ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『SDガンダムGジェネレーションカードゲーム』のルール解説。
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SDガンダム Gジェネレーション カードゲーム
Last Update 2019/9/21 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは主に宇宙世紀の作戦指令となり、上層部から指示された作戦を的確に実行していく。
● 原作
コンシューマーゲーム『Gジェネレーション』シリーズ。
TVアニメ『機動戦士ガンダム』シリーズ。
● 世界設定
ジオン軍が発動したブリティッシュ作戦によって、人類は寛大な被害を受けた。
ジオンの望んだ短期決戦の効果は絶大でありながらも、地球連邦はあくまで立ち向かう姿勢を変えず、戦争は徐々に長期化の様相をあらわしてきた。
戦争開始時こそモビルスーツの投入でジオン軍の向かうところ敵無しの状態であったが、連邦は密かにV作戦を発動、遂にモビルスーツを投入する段階に来ていたのだ。
● 本ゲームについて
任期満了の形で第一線を退いたモビルパワーズの後任として登場したゲームです。
原作であるプレステ版がモビルスーツの開発生産がメインとなる都合上、
本ゲームも生産に重点を置いたシステムになっていますが、それでいて射程の概念があるなど、戦略よりも戦術的な部分もかなりクローズアップされています。
概念的に見て、モビルスーツの実践テストを兼ねた特務部隊のような微妙な立場のゲームスケールを再現しているようです。
ちなみに簡易ルールを含めて、A, B, C ルールの3種が有りますが、今回は最終形態のA(アドバンスド)ルールに準じています。
※Gジェネレーションにはジャンボカードダス版のバトルビットも存在しています。
基本構成
勝利条件
- 戦果を5ポイント以上獲得する(その瞬間)。
- 両方のミッションカードがデッキにも手札にも無くなった時点での戦果の獲得数。
事前準備
● ミッションデッキ(1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 10枚 ~ 15枚。
- 構築条件:
ミッション/キャラクターカードで構成されていること。
同一名称カードはデッキに3枚まで。
ミッションカードの戦果の合計が10ポイント以上になること。
● ユニットデッキ(明確な主従の関係はないが、便宜上補助デッキ)
- デッキ枚数: 20枚ちょうど。
- 構築条件:
ユニットカードで構成されていること。
同一名称カードはデッキに3枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント(戦果): 0。以後蓄積する。
- 開始手札: ミッションカード3枚(ユニットカードが場に3枚)。自ターン開始時に3枚に調整。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻の1ターン目は生産フェイズ無し)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード縦: 戦闘中、戦闘後ユニット。
- カード横: 未戦闘ユニット。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し(ターン開始時任意に調整)。
- ライブラリアウト: 無し(ただしミッションデッキは終了条件に間接的に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し(ただし生産期間が必要)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(蓄積コストの概念が存在しない)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- 戦闘は原則個別のユニット単位で行う(合同攻撃も有り得る)。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのユニット・ミッションデッキをシャッフルする。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれユニットデッキよりカードを3枚引く。
引いたカードの開発ターン数に対応した生産ライン上の開発ターン表示場所に表向きに配置する(開発ターン数0のユニットは待機エリアに配置)。
- それぞれミッションデッキより手札を3枚引く。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ ドローフェイズ
- 任意で手札のミッションカードを捨てる。
- ミッションデッキから手札に3枚になるようにカードを引く。
- ミッションデッキにカードが無くなっても、カードが引けないだけでゲームは続行する。
○ 作戦フェイズ
- 双方とも自分の待機エリアにある全ユニットを手札に加える(臨戦態勢状態となる)。
- 手札のユニットで作戦可能なミッションがある場合、任意で以下の処理を実行する。
作戦可能なミッション無い場合には、そのまま帰還フェイズに進むことになる(実行可能であれば、以下の処理を何度でも繰り返すことが可能)。
- 作戦の始動:
- 実行するミッションカードを始動作戦置き場に表にして出す。これが今回の「作戦」となる。
- 自軍の布陣:
- ミッションカードの地形に対応した手札のユニットを、裏向きにしてミッション記載の必要ユニット数以上の数を戦闘エリアに出す(布陣する)。なお布陣は前衛、後衛に各最大4体まで。
- 布陣したカードは、プレイヤー自身であっても行動時までは確認できない。
- 相手軍の布陣:
- 相手プレイヤーは出された作戦の地形に対応した手札のユニットを、裏向きにして任意で1体以上戦闘エリアに布陣する。
- 相手が1体もユニットを出せない場合、今回のミッションは自動的に成功となる。
- 戦闘:
- ターンプレイヤーから交互に戦闘(後述)を行う。
- 双方の戦闘エリアの全てのユニットが表になった時点で戦闘は終了する。
- 作戦の成功/失敗:
- 戦闘が終了した結果としてミッションカードの勝利条件を満たしていた場合、その作戦は成功したものとして、ミッションカードは成功作戦置き場に移動する。
このミッションカードに書かれている戦果の合計が戦果の獲得ポイントとなる。
- 勝利条件を満たせなかった場合、作戦は失敗となりミッションは捨て札となる。
- 作戦終了:
- 戦闘エリア上の破壊されなかったユニット全てを各自の退陣エリアに移動する。
戦闘の処理
▽ 今回戦闘するユニットの選択
- 戦闘エリアで裏になっている自軍ユニットから、今回戦闘するユニットを選択する。
- 既に全て表になっている(相手の攻撃によって表になったものも含めて)場合、戦闘を選択することはできない。
- 複数で同時に戦闘することも可能。ただし後の行動に矛盾を生じさせない場合のみ。またその際の攻撃目標は、原則として単一目標であること。
- 戦闘を行うユニットを表にする。
▽ 攻撃/特殊能力の選択
- 今回の戦闘で攻撃をするか、特殊能力(黒枠で囲まれた効果)を使用するか選択する。
- 基本的に攻撃と特殊能力の同時使用はできないが、能力によっては併用も有り得る。
- 複数ユニットで戦闘する場合、名称の異なる特殊能力を併用することはできない。
※白枠で囲まれた効果は、ユニットが表になった瞬間に効果を発揮する。
▽ 対象の選択
- 攻撃/特殊能力の対象を決定する。対象が裏向きの場合表向きにする。
- 特殊能力の実行は対象が適当な場合即座に効果を発揮する。
- 攻撃のには射程があり、攻撃対象に応じた武器が選択できなければ攻撃できない。
なお近距離攻撃は自軍の前衛から相手の前衛のみ攻撃可能で、遠距離攻撃は前衛から相手の後衛あるいは後衛から相手の前衛に限られる。
▽ 攻撃の適用
- 自軍の与えた相手ユニットへの攻撃力の合計が相手ユニットのHPを超えていた場合、相手ユニットは破壊され捨て札置き場に置かれる。
- 攻撃対象が反撃に相当する能力を持つ場合、攻撃の結果に関わらず必ず適用すること。
- 破壊できなかった場合、相手の受けた攻撃などは一律に初期化される。
○ 帰還フェイズ
- 双方とも退陣エリアと手札にあるユニット全てを待機エリアに移動させる。
○ 開発フェイズ
- 自分の生産ライン上にあるユニットを、一律ターン数が1少ない場所へ移動する。
- 表示場所がターン数表示からロールアウトに移動したユニットは、生産が完了したと見なしそのまま即座に待機エリアへ移動する。
○ 生産フェイズ
- 生産を行う。具体的にはユニットデッキよりカードを1枚引き、引いたカードの開発ターン数に対応した生産ライン上の表示場所に表向きに配置する(開発ターン数0のユニットは待機エリアに配置)。
- ユニットデッキにカードが無くなっても生産ができないだけでゲームは続行する。
- 生産ユニットの設計条件部分に記されたユニット全てが自分の待機エリアに揃っていた場合、通常の生産の代わりに待機エリアの設計条件の対象ユニットを捨てることで
直接生産対象ユニットをロールアウト(つまり待機エリア)に配置可能(設計条件によってはユニットでなく成功作戦置き場の戦果を要求する場合もある)。
- 生産ユニットの開発系統と同じマークをユニット系統に持つユニットが自分の待機エリアに存在する場合、開発系統1つにつき生産ユニットの開発ターン数が1ずつ少なくなる。
1ゲーム終了時の処理
特に無し。
ルール細則
基本ルール細則
● 軍について
- ほとんどのカードには属性概念として所属する軍が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 軍は 地球連邦・ジオン公国・デラーズフリート・エウーゴ・ティターンズ・“ネオ・ジオン”・コロニー国家連合・Wガンダム勢力 の8種類が存在する。
● ユニット系統・開発系統について
- ユニットカードには属性概念としてユニット系統と開発系統が存在し、開発などの場面で使用される。
- ユニット系統は自身を開発(生産)する時、開発系統はすでに開発され他のユニットの開発を早める時に使用される。
ユニット開発時にユニット系統と同一の開発系統を持つユニットが自分の待機エリアに1系統存在するごとに、生産に必要なターンが1だけ減少する。
- 2種の系統はその他を含めて以下の種類が存在する。
ガンダム系 | ガンキャノン系 | ガンタンク系 |
ジム系 | ボール系 | ザク系 | モビルアーマー系 |
水陸系 | 戦艦(連邦)系 | 戦艦(ジオン)系 | Z系 |
ハイザック系 | メッサーラ系 | サイコ系 |
キュベレイ系 | ガザ系 | ZZ系 | ドーガ系 |
Gガンダム系 | Wガンダム系 | その他 |
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ ユニットカード (原則コスト不要、ただし開発期間を要する)
- モビルスーツを中心とした機動兵器。
- 遠距離用と近距離用の2種類の攻撃力を持ち。プレイヤーの武器となる。
- 開発ターン数と設計条件を持ち、条件を満たして生産ラインで必要ターンを過ごすことで整備エリアに配置される。
さらにユニット系統と開発系統を持ち、ユニット系統と同系統の開発系統を持つユニットが整備エリアにあれば必要ターンを減らされる。
- HP(ヒットポイント)の値を持ち、記載値以上のダメージを受けると破壊される。このダメージはダメージ処理ごとに初期化される。
- 機体によってはさまざまな特殊能力を持つ。
特殊能力によっては、変形(本ゲームでは場と手札の指定カードの入れ替えを指す)が可能となる。
● 一時的に使用するカード
○ ミッションカード (コスト不要)
- 上層部から賜った我が軍の作戦内容。
- 戦果の値を持ち、作戦成功時に記載値分の戦果を獲得できる。この作戦内容を迅速かつ的確に行うのがプレイヤーの使命となる。
- 必要ユニット数と(ミッションとしての)勝利条件を持ち、すべての条件を満たすことでミッション成功となる。
※必要ユニット数は、自分の戦闘エリアに記載値分のユニットを布陣(配置)することで達成される。
- カードによっては配置時に発生する固有の効果を持つ。
○ キャラクターカード (コストとして戦果が必要)
- 上層部の作戦指示と共に本部から送られてきた戦争のプロ。
- 能力や使用タイミング・使用条件などはそれぞれ異なるのでカードの記載に従うこと。
- 損失戦果の値を持ち、キャラクターの力を借りることで今までに獲得した戦果を消費する。
※つまり他人に頼ったと見なされ、軍人としての自分自身の評価が下がる。
※カードには戦果がマイナス値で記載されているので、得点計算時にはその値を足すだけでよい。
場の構成
後 | 後 | 後 | 後 | 敵軍 後衛 |
前 | 前 | 前 | 前 | 敵軍 前衛 |
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前 | 前 | 前 | 前 | 自軍 前衛 |
後 | 後 | 後 | 後 | 自軍 前衛 |
退陣 | 退陣エリア |
待機 | ← 待機エリア ↓生産ライン |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
- カードは場という空間に存在する。
- それぞれの場は戦闘に関するエリアと生産に関するエリアで構成される。
戦闘に関するエリアは戦闘エリア(または作戦エリア)と呼ばれ、前衛4マス後衛4マスの計8マスで構成される(上図上段は双方の戦闘エリアの構成図)。
生産に関するエリアは 生産ライン・待機エリア・退陣エリアなどで構成される(上図下段は1人分の生産に関するエリアの構成図)。
- ユニットは生産ラインを通過(ロールアウト)して待機エリアへ、そして臨戦態勢として手札に移った後、戦闘エリアで戦闘を行う。
そして生き残ったら退陣エリアを経て(帰還して)待機エリアへ戻るという循環行動を繰り返す。
- 生産ラインは、それぞれのユニットを開発生産するのに必要なターンで分割されており、配置後は自分の開発フェイズごとに値が1つ少ない部分に送られる。
そして1ターン部分で開発フェイズを迎えることで、開発完了となり待機エリアに送られる。
- 戦闘エリアには、各マスごとにユニット1体を配置できる。
- 戦闘で破壊されたユニットは捨て札置き場へ送られる。
生き残ったユニットは退陣エリアに送られ、その後で手札で臨戦態勢となっていた分ともども待機エリアに送られる。
- ミッションカードは作戦の発令と共に始動作戦置き場に配置される。
作戦の成功時は戦果として作戦成功置き場に送られ、失敗時は捨て札として捨て札置き場に送られる。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 1999年11月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
基本セット
| 1999/11
| 66
| スターター(32/800)、カードダス(4/100)
|
ブースター2
| 2000/1
| 44
| カードダス(4/100)
|
スターターセット Ver. 2
| 2000/4
| 128
| スターター(32/800)
|
ブースター1 & 2(再販版)
|
|
| ブースター(6/150)
|
ブースター3
| 2000/8
| 128
| ブースター(6/150)
|
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