ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『フルメタルパニックカードミッション』のルール解説。
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フルメタル・パニック! カードミッション
Last Update 2019/4/13 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーはミスリルなどの組織のコマンドとなり、部下や仲間の強力を得つつミッションを遂行する。
● 原作
ライトノベル『フルメタル・パニック!』シリーズ(富士見書房刊)。
TVアニメ『フルメタル・パニック!』。
● 世界設定
冷戦末期の 1990年代。どこからかもたらされた超技術“ブラックテクノロジー”により、人型兵器など一部の技術は大きく進歩していた。
世界は表向きには安定していたが、国家から独立した治安維持組織“ミスリル”がテロリストたちとの戦いをひそやかに繰り広げていたのだ。
● 本ゲームについて
ライトノベル作品のTCGです。本来はマルチメディア企画としてTVアニメ化と同時に登場予定でしたが、
いろいろあってアニメ放送が遅れたために本作が先行して登場しています。
基本構成
勝利条件
- ゲーム終了時に、相手の獲得得点が 30点未満で、こちらの得点のほうが高い(双方 30点以上の場合は引き分け)。
ゲーム終了条件は以下のとおり。
- いずれかの獲得得点が 30点以上となる。
- いずれかのプレイヤーの事件カードがすべて解決される。
- 双方のプレイヤーのメインデックが尽きる。
事前準備
● メインデック(山札: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
同一名称 + タイプのカードはデッキに 4枚まで。
● 事件デック(事件山: 1人分の補助デッキ)
- デッキ枚数: 6枚ちょうど。
- 構築条件:
事件カードのみで構成されていること。
6枚のうち 5枚までは、それぞれの事件マークが自分のパートナーカードの事件関連マーク(5つ分)と 1 対 1で対応していること。
※同一カードについての制限は、特に無し。
● その他準備
○ パートナーカード: 任意の 1枚。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント(相手得点置き場の得点): 0点。以後蓄積する。
- 開始手札: 6枚。上限も 6枚(自ターン内に調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻は 1ターン目には手札交換を行わない)。
その他構成
● カードの行動表現
- カード表(得点置き場): 記載値分の得点(キャラクターカードはパワーの値が得点となる)。
- カード裏(得点置き場): 1点分の得点。
● 基本構成細則
- ディスカード: 有り。
- ライブラリアウト: 無し(そのまま続行、双方が尽きた場合はゲーム終了)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(実質不可)。
- 召喚酔い: 無し。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: キャラクター。戦場ごとのキャラクター名単位で両軍でユニーク、キャラバトルで決着。
- キャラクターの戦闘はユニーク制限の処理の一環として、同一キャラクター名同士による 1 対 1で行われる。
ゲームの流れ
開始準備
- それぞれのメインデック・事件デックをシャッフルする。
- それぞれのパートナーカードを場に裏向きに配置する。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれ自分の山札から手札としてカードを 6枚引く。
- それぞれ自分の事件山からカードを 1枚引き、場の事件現場に表向きに配置する。
※配置する際は、相手から内容が読みやすい向きに配置すること。
- それぞれのパートナーカードを表向きにする。以後パートナーとして特殊効果が発動される。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、いずれかの終了条件を満たした時にゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 手札調整フェイズ
- 任意枚数の手札を破棄する。
ただし手札が上限(通常 6枚)を超えている場合は、必ず上限に収まるように捨てること。
- 手札が上限枚数になるように、山札からカードを引き補充する。
○ シーン決定フェイズ
- 今回キャラクターを配置する戦場を、陣代高校・東京・ミスリル の 3つの中からいずれか 1つを選択して宣言する。
※実際に配置するしないはともかく、今ターンのキャラクターは指定の戦場にのみ配置できることになる。
○ メインフェイズ
以下の行動を任意で行う。
- 手札のキャラクターカードを、キャラクターとして指定の戦場に配置する。
※配置した戦場に同一キャラクター名を持つ相手キャラクターが存在する時、キャラバトルが発生する(後述)。
- 手札のアイテムカードを、アイテムとしてとして場のキャラクターに配置する(アイテムを装備させる)。
- 自分のキャラクターが装備しているアイテムを破棄する。
- 手札のイベントカードを使用する。
- 場のキャラクターの特殊能力やアイテムの効果を使用する。
各キャラバトルの処理
- 今回キャラバトルを行うそれぞれのキャラクターが決定される。
- キャラバトルを行うそれぞれのキャラクターの今回の能力値が、存在する戦場により決定される。
※陣代高校(魅力)・東京(体力)・ミスリル(権力) の値が使用される。
- キャラクターごとに各種修正を加え、今回のキャラバトルにおける能力値が算出される。
- それぞれの能力値を比較し、値が最も高いキャラクター1体が勝利する。
※最高値が同値の場合は、ターンプレイヤーのキャラクター(の中の 1体)が勝利する。
- キャラバトルに敗北したキャラクターは、それぞれ得点置き場に表向きに送られる。
○ 解決フェイズ
以下の行動からいずれか 1つを行う。
※いずれかの事件現場にカードが無くなった時は、その事件現場のプレイヤーが自分の事件山から 1枚を表向きで事件現場に配置する。
- 相手の事件現場の事件を解決する(後述)。
- 相手の事件現場の事件を流す。
※記載の被害額分の得点を相手に与えることで、事件を相手の事件山の一番下に送る。
- 何もしない。
事件解決の処理
- 相手の事件現場にある事件の中から、任意でいずれか 1つの事件の解決を宣言する。
- 事件に記載された解決条件(各戦場ごとの必要パワーや特別条件など)をすべて満たす場合、事件が解決される。
※必要パワーの項目は、各戦場ごとにパワー合計が要求値以上となる分の自分のキャラクターを破棄することで条件が満たされる。
- 事件を解決したうえで、記載ボーナスの条件を満たしている場合は、追加分の得点を獲得する。
※解決された側の山札の上から追加分の枚数のカードが、得点置き場に裏向きで送られる。
- 解決した事件が、得点置き場に表向きで送られる。
○ 終了フェイズ
- ゲーム終了条件の確認をここで行う。
- ターン限定の効果などが終了する。
- 手札が上限枚数になるように、山札からカードを引き補充する。
※ここでは手札の破棄は行わない。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● 戦場について
- 本ゲームでは属性概念として、場に存在する戦場が使用される。
- 戦場は 陣代高校(赤)・東京(青)・ミスリル(緑) の 3か所が存在する。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ パートナーカード(コスト不要)
- プレイヤーの相棒的存在。場にパートナーとして配置される。
- ゲーム開始時から終了時まで、場にそれぞれ1枚が配置される。
- 関連事件マークとして 5文字分のアルファベットを持ち、自分の事件デックの構築条件となる。
○ 事件カード(コスト不要)
- キャラクターたちが解決すべきミッションなど。場に事件として配置される。
- 自分が出した事件は基本的に相手のキャラクターが解決し、相手が得点を得る。
- 事件デックに入れて使用される。
- 場の事件現場に配置される。
- 事件マークの項目を持ち、事件デックの構築条件となる。
- 必要パワーの値を持ち、事件解決の基本条件となる。
必要パワーは各戦場ごとに記載されており、相手が各戦場ごとに指定パワー分のキャラクターを破棄することで達成される。
- 得点の値を持ち、解決される事で得点置き場に送られ相手の獲得得点となる。
- 被害額の値を持ち、相手は解決が見込めない場合は持ち主に記載分の得点を献上することで、カードを流すことができる。
※被害額を支払う側の山札の上から指定枚数分のカードが、得点置き場に裏向きで送られる。
- 一部のカードはボーナスの項目を持つ。
解決された際に記載内容を満たしていれば、本来の得点に加えて記載分の追加得点が加算される。
○ キャラクターカード(配置条件が存在)
- 事件の当事者や解決のため派遣されたエージェントなど。いずれかの戦場にキャラクターとして配置される。
- メインデックに入れて使用される。
- 複数のキャラクターが描かれている場合もあるが、カード 1枚がキャラクター 1体として扱われる。
- 各戦場ごとに、それぞれ4体までのキャラクターを配置できる。
配置する際には、先に配置したキャラクターが奥になるように縦に並べて配置される。
- 各戦場単位でユニーク扱いであり、キャラクター名の項目で判定が行われる。
自分の同一キャラクター名のカードが存在する戦場に対しては、基本的には配置することができない。
1か所の戦場に同一キャラクター名のカードが複数存在する時はキャラバトルが行われ、1体のみが残され残りは退場となる。
※キャラバトルの勝者以外は、本人に成りすました何者かの変装という扱いとなる。
- 任地の項目を持ち、戦場への配置条件として使用される。
任地は各戦場のアイコンの色彩で示されており、彩度が明るい戦場にのみ配置できる(任地に指定できる)。
- 魅力・体力・権力 の項目ごとの値を持ち、キャラバトルの際に使用される。
各項目は戦場アイコン(任地)の上に記載され、それぞれ陣代高校・東京・ミスリル の 3か所に対応している。
- パワーの値を持ち、事件解決の際に使用される。
パワーの値は、得点置き場に送られた時の相手の獲得得点の値としても使用される。
- キャラバトルで敗北すると退場となり、得点置き場に送られる。
事件解決などで破棄した場合は、捨て山に送られる。
○ アイテムカード(配置条件が存在)
- キャラクターが使用するさまざまな道具など。場にアイテムとして配置される。
- メインデックに入れて使用される。
- 戦場のキャラクターに付ける(装備する)形で配置される。
- 配置条件や配置タイミングなどはカードごとに異なる。
- 自分のキャラクターに付いているカードは、任意に破棄する事ができる。
● 瞬間的に使用されるカード
○ イベントカード(コスト不要)
- ゲーム中に起きるさまざまな出来事。
- メインデックに入れて使用される。
- 使用タイミングなどはカードごとに異なる。
場の構成
- 永続カードは、場という空間を中心として存在する。
- 場は 陣代高校・東京・ミスリル という 3つの戦場に大別される(上記は一方から見た場の構成図)。
※各戦場の位置関係は便宜上の物であり、それぞれ独立している(移動などは専用のカード効果によって行われる)。
- 各戦場単位で独立した共用空間として存在する(ただしそれぞれのカードが混じらないよう、縦に並べて配置すること)。
各戦場ごとに、それぞれ 4体までのキャラクターを配置できる。
- 戦場のほかに、それぞれの事件現場という空間が存在する。
- カードを使用したり破棄した後は捨て山という空間に集められる。
- 相手に解決された事件や退場させられたキャラクターは得点置き場という空間に集められる。
得点置き場のカード記載点数(得点またはパワー)が、相手の獲得得点となる。
- 捨て山と得点置き場は似ているが、両者は明確に区別される。
商品情報
● メーカー: 富士見書房
○ 発売開始: 2001年11月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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基本セット
| 2001/11
| 140
| スターター(48/1500)、ブースター(9/300)
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ミスリルの女王
| 2002/5
| 60
| ブースター(9/300)
|
覚醒の天使
| 2002/9
| 60
| ブースター(9/300)
|
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