ジャガーノーツのTCGカタログ
トレーディングカードゲーム『ヴァルキリープロファイル』のルール解説。
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ヴァルキリー プロファイル カードゲーム
Last Update 2006/10/25 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
複数(2 ~ 4人)対戦によるポイント獲得競争。プレイヤーは別個のヴァルキリーとなり、下界で獲得した戦士たちを率いて、相手と共同でモンスターを撃退しつつも手柄は独占する。
● 原作
コンシューマーゲーム『ヴァルキリー プロファイル』。
● 世界設定
アースガルドの女神ヴァルキリーは、ある時主神オーディンに呼ばれた。そこで彼女はある重大な使命を受けて、人間世界へと降り立った。
来るべき最終戦争ラグナロクに備えるために、戦場で戦う戦士たちを集めるという重大な使命を遂行するためである。
人間の世界は今まさに動乱の世の中。彼女はこの地上で、人間たちの壮絶な生き様、そして死に様を見つめつづけるのであった。
● 本ゲームについて
同名のプレステゲームのTCGです。原作は人気の高い北欧神話を題材に壮大な死に様を体験するゲームとして高い評価を受けていましたが、
このTCG版はPS版の発売から間をおかずに唐突に登場したため、私自身も発売直前までまったく存在に気付かなかった作品でありました。
ちなみにこの作品のヴァルキリーというのは、北欧神話上の役職名ではなくて、ヴァルキリーという1女神の固有名(役割自体は役職としてのヴァルキリーとほぼ同じ)という設定になっています。
本ゲームは独特なシステムを採用した非常に野心的な秀作であるのですが、
惜しむらくはほぼ同時期に同じエニックスから前人気の高かった『ガンガンヴァーサス』が登場したために、人気がごっそり食われてしまったという販売戦略上の問題があったことでしょうか。
基本構成
勝利条件
ゲーム終了時に最も獲得したマテリアライズポイント(MP)が高い。なお終了条件は以下の通り。
- 戦闘(の全体処理)を 8回行う。
- 全プレイヤーのデッキと手札が 0枚になる。
- いずれかのプレイヤーの MPが 3000を超える。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件:
キャラクター(ノーマル、スペシャル、サポーター)、アイテム、イベントカードで構成されていること。
同一カードは無制限に投入可能。
● モンスターデッキ (全プレイヤーで共用する仮想敵のカード)
- デッキ枚数: 40枚ちょうど。
- 構築条件: スターターに封入されている構成そのままを使用すること。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード: 無し。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- 勝利ポイント (マテリアライズポイント): 0ポイント。以後蓄積する。
- 開始手札: 5枚。常時 5枚を維持(逐次補充する)。
- マリガン: 無し(手札が悪い時は次回戦闘に期待すること)。
- ファーストドロー制限: 考慮不要。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 無し。
- ディスカード: 無し(常時5枚を維持)。
- ライブラリアウト: 無し(そのまま続行。但し終了条件に影響)。
- 3人以上でのプレイ: 可能(2 ~ 4人用)。
- 召喚酔い: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカード外コスト蓄積: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 考慮不要。
- ユニーク処理: 考慮不要。
- キャラクターの攻撃はすべてモンスターを対象とする
(戦闘自体はプレイヤー同士で協力し、その際の貢献度で勝敗を決する)。
ゲームの流れ
開始準備
モンスターの山札を作成する。
内容を確認しない状態で、モンスターデッキから 8枚のカード(これは今回のゲームでは使用しない)を抜き取り、残りのカードをシャッフルした後、8枚の山札を 4組作成する。
戦闘(全体処理)の進行
終了条件を満たさない限りは、この戦闘処理を8回実行する。
1: 精神集中フェイズ
- モンスターの準備: 1枚も表向きになっていないモンスターの山札がある時、山札の一番上のカードを表にする。
- それぞれ手札が 5枚になるように自分のデッキから補充する(以降この戦闘中は常に 5枚を維持)。
- 今回の戦闘の開始プレイヤーを決定する。
2: 戦闘フェイズ
2-1: プレイヤーたちによるモンスターへの攻撃
開始プレイヤーから時計回りに、それぞれターンと呼ばれる手番を進行していく。
通常戦闘のターン(自分の手番)の行動
ターン内の行動選択
- アタック: 攻撃を行う。
- チャージ: このターンは攻撃せず様子を見る。
- ドロップ: プレイヤーがこの時点で戦闘フェイズそのものから離脱する。
各種終了条件の判定
- 全員ドロップした場合: 今回の戦闘ではモンスターに敗北、戦闘フェイズを終了する。
- カバー(今回の全モンスターへの攻撃)が成立した場合: モンスターに勝利(オーバーアタックに進む)。
2-2: オーバーアタック
カバー成立時のプレイヤーから時計回りに、それぞれ 1回ずつのみターンを進行していく
※今回の戦闘フェイズの中で、既にドロップしてしまったプレイヤーはこのターンを実行できない。
オーバーアタック時のターンの行動
- アタック: 攻撃を行う(今回の戦闘フェイズ中に 1回でもアタックしていなければ選択不可)。
- ドロップ: プレイヤーがこの時点で戦闘から離脱する。
3: 神界フェイズ
3-1: 戦闘フェイズの結果の反映
- モンスターに勝利した場合
貢献度の評価
MPの授与
- モンスターを MPとして分配する。
- 残ったモンスターを破棄する。
- モンスターに敗北した場合
敗戦処理
- 手札をすべて破棄する。
- モンスターの追加配置を行う。
従来のモンスターの上に、新たに山札から 1枚のカードを表にして載せる(従来のモンスター自体は、次回戦闘のボーナス扱いとなる)。
3-2: 戦闘の後処理
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
カード構成
● プレイヤーとは別個に存在するカード
○ モンスターカード (コスト不要)
- さまざまな怪物たち。
- 全プレイヤー共通の敵となる。
● 攻撃に使用するカード
○ キャラクターカード (コスト不要)
- 戦士たちが繰り出すさまざまな攻撃技。
- 通常攻撃を繰り出すノーマルと、より強力な攻撃を繰り出すスペシャルに大別される。
○ サポーターカード (コスト不要)
- 攻撃の効率を高めるための支援技。
- 攻撃山札(コンボ)に組み込むことで、キャラクターカード数枚分の節約をすることができる。
- 1つのコンボに対して 1枚のみ使用可能。
- ノーマルのキャラクターカードとほぼ同等の存在だが、あくまで支援用でありこのカード自身は攻撃値を持たない。
● 戦闘全体に対して影響を与えるカード
○ アイテムカード (コスト不要)
- 戦闘を有利に進めるための武器や道具など。
- 使用したプレイヤーのみが効果を得ることができる。
- 攻撃山札とは区別して場に出す。
- 使用した戦闘フェイズの間だけ場に存在し、戦闘後は破棄される。
- オーバーアタック中には使用できないが、その前に使用したカードの効果はオーバーアタック中も得られる。
○ イベントカード (コスト不要)
- 戦闘を有利に進めるためのさまざまな出来事。
- 全プレイヤーとも効果を得ることができる。
- 攻撃山札とは区別して場に出す。
- 使用した戦闘フェイズの間だけ場に存在し、戦闘後は破棄される。
- 自分の場のキャラクターの有無に関わらず使用できる。
● その他のカード
○ トレーディング コレクションカード
- コレクション用のおまけカード。ゲームには使用しない。
商品情報
● メーカー: エニックス(現: スクウェアエニックス)
○ 発売開始: 2000年3月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
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Vol. 1
| 2000/3
| 142
| スターター(100/1800)、ブースター(10/350)
|
Vol. 2
| 2000/9
| 97
| ブースター(10/350)
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