ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『スレイヤーズふぁいと』のルール解説。
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スレイヤーズ ふぁいと
Last Update 2001/1/20 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦。プレイヤーは依頼人となり、欲望の赴くままにこの世の春を謳歌する。
● 原作
ファンタジー小説『スレイヤーズ』シリーズ(富士見書房)。
TVおよび劇場アニメーション『スレイヤーズ』シリーズ。
● 世界設定
西へ行っては盗賊いぢめ、東に向かえばお宝探し。世間にその名を轟かせる「ドラまた」リナとその愉快な中間たちが今日も今日とておたから求め、
そこいらの街や国を恐怖のずんどこに落とし込むぞ!!
● 本ゲームについて
一時は「夏の風物詩」とか、「ファイアーボールは夏の季語」と言われるほどに高い認知度を誇っていたライトファンタジーの旗手「スレイヤーズ」が、TCGになってやってきました。
その威力はキャラクターショーであまりにも売れすぎたために、一般の小売店にまわす分が無くなったという逸話を残すほどの凄まじさです。
いかにもスレイヤーズらしく、まるで役に立たない能力とか、使えもしないのに凄まじい数値を備えているとか、とんでもないキャラクター達が総登場で楽しませてくれます。
基本構成
勝利条件
- 得点を10点以上獲得する。
- ゲーム終了時に、相手より得点が高い。
事前準備
● デッキ(デック: 1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
同一カードはデッキに4枚まで。
依頼人を入れることもできる(普通は入れない)。
● その他準備
○ 依頼人カード: 任意の1枚。※デッキ内の依頼人カードとは別個に扱う。
○ ゲーム間交換カード: 無し。
○ 各種表示用マーカー: ダイスなどを適当数(各呪文ごとのターン表示などに使用)。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 基本的には無し。ただし依頼人が直接攻撃を受ける場合、デッキから1枚ポイントを相手に与えることで、ダメージの代用とする。
- 勝利ポイント(得点): 0点。以後蓄積する。
- 開始手札: 先攻 0枚・後攻 6枚、上限は6枚(自ターン内に補充調整有り)。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 有り(先攻は開始手札がないので)。
その他構成
● カードの行動表現
実は必要なのだが、明確には設定されていないので各自で対応のこと。
一部の行動は、カードを裏返すことで部分的に表現している(呪文の詠唱とパフォーマンスの表示に使用)。
● 基本構成細則
- ディスカード: 無し(ターン開始時に6枚に調整するので考慮不要)。
- ライブラリアウト: 無し(終了条件となる)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(専用ルールが別売りのバインダーに付属)。
- 召喚酔い: 無し(フェイズの順番の都合で考慮不要)。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 無し(蓄積コストの概念が存在しない)。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 無し。
- ユニーク処理: キャラクター(個人単位)、自軍でユニーク、先出し生存。
- キャラクターの攻撃は、攻撃側が適正な対象を指定する。
- 戦闘においては、攻撃キャラクターと相手(依頼人含む)は常に 1 対 1 の関係になる。
- 戦闘結果には通常のダメージの概念が使用されていないことに注意。
ゲームの流れ
開始準備
- 使用する依頼人カードを決定する。
- 先攻・後攻を決定する。
- それぞれのデッキをシャッフルする。
- 後攻のみ自分のデッキより手札を6枚引く。
全体の基本進行
互いにターンと呼ばれる手順を繰り返し、一方が勝利条件か終了条件を満たした時ゲーム終了。
ターン(自分の手番)の進行
○ 手札調整フェイズ
- まず手札を好きなだけ捨てる(捨てた結果、手札が6枚以下であること)。
- 手札枚数が6枚になるように、デッキからカードを補充する。
○ パフォーマンス・フェイズ
- 任意で依頼人のパフォーマンスの値を、どれか1だけ上昇させる。デッキからカードを1枚、裏向きで目的のパフォーマンスに配置する。
○ 戦闘フェイズ
- 任意でキャラクターによる攻撃を行う(後述)
- 攻撃は自ターン中に1キャラクターにつき1回のみ。何人でも攻撃可能。
戦闘の流れ
▽ 攻撃内容の選択
- 攻撃を行うキャラクターは、以下のいずれかの行動を1つだけ選択する。
- 白兵戦を行う(前列にいるキャラクターで、対象にできる相手がいる時のみ)。
- 攻撃を目的とした呪文カードを使用する。
- 攻撃行動として扱われるタイプの特殊能力を使用する。
- 更に連携が成立している場合にかぎり、任意で後列のキャラクターが白兵戦を行うキャラクターに対しサポートを宣言できる。
ただし、サポート自体も攻撃行動の1つであるので、サポートを行ったキャラクターは他の攻撃行動を選択することはできない。
▽ 攻撃対象の選択
- 攻撃を行う側のプレイヤーが、誰に対して攻撃を行うか宣言する。
▽ 防御内容の選択
- 攻撃対象となったキャラクターは、以下のいずれかの行動を1つだけ選択できる。
- 防御を目的とした呪文カードを使用する。
- 防御を目的とした特殊能力を使用する。
- 更に連携が成立している場合にかぎり、任意で前列のキャラクターが後列で攻撃対象となっているキャラクターに対しガードを宣言できる。ガードは1ターンの間に何度でも使用できる。
▽ 戦闘補助カードの使用
- 戦闘時の行動とは別に、1ターン中1キャラクターにつき1回、戦闘補助カードを使用することができる(呪文変化のカードは、複数使用しても呪文変化全体で1回と数える)。
▽ 白兵戦/発動した攻撃呪文の処理
- 攻撃側の命中値と目標の回避値、攻撃側の威力値と目標の耐久値を比較し、それぞれ比較した値とも、攻撃側のほうが防御側の値以上だった場合、目標キャラクターを倒したことになる
(攻撃と防御は明確に区別されるので、ここで攻撃側に対し防御側からの攻撃判定はしない)。
- 上記の判定を判りやすくいうと、まずお互いのカードを対面で上面同士を突き合わせる。次に攻撃の剣アイコン側の数値2つと対面した目標側の盾アイコンの数値2つを比較する。
その結果どちらの値も剣側の数字が盾側の数字以上であれば倒したことになる。
▽ 戦闘終了時の攻撃対象キャラクターの扱い
- 攻撃対象が倒されなかった場合は、無傷のまま場に残りつづける。
- 攻撃対象が倒された場合は、キャラクターは相手の得点として得点置き場へ送られる。倒されたキャラクターのレベルの値がそのまま相手の得点となる。
▽ 依頼人を攻撃する場合
- 相手側にキャラクターが1人もいないか、依頼人を直接攻撃できる機会があれば、直接依頼人に対して白兵戦/呪文攻撃を使用できる。
- 依頼人を攻撃した場合、必ず命中した扱いになり、無条件にデッキの1枚が裏向き(得点1点)の状態で相手の得点置き場へ送られる。
○ 召喚フェイズ
- 任意で召喚条件が満たされているキャラクターを場に配置する。
- 任意で場のキャラクターの位置を変更する。この際最低1人は前列に存在すること。
○ 終了フェイズ
- 得点置き場の得点の判定を行う。表向きのキャラクターはそのレベル数、それ以外は1枚に付き1点で計算。
- 手札が6枚以下の時、6枚になるようにカードを補充する。
- 必要がある場合、ここでターンのカウントを行う。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
基本ルール細則
● パフォーマンスについて
- 依頼人は10種類中 1 ~ 4 個のパフォーマンスをそれぞれ持っている。パフォーマンスフェイズにこの値を0から順に上げていくことができる。
- 同一のパフォーマンスを複数もっている場合、一番高い値をパフォーマンス値とする(パフォーマンスはそれぞれ独立しているため、合計しないことに注意)。
- キャラクターやイベントカードを使用するためには、以下の条件を満たす必要がある。
- 依頼人のいずれかのパフォーマンスが、使用カードの要求パフォーマンス値に対応するアイコンのいずれか1つと同じである。
- 使用カードの一致する項目の要求パフォーマンス値に対して、依頼人のパフォーマンス値が同じかそれ以上である。
- 呪文や攻撃補助カードにはパフォーマンスは必要でない。専用の使用条件を別に持つ。
● 連携について
- キャラクターは“ A・B・C・D・E・Z ”の連携アイコンを持っている。
- 連携アイコンで色が濃いものが、そのキャラクターが持っている連携である。
- 同じ連携を1つでも持つキャラクター同士は、状況により仲間を手助けできる。
- 「サポート」は、後列のキャラが同じ連携を持つ白兵戦を行うキャラに対して行う行動である。
これにより前列の命中値か威力値のいずれかをそのターン中 1だけ上昇させる(複数キャラのサポートにより、数値は累積可能)。
- 「カバー」は、前列のキャラが同じ連携の後列のキャラの防御時に行う行動である。
これにより後列のキャラの代わりに前列のキャラが戦闘の目標となる。なおカバーは1ターン中に何度でも選択可能な行動である。
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ 依頼人カード(配置コスト不要)
- プレイヤーの分身。原則途中で変更されることはない。
- いくつかのパフォーマンスの項目を持っており、この値を上げることでキャラクターの召喚やイベントを使用することができる。
※ 目的と弱点
- 依頼人はそれぞれ目的と弱点を持っている。
- 目的を達成したばあい、任意申告で指定された得点を得ることができる(相手がデッキから指定数、裏向き(1点)でカードを得点置き場へ送る)。
- 弱点の条件が満たされた場合、相手の申告により、依頼人の最大パフォーマンス値をいずれか1つ指定値分だけ低下させる(下げた分のカードは捨て札となる)。
- 目的も弱点も、1人の依頼人につき1回だけ適用される。
○ キャラクターカード(配置時に要求パフォーマンスの達成が必要)
- この世界の住人。基本的に迷惑(^^)。
- (命中/威力|耐久/回避)を持ち、プレイヤーの武器|盾となる。
- 戦闘で倒された場合、キャラクターのレベルがそのまま相手の得点となる。
- キャラクターは個人名単位で自分の場にユニーク(依頼人は考慮に入れない)。
※ 魔族と人魔
- 人間の負の感情を糧とする精神体が、人間や動物などに取り憑いた状態。直接の実体化もあり得る。
- 黒魔法か精霊・精神魔法でしか呪文対象とすることができない。
- 魔族の場合、魔族・人魔による白兵戦しか攻撃対象にすることができない(人魔については、すべてのキャラクターが白兵戦の対象にすることが可能)。
- ただし、種族書き換え能力で別種族等に変更されてしまえば、対象の限定効果が無効になることに注意。
● 瞬間的に使用するカード
○ 呪文カード(使用時に要求魔力値の達成が必要)
- キャラクターが唱える呪文。呪文の詠唱に時間がかかる。
- 呪文の使用(成功)後は、捨て山札ではなく、専用の呪文置き場に表向きに置く。
- 精霊/白/黒/神聖魔法が存在し、キャラクターの魔術レベルが呪文詠唱完了時に使用条件を満たしている場合に、呪文が発動する。
- 使用条件が複数ある場合、術者のレベルによって、その効力が異なる。
- 詠唱時間が1以上ある場合は、呪文使用時から必要ターンまで呪文を唱えつづける必要が有る。その際呪文はキャラクターに裏向きに乗せておく。
- 必要詠唱時間に関わらず、呪文は6ターンまで唱えつづけることが可能。
○ 攻撃補助カード(使用時に要求条件の達成が必要)
- 攻撃を補助するためのさまざまな工夫など。
- 1ターンごとに、1キャラクターにつき1枚使用できる。
- 攻撃補助カードの使用自体は攻撃とは見なされないので、既に攻撃が終わったキャラクターでも使用できる。
※ 呪文変化(アレンジ)
- 攻撃補助カードの1種で、呪文変化全体で1回分の攻撃補助と見なす。
- 呪文変化にかぎり、1ターン中に1キャラクターが複数枚のカードを使用できる。
○ イベントカード(使用時に要求パフォーマンスの達成が必要)
- 依頼人が行うはずのさまざまな行動。使用タイミングなどが個別に記述されている。
場の構成
- 永続カードは場という空間に存在する。
- それぞれの場は前列・後列に大別される(上図は場の構成図)。
- 捨て札や瞬間使用カードの使用後は、捨て札置き場という空間に裏向きで集められる。
ただし(発動した)呪文の使用後は専用の呪文置き場、キャラクターが倒された場合や相手が得た得点などは専用の得点置き場に置かれる。
- 捨て山札と呪文置き場・得点置き場はよく似ているが、いずれの置き場所とも他と明確に区別される。
商品情報
● メーカー: 富士見書房
○ 発売開始: 1999年7月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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基本セット
| 1999/7
| 216
| スターター(52/1400)、ブースター(10/300)
|
魔王たちの降臨
| 2000/4
| 101
| ブースター(10/300)
|
すぺしゃるこれくしょん
| 2001/1
| 101
| ブースター(10/300)
|
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