ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『SDガンダムGジェネレーションバトルビッツ』のルール解説。
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SDガンダム Gジェネレーション Battle Bits
Last Update 2000/1/11 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による陣地攻略戦。プレイヤーは国家元首/軍総司令となり、自国で生産したモビルスーツで相手の重要拠点を制圧する。
● 原作
コンシューマーゲーム『Gジェネレーション』シリーズ。
TVアニメ『機動戦士ガンダム』シリーズ。
● 世界設定
ミノフスキー粒子の発見により開発された人型兵器モビルスーツ。電子戦が制限される環境での近接戦闘は、戦況を一変させた。
ごく小人数の部隊によって刻々と変わる戦局。そしてそれは世界の運命さえも次々と塗り替えていくのであった。
● 本ゲームについて
ガンダムのコンシューマーゲームは非常に多いのですが、本ゲームの元となったGジェネレーションは、ガンダムの世界全体を統括的に扱ったタイトルです。
そして本ゲームはシール状になったジャンボカードダスの特徴をうまく生かして、1枚のシートにユニットとマップ、ルールを組み込んでいます。
ゲーム内容そのものはいわゆる戦略級ボードシミュレーションに属しますが、カードダスでの展開ということでTCGの1種としてここで扱うことにします。
※GジェネレーションにはカードダスEX版のTCGも存在します。
基本構成
勝利条件
- 相手の重要拠点を全て占領する(3マス全てに自軍MSビットを配置する)。
- 相手のMSビットを全て撃破する。
- 相手が1機もMSビットを場に出せない。
事前準備
● デッキ
いわゆるデッキに相当するものはない。そのかわりにシミュレーションゲームの紙製駒であるビットの集合体が存在する。
○ MS(モビルスーツ)ビット
- 9枚以上で相手と同数であること。
- 最低1枚はランク1のビットである必要がある。
○ PL(パイロット)ビット
- 3枚以上の任意数(特に相手と同数でなくてもよい)。
- 原作での敵味方の関係については、特に考慮する必要無し。
- 命中判定にも使用するので、通常使用分と判定分は個別に用意した方がいいかもしれない。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 考慮不要。
- 開始手札: 考慮不要。
- マリガン: 考慮不要。
- ファーストドロー制限: 考慮不要。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: MSビットの出撃可能表示(後述)のみ。
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(蓄積コストの概念が存在しない)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- 戦闘は各MSビットごとの移動の中の1処理として行われ、MSビット同士の1対1で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- 上級ルールの採用など、今回の使用ルールを協議しておく。
- マップの外で、ランク1のMSビット(以下MS)を全て表向きの状態に、それ以外を裏向きにして置く。
以後この表向きのMSを「出撃可能MS」裏向きのMSのことを「予備MS」と呼ぶ。
- 先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 移動フェイズ
出撃(場に存在)中の自分の全MSをそれぞれの移動力の範囲内で任意に移動させる。
- 移動は現在地から縦横に移動でき、斜めには移動できない。
- 各MSには地形ごとに移動力があり、特定の地形に進む為には対象の地形についての移動力が設定されていなければならない。
- ひとつの地形に進入するごとに、対応地形の移動力を1消費する。
移動力が不足している場合は、その地形に進入できない(この消費は各ターンごとに計算されるものであることに注意)。
- 重要拠点への移動については、いずれのMSも進入可能。移動力はいずれの地形の移動力でもそのまま使用可能。
- 移動の結果として、MSは1つのマスに1体しか存在できない。
- 進行の途中に味方MSがある場合、そのMSを飛び越えることができる。しかし、途中にいるのが相手MSだった場合は戦闘(後述)となる。
戦闘の処理
▽ 対象の選定
今回移動してきた自軍のMSビットを攻撃側、移動対象地形にいる相手のMSビットを防御側とする。
▽ 攻撃の実行
- 攻撃側が、PLビット3枚を、攻撃側のMSの攻撃力の回数だけ同時に振る。
- 振った中で、1回でも攻撃側のMSの枠の色と、PLビットの枠の色が3枚とも全部そろったならば、攻撃側のMSの攻撃が命中したと見なす。
▽ 攻撃後の処理
a. 攻撃が命中した場合:
- 防御側のMSをゲームから取り除く(パイロットがいた場合はそれごと)。
- 攻撃側のMSを対象の地形に移動させる。今回の移動はそこで終了。
b. 攻撃が命中しなかった場合:
- 攻撃側がこのターンの最初にいた場所に戻る。防御側はそのまま。このターンは、このMSはもう移動することができない。
○ 出撃フェイズ
出撃可能MSの中の任意のMSを出撃させる。
- 出撃は一番手前の列のいずれかの地形に配置する。よって最大3機までしか同時に出撃できないし、また移動できない地形に配置することもできない。
- 出撃するMSに、任意でPLビットをパイロットとして乗せることができる。
- PLビットのうち、最低3枚は命中判定用に残しておかなければならない。
○ 設計フェイズ
設計条件を満たした予備MSを出撃可能MSにする。
- 予備MSに書かれている設計条件に指定された種類とランクのMSが全て場に存在(出撃)している場合、生産条件が満たされたとみなしその予備MSを出撃可能MS(表向き)にする。
- 条件が満たされている予備MSは、一律ですべて出撃可能になる。
1ゲーム終了時の処理
相手とビットが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
構成
● 永続的に場に残る駒
○ MSビット(配置条件有り、コスト不要)
- 自国で生産されたモビルスーツ群(モビルアーマーなども含む)。
- 表面にMSのランクと攻撃力、及び各地形ごとの移動力、裏面に出撃条件を持つ。
- 相手の攻撃が命中した瞬間に破壊される。この時PLビットが乗ってた場合、MSものとも同時に破壊されたものと見なす。
● 永続・瞬間的に使用する駒
○ PLビット(配置コスト不要)
- パイロットビット。モビルスーツのパイロットなのだが、命中判定のコインを兼ねる。
- パイロットとして使用する場合、MSの出撃に合わせてMSに乗せる形で使用する。
- パイロットとしては乗っているMSが破壊されるまで外すことができない。
- 命中判定用に3枚が必要となる。
場の構成
水中 | 地上 | 宇宙 | 相手出撃箇所 |
水中 | 地上 | 宇宙 | |
重要拠点 | 重要拠点 | 重要拠点 | 相手重要拠点 |
重要拠点 | 重要拠点 | 重要拠点 | 自分重要拠点 |
宇宙 | 地上 | 水中 | |
宇宙 | 地上 | 水中 | 自分出撃箇所 |
- 各ビットは、3 * 6 のマスで構成された共用の戦闘マップという空間に配置される(上図は戦闘マップの構成図)。
戦闘マップはそれぞれの 3 * 3 のマップを連結させた形となる。
- それぞれのマップの手前2列が一般空域、奥の1列が重要拠点となる。一般空域はそれぞれの左側の行(2マス)から順に宇宙・地上・水中となる。
※本ゲームは勝利条件が中央部にあるため、相手の一般宙域に侵入することは基本的には無い。
- 各ビットが出撃する場合、一番手前の列の中で、出撃MSの対応地形と適応している宇宙、地上、水中のいずれかの地形に配置する。
- MSビットが破壊された時は戦闘マップの外の適当な場所に集められる。このビットは今回のゲームからは取り除かれた扱いとなる。
- PLビットが破壊された場合には、再びパイロットとして使用可能。
参考:上級ルール
上級ルールは選択式であり、基本的に採用されるルールでは無い。プレイヤー間の協議の上で任意使用が可能になっている隠しルールである。
○ 「反撃」と「防御」
- 戦闘の際に一方的な戦いになるのを防ぐ対策。
- 戦闘で攻撃の対象になったMSは反撃か防御を事前に選択する。
- 反撃を選択した場合、戦闘で破壊されなければ攻撃してきたMSに対して攻撃をすることができる(反撃に対しての反撃はできない)。
- 防御を選択した場合、相手の攻撃力(PLビットを振る回数)が半分(端数切り上げ)になる。
○ ランクアップ
- いわゆるクラスチェンジの概念。本ゲーム的に考えれば“功績が認められて本部から優秀な兵器の導入を優先してもらった”となる
(例えばガンダムMk2搭乗のカミーユにZガンダムが与えられたような物)。
- 戦闘時に相手ユニットを撃破(反撃による撃破を含む)したMSは任意に予備MSの中にある“自分と同じ系列で、ランクが1だけ高いMS”とランクアップとして交換することができる。
- この際MSに付いていたパイロットビットは、新MSに引き継がれ、従来のMS自体は出撃可能MSとしてそのまま維持される。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 1999年9月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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基本セット
| 1999/9
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| ジャンボカードダス(100)
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Trading Card Game Club JUGGERNAUTS
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