ジャガーノーツのTCGカタログ
スポーツトレーディングカードゲーム『イレブンスターズ』のルール解説。
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イレブンスターズ
Last Update 2002/7/14 文責:DOP
ゲーム概要
● ゲームタイプ
2人対戦によるポイント獲得戦(スポーツ競技の再現)。プレイヤーはチーム監督兼オーナーとなり、チームと契約した選手と共に試合に挑む。
● 原作
実在する日本のサッカーリーグである『Jリーグ』。
● 世界設定
世界で最も人気が高いスポーツ、それがサッカーです。
アメリカの影響を大きく受けている日本や台湾などでは、むしろ野球の方が人気が高いのですが、世界レベルで考えれば、やはりサッカーの人気にはかないません。
ちなみに、サッカー(Soccer)という言葉は、正式名称である“Association Football”の、“soc”の部分が語源となっているそうです。
● 本ゲームについて
スポーツTCGも数が増えました。そして新たにサッカーをテーマとしたTCGが登場しました。
基本構成
勝利条件
- 終了時に、相手より多く得点している(同点の場合はPK戦で決着をつける)。
事前準備
● デッキ (1人分のゲームカード)
- デッキ枚数: 60枚ちょうど。
- 構築条件:
ゴールキーパー以外の選手カードと、イベントカードで構成されていること。
ゴールキーパー以外の選手カードが、個人名単位でちょうど 10名分が入っていること
(10名入っていさえすれば、各選手ごとの投入枚数は任意)。
● ゴールキーパー: 選手カードの任意のゴールキーパーを各 1枚。
● その他準備
○ ゲーム間交換カード (ベンチカード): それぞれ 20枚以下。
○ フィールドカード: 場を構成する一組(詳細は後述)、全員で一組のカードを共用する。
○ ボールカード: 1枚、全員で 1枚のカードを共用する。
ゲーム開始時基本設定
● 開始時基本設定
- プレイヤーライフ: 考慮不要。
- 開始手札: 4枚。上限は未設定だが、システム上 4枚を越える場合はそうそう無い。
- マリガン: 無し。
- ファーストドロー制限: 考慮不要(同時に手札補充するので)。
その他構成
● 基本構成細則
- カードの行動表現: 考慮不要(ボールの進行方向がある程度)。
- ディスカード: 無し。
- ライブラリアウト: 無し(ただしゲーム終了条件に関係)。
- 3人以上でのプレイ: 未想定(実質不可)。
- 召喚酔い: 考慮不要。
- 手番を跨ぐコスト蓄積: 考慮不要。
- 手番を跨ぐカードダメージ蓄積: 考慮不要。
- ユニーク処理: 考慮不要。
ゲームの流れ
開始準備
- フィールドカードを用いて、“フィールド”を構成する。
- 攻撃(オフェンス)側、防御(ディフェンス)側を決定する。
- それぞれゴールゾーンにゴールキーパーカードを配置する。
- センターゾーンにボールカードを配置(位置が区別できればフィールドの真上で無くても可)する。
- ボールカードに記載された矢印(進行方向)をディフェンス側のゴールに向ける。
- それぞれ自分のデッキより手札として 4枚引く。
全体の基本進行
● 前半戦
ターンと呼ばれる手順を繰り返し、(ドローフェイズに)どちらかのデッキが尽きた時“前半”が終了する。
※同一ターンに双方が同時にプレイを行うため、攻防の差はあるがターンプレイヤーの概念は無い。
● ハーフタイム
- 必要に応じてそれぞれデッキとベンチカードの交換を行う(キーパーの交換も可能だと思われる)。
- 双方ともデッキをシャッフルしなおす。
- 双方のゴール(つまりキーパー)を入れ換え、ボールをセンターゾーンに配置する。
この際ゲーム開始時にディフェンス側だったプレイヤーが、オフェンス側となる(結果的にボールの進行方向が、ゲーム開始時と同じ向きとなる)。
● 後半戦
再びターンと呼ばれる手順を繰り返し、どちらかのデッキが尽きた時“後半”が終了する。
● PK戦
“後半”終了時に得点が同じ場合には、PK戦(後述)を行い勝敗を決定する。
ターン(一回の手番)の進行
○ ドローフェイズ
それぞれ手札が 4枚未満の場合、4枚ちょうどになるようデッキからカードを引く。
カードを引く際にいずれかのデッキが尽きた場合、その時点で前半/後半戦が終了する。
○ キックフェイズ
現在の状況に応じて、以下の5種類のいずれかの処理を実行する。
- 前回のターンにおいて、“キックオフ”となっている場合:
- ボールカードを、矢印をディフェンス側のゴールに向けて“センターゾーン”に配置する。
- ボールカードを、記載の矢印の向きにフィールド 1つ分(つまり相手のミドルゾーンに)移動させる。
- 前回のターンにおいて、“ゴールキック”となっている場合:
- オフェンス側が、任意にボールカードを“自分の側のペナルティゾーン”か、“自分の側のミドルゾーン”に、矢印をディフェンス側のゴールに向けて配置する。
- ボールカードを“ペナルティゾーン”に配置した場合、オフェンス側はデッキからカードを 1枚追加で引いて手札に加える。
- 前回のターンにおいて、“コーナーキック”となっている場合:
- オフェンス側が、判定フェイズにおいて(強制的に)シュートを実行する。
- オフェンス側は、デッキからカードを 2枚追加で引いて手札に加える。
- ボールカードが(ディフェンス側の)ペナルティゾーンに存在する場合:
- オフェンス側が、任意にシュートを実行することができる。
- シュートを実行する場合、オフェンス側は、デッキからカードを 2枚追加で引いて手札に加える。
- シュートを実行しない場合、バックパス(ボールカードを 1つ分後ろのミドルゾーンに戻す)を行う。
- 上記以外:
- ボールカードを、記載の矢印の向きにフィールド 1つ分移動させる。
○ プレイフェイズ
オフェンス側から交互に 2回ずつ、手札から任意で選手・イベントカードを使用する。
1回の使用タイミングごとに、任意の枚数だけカードを使用できるが、選手カードについては、1ターン中に最大 2枚までしか使用できない。
使用したイベントカードの効果は、即座に反映される。
各カード使用タイミングごとに、今回のプレイフェイズ中でそれぞれが使用したカードのキープ力の合計値を、オフェンス・ディフェンス側双方で比較する。
直前にカード使用したプレイヤーのキープ力の合計値が、相手の合計値以下の場合には、タイミングの残り数に関らず、その時点でプレイフェイズが終了する。
○ 判定フェイズ
現在の状況に応じて、以下の2種類のいずれかを実行する。
- オフェンス側がシュート(コーナーキック含む)を実行する場合:
- オフェンス側がプレイフェイズに使用したシュート力の合計値と、ディフェンス側がプレイフェイズに使用したディフェンス力と、ディフェンス側のゴールキーパーのディフェンス力を合計値を比較する。
比較した値の結果により、以下のそれぞれの処理を実行する。
- シュート力 > ディフェンス力:
オフェンス側が 1点の得点を獲得する。
オフェンスとディフェンスの立場を入れ換える。
次のターンのキックフェイズにおいて、“キックオフ”を実施する。
- シュート力 = ディフェンス力:
次のターンのキックフェイズにおいて、“コーナーキック”を実施する。
- シュート力 < ディフェンス力:
オフェンスとディフェンスの立場を入れ換える。
次のターンのキックフェイズにおいて、“ゴールキック”を実施する。
- オフェンス側がシュートを実行しない場合:
- “ボールキープ判定”として、双方がプレイフェイズに使用したカードの、キープ力の合計値を比較する。
その結果、ディフェンス側の合計値がオフェンス側の合計値を上まわっている場合、その時点でオフェンス・ディフェンスの立場を入れ換え、
ボールカードの矢印を新たなディフェンス側のゴールに向ける(オフェンス側の合計値がディフェンス側以上の時は、そのまま)。
○ 終了フェイズ
このターンに使用した瞬間カードを、全て捨て札とする。
PK戦の処理
それぞれPK戦用のゴールキーパーを用意する。
後半戦の開始時と同様に、それぞれデッキをシャッフルする。
以下の手順に従って、1回目のペナルティキック(PK)を行う。
- それぞれデッキの一番上からカードを 1枚引き、引いたカードが選手カードならばそのシュート力、イベントカードならば 0を今回のシュート力とする。
- それぞれのシュート力と相手のゴールキーパーのディフェンス力を比較し、シュート力がディフェンス力を上まわった場合、PK戦での1得点とする。
最終的にペナルティキックを 5回行い、より多くの得点を獲得した側を、本ゲームでの勝利者とする。
5回行って同点だった場合は、以後 1回ずつ PKを実施し、得点差が出た時点で、より多く得点した側を勝利者とする。
1ゲーム終了時の処理
特にないが、相手とカードが混じっていないかどうか、よく確認すること。
ルール細則
カード構成
● 永続的に場に残るカード
○ フィールドカード (コスト不要)
- ゲームの“場”を構成するカード。あくまで場所を作るものなので、各プレイヤーが「カード」としての形で使用する訳ではない。
- ペナルティゾーン、ミドルゾーン、センターゾーンの3種類が存在する。
- 端から、ペナルティゾーン、ミドルゾーン、センターゾーン、ミドルゾーン(2枚目)、ペナルティゾーン(2枚目)の順に配置して場を構成する。
- カードとしては存在しないが、各ペナルティゾーンの外側に“ゴールゾーン”が存在する(別途ゴールキーパーのカードを配置するため、フィールドカードは必要とされない)。
○ ボールカード (コスト不要)
- ボールの現在位置と進行方向をしめすカード。
- フィールドカードに隣接した状態で場に配置する。
- カード記載の矢印が、常にディフェンス側のゴール方向に向くように配置される。
- シュートはペナルティエリア上から行われるので、ボールカード自体がゴールゾーンに入ることは無い。
○ 選手カード(ゴールキーパー) (コスト不要)
- 自チームのゴールを守るゴールキーパー。
- 選手ではあるが、一ヶ所に定住するため、選手カードというよりは、能力値をもったフィールドカードと言うべき存在となっている。
- 自分のカードが配置された側が、自チームのゴールゾーンとなる。
- 残念ながら(笑)、キーパーは攻撃に参加したり、相手ゴールにシュートしに行ったりはできない。
○ 得点カード (コスト不要)
- 獲得得点を表すマーカー用カード。特に使用しなくてもかまわない。
● 瞬間的に使用するカード
○ 選手カード(通常選手) (コスト不要)
- 試合に参加している選手自身。
- 本ゲームはサッカーボールを中心としたシステムを採用しているため、選手は場に永続しない。
ボールに関与(つまりシュートやドリブル、ボールカットなど)した瞬間ごとに、選手の活躍が認識されることになる。
- シュート、キープ、ディフェンスの各能力値を持ち、それぞれゴールへのシュート、攻撃権の維持、相手シュートの妨害に使用される。
○ イベントカード(コスト不要)
- ゲーム上で起こる、さまざまな出来事。
- オフサイドトラップなど選手の技を表わす“テクニカル”と、反則などを表わす“ルール”の 2種類が存在するが、ゲーム上では両者は特に区別されていない。
○ 日本代表選手カード(コスト不要)
- 世界大会における日本チームの選抜選手カード。
- 本ゲームにおいてはイベントカード扱いで、同名選手のいずれかの数値を任意で +1 する。
場の構成
ゴ|ル |
ペナルティ |
ミドル |
センタ| |
ミドル |
ペナルティ |
ゴ|ル |
- ゲームはフィールドという共用の空間で行われる(上図はフィールドの構成図。なお自陣を左右どちら側にするかは任意)。
- フィールドはセンターゾーンを中心とし、以後それぞれの外側に向かってミドルゾーン(センター以外の中心部)、ペナルティゾーン(いわゆるペナルティエリア内)となり、
さらにゴールゾーン(ゴールキーパーの守備範囲)を加えた合計7つの空間に分割される。
- フィールドの各ゾーンは、フィールドカード(およびそれぞれのゴールキーパー)によって表示される。
- ボールカードは、フィールドに隣接して存在する。
- 瞬間使用カードの使用後は、捨て札置き場という空間に集められる。
商品情報
● メーカー: エポック
○ 発売開始: 2001年6月
- ○ ラインナップ
名称
| 発売時期
| 種類数
| 発売形式 (封入枚数/価格)
|
2000チャンピオンシップデッキ
| 2001/4
| 2種
| ベータ版、構築済みスターター(67/1500)
|
基本セット
| 2001/6
| 239
| スターター(67/1500)、ブースター(8/300)
|
2001 2nd
| 2002/1
| 116
| ブースター(8/300)
|
2001チャンピオンシップデッキ
| 2002/3
| 2種
| 構築済みスターター(73/1500)
|
2002
| 2002/7
| 187
| スターター(67/1500)、ブースター(8/300)
|
2002's JAPAN
| 2002/7
| 93
| ブースター(8/350)
|
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