ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ドラゴンオールスターズTCG』のルール解説。
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トレーディングカードゲーム
ドラゴン☆オールスターズ
Last Update 2019/3/16 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
複数(2 ~ 4人)対戦によるレースゲーム。プレイヤーは雑誌に登場するキャラクターとなり、乗り物に乗ってゴールを目指す。
● 原作
ドラゴンマガジン(やドラゴンエイジなど)など、富士見書房の諸作品。
少年エースなど、角川書店の諸作品。
● 世界設定
これに世界観を問うのは野暮っていうもの。いろんな雑誌のキャラクターたちがよってたかって、何でもありの一大レースを繰り広げます。もちろん乗り物もなんでも有り。
レースカーはもちろん、巨大ロボットだったり巨大ゴーレムだったり。当然ドラゴンだって有りだよね。空飛んでいいかは知らないけど。
● 本ゲームについて
富士見書房は今まで多くのTCGを輩出してきましたが、今回はメイン雑誌のドラゴンマガジンに密着した雑誌連動型のTCGです。
しかし登場作品は各世界での最強キャラが大半であるため、戦闘力を直接比較することがはばかられます。
よって本作はキャラクター同士の戦闘ではなくコミカルなレースゲームとしての登場です。
また基本システムとは別に、手軽にできるパーティーゲームを行うことも可能になっています。
基本構成
勝利条件
- 一番先にゴールする(レースコースを走破し、最後のコースカードより 1マス先へ進む)。
事前準備
● メインデック (山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 30枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードはデッキに 3枚まで。
フラッグカード以外で構成されていること。
● コースデック (1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 2人対戦の場合4枚、3 ~ 4人対戦の場合2枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードはデッキに 1枚のみ。
コースカードのみで構成されていること。
※カードが混じるため、それぞれ異なる柄のスリーブを使用することが望ましい。
※大会によっては、コースカードを使わずに主催側が用意した専用マップによるコースを用いる場合がある。
● その他準備
○ 乗り物カード: 任意の乗り物カードを各 1枚。
○ フラッグカード: 任意のフラッグカードを各 0 ~ 1枚(使用しなくてもよい)。
○ ピットデック: 使用するフラッグカードで指定されている場合のみ使用可。使用枚数など詳細は個別に指定。
○ 位置表示用マーカー: それぞれのプレイヤーが区別できるものを各 1個ずつ。
○ 6面ダイス: 通常のサイコロを適当数。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフおよび勝利ポイント: 考慮不要(レースゲームなので)。
- 開始手札: 0枚(実質 6枚)。上限も 6枚(ターン開始時に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 無し(全員 1ターン目からカードを引く)。
その他構成
● カードの行動表現
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 無し(捨て札を再使用、だたし罰則としての 1回休みが有り)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(別途マルチプレイ・ルールが存在。2人対戦とはコース配置などが異なる)。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: 同一原作の同一キャラ名のキャラクター、自軍ユニーク、先出し生存。
- 攻撃は乗り物によるアクションの 1種として行われ、相手のキャラクター 1体を対象とする。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのメインデックをシャッフルして山札とする。
- それぞれのコースデックをシャッフルして裏向きに配置する(コースを設立する)。
- それぞれ自分の乗り物カードを裏向きに配置する。
- 必要に応じて、それぞれ自分のフラッグカードを裏向きに配置する。
- ゲーム開始時の“暫定トップ”となるプレイヤーを決定する。
- “トップ”のプレイヤーがスタート位置(コースの自分担当分の左右端のどちらか)を選択する。
トップの選択により各プレイヤーのスタート・ゴール位置が自動的に決定される。
- それぞれコース上の自分のスタート位置に、それぞれの位置表示用マーカーを配置する。
- それぞれ自分の乗り物・フラッグカードを表向きにする。
全体の基本進行
ターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件を満たした時ゲーム終了。
※同一ターン内に全員が処理を行う。手番プレイヤーの概念はランニングフェイズにのみ存在する。
ターン(1回の手番)の進行
○ 手札補充フェイズ
- それぞれ手札が 6枚になるように、手札を破棄したり山札からカードを補充したりする。
※山札が尽きた場合、そのプレイヤーは 1回休みとなる。
○ フォーメーションフェイズ
- それぞれ任意で手札のキャラクターカードを自分の乗り物(の中での任意の配置位置)に配置する。
- それぞれ任意で乗り物内部でのキャラクターの配置位置を変更する。
- それぞれ任意で乗り物内部のキャラクターを破棄する。
※配置マスのリミットを超えている場合は、範囲内になるよう調整すること。
○ イニシアティブフェイズ
- 今回のランニングフェイズにおける処理順番を、以下の手順で決定する。
- それぞれが手札から、任意のカード 1枚を裏向きで場に出す
※手札が無い時は、全員にそれを伝える(以降の判定処理からは除かれ、結果的に処理順の最後となる)。
- それぞれが出したカードを表向きにして、記載ランクを比較する(ランクを持たないカードは 0とみなす)。
- 値が最も低いプレイヤーはカードの追加権利を得る。
そのうえで手札を追加してランク(の合計値)を他プレイヤーより上げるか、パスするかを選択する。
この処理を全員がパスするまで続ける。
- 最終的なランクの合計値の高い順が、ランニングフェイズの処理順となる。
- それぞれ今回の判定に使ったカードを、すべて捨て札とする。
○ ランニングフェイズ
- イニシアティブフェイズで決めた順番で、以下の行動を全員がパスするまで任意で行う。
※自分の手番 1回に付き、以下の各行動をそれぞれ任意で 1回ずつ行える。
※1人のプレイヤーの行動中に、他のプレイヤーはキャンセルなどの行動を行える。
- 乗り物によるアクション(移動や攻撃など)の使用。
- サポートの使用。
- イベントカードの使用、または相手イベントのキャンセル。
移動の処理
- 移動のアクションの使用を宣言する。
- 記載の必要能力 1つに付き、該当能力を持つ回復状態のキャラクター 1体を疲労状態にする。
- 6面ダイスを 1回振り、出た目分の数だけ自分の移動表示用マーカーを先のマスへ進める。
※途中を含めた進入マスのコースカードが裏向きの場合、ここで表向きにする。
※途中に“STOP”の指示があるマスを通過する場合、記載条件が一致するなら STOPマスで進行が停止する。
- 止まったマスの記載指示に従う。
- 最終的に止まったマスのリミット調整(制限を超えていた場合の調整)を行う。
攻撃の処理
- 攻撃のアクションの使用を宣言する。
- 記載の必要能力 1つに付き、該当能力を持つ回復状態のキャラクター 1体を疲労状態にする。
※攻撃は疲労状態にしたキャラクターが(アクションの発動条件を兼ねながら)行う扱いとなる。
- 攻撃対象として、相手キャラクターの任意の 1体を指定する。
- 攻撃側と防御側(対象キャラクターのプレイヤー)が、それぞれ 6面ダイスを 1回振り出目の値を求める。
※ここで“6”の目を出したプレイヤーは、6以外の目が出るまで繰り返してダイスを振り、出た目のすべての合計値を出目とする。
- 攻撃側は、攻撃を行うキャラクターのランクの値の合計に出目を足して、今回の戦闘値とする。
防御側は、対象となったキャラクターのランクの値に出目を足して、今回の戦闘値とする。
- それぞれの戦闘値を比較する。
比較の結果、攻撃力の値の方が高い場合は攻撃が成功し、対象となったキャラクターが破棄される。
同値か防御力の値の方が高い場合は攻撃が失敗し、攻撃を行ったキャラクターがすべて破棄される。
○ 終了フェイズ
- すべての疲労状態のキャラクターが回復状態となる。
- 今回 1回休みとなったプレイヤーは、残りの山札と捨て札をシャッフルして新たな山札を作る。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 色と勢力について
- キャラクターカードには色が存在し、さまざまな場面で使用される。
- 色は 赤・青・緑・桃・黒 の 5種類が存在する。
- キャラクターカードなどの一部には勢力が存在し、さまざまな場面で使用される。
※勢力の概念は途中から追加された項目であるため、すべてのカードが持っているわけではない。
- 勢力は以下の 4種類が存在する。
- 竜軍: いわゆるファンタジー世界の住人たち。
- 王軍: (SF要素がまじった)現代世界の住人たち。
- 星軍: 宇宙関連…というのは建前で、他社作品(要するに角川書店)からの参加キャラクター。
- 中立: 戦いから距離をおく者たち。ラブコメ作品の住人など。
- キャラクターカードには他にも属性の項目が存在する。なお本ゲームにおける属性は性別などキャラクターデータに関する物である。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ コース・カード (コスト不要)
- レースの舞台となるコースの一部。かなりの長距離レースでありコース内には街などの巨大施設が含まれる。
- 基本的にはコースデックに入れて使用される。
- 全員のコースカードを使用して、全員で共用する今回のコースを構成する。
ただし大会によっては、コースカードの代わりに専用のコースマップを使用する場合がある。
- 通常はコースカード 1枚が、コース上のマス 3つ分に相当する。
- 各マスはテキストマスとイラストマスに大別される。
テキストマスには何らかの効果が記載されており、そのマスに止まったプレイヤーに対して効果を発動する。
イラストマスは特に効果を持たないマスであるが、トラップカードはこのマスに設置されるので注意すること。
- リミットの値をいずれかの内容単位で持つ。リミットはコース上の 3マスそれぞれにについての配置制限として用いられる。
○ フラッグ・カード (コスト不要)
- チームに対する事前支援など。場にフラッグとして配置される。
- デッキとは独立して用意される。ただし使用は任意であり、使わなくても構わない。
- 使用する場合は 1枚だけを、ゲーム開始時から終了まで場に永続配置する。
- カードによっては第 2の手札にあたるピットデックを使用することができる。
○ 乗り物カード (コスト不要)
- レースの乗り物。場に乗り物として配置される。
- 騎乗できる生物や航空機・ロボットなど内容はさまざまであり、どれを選ぶかでレース展開は大きく変わる。
- デッキとは基本的に独立して用意される。
- 原則として各プレイヤーごとに 1枚だけ使用し、ゲーム開始時から終了まで場に永続配置する。
- 乗り物カード自身は乗り物の性能部分を表し、コース上での位置は位置表示マーカーが担当する。
- 本ゲームにおいては、原作での構造や大きさなどに関わらず一律で定員 6名である。
- 移動や攻撃など数種類の行動項目を持ち、ランニングフェイズにおけるアクションとして実行できる。
なおアクションの使用条件としてキャラクターの能力が必要となるため、キャラクターが乗っていなければ移動も攻撃もできない。
○ キャラクター・カード (キャラカード: 配置条件が存在)
- 運転手や砲手といったレースの参加者たち。場にキャラクターとして配置される。
- メインデックに入れて使用される。
- 自分の乗り物に 6体(前列 3体、後列 3体)分まで配置できる。
※カード名称やイラストが群体であっても、キャラクターカード 1枚がキャラクター 1体として扱われる。
- カード名とは別に作品名とキャラ名を持つ。作品名とキャラ名の両方が同じキャラクターを、自分の乗り物に複数乗せることはできない。
- ランクの値を持ち、処理順の決定や配置上限の一つとして用いられる。
※ランクの値はトランプの数値のように上下についている、その際に 6と 9を見間違えないよう注意すること(左下側は上下逆に記載)。
- 配置マス(のコースカード)にリミットが存在する場合、その範囲内に収まるよう調節(破棄などを)する必要がある。
※リミットの内容は、ランク合計や人数合計などコースカードにより異なる。
- 上下左右の辺の部分に能力欄を持ち、いずれかの能力が 0 ~ 4個記載されている。能力はアクションの使用条件などに用いられる。
※ パワーマスター
- 強化能力を持つ特別なキャラクターカード。カード上部に“P”のアイコンを持つ。
- 自身の下に同一原作の同一キャラ名のカードを、パワーカードとして下に重ねてフォーメーションフェイズに任意枚数だけ配置できる。
※同一原作の同一キャラ名カードであれば、パワーマスターでなくてもパワーカードにすることができる。
※パワーマスター同士の場合は、配置の際にキャラクターとパワーカードの役割を入れ替えることもできる。
- パワーマスターとパワーカードはまとめて1体のキャラクターであり、能力値などは一番上のパワーマスターの項目のみが使用される。
- パワーカードが配置されることで、パワーマスターは何らかの特殊能力が追加される。
能力によっては、パワーカードを消費して効果を発動する場合もある。
- 一番上のカードが乗り物以外の場所へ移された場合、下にあるパワーカードはすべて捨て札となる。
● 瞬間・一時的に使用されるカード
○ イベント・カード (コスト不要)
- ゲーム中におきるさまざまなイベント。
- メインデックに入れて使用される。
- 使用タイミングなどは、各カードごとに個別に指定されている。
- ランクの値を持ち、処理順の決定などに使用される。
※ トラップ・カード
- イベントカードの一種。コースカードに罠として配置して使用される。
- イラストマークにマーカーが無く他のトラップカードが仕掛けられていないコースカードに対して、1枚だけ配置できる。
- 配置する際は、コースカードの下に裏向きで差し込むように設置する。
- イラスト部分のマスにいずれかのプレイヤーが進入した時点で、自動的に表向きとなり記載効果を発動する。
場の構成
○ コースの構成図(8枚構成の場合)
スタート | |
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| ゴール |
○ それぞれの乗り物の構成図
- 永続カードは、全員で共用するコースとなる空間でレースを行うことになる。
- 基本的にはコースは各プレイヤーのコースカードを集めて構成される(上図のコースの構成部分)。
コースはカード配置後に一定の手続きを経てスタート位置やコース順(右回りや左回り)などを細かく設定する。
見た目としてはUの字型のコースなのだが、(U字を利用したショートカットなどを考慮しなければ)経路的には一本道となる。
またスタートとゴールに相当するマスは、コースカード上ではなく場外に概念としてだけ存在する。
各コースカードは通常は 3マス相当なので、スタートとゴールを含めて 20 ~ 26マスを移動すればゴールできることになる。
自分の現在位置は個別にマーカーを用いて表示し、スタートからゴールまで駒を進めることになる。
- コースとは別に、コース上に存在する自分の乗り物の現在状況を表す空間が存在する(上図のそれぞれの乗り物)。
- 破棄されたカードは捨て札という空間に集められる。
- 使用済みのイベントカードは捨て札とは別にまとめられる。
商品情報
● メーカー: 富士見書房
○ 発売開始: 2003年9月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
プレビューセット
| 2003/7
|
| 構築済みスターター(35/1200)
|
基本セット
| 2003/9
| 171
| スターター(37/1400)、ブースター(10/300)
|
竜王大戦
| 2004/3
| 163
| ブースター(10/300)
|
なつばけ
| 2004/7
| 144
| ブースター(10/315)
|
F
| 2004/12
| 174
| スターター(37/1470)、ブースター(10/315)
|
F: チアーズ!
| 2005/6
| 167
| ブースター(10/315)
|
F: めりくり
| 2005/11
| 142
| ブースター(10/315)
|
F: どらぱれ
| 2006/7
| 159
| ブースター(9/310)
|
F: 涼宮ハルヒの祭典
| 2006/12
| 112
| ブースター(9/310)
|
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