ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『SDガンダムモビルパワーズ』のルール解説。
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SDガンダム モビルパワーズ
Last Update 2001/3/9 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得(押し付け?)戦。プレイヤーは前線指揮官となって、相手の小隊を駆逐する。
● 原作
TVアニメ『機動戦士ガンダム』シリーズ。
プラモデル『SDガンダム』シリーズ。
● 世界設定
ジオン公国の独立宣言によって始まった通称「1年戦争」は、レーダーの使用を事実上無効にしたミノフスキー粒子の発見と、
それによって生じた有視界戦闘を目的とした新兵器モビルスーツの登場でジオン側の優勢で戦局が進んでいった。
しかしながら地球連邦軍は、その圧倒的な生産力を背景に、ジオンのモビルスーツに対抗する「V作戦」を発動したのであった。
……そんな時期もあったんですねえ。今やゲキタマンまで居並ぶ何でもありのスダドアカワールドまっしぐらです、ハイ。
● 本ゲームについて
新たなカテゴリー、カードダスEXの第1弾です。
基本的にはカードダスでありながら、ルール部分や基本カードをスターターとして別売することで内容的に厚みのあるゲームを作ることができます。
本作はガンダムシリーズの宇宙世紀編前半でのモビルスーツの小隊単位での戦いを主眼においたデザインで、誰にでも気軽に遊ぶことができるようになっています。
基本構成
勝利条件
- 相手プレイヤーの敗戦ポイントが 10になる(その瞬間)。
- 相手がのデッキが尽きる(その瞬間)。
事前準備
● デッキ (山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 55枚以上。
- 構築条件: 同一名称カードはデッキに 3枚まで。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 敗北ポイント: 0ポイント。以後蓄積する。
- 開始手札: 7枚。ゲーム中は常に 7枚。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し。
その他
● カードの行動表現
- 戦場フィールドへ出撃できなかったMカードは、1ターンだけ待機中という意味を込めてタップ(横倒しに)する。
● 基本構成細則
- ディスカード: 考慮不要(7枚を維持)。
- ライブラリアウト: 有り(勝利条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 無し。
- メカニックの戦闘は、常に小隊単位で行う。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- それぞれ自分のデッキより手札を7枚引く。
- 先攻・後攻を決定する。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 編成フェイズ
- ターンプレイヤーから交互に手札を 1枚引いてから、手札にある M(メカニック)カード 1枚を小隊フィールドに出す。
これを両方のプレイヤーとも小隊フィールドに 3枚になるまで繰り返す(前ターンの残りの Mカードがありうることに注意)。
- もしも手札に C(カウンター)カードばかりで Mカードが出せない時、手札の任意の 1枚を敗戦フィールドに出す(敗戦フィールドに 10枚目なら敗北)。
それから、次の Mカードを出す行動を続ける。
○ 出陣フェイズ
- ターンプレイヤーがデッキから 1枚カードを引いて、そのカードを地形として戦場フィールドへ出す。
- 小隊フィールドの Mカードの中で戦場の属性と 1つでも一致するカードを、両軍ともすべて戦場フィールドへ前進させる。
- もし両プレイヤーともに適応属性が無い場合、今地形を出さなかった方の側がデッキから新たな地形を出す。
これをどちらかの Mカードが適応するまで繰り返す。
- もしどちらかのプレイヤーのみが戦場フィールドへ前進できる場合、一方的な戦闘となったと見なす。
出せなかった側の小隊フィールドの Mカードは 3枚とも敗戦フィールドへ送られる。
- 両軍とも属性に適応した Mカードを戦場に送った後、今回出せなかった Mカードはカードをタップして待機状態にする。
- 前ターンにタップしてあった Mカードが今回も出せなかった場合、タップしてあった Mカードは捨て札となる。
○ 戦闘フェイズ
- 戦闘自体は必ず発生する(片方のプレイヤーのみが戦場に Mカードを出せなかった場合を除く)。
- 戦場フィールドの Mカードの戦闘ポイントの合計を、攻撃ポイントとする。
○ カウンター/支援フェイズ
- 攻撃ポイントの低い側のプレイヤーから順に、以下の行動を 1回ずつ行う。
- カードを 1枚引く。
- 任意で Cカードを出す。出せない時は手札から任意の 1枚を捨てる(一部の例外を除き、戦場に Mカードがいないと Cカードは出せない)。
- カウンター・コンボの修正をした後、今回の戦闘の決着をつける(後述)。
戦闘時の計算処理
- 戦場フィールドにいる Mカードの戦闘ポイントの合計を、攻撃ポイントとして集計する。
- Cカードとコンボの修正を攻撃ポイントに加えて、最終的な攻撃ポイントを算出する。
- 攻撃ポイントを比較し、それぞれ以下の処理を行う。
- 対戦相手より大きい: 勝ち。Cカード、戦場の Mカードともに捨て札にする。
- 対戦相手より小さい: 負け。自軍の戦場フィールドにいる Mカードはすべて(最大 3枚)敗戦フィールドへ送り、Cカードは捨て札となる。
- 引き分け: 戦闘はお流れ。それぞれ戦場の Mカード・Cカードをすべて捨て札にする。
○ 終了
●○ 1ゲーム終了時の処理 ○●
特に無し。
ルール細則
基本ルール部分
● 属性
- カードには属性が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 属性は 宇宙・陸・海・空 の 4種類が存在する。
- すべてのカードは本来の役割とは別に地形しての役割を持ち、カード下面に地形としての属性がいくつか記載されている。
- Mカードにはカード左上に適応属性が記載され、戦場の地形が持つ属性のいずれかと一致している場合のみ進軍できる。
● コンボ
- Mカードが一定のチームを組んだとみなされた場合に、コンボが発動する。
- コンボ発動時、成立したコンボの中の任意の 1つを攻撃ポイントに加える。
コンボ名称
| 成立条件
| 加算ポイント
|
トリプルキラコンボ
| 同一ナンバーのキラカードが前線フィールドに 3枚並んだ時。
| +10
|
トリプルGコンボ
| 同一ナンバーの“ガンダム系”カードが前線フィールドに 3枚並んだ時。
| +8
|
大将軍コンボ
| “大将軍”カードが前線フィールドに 3枚並んだ時。
| +8
|
闇コンボ
| “闇の支配者”カードが前線フィールドに 3枚並んだ時。
| +8
|
トリプルコンボ
| 同一ナンバーのカードが前線フィールドに 3枚並んだ時。
| +7
|
キラコンボ
| キラカードが前線フィールドに 3枚並んだ時。
| +5
|
機体系コンボ
| 同一機体系カードが前線フィールドに 3枚並んだ時。
| +5
|
パイロットコンボ
| “同一のパイロット”専用機カードが前線フィールドに 3枚並んだ時。
| +5
|
系統コンボ
| 同一系統カードが前線フィールドに 3枚並んだ時(武者ガンダム限定)。
| +5
|
● 変形・進化
変形マークの付いている Mカードは、変形を行うことで適応地形の変更を行うことができる(ターンAのように、変形というよりは装備変更の場合もある)。
武者ガンダムの場合には変形でなくて進化という概念が存在するが、基本的に変形と同一の概念である(一方向の進化が存在する程度)。
※ 変形の特徴
- 変形は戦場フェイズからそのターンの終了までの間に任意に指定し、ターン終了時までその効果は続く。
- 変形条件として、デッキ内にその Mカードの変形後の Mカードがまだデッキ内に残っている必要がある。
- 変形したことで新しいコンボが成立した場合、そのコンボは有効である。
- 変形したカードは戦場フィールドにしか配置できない(小隊フィールド不可)。
- 攻撃ポイントの計算は、お互いにもう変形しないことを確認してから行う。
- 通常変形後のカードは直接カードナンバーで指定されているが、例外的に機体名称で指示されている場合もあるので要注意。
※ 変形手順
以下の行動を、可能ならば望むだけ行える。
- まず自分の小隊フィールド/戦場フィールドの中にある変形可能なカードを選択して、変形を宣言する。
- デッキから変形後の Mカードを 1枚引いて手札に加える。
- 手札から、変形後の Mカードを戦場フィールドに直接出す。
- 変形前のカードは捨て山に送る。
- ポイントの再計算、コンボの再確認を行う。
● 合身
- 武者ガンダム達用の新能力。いわゆる合体変形ではなく、武者が愛馬に騎乗するような 2体で 1体の状態を指す。
- Mカードが“+MM ~”で始まるマークを持つ場合、その指定された番号のカードと合せて 1体として同時出しが可能(基本的には変形の手順に準ずる)。
- 合身した場合は、本来のポイントに後から出したカードのポイントを合計したものをその合身機体のポイントとする。
- コンボが発生している場合、コンボのボーナスはそのままで、後から合身のポイントを追加することになる。
- 合身は 1体の Mカードにつき原則パートナー 1体までとなる。
カード構成
● 一時的に場に残るカード
○ メカニックカード (Mカード、コスト不要)
- モビルスーツを中心とした、攻撃力を持つプレイヤーの部下たち。
- 原則ターンごとの使い捨て。
- ポイントの値を持ち、プレイヤーの武器となる。
- カード左上に 1 ~ 4つの適応属性の項目を持ち、現在の地形といずれか 1つでも一致している場合に使用できる。
● 瞬間的に使用するカード
○ カウンターカード (Cカード、コスト不要)
- 小隊の戦闘を支援する武器やパイロットの援護など。
- アイテムとパイロットの 2種類があるが、使用上は特に両者の違いはない。
場の構成
- Mカードはまず小隊フィールドに配備され、戦場フィールドの属性と適応したら戦場フィールドへ進軍する。
- カードの使用後は、通常の捨て札は捨て山という空間、戦闘などで敗北した場合は敗戦フィールドへ送られる。
- 勝利条件に関わるため、捨て山と敗戦フィールドは厳密に区別される。
商品情報
● メーカー: バンダイ
○ 発売開始: 1998年9月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
スターター Ver.1
| 1998/9
| 78
| スターター(55/1300)
|
モビルパワーズ
| 1998/9
| 42
| カードダス(4/100)
|
モビルパワーズ2
| 1998/12
| 42
| カードダス(4/100)
|
スターター Ver.2
| 1999/5
| 78
| スターター(55/1300)
|
モビルパワーズ3
| 1999/5
| 42
| カードダス(4/100)
|
モビルパワーズ4
| 1999/7
| 42
| カードダス(4/100)
|
モビルパワーズ 武者スペシャル
| 1999/9
| 68
| カードダス(4/100)
|
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