファイターカードに何枚でも付けることができる。
○ 才牙カード (コスト必要)
- バスター専用の特殊武器。
- ファイターカードに付ける形で場に配置し、ファイターの能力を強化する。
- ファイターカード(バスター)にのみ付けることができる。
- 1枚のファイターカードに 1枚しか付けることができない。
- プレイヤーが守備側の時は、生命エリアに配置されたカードのみ使用できる。
○ アイテムカード: グループアイテム (コスト必要)
- ファイターたちが利用する施設など。
- アイテム置き場に配置する。
- 場に何枚でも配置することができる。
● 瞬間的に使用するカード
○ スキルカード (コストと属性必要)
- ファイターが唱える呪文や使用する必殺技など。
- ファイターカード(魔物)および才牙が付いている状態のファイターカード(バスター)は使用することができない。
- プレイヤーが守備側の時は、生命エリアに配置されたカードのみ使用できる。
場の構成
- 永続カードは、場という空間に存在する。
- 場はファイターが存在する戦闘フィールドと配置フィールドで大別される。
- 場の他にグループアイテムを配置するアイテム置き場、生命を配置する生命エリアが存在する。
- 生命エリアのカードは生命として使用されるほか、バトルにおける守備側の使用カードしての役割を持つ。
- 永続カードが破壊された時や、瞬間使用カードの使用後は捨て札という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 2004年11月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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第1章
| 2004/11
| 77
| スターター(35/945)、ブースター(6/158)、カードダス(4/100)
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第2章
| 2005/2
| 65
| ブースター(6/158)、カードダス(4/100)
|
第3章
| 2005/5
| 77
| スターター(35/945)、ブースター(6/158)、カードダス(4/100)
|
第4章
| 2005/8
| 55
| ブースター(6/158)、カードダス(4/100)
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