ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『チョコボの不思議なゲームカード』のルール解説。
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チョコボの不思議なゲームカード
Last Update 2016/11/19 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦による目標捜索競争。プレイヤーは冒険中のチョコボとなり、前人未踏のダンジョンの最深部を目指す。
● 原作
コンシューマーゲーム『チョコボの不思議なダンジョン』シリーズ。
● 世界設定
お宝に目が無い相棒のモーグリに連れられて、今日もチョコボは旅をしています。
たまたま通りがかったとある村で、村のそばにあるダンジョンの話を聞いた一行は懲りずに早速探検に乗り込むのでありました。
しか~し、探検早々チョコボとモーグリはお互いはぐれてしまいました。しかたなくチョコボは単独でダンジョンの最終地点を目指すのでした。
● 本ゲームについて
コンピューターの創成期から、常に遊ばれてきた「ローグ」と呼ばれるコンピュータRPGが存在します。
この系統のゲームはいろいろ名前や形を変えながらも人々に親しまれています。
本ゲームの元となった「チョコボの不思議なダンジョン2」もそのバリエーションですね。
それをカードゲームで再現した本作は、チョコボを演じるターンプレイヤーと、文字どおりダンジョンマスターを演じる非ターンプレイヤーの2人対戦によるシンプルなTRPGに仕上がったTCGなのです。
基本構成
勝利条件
- 相手の用意した《最深部到達!》に移動し、最終戦をクリアする。
- 相手のデッキが尽きる(その瞬間)。
事前準備
● デッキ(山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 50枚ちょうど。
- 構築条件:
プレイキャラカード・ダンジョンカード以外で構成されていること。
同一カードはデッキに3枚まで。
● ダンジョンカード(1人分の補助カード)
- 枚数: 8枚ちょうど。
- 構築条件:
ダンジョンカードのみで構成されていること。
カードごとの投入制限枚数に従うこと。
必ず《最深部到達!》が1枚入っていること。
● その他準備
○ プレイキャラカード: 任意のチョコボ(プレイキャラカード)1枚。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 無し。
- 開始手札: 10枚。上限も10枚(自ターン内に補充有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 無し。
- ディスカード: 補充調整(10枚を維持)。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(構造的に不可)。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(蓄積コストの概念が存在しない)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し(ただし場所的な制限があり、その場合には後出し生存)。
- モンスターとの戦闘は、ターンプレイヤーのキャラクター1体とダンジョンの指定フロアに存在する複数のモンスターたちとで行う。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれダンジョンカードを、フィールドの手前8マス分に裏向きでランダムに配置する。
- プレイキャラカードをそれぞれの村に配置する。
- 自分のデッキより手札を10枚引く。
- 任意でアイテム袋に、手札からアイテムを配置する(上限6枚)。
- 任意で特殊キャラ置き場に、手札から特殊キャラを配置する。
- 任意でアイテムカード「装備品」を装備する(現状5階分まで)。
- 任意で「装備品」の合成を行う(後述)。
- 手札が10枚になるようにカードを補充する。
- 先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
※プレイヤーは、自分のターンの時と相手のターンの時では全然異なる役割を担うことになる。
自分のターン時には、自分のプレイキャラを操作するゲームプレイヤーとなり、
相手のターン時には、相手プレイキャラの前に立ちはだかるモンスターやダンジョン全体の判定に関するダンジョンマスターの役割を担うこととなる。
互いのプレイキャラであるチョコボは敵対することも協力しあうこともなく、常にパラレルな存在となる。
ターン(自分の手番)の進行
○ 移動フェイズ
- プレイキャラを任意にダンジョンカードで指示された移動可能な方向へ1マス移動させる。
※移動を選択しない場合は、そのまま出現/バトル/ダンジョンフェイズを飛ばす。 → アイテムフェイズへ進む。
※移動先が、既に表になっている相手側の「最深部到達!」である場合は、直接最終戦闘を行なう。 → ダンジョンフェイズへ進む。
- プレイキャラが村にいる場合は、任意にダンジョンの入り口部分に移動させる。
○ 出現フェイズ
- 相手プレイヤーが任意でモンスターを最大2体まで場に出す。
各モンスターの階数の合計は、現在プレイキャラがいるダンジョンの階の値まで。
※相手がモンスターを出さない場合はバトルフェイズを飛ばす。 → ダンジョンフェイズへ進む。
○ バトルフェイズ
- プレイキャラとモンスターの間で、素早さの高い順に戦闘を行う(後述)。
- 戦闘の結果によって、次に実施するフェイズが異なる。
- プレイキャラ側の勝利: その場所にとどまる。 → ダンジョンフェイズへ進む。
- モンスター側の勝利: プレイキャラを村へ移動させる。ダンジョン/アイテムフェイズを飛ばす。 → 補充フェイズへ進む。
- 戦闘中にプレイキャラが撤退: ターン開始時(移動前)の場所へ移動する。ダンジョンフェイズを飛ばす。 → アイテムフェイズへ進む。
戦闘の処理
▽ プレイキャラの各能力の計算
- プレイキャラの素早さ、攻撃力、防御力の値を算出する(素早さがマイナスの場合は0と見なす)。
▽ 行動順序の確定
- プレイキャラとモンスターの素早さを比較し、値が高い順で行動順を決定する(値が同じ場合にはプレイキャラが先に行動)。
- モンスターが複数いる場合は、それぞれのモンスターが個別に行動する。
▽ プレイキャラ/モンスターの個別攻撃
- 全ての(倒されていない)プレイキャラ/モンスターが行動するまで先に決めた行動の順番に従って本処理を繰り返す。
▲ 行動の選択
- 各プレイキャラ/モンスターは、以下の選択項目からいずれか1つを選んで行動する。
- プレイキャラの行動:
- 任意のモンスターに対し、通常攻撃を行う。相手モンスターに対し、修正後の攻撃力をダメージとして与える。
- 特殊能力を使用する(使用可能な能力がある場合)。
- アイテム袋にあるアイテムを使用する。
- モンスターの行動:
- プレイキャラに対し、通常攻撃を行う。
モンスターの攻撃力がプレイキャラの防御力未満の場合は1ダメージ、防御力未満の場合はモンスターの攻撃力の値だけのダメージを相手に与える。
- 特殊能力を使用する(使用可能な能力がある場合)。
▲ 戦闘ダメージの確定
- プレイキャラがダメージを受けた場合、ダメージの値だけ手札を捨てる。
手札が0枚になった場合は、プレイキャラはその時点で戦闘に敗北する(戦闘中に限り、手札がHPをあらわしている)。
- モンスターがダメージを受けた場合、ダメージ分だけHPを減らす。
HPが0以下になったモンスターはその場で倒されたと見なし、全てのモンスターが倒された場合、プレイキャラが戦闘に勝利する。
▽ 戦闘の終了
- プレイキャラが敗北していない場合、任意で撤退が選択できる。
- 戦闘の結果、お互いの勝敗がまだ確定しておらず、しかもプレイキャラが撤退していない場合、決着が付くまで戦闘を繰り返す。
○ ダンジョンフェイズ
- 移動先のダンジョンカードが裏向きの場合は表にする(以後原則的に表向きのまま)。
- ダンジョンカードに記述された内容を実行する。
※移動先が相手側の《最深部到達!》であった場合は、バトルフェイズとは別に記載された最終戦闘を行なう。
この戦闘に勝利した場合、そのプレイヤーがゲームそのものに勝利する(最終戦に敗北/撤退した場合には、通常のバトルフェイス終了時と同様に扱う)。
なお自分側の《最深部到達!》は、その上を通過しても何のイベントも発生しない。
○ アイテムフェイズ
- 任意で手札にあるアイテムカードを、上限6枚で場のアイテム袋に置く。
- 任意でアイテム袋にあるカードの中の「装備品」を装備させる。
- プレイキャラが村か、ダンジョンカードの「かまど」の上にいる場合に限り、任意で「装備品」の合成を行う(後述)。
- 任意でアイテム袋、装備品置き場のアイテムカードを破棄する。
- 任意で手札からカードを捨てる。
○ 補充フェイズ
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール部分
● 装備品の合成
- 羽根を除くアイテム「装備品」は、合成させることで性能を強化できる。
- プレイキャラが、村かダンジョンカードの《かまど》上にいる場合に合成ができる。
- 同一種類の装備品2品を、「ファイア/サンダー」の魔法の本で1つにまとめる。
- 合成に使用した「ファイア/サンダー」の魔法の本は、その都度使い捨てとなる。
- 合成した装備は合わせて1つの装備品として扱う。
○ 通常の合成
- 一方の装備品(元になるほう)に、魔法で溶かした装備品を追加する合成法。
- 装備品は元になる装備品に、後から追加する装備を下に重ねて表示し、1回の合成ごとに、元となる装備の素早さ以外のステータスの値を +1する。
- 合成した装備品の素早さと階数は元となる装備のままである。
- 通常の合成は、性能が元となる装備のステータスのみに依存するので、合成の際の元となる装備次第では、同じ組み合わせでも結果が異なる場合がある。
- 通常の合成は何度でも実行できる。
○ タネ合成
- 特殊なアイテムを使用することで、原料すべての能力を発揮させる強力な合成方法。
- 通常の合成に加えて、アイテム「実/タネ」を同時使用することで、通常の合成とは異なる合成方法を実行することになる。
- 合成後は、合成に使用した両方の装備品の全ステータス(素早さ含む)を合計する。階数はより大きいほうの階の値に統合される。
- タネ合成は1組の装備品に対して1回のみ使用できる(タネ合成を行ったことを示すため、種も装備品に重ねて配置する)。
- 通常の合成とタネ合成の複合が有り得るので、能力値の管理には注意すること。
カード構成
全てのカードには使用できるターンとフェイズが記載されている。カードの使用時には、使用タイミングが適正かよく確認すること。
いずれのカードも配置/使用コストは存在しない。
● 永続的に場に残るカード
○ プレイキャラカード
- プレイヤーが演じるチョコボ。
- 戦闘に負けたとしても死ぬことは無い。その都度、命からがら村に戻ってくる(帰還方法は不明だが、瞬間的に村に再配置される)。
○ ダンジョンカード
- これから探検するダンジョンの内部。ゲームの舞台であるフィールドを形成する。
- 通常は裏返った状態で場に配置されるが、どちらかのプレイキャラがこの上を通過する事で表向きとなる(以後再配置が発生しない限り表向き)。
- それぞれその場所にプレイキャラが存在する時に発生する効果などが記載されている。
- それぞれその場所から次に移動できるマスの方向が記されている。
- 各プレイヤーごとに《最深部到達!》を1枚用意する必要があり、それぞれ相手の勝利条件を達成するために使われる。
● 瞬間的に使用するカード
○ モンスターカード
- プレイキャラを待ち受けるダンジョン内に潜むモンスター。
- 出現フェイズに最大2枚まで使用できるが、モンスターに記載された階の値の合計値が、現在プレイキャラのいる階数を超えては使用できない。
- HP以上のダメージを受けると破壊される。このダメージはバトルフェイズ中蓄積され、もし生き残ったとしてもバトルフェイズ終了時にはモンスターは破棄される。
● 種類により瞬間/永続使用が異なるカード
原則瞬間使用だが、内部カテゴリーによっては永続使用する種類がある。
○ アイテムカード
- キャラクターを強化する装備や、探検を助ける魔法の道具など。
- 手札からは直接使用できず、あらかじめアイテム袋に配置しておいて、その中から必要に応じて使用する。
※ 装備品(永続使用)
- プレイキャラを強化する武器と防具。爪・鞍・首輪・羽根 の4種類が有る。
- 装備品置き場に配置することで、プレイキャラの能力を向上させる。
- 羽根を除く3種は各種類に付き1つづつ装備できるが、各装備品には装備できる最低階数が設定されており、自身が指定階以上にいなければ使用できない。
- 羽根のカードは1度に何枚でも装備できる。しかしアイテム袋に貯えることができず、他の装備品が(場からでも手札からでも)破棄された瞬間に、手札からプレイキャラに直接装備させるという手順でしか装備できない。
○ サポートカード
- ダンジョン内で起こる偶然の現象など。効果はさまざま。
※ 特殊キャラカード(永続使用)
- チョコボの仲間達。サポートカードであるにも関わらず、特殊キャラ置き場に配置することで場に常駐し。能力を使いつづける事ができる。
- 特殊キャラ置き場にはそれぞれ1枚のカードしか配置できない。
- 特殊キャラ置き場に置かれたカードは、任意に破棄することが可能。
※ イベントカード(永続使用)
- 村で起こるさまざまな事件。原則的に自分の村に配置され永続的に効果を発揮する。
- 村にはそれぞれ1枚のカードしか配置できず、新たにイベントカードを出す場合、自分の村にある以前のカードは破棄される。
場の構成
村 | ダ | ダ | ダ | ダ | | 20階 |
| ダ | ダ | ダ | ダ | | 15階 |
| ダ | ダ | ダ | ダ | | 10階 |
| ダ | ダ | ダ | ダ | 村 | 村および 5階 |
- 永続カードは、ダンジョンカードで構成されたフィールドとそれぞれの村という空間に存在する(上図は場の構成図)。
- フィールド(ダンジョン)は 4 * 4 の16マスで構成され、ダンジョンカードがそれぞれ1枚ずつ配置される。
それぞれのプレイヤーは、ゲーム開始時にダンジョンカードの手前側半分のカード配置を担当する。
- プレイキャラは、自身の村に隣接する(5階右端の)マスからフィールドに入り、指示方向に1マスずつ移動してダンジョンを探索する。
- ダンジョンは共用空間であるが、お互いにパラレルな存在であり一切干渉しない。仮に同一マスに双方のキャラクターがいたとしても、
同一のダンジョンカードの影響を受けるも階数や空間としては全然別の場所にいるものとする。
- ダンジョンは、横方向は同一階、縦方向はそれぞれ手前から順に 5, 10, 15, 20 階にいるものとして扱われる。
※このダンジョンが地下迷宮なのか塔なのかは不明だが、とにかく手前のほうが村に近い。
※つまり自分にとっての5階のマスは相手にとっての20階となる。
- ダンジョンの中には相手が用意した《最深部到達!》が存在し、そこに到達して記載条件を達成することが勝利条件となる。
※自分が用意した分は、何も起こらないただの地形として扱われる。
- 村は自分のスタート地点であるとともに、イベントカード置き場を兼ねる。
ちなみに村は各プレイヤー個別であり、相手の村に行くことはできないし影響も受けない。
- ダンジョンなどとは別に、概念空間としてアイテムを置くアイテム袋や装備品置き場、特殊キャラ置き場といった場所がそれぞれ存在する。
- それぞれのカードの使用後は、捨て山という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 1999年3月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
基本セット
| 1999/3
| 136
| 構築済みスターター(59/1300)、カードダス(4/100)
|
チョコボの不思議なゲームカード2
| 1999/7
| 72
| カードダス(4/100)
|
チョコボの不思議なゲームカード3
| 1999/10
| 72
| カードダス(4/100)
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